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虚偽告訴:ウソの被害申告で知人逮捕させる…容疑の男逮捕

 福岡県警博多署は27日、強盗容疑で捜査していた事件の被害者が虚偽の被害申告をしていたとして、福岡市博多区竹下4、無職、吉岡武治容疑者(64)を虚偽告訴容疑で逮捕した。同署は、吉岡容疑者の証言に基づいて逮捕していた住所不定の無職男性(55)と、同市中央区内のとび職の男性(52)を同日午後に釈放した。2人と吉岡容疑者は顔見知りで「無職男性に恨みがあり、刑事処分を受けさせたかった」と話しているという。

 吉岡容疑者は今月25日夕に110番し「3人組の男に包丁を突きつけられ、支給されたばかりの生活保護費7万円を奪われた。容疑者のうち1人はよく知っている」などと話した。同署は実況見分でも特に矛盾点が見当たらないとして、強盗容疑で3人の逮捕状を請求。26日に2人を逮捕していた。

 しかし、2人は調べに「身に覚えがない」と否認。逮捕後に吉岡容疑者と連絡が取れなくなったため、同署が行方を突き止め再び話を聴いたところ、虚偽告訴を認めたという。

 調べに、吉岡容疑者は「生活保護費でアパート代などを支払ったところ数千円しか残らず、このままでは年が越せないと思った。強盗被害に遭ったことにして、恨みがあった無職男性を陥れようと思った」と供述。吉岡容疑者は、無職男性とかつて同居していたことがあり、生活態度を巡って、いさかいがあったという。

 同署は事件当時の2人のアリバイについては調べたが、判然としないまま逮捕したといい、2人の男性に謝罪した。丸山裕司副署長は「捜査の詰めが甘かった。今後捜査をより厳格にチェックし、再発防止に努める」と話した。【松本光央、河津啓介】

毎日新聞 2008年12月27日 23時02分(最終更新 12月28日 0時31分)

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