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子の病気、慌てずに 医師負担軽減へ山口で母親講座 '09/1/23

 安易な「コンビニ受診」などで、小児医療が疲弊する中、受診する側も考えようと、山口市の母親らでつくる「すこやか育ち隊」が二十二日、ホームケア講座を始めた。市医師会の協力で医師九人が講師を務め子どもの病気への対処を学ぶ。三月まで九カ所で開く。

 医師や病院の負担軽減を目指す試みで、初回は同市の湯田保育園で母親ら十九人が参加した。近くで開業する鮎川浩志医師(42)が発熱や嘔吐(おうと)など症状別に薬や水分の与え方、受診のタイミングを説明。動画でけいれんやせきの様子も紹介し、「経験から学んで」と助言した。

 母親からは「受診時、不安や疑問点をあれこれ聞いても大丈夫か」「鼻づまりの対処法は」など質問が続出。六カ月の息子を持つ教員徳光綾子さん(28)は「具体的で分かりやすかった。何でも病院ではなく、その時々で判断したい」と話していた。

 育ち隊は昨年五月に結成。行政や病院への聞き取りで、勤務医不足などの厳しい現状を知り、講座を企画した。井出崎小百合代表(41)は「講座は地域のかかりつけ医と直接話す機会にもなる。市民としてできることから始めたい」と意気込む。(高橋清子)

【写真説明】鮎川医師(左端)から具体的な病気への対処法を聞く母親たち




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