【萬物相】パワー・ブロガー
米国のパソコンメーカー、サン・マイクロシステムズの最高経営責任者(CEO)であるジョナサン・シュワルツ氏のブログは、11の言語で読むことができる。英語・フランス語・ドイツ語はもとより、アラビア語・中国語・日本語・韓国語でも読めるのだ。2004年に開設されたこのブログは、世界中のIT(情報技術)業界の関係者の間で有名になっている。最新の技術や業界の動向を知ることができるだけでなく、会社のビッグニュースもブログで発表されるためだ。このため、シュワルツ氏は「ブログCEO」と呼ばれている。
2006年、米国民主党の上院議員候補を選ぶコネチカット州の予備選で、00年の大統領選で副大統領候補だったジョー・リーバーマン氏が無名の新人に敗れた。この波乱を起こす原動力となったのは、同党を支持するブロガーたちだった。彼らはイラク戦争に賛成したリーバーマン氏を批判するコメントを次々と書き込み、その結果同氏を落選させた。同氏は無所属で出馬し上院議員に当選したものの、「ブログ政治」の威力に負けたケースとしてたびたび話題になっている。
個人がインターネット上に自分の文章を書き込む専用サイトであるブログが初めて登場したのは1997年のことだった。元々はインターネットを意味する「ウェブ」と「日誌」を意味する「ログ」を合わせ、「ウェブログ」と呼ばれていたが、後にこれが省略されて「ブログ」と呼ばれるようになった。その後、世界に急速に普及したブログは今、1億以上運営されている。各分野の専門性と大衆性を同時に兼ね備え、大きな影響力を及ぼしている「パワー・ブロガー」も次々と登場している。
韓国にも1000万を超えるブログが運営されていると推定されている。このうち、1日平均の訪問者が1万人を超える「パワー・ブログ」も1000以上ある。こうしたブログの大部分は信頼度が高く、書き込みが更新される周期も短い。通常のブログは10代以下のユーザーが過半数を占めるが、「パワー・ブログ」は20代以上のユーザーが4分の3を超えている。また、40代以上の専門職の比率が高いということも、インターネットのほかのサイトにはあまり見られない特徴だ。
21日、本紙の軍事部門専門記者であるユ・ヨンウォン記者が運営する『ユ・ヨンウォンの軍事世界』の累積訪問者が1億人を超えたことを祝うパーティーが行われた。2001年8月に開設されて以来、1日平均8万‐9万人が訪問している。最新の軍事情報や資料が豊富で、韓国最大・最高の軍事情報専門サイトとしての地位を不動のものにしている。小学生のときに兵器の写真を切り抜いたのがきっかけだという、軍事部門の膨大な専門知識を土台として積み重ねてきた力の結晶だといえるだろう。権威があり、信頼度が高い「パワー・ブロガー」たちが続々と登場してこそ、放言や流言飛語ですっかり乱れてしまった韓国のネット世界のレベルも向上することだろう。
李先敏(イ・ソンミン)論説委員
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