用意したおにぎりやみそ汁を配る市民ボランティアの女性たち=16日午前、名古屋市中村区の中村区役所、小川智撮影
宿泊場所のないホームレスや元派遣労働者ら100人ほどが連日相談に訪れる名古屋市の中村区役所に、ボランティアが集まっている。
窓口の列に並ぶ相談者に寄り添うように、ボランティアが生活保護の申請などの手続きを手伝っていた。
その1人、大阪から来た阪口エキンさん(40)は「驚いた。大都市の名古屋でこんなことが起きるなんて」。
ふだんは大阪市西成区で日雇い労働者の支援をしている。「大阪の越冬集会では若者は少ししか見なかったが、愛知は若い人が多い。空きになっている無料宿泊所を開放しないとダメだ」
臨時の待合所となっている2階ロビーでは「おかわりいかがですかー」という女性の声が響く。
炊き出しのボランティアを買って出た婦人団体などの人たちだ。8日から豚汁やおにぎりなどを持ち込んでいる。昼前、大きな鍋を抱えてやって来る。
「支給される昼食がクラッカー菓子1箱と聞いて、衝撃を受けたんです」と中村区の主婦(65)。同じ中村区の主婦は「『派遣切り』などは政治災害。国民の7割が要らないと言っている定額給付金なんか、ここに使ったらどうなのって思う」。
しかし、2週間続いている炊き出しも、費用の面から次第に苦しくなっているのが現状という。(兼田徳幸、上野嘉之)