稲川会系暴力団の総長らが、すでに死亡している暴力団関係者の自宅に拳銃１丁を隠すなどしたとして、銃刀法違反の疑いで逮捕されました。

　銃刀法違反の疑いで逮捕されたのは、稲川会系暴力団の総長・渡辺功二容疑者（６８）と組員ら５人です。

　調べによりますと、渡辺容疑者は去年１０月、静岡県沼津市の武器庫として使われていたコンテナに保管されていた拳銃を、すでに死亡している暴力団関係者の自宅の縁の下に隠すよう組員らに指示した疑いが持たれています。

　渡辺容疑者は、傘下の組長が覚せい剤所持の罪で起訴されたことを受け、コンテナに隠した拳銃が警察に見つかるのをおそれ、移動するよう指示したとみられていますが、調べに対し、「自分は関係ない」と容疑を否認しているということです。

　一方、稲川会の本部事務所移転問題で、東京・赤坂の住民の抗議活動が続けられる中、稲川会側が警視庁に対し移転先とされたビルを売却する意向を伝えていたことが分かりました。現在、ビルの窓ガラスには「売りビル」と書かれた紙が張り出されています。

　新たな本部事務所は横浜市の関連施設「稲川会館」に移すとみられていますが、警視庁は、売却の事実などが確認されるまでは引き続き警戒していくとしています。（23日11:31）