救急車が通報を受けてから病院などに搬送するまでに要した時間は07年、全国平均で33・4分と過去10年間で最長だった。総務省消防庁が22日にまとめた。全国で搬送された計490万2753人のうち、病院到着まで2時間以上かかった人が1万7580人で、うち9282人は「急病人」の扱いだった。救急搬送の深刻な実態がうかがえる結果となった。
病院までの到着時間で最も多かったのは「30分~1時間」で全体の44・1%(216万1931人)。次いで▽「20~30分」35・7%▽「10~20分」13・6%だった。病院まで要する時間は首都圏で長く、▽東京47・2分▽埼玉39分▽千葉37・1分▽岩手、茨城、栃木36・3分--の順だった。最短は富山の25・4分だった。
一方、07年に全国で救急車が出場した件数は529万236件と前年より5万2520件増え、消防法が改正された1963年以降過去最多。救急車が通報を受けてから現場に到着するまでの時間も全国平均で7分と、過去10年間で最長だった。
毎日新聞 2009年1月23日 東京朝刊