県警生活安全企画課がまとめた08年の振り込め詐欺被害者を対象とした調査によると、オレオレ詐欺被害者の98%が、事前に報道などで手口を知っていたのにだまされてしまったことが分かった。
県警が振り込め詐欺全般について初めて調査し、被害者386人が応じた。詐欺の手口は、身内をかたるオレオレ詐欺▽インターネットサイト利用料などの架空請求▽低金利をうたう融資保証金詐欺▽医療費の還付を装う還付金詐欺--の4種に分かれた。架空請求や融資保証金詐欺では事前に手口を知っていた人は5割程度にとどまり、手口によっては認知度が違うことが分かった。
また、自宅に電話がかかるオレオレ詐欺や還付金詐欺の被害者は8割が女性だった。
08年の県内の振り込め詐欺事件は493件起き、被害額は約6億2600万円。今月14日にも、三島市内の女性が1000万円をだまし取られるなど、年が明けても被害が続いている。同課は「調査結果を今後の詐欺防止対策に生かしたい」としている。【竹地広憲】
毎日新聞 2009年1月23日 地方版