長崎市の新市立病院の建設計画に対し、県が日赤長崎原爆病院との統合を提案している問題で、同市病院局は22日、現計画を修正し、医師数を82人から142人に、病床数を450床から506床に増やすことを市議会厚生委員会で明らかにした。
医師の増員分のうち、50人は専修医、研修医を予定。病床増は建物の形状変更で対応を図るという。これに伴い病院の建設費は約15億円増え、約135億円となる見通し。また、これまでは規模の小さい「新型救命救急センター」の開設を予定していたが、常勤医師5人、20床の「救命救急センター」にグレードアップするという。
楠本征夫市病院事業管理者は「初期の設備投資が大きくなっても、長期的に見れば経営の安定が図れると確信している」と述べた。
また、委員会に参考人として出席した蒔本(まきもと)恭県医師会長は「医師不足は統合で当面カバーできる。県案の方がより充実している」と述べ、県案に賛成する考えを示した。
=2009/01/23付 西日本新聞朝刊=