北海道新聞　Hokkaido Shimbun Press

　【上士幌】十勝管内上士幌町は、同町糠平地区の地名を六月から「ぬかびら源泉郷」に変更する方針を固めた。「糖平（とうひら）」と間違われる例が多いことや、温泉街のＰＲが目的で、地域住民が変更を要望した。

　糠平地区は上士幌町市街地から二十キロほど北にあり、温泉宿泊施設十軒とスキー場、博物館などがある山あいの集落。住民は約六十世帯、百三十人。

　地名変更は、地元の旅館組合が「『全宿泊施設が源泉かけ流し』と宣言した温泉の知名度を高めたい」と提案した。管内の業者が作ったおもちゃのバス「チョロＱ」の行き先表示板が「糖平温泉」になるなど、間違いが後を絶たないことも理由という。

　町は「温泉地のＰＲになるのは間違いない」と話している。道によると、自治体内の地名変更は市町村合併が多かった二〇〇五年に六件あったほかは年間一件程度で「住民の発案による変更例はあまりないのでは」（市町村課）としている。