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トコフェロール

体内では不飽和脂肪酸を構成要素とする細胞膜の表面に存在し、活性酸素が脂肪を酸化して細胞膜を傷つけるのを防ぎます。その結果、体内の脂肪の酸化を防ぎ、"体のサビ"とも言われている過酸化脂質の増加を抑えます(抗酸化作用)。
また、末梢血管を拡張し、血液循環をよくする働きもあります。
さらに、脳下垂体と副腎の働きを正常に保つことでホルモンの分泌を整え、生殖機能を正常に維持します。

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ビタミンEが不足すると |
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血行が悪くなることで、冷えや肩こり・しもやけなどの症状がおこりやすくなります。皮膚の色やつやが悪くなり、シミなどもできやすくなります。
また、ホルモンバランスの乱れによって月経不順をおこしやすくなります。さらには、活性酸素による過酸化脂質の増加による影響から、動脈硬化・心筋梗塞・脳卒中なども心配されます。 |
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1日の摂取量の基準 |
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目安量 |
成人男性 |
:18〜29歳 9mg、30〜49歳 8mg |
成人女性 |
:18〜49歳 8mg |
妊婦 |
:+0mg |
授乳婦 |
:+3mg |
上限量 |
:成人男性:18〜49歳 800mg
成人女性:18〜29歳 600mg、30〜49歳 700mg(妊婦・授乳婦含む) |
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※ -トコフェロールについて算定。
※「日本人の食事摂取基準(2005年版)」による |
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ご参考:2003年 国民健康・栄養調査による摂取量(20〜59歳平均)
男性:9.9mg 女性:11.0mg
(通常の食品のほか、強化食品と補助食品を含む) |
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一般用医薬品としてビタミン主薬製剤製造承認基準において認められている
1日最大分量 |
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300mg |
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ビタミンEを含む主な食品と常用量(1食あたりの量) |
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植物油、魚脂、種実類などに多く含まれています。
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(単位:mg) |
含有量(可食部100g中) |
常用量(目安量) |
ひまわり油 |
38.7 |
13g(大さじ1) |
5.0 |
ソフトマーガリン |
15.1 |
13g(大さじ1) |
2.0 |
マヨネーズ |
14.7 |
12g(大さじ1) |
1.8 |
さつまいも(生) |
1.6 |
200g(1本) |
3.2 |
ぎんだら(生) |
3.0 |
70g(1切れ) |
2.1 |
西洋かぼちゃ(生) |
4.9 |
80g(煮物1食) |
3.9 |
アーモンド(フライ、味付) |
29.4 |
30g(1皿) |
8.8 |
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※ |
含有量は五訂増補日本食品標準成分表による。常用量は含有量をもとに試算。
常用量は含有量に示した状態(「生」、「乾」など)での量。 |
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ビタミンEは自然界に8種類 |
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天然のビタミンEには、2つのグループがあります。それは、トコフェロールというグループとトコトリエノールというグループです。トコフェロールとトコトリエノールのグループはそれぞれ、 (アルファ)、 (ベータ)、 (ガンマ)と (デルタ)体があり、天然には少なくとも8種類のビタミンEが存在します。ビタミンEの生物活性(効力)はそれぞれ異なりますが、-トコフェロールが最も強いので、一般的には、ビタミンEというと-トコフェロールをさします。
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自然界のビタミンE |
トコフェロール |
トコトリエノール |
-トコフェロール
-トコフェロール
-トコフェロール
-トコフェロール |
-トコトリエノール
-トコトリエノール
-トコトリエノール
-トコトリエノール |
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ご参考:医薬品のビタミンE
市販されている医薬品のビタミンEには、合成、天然型、天然の3種類があります。それぞれ体内での生物活性に違いがあり、天然ビタミンEは、合成や天然型に比べて吸収に優れ、生体内で高い効力を発揮します。 |
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