卵かけご飯が食べ放題でにぎわう店内=08年1月30日、岡山県美咲町の「食堂 かめっち。」
岡山県美咲町にできた「卵かけご飯」を売りものにする食堂がにぎわっている。町やJAつやまなどが出資する第三セクターが店をオープンして22日で1周年。インターネットなどで知って駆けつけ、卵かけご飯を味わった人は7万人を超えた。「卵を目玉に町おこしを」と仕掛けた町は、予想をはるかに上回る人気ぶりに驚いている。25日には感謝の思いを込めたイベントを催す。
美咲町中央運動公園内にある「食堂 かめっち。」。美咲物産(社長・矢木康敬(やすのり)副町長)が経営する。卵は町内にある西日本最大級の養鶏場の赤玉、米も町内産の棚田米を使っている。
「美咲町出身で明治の代表的ジャーナリスト岸田吟香(ぎんこう)が卵かけご飯を日本に広めた」とする説があることに着目した奥村忠夫町長(68)らが、知名度アップのために企画。2年間空き店舗だった元うどん屋を改装して昨年1月22日に営業を始めた。
「黄福(こうふく)定食」と名付けた卵かけご飯は、卵とご飯、3種類のしょうゆダレ、みそ汁、漬物が付いて300円。シンプルさと「ご飯と卵は食べ放題」なのが受けた。
美咲町産業観光課によると、岡山県内で合宿していた北海道大自転車部の学生たちは「ホームページで見た」と食堂を訪れ、10人ほどで3回も食べに来た。土日ともなると、県内ばかりか京阪神からも客が殺到。1、2時間待ちも普通になっている。
7万人は定食を食べた客だけの数。ほかのメニューを注文したり、「1時間待ち」と聞いて帰ったりした人も含めると10万人近くになる。人気を聞きつけた農林水産省から「地産地消の料理大会に出さないか」との勧めもあったが、「卵かけご飯が料理ですか? 大会に出るのが目的ではない」と断った。
25日は午前10時から先着100人にゆでたまごプレゼントや、食堂で使っている「森のたまご」など地場産品の販売がある。(中村二郎)