[種別] おしゃべり [返] 47
のど*飴 12/26 23:54:04 削除依頼
見慣れない町並み
新しい家
この土地に来るのは初めてだった
キャスト
旧 津田 咲
[> つだ さき
新 荒川 咲
[> あらかわ さき
荒川 准
[> あらかわ じゅん
No.1 のど*飴 12/26 23:56:17 削除依頼
ども のど*飴です
旧短編からコピーをして
30近く書いていって
また続きを書いていきたいと思います
ぼちぼちコピーしていくので
めくどくせぇ!って思った方は
旧の方を見てくれるとありがたいです
No.2 のど*飴 12/26 23:58:02 削除依頼
「 ココかな? 」
二世帯住宅っていうのかな…
その家の前にあたしは1人立っていた
インターホンを押して中から人が出てくるのを待った
でかいなー…3階建てだ…
ガチャ
綺麗な女性が出てきた
あれ?…あたし家間違ったのかな…
「 あ スミマセン…間違えました 」
あたしは方向を変えて前方した
「 さ…きちゃん? 」
綺麗な女の人はあたしの名前を呼んだ
「 なんであたしの名前知ってるんですか? 」
「そりゃー今日から同じ屋根の下で暮らす中なんだからしってるわよ 」
にこっと微笑んであたしを手招きした
こ…こんな綺麗な人と住むなんて…
No.3 のど*飴 12/28 02:47:58 削除依頼
「 でかっ… 」
あまりの大きさに圧倒されて思わず言葉がこぼれてしまった
「 そう?気に入ってくれたのなら凄く嬉しいな 」
微笑みながらあたしを見てきた
綺麗すぎて思わず視線をずらしてしまった
「 そーいえば自己紹介がまだだったわね長女の瀬戸 優子です。今は結婚して苗字が違うけどよろしくね 」
結婚してるんだ…
たしかにこんな綺麗な人を回りの人がほっておくわけない
あたしは手招きされてリビングに連れてこられた
ガチャ……ドンッ……
「 いたっ 」
あたしは何かに当たって跳ね返り地面に叩きつけられた
何にあったのかを確かめるためにあたしは上を見た
「 わりぃ…大丈夫か? 」
優子さん同様、綺麗な顔をした男の子があたしの目の前にたっていた
あたしはポーカンと口を開けたままその人を見つめた
「おーい聞いてるか?」
ハッとその人の言葉で理性を取り戻したのか
「 大丈夫です!すみませんお騒がせしてしまって 」
あたしはその人の手を借りてヒョイと立った
No.4 のど*飴 12/28 02:49:03 削除依頼
あたしはその男の子に魅了されていた
凄く綺麗な顔立ちで優子さんに負けないぐらいの顔の綺麗さ
「 何?俺の顔になんかついてる? 」
思わず見とれてしまうほど綺麗だった
「 あ、ゴメンなさいなんでもないです 」
変わった子だねというかのようにその人は笑った
「 とりあえず中に入れば?寒いでしょ 」
あたしは優子さんに手を引っ張られて中にいれられて
やっぱり室内は綺麗ででかかった
ただそれだけ…
「 咲遅かったわね~、まあ頭脳派の咲が道に迷うってことあんまりないと思うけどね 」
母さんはあたしにではなくその前にいる男の人に喋りかけていた
そうこの人は母さんの再婚相手の清孝さんだった
現在年齢は4●歳らしいけど
優子さんのお父さんともあって綺麗な顔立ちだった
何度か会ったことはあるけど凄くいい人で
憎めない人だった
No.5 のど*飴 12/28 17:56:06 削除依頼
「 咲ちゃんこんにちわ 」
清孝さんは目を細めてあたしに笑いかけてきた
「 こんにちわ… 」
少々歩き疲れたのかあたしはテンションが下がっていた
まあ 九州から関東に引っ越したんだからそりゃ疲れるよね
「 あ そーいえばまだ息子と娘の名前のことを教えてなかったね 」
清孝さんは順番よくみんなの名前を教えてくれた
さっきの子は陽君と言うらしい
今、中3で受験勉強真っ盛りらしい
あえて1つ分からないというならば
「 准って誰ですか? 」
清孝さんが1人だけしらない子の名前を上げていた
この部屋にはあたしと母さんそして清孝さん、優子さん、陽君以外誰もいないから
「准は長男で今学校に行ってるよもうすぐしたら帰ってくるよ」
へぇ…正直この家にはまだ馴染めてないからこの家にどんな人がいるかなんてあたしには分からなかった
まあ ただ分かることと言えば
き っ と そ の 人 の 顔 も 綺 麗 な ん だ ろ う
ムカツクよね…
(全部作者のせい的な意味で)
No.6 のど*飴 12/28 17:57:51 削除依頼
あたしはとりあえずリビングにあるソファに座って
疲れを癒していた
「 ねぇねぇ咲さん 」
陽くんがあたしの隣に来て喋りかけてきた
人懐っこい子だなぁ…
嫌いなタイプではないけど疲れてるあたしに喋りかけてほしくなかったな
「 ん?何? あ そーだ折角の姉弟なんだから呼び捨てにしなよ!あたし弟とかいなかったら凄く楽しみにしてたんだよね 」
あたしはニコニコと陽くんの方を見た
少し顔を赤らめて
「 えーっと…さ……き… 」
あやふやだったけどしっかりとあたしの名前を呼んでくれた
ガチャ
「 ただいま 」
ちょうど准という人が帰ってきたのか
あたしは後ろを振り返った
No.9 のど*飴 12/29 18:12:20 削除依頼
そこには今まで見た陽君や優子さん
そして清孝さんとは全く似てない男の子がいた
少し眠そうな顔をして言うならば可愛いではなくかっこいい
この家族はあたしの期待を裏切る人たちばかりだ
普通の顔でいいもを綺麗な顔立ちで家はでっかい
漫画の世界かなんかと思った
「 はぁ… 」
思わずため息をついてしまった
それに准くんが気付いたのか
「 あ?何人の顔見てため息ついてんだよ 」
あたしを睨みながら言ってきた
口悪ッ…
「 別にアナタに対してため息なんてついてませんけど? 」
その人は「あっそ」と言ってリビングから出て行った
なんなんだあの人…
みんな優しいのに1人だけあんな口の悪い人
最初っからあんなじゃあたしあんまりいい思いしないじゃん…
「 咲大丈夫?准は人見知りが激しいからあんなこと言っただけだよ!気にしなくていいからね? 」
「 別に気にしてないよ…いやしてるけどあんな言われたの久しぶりだったからさ 」
あたしは准くんが出て行ったドアを見つめながらそーいった
思い出したくない過去
そー例えたらいいのかな
No.10 のど*飴 12/29 18:13:31 削除依頼
改めて荒川家全員が出てきたので登場人物紹介を←
荒川 咲(15/高1)
[> あらかわ さき
荒川 准(17/高2)
[> あらかわ じゅん
荒川 陽(14歳/中3)
[> あらかわ よう
荒川 清孝(4●/会社員)
[> あらかわ きよたか
荒川 美咲(秘密らしいです←/パート)
[> あらかわ みさき
瀬戸家(優子さん以外まだ出てきてませんけど同じ家に子どもと旦那さんがいます^^;)
瀬戸 優子(26/専業主婦)
[> せと ゆうこ
瀬戸 光孝(28/会社員)
[> せと みつたか
瀬戸 ゆたか(3/幼稚園/男)
[> せと ゆたか
優子さんの旦那様と息子くんはそのうち出てますよー←多分←
No.11 のど*飴 12/29 18:16:11 削除依頼
あたしはその後、陽くんに部屋を案内してもらった
「 ココだよ、准の隣の部屋だけどあんまり気にしないでね 」
ハハッと苦笑いをして即座にあたしの前から消えた
ありえない…なんで隣の部屋なわけ…
最低な出会いをして最低な部屋になるなんて思いもしなかった
って思っててもどーせ部屋なんか移動するわけがなかったためあたしは部屋にはいった
ダンボールだらけの茶色い部屋
本来はでかいはずなんだけど
ダンボールのせいで狭く感じる
「 今からこの大量のダンボールの中身を… 」
考えるだけおぞましくなってきた
またあたしはため息をつきダンボールの中身を全部出す作業に入った
No.12 のど*飴 12/29 18:18:12 削除依頼
3時間ぐらいたった頃やっと作業が終わった
「 お…終わった~~~ 」
思わず布団の中に勢いよく飛び込んだ
反動で1回空中に浮いた後再び落下した
「 月曜から編入テストか… 」
頭は悪いわけではなかったむしろいい方だ
だけど都会と田舎の頭のレベルは違うって言うらしいからきっとあたしは結構の下の高校に行くんだろな
ガチャ
あたしが天井に体を向けて寝ていると誰かが入ってきた
体を起こしドアの開いた方を見た
「 飯だって早く降りろ 」
やけに命令口調であたしを睨みながら言ってきた奴
天敵の准君…
本当にこの人は嫌いだ
あたしの全てを全否定するかのような目で見てくる
「 はい 」
あたしはそー言ってベットから降りて下に降りた
No.15 のど*飴 12/30 00:01:37 削除依頼
[> ○*。智里。*○ さん
初めまして^^
面白いだなんてありがたい><
ネクストありがとうございます^^
はい さつき拝見させていただきました!
文才もとても綺麗で
内容のとても良くて
凄く面白いと思います!
[> 梓那さん
私は准君派ですかねー←きいてねーよ
陽君は私の理想の弟像ですね( ´,_ゝ`) ←
マジですか!
絶対見ます
死んでも見ます(オーバー
No.16 のど*飴 12/30 00:03:57 削除依頼
下に降りると准君とあたし以外みんな食べ終わっていた
陽君はパソコンで何かの調べものをして清孝さんはソファに座って母さんと話ていた
仕方なく准君から1番離れた端の方で食べた
黙々と食べてる途中、陽君が何回もこっちをチラチラ見ていた
「 あ…あの~ 」
あたしはオドオドしながら准君に喋りかけた
顔はコッチを向かず目だけコッチに向けて
「 何 」
素っ気無い返事をして
またご飯の方に目をやり食べ始めた
「 優子さんは一緒に食べないんですか? 」
黙々と食べながら准君はあたしの方をチラッと見て
「 アイツは旦那と子どもがいるから別の部屋で食ってる 」
そー言ったと同時に准君は食べ終わり席をはずした
そーなんだ…なんかせっかく新しい家に来たんだから
みんなで食べたかったな
なんーて高1になって思ってるあたしが可笑しいのかな…
あたしは黙々と食べ終え部屋に上がった
No.17 のど*飴 12/30 00:05:59 削除依頼
あたしはさっきまで狭いと感じていた部屋を見渡した
「 月曜は編入試験か… 」
勉強もしないといけないけど今さら勉強しても中3の頃の死ぬほどの勉強のおかげであたしは上位の学校に行ってたため
さほど勉強する必要もないと思った
前の学校の友達元気かな…
ふと思った
って言っても4日前にさよならしたばっかりだけど
県が違うから会おうにも会えなかった
あたしはケータイを開いて仲の良かった友達に今日の出来事を話した
電話で喋りたかったけど隣は准君の部屋だから色々言われるのが嫌だった
家がでかいこと
綺麗な家族なこと
准の口が物凄く悪かったこと
全部を話終えた頃ちょうど睡魔がやってきて
あたしは眠りについた
明日はもっと准君と話せるといいな…
No.18 のど*飴 12/30 00:10:45 削除依頼
あたしは次の日昼前に起きた
時計で時間を確認してあたしは下に降りた
「 おはうよ咲 」
ソファに座りながら陽君が喋りかけてきた
「 おはよう陽君 」
あたしはニコッと微笑みながら椅子に座った
寝すぎのせいか頭がズキズキしてしまって
思うように体が動かなかった
あたしは冷蔵庫からオレンジジュースを取り出してコップに注いだ
陽君は日曜の昼だと言うのに
TVを見ながら笑っていた
こっちの地域は日曜日に面白いTVがあるのかな?
そー思いつつあたしもソファに座り
TVを見た
No.19 のど*飴 12/30 22:48:32 削除依頼
「 そーいえば咲って明日の編入試験は何処の高校を受けるの? 」
あたしがオレンジジュースを飲みながらTVを見ていると
陽君はあたしの顔をジーッと見ながら問い掛けていた
「 えーっと確かね●●学園の高等部だったかな? 」
陽君は少し驚いたような顔をした後
すぐに青ざめた顔をした
「 そこって准と同じ高校・・・だよ? 」
「 へぇ そーなんだー 」
あたしは何事もないかのように
TVを見て笑っていた
「 へぇって准と一緒なんだよ・・・いいの? 」
たしかに同じ学校だから
嫌な思いをするかもしれないけど
「 だって1年と2年の学年じゃ 校舎が違うんじゃないかな? 」
陽君はなるほどと言って
また普段どおりのニコニコした顔に戻った
そんなにあたし達の仲って
悪く見えてるのかな?
確かに准は嫌な人だけどさ・・・
No.20 のど*飴 01/04 18:31:05 削除依頼
「 ま・・・まぁさ!咲が言うんだから言っか! 」
陽君は少し無理したような笑い方をして
「 咲ってさ好きな人とかいないの? 」
陽君は座ってる席からあたしの顔を除き込むように見てきた
うっ・・・その顔は反則・・・
「 んー、付き合ってた人ならいたかなー? 」
陽君は興味深々のような顔をして
「 で、その人とは? 」
「 えーっと・・・・・・うん 浮気されちゃった 」
あたしが無邪気に笑ってるのに対して陽君は
「 なんでそんな笑ってられるの?苦しいんじゃないの? 」
さっきと同様にあたしのことを除き込むように見てきてるけど
今度は悲しい顔であたしの見てきた
No.23 のど*飴 01/05 00:53:52 削除依頼
「 でも、まぁ過ぎたことだしいいんじゃない 」
あたしの無邪気とも言える表情に対して
陽君はどんどん顔が怖くなっていった
「 咲はそんなんだからいけないんだよ!相手に優しくする気持ちは分かるけど自分らしさをもっとだした方がいいよ! 」
・・・自分らしさ・・・・・・か
「 ・・・・・・・・・・・・よ 」
「 え? 」
「 そんな物とっくに捨てたよ 」
あたしの無表情な顔に対して
陽君はしまったと言う顔をした
「 うん まあそーいうことだからさ 」
あたしは笑いながら席を立ち2階に上がった
No.24 のど*飴 01/05 01:14:11 削除依頼
陽君にまた気を使わせちゃうんだろうな・・・
そんなことを思いつつ部屋に入りあたしはベットに飛び込んだ
やっぱりさっきのこと謝ったほうがいいかな・・・
気を使われるのは好きじゃないし・・・
かと言ってすんなり謝っても絶対気は使うだろうし・・・
うーん・・・
そーだ!こーゆー時は最近家族になったあたしより
ずーっと一緒にいる
”あの人”に聞いた方がきっと
いい答えが見つかるはず
No.26 のど*飴 01/06 03:16:58 削除依頼
あたしはある1つの部屋の前で立ち止まっていた
「 ココだよね? 」
再確認をした後、一息を飲んで
コンコン・・・・・・・・・ガチャ・・・
「 失礼します 」
シンプルに黒で統一された部屋に足を1歩踏み入れた
あたしは部屋を見渡した
「「 あ・・・ 」」
私と誰かが声と目を合わせて言った
その声の主は准君だった
「 なんか用? 」
驚いた顔をした後、またいつもの顔に戻った
今日はあんな怖い顔しないんだ
ホッとしたようにあたしは准君へと近づいた
No.27 のど*飴 01/06 11:02:12 削除依頼
「 なんか意外ですね 」
あたしは准君の前で顔をニヤけさせながら言った
「 意外って? 」
勉強をしてたのか
動かしていたシャーペンの手を止めた
「 なんか初対面の時色々言われたからなんかあたし嫌われてんのかなって思って 」
難しそうな顔ほして准君は
「 昔、女の奴等に折れ誘拐されたんだよ。だから今はこんな性格で女子を寄せ付けないために 」
あたしは一瞬思考回路がとまり
「 あー、なるほど って誘拐?!え 大丈夫だったんですか? 」
驚きを隠し切れずに思わず准君と目が合ってしまった
全てを見透かすような視線、綺麗な顔立ち
こんな人が近くに居たら
女性の人たちの気持ちは分からなくはないけど・・・
「 今は平気 」
その言葉にホッとしたかのように
あたしは地べたに座りこんだ
No.30 のど*飴 01/06 16:31:21 削除依頼
「 え どした? 」
イキナリあたしが地べたに座り込んだから
准君は行きやいよく椅子から立ち上がった
「 ん これは准君を驚かすために 」
あたしはアハハと言いながら再び立った
「 それで?なんか聞きに来たんじゃないの? 」
あ そうだった
陽君のこと・・・
「 陽君ってあの・・・気を使うタイプですか? 」
あたしは准君の綺麗な顔を見ることができず
下を向いていた
「 あー・・・使うね、俺みたいに物事ズバズバ言うタイプじゃないし自分より人のことを気にするタイプだから 」
あたしはそれを聞いてイッキに青ざめた
きっと今陽君はあたしのことで思いつめてるんだろうな・・・
自意識過剰かもしれないけど
現実はきっとそうだ
准君はあたしの顔をジーッと見て椅子から立ち上がった
No.31 のど*飴 01/07 08:30:12 削除依頼
「 安心しろ、俺がなんとかしてやるから 」
准君はあたしの頭にポンッと手を乗せて
部屋から出て行った
あたしは一瞬思考回路が停止した後
心拍数が上昇した
「 え・・・今の何・・・ 」
優しく微笑んだ准君の顔を初めて見て
私は顔を真っ赤にさせた
ってそーじゃなくて
相手は義理にもお兄さんだよ?
ないないないない
恋愛対象外だって!
あたしは心臓が落ち着くまで
ひっそりとその部屋に立ちずさんだ
No.32 のど*飴 01/08 17:00:35 削除依頼
あたしはしばらくして自分の部屋に戻った
ベットの上で正座をしながら
しばらくボーッとしていた
”あの時”を思い出しながら・・・
あの頃はまだ中2だったかな
恋よりも部活優先だったあたしは
恋なんて絶対しない
そー思っていた
だけど出会いというものは突然くるものだった・・・
No.36 のど*飴 01/08 18:33:24 削除依頼
小学校の頃からずーっとやっていたバスケ
あたしが唯一夢中になれる遊び的なものだった
今は亡き父さんが大事に持っていたバスケットボールを愛用して
あたしは日々、バスケのれん集に専念していた
そんなある日 ”アイツ”に出会ったんだ
穂高 健吾(ほだか けんご)
彼は中2の2学期に突然やってきた
はっきり言えば顔はかっこいいとは言えずごく普通の人だった
健吾はあたしの隣の席で
人見知りの激しいあたしにとって彼はただの"同級生”でしかなかった
No.38 のど*飴 01/08 20:48:24 削除依頼
初めて喋ったのは体育祭の応援団練習の時だった
「 よ・・・よろしくね穂高君 」
少し緊張気味に喋ってたあたしに対して
健吾は
「 うん よろしくね 」
無邪気とも笑顔にあたしは少しドキドキしていた
毎日キツイ応援団にあたしは苦痛を感じていた
だけど健吾はキツイはずの応援団の練習も
毎日毎日、笑顔で乗り切っていた
あたしはなんでココまで笑っていられるのだろう・・・
キツイならキツイと素直に言えばいいのに
あたしはそんな健吾に苛立ちを覚えていった
No.39 のど*飴 01/09 07:14:45 削除依頼
そんなある日、健吾はあたしに
「 ねえ、津田さんってさなんでいつもそんな辛そうな顔してんの? 」
いつもいつも笑っているのに今日は真剣な顔つきだった
「 ・・・・・・つまんないからに決まってるじゃん 」
あたしはついにイライラが頂点に達して
本音をぶちまけてしまった
その後のことも健吾は真剣に聞いてくれて
次第にそんな健吾にあたしは惹かれて言った
いつも聞いてくれた時は
「辛かったね」
ただその一言だけだったのに・・・
No.42 のど*飴 01/09 22:18:14 削除依頼
明くる日もあたしはストレスは溜まっていた
だけど健吾はあたしのストレスを毎日のように解消してくれた
そんなある日、体育祭も終わり人段落のついた冬の始めのことだった
「 津田って好きな奴とかいないの? 」
いつも白い顔をしている健吾が
今日は珍しく頬が真っ赤だった
「 んー、いるようないないような 」
好き!とまでは行かないけど
あたしは応援団の時から健吾のことが少しずつ気になり始めていた
健吾はその言葉を聞いてパァと明るい顔をして
「 俺と付き合ってくれない?・・・・・・えっと頑張って俺に惚れさせるから! 」
自意識過剰か!と思いつつあたしは吹き出してしまった
健吾は「なんで笑ってるの?」とでも言うように
あたしの返事を待っていた
「 うん あたしも好き・・・付き合おっか 」
軽いような言葉だけど
中身は凄く重い言葉だった
No.43 のど*飴 01/12 18:56:11 削除依頼
あたし達はそれから中3の夏休みまで付き合っていたけど
正直な話、あたしは母さんに迷惑をかけたくなかったし
将来は母さんのために働きたい
そー思ってたから凄く勉強していた
だけど健吾はあたしの行動に納得がいかなかったみたいだった・・・
そんなある日、事は起きた
あたしがいつもと変わらず学校に登校すると
「 ねぇ 咲! 」
あたしが教室に入ろうとした瞬間
2人の女の子があたしの腕を掴み
トイレに連れて行った
No.45 のど*飴 01/23 00:07:31 削除依頼
あたしは2人の顔を見合わせた
「 ねぇ 何? 」
2人は重い顔をしながら
あたしの方を見た
「 単刀直入に言うけど穂高に近づかない方がいいよ・・・ほら咲ってば進学校狙ってるしあんな奴のために落ちるなんてあたし達が許さないから 」
あたしは状況が掴めず
思考停止してしまった
「 ねぇ どーゆーこと?説明してよ 」
2人は息を整えてゆっくりと話始めた
健吾は不良であり
あたしのことを好きでないかと
タラシで最低な人間だと言うこと
あたしは思わず笑って
「 あははwそんなことあるわけないじゃんw 」
その一言がどーゆーことを招くかなんてあたしには予想もつかなかった
No.46 のど*飴 01/23 00:11:21 削除依頼
「 咲お願いだからあたし達のこと信じてよ!お願いだから・・・咲にはあんな奴に近づいて欲しくない 」
2人のうち1人は泣き始めて1人は涙目でいた
この2人は滅多になくことがないのに
たかがあたしのことでこんなに泣いて
嘘なはずがないとたった今わかった
「 うん分かった・・・ちょっと様子を見てみるよ・・・ほら2人とも泣かないで 」
あたしは2人にハンカチを渡してトイレから出て行った
嘘だと言って欲しい
けどこれは事実なんだ
いつかは受け止めないといけない
”事実”
No.47 のど*飴 01/23 00:14:44 削除依頼
あたしはその日の夜
いつも通り夜遅くまで勉強をしていた
時計を見ると夜11時に針が来ていた
「 んー・・・小腹も空いたしちょっとコンビニ行こうかな 」
あたしは財布を持って
玄関の方に向かった
母さんがリビングから出てきて
「 コンビニに行くの?だったら明日のパン買って来てくれない? 」
あたしは返事をせずに外に出て行った
掲示板規約・注意点
心がけてほしいマナー
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