2009年1月22日 8時3分更新
医師不足が深刻になっている県南部の救急医療体制について話し合う会議が21日夜阿南市で開かれ、阿南市や那賀町の軽症の救急患者は、救急病院の負担を減らすため、平日の夜間も阿南市医師会の開業医が診療を引き受けることなどが提案されました。
21日夜の会議には、阿南市の救急病院や医師会などの関係者およそ30人が出席しました。
まず、県や阿南市消防本部の担当者から、阿南市周辺のおととしの救急搬送の件数は6600件あまりで、年々増加傾向にあり、そのおよそ半数を軽症の患者が占めて、救急医療機関の負担が大きくなっていることが報告されました。
また、阿南市や那賀町の患者を中心に当番制で救急患者を受け入れている阿南市の3つの病院のうち、阿南医師会中央病院の院長が「ことし4月以降は内科医が8人から実質5人に減り、当直業務に加えた今の救急体制が維持できない」と述べて、救急当番の回数を現在の月15回から10回に減らしてほしいと求めました。
これに対して、小松島市の徳島赤十字病院から、救急当番に加わるという申し出があったほか、阿南市医師会が、軽症の患者については医師会に所属する開業医が、これまでの日曜・祝日の日中に加え、平日の夜間も受け入れることを提案しました。
阿南市医師会では「午後11時までの間は受け入れる体制を整えたい」としていて、2月4日の医師会の総会で異論が出なければ、ことし4月から開業医の当番による軽症の救急患者の診療が行われる見込みです。