(CNN) 日本でも人気の高い、米国を代表する画家アンドリュー・ワイエス氏が16日夜、ペンシルベニア州フィラデルフィア郊外の自宅で亡くなった。91歳。同氏の作品を多く所蔵するブランディワイン・リバー美術館の広報担当者が明らかにした。
水彩やテンペラを使って米国の田園風景などを描写しつづけた。代表作に、ニューヨーク近代美術館(MoMA)が所蔵する「クリスティーナの世界」や、「アルヴァロとクリスティーナ」(68年)などがあり、長年にわたって1人の女性を描き続けた「ヘルガ」シリーズなどがある。
歴代の米大統領も同氏の作品を高く評価。1963年にはケネディ大統領が自由勲章を授章。ニクソン大統領はホワイトハウスでの個展開催を後押しした。
2007年にはブッシュ大統領から芸術勲章を贈られた。同氏の訃報を受け、ブッシュ大統領はローラ夫人と連名で、「ワイエス氏は故郷のペンシルベニア州やメーン州など、米国の風景を切り取ってすばらしい作品に仕上げた。米国民を代表し、心からお悔やみ申し上げます」と、同氏の死を悼んだ。