今年度内の運航を目指すドクターヘリについて、県は21日、機体が2月1日にも本県入りし、運航に向けた訓練を始めることを明らかにした。関係機関でつくる「運航調整委員会」も同月中に開かれる見通しで、本格運航に向けた準備が加速する。
同日の県議会環境厚生常任委員会で理事者側が説明した。
県医療薬務課によると、運航委託先を「中日本航空」(本社・愛知県豊山町)と決め、現在契約事務を進めている。本県で運用する機体はユーロコプター社の「EC135」(ドイツ製)。
事前訓練では、操縦士が県内の地形などを知るための「地形慣熟飛行」をはじめ、医師や看護師らも搭乗し、主要病院や消防など関係機関も参加する「模擬訓練」などを行う。これらの訓練は2月、3月とも10数回ずつ行う計画。
ヘリは本格運航に伴い、暫定的に八戸市立市民病院に配置され、同市が同病院敷地内にヘリポートと格納庫を整備中。完成時期が3月下旬と見込まれるため、訓練はその直前まで行うという。
また、八戸市はヘリポートと格納庫整備に伴い、県の補助を受けているが、さらに財政負担を軽減するため、合併特例債の適用に向けて県と協議を続けている。
【写真説明】本県で運航されるドクターヘリと同機種のEC135(中日本航空提供)