平成5年11月26日(金)
第31回 厚生省交渉の記録
<交渉団側参加者11名 (内会員4名)>
本谷晴志・伊藤節子・先崎凉子・出元明美
<厚生省側参加者7名>
平山 一男(薬務局 安全課 医薬品副作用情報室長)
佐々木裕介( 〃 企画課 医薬品副作用被害対策室主査)
柿沢 則義( 〃 〃 〃 補佐)
梅田 勝(健康政策局 総務課 補佐)
正林 督章(児童家庭局 母子衛生課 主査)
武田 雅弘(保険局 国民健康保険課 事務官)
岡田 光彦( 〃 保険課 事務官)
〔陣痛促進剤についての質問〕
1、医薬品救済基金関連
これまでの申請件数、決定件数(認可、未認可別)を年度別で、オキシトシン、プロスタグランディンE、プロスタグランディンF2α混合または併用に分け、どんな方法(点滴、静注、筋注、内服)で使用されたものかを明らかにされたい。
石丸澄子氏の基金への申し立て結果の確認を、前回交渉後本人が行なったところ、「中薬審で検討中」との回答であった。この決定の予定はいつになるのか?
基金への申請をしたものの認定されなかった場合、その理由を患者側に通知しているのか否か明らかにされたい。
基金の申請期間の延長を前回交渉で求めた。検討結果を明らかにされたい。
2、計画分娩について
前回交渉で日母による計画分娩の在り方の検討会へ、「陣痛促進剤による被害を考える会」からも参加させてほしい旨を伝えて頂く事を要望した。要望結果はどうでしたか?
日母の医療事故対策委員会と日本産婦人科学会の合同委員会での検討は、既に中間報告が出ているのであれば提出して頂きたい。
3、陣痛促進剤については能書の改訂、添付文書の改訂があったが、これら改訂で陣痛促進剤問題のどの部分が解決され、どの部分が依然問題として残っているのかを確認する為、改訂後の被害の実態調査が必要と考えるがどうか。
(厚)薬務局副作用情報室の佐々木でございます。1番は柿沢補佐が後程まいりますので・・・。2番は、支給決定致しました。基本的に裁判うんぬんというのは関係ございませんので、なるべく早く決定するという方向で、この方のケースに限らずと思っています。 3番の基金への申請却下は、理由をちゃんとつけて御本人によくわかるような形で送っています。たとえば、医薬品によるものであるかどうか、あるいは症状がどうだとか、症状が基金に定めるところの症状に該当するか否かですとか、あるいは適正な使用であったかどうかというようなことを含めまして、患者さんに通知することにしております。
それと4番でございますが、基金の申請期間ということでございますが、ご存知だと思うんですが、それぞれの給付によってどういう請求期間になっているのか、ということを簡単にご説明申し上げたいと思います。医療手当、あるいは医療費の支給というのは、二年間でございます。それと障害年金のケースでございますが、これは期限がございません。 時効というか、請求期限というのはございません。それと、遺族給付の関係でございますけれども、お亡くなりになってから5年又はその事実を知った時から・・・医療手当とかその年金を受けてる方の場合は2年になります。すでに御存知で、請求を受けていらっしゃる場合は2年ということでございます。それぞれ何故その請求期間、申請期間になっているかということでございますけれども、基本的に発想というのが今ある程度の期間お困りになったという実態に着目して申請して頂くという考え方ですので、例えば障害年金ですとまさに今障害状態にいらっしゃるわけですからと、そういった場合には請求期限を設けるというのは妥当ではないわけですね。今まさに障害状態にあるということで制限もうけていないと、ただ医療手当とか医療費というのは、それに副作用によって何らかの被害が出て、それで現に何らかの費用がかかってしまったということに着目して、それを回収するという目的で出してますから従って実費というものに着目して出してますから期間というのは一定の期間を区切ってそれで2年間以内に請求してこられないというのは、2年もたてばある意味で費用というのは一応区切りがついたと考えられるということで2年間ということに限っているわけです。で、遺族給付でございますけれどもそれは、御遺族の方なんで、お亡くなりになった場合たいへん気の毒なんですが、5年間おなくなりになって請求されてこないということは、まさに先程申し上げましたように現に今どういう状態にあるかということで請求期間を区切っていますから5年間御死亡されてから請求されないということは、一応その権利が確定した状態とみなしていいんじゃないかというような形で5年間という形に区切ってるところなんで、これは、それぞれ永遠にということになると権利義務といいますでしょうか、そういったものを非常に不安定にするということになりますから、やはりこれは請求期限を設けなくちゃいけないと、ただし障害年金はまさに現にずっとその状態でお困りのわけですから、ずっと請求期限を設けてないと、そういう考え方によってますので、この申請期間を延長するということはなかなか常識的に考えても難しいというふうに思います、ということでございます。それと1番の陣痛促進剤関係で医薬品基金の方で給付決定件数ということですけれども現在までに支給した 件数は、調べたところ3件でございます。
(交)石丸さんのを含んでですね。
(厚)そうです。
(交)何についてどうなっているのですか。
(厚)陣痛促進剤関係ということで3件ということです。
(交)薬の名前を具体的にということでなくてトータルでということですね。
(厚)はい、そうです。
(交)個別に何についてというところまで調査は出来なかったということですか。3件ならすぐわかるのじゃないですか。
(厚)いやー。ですから、あのー、あと具体的な中味について取り出してということになりますので、一応医薬品の単品使用というのはほとんどない、色々の薬を投与していると。
その時に被害の原因となっている医薬品はどういうものだろうかと、特定されてそういう形で基金の方で調べられたと。
(交)それは基金の制度がスタートしてからの件数ですよね。それにしては少ないですねー。申請件数は?
(厚)ですから、医薬品をすごく色々使っていますから。
(交)すごくと言ってもですねえ。
(厚)今までの受付してから基金として捉えた場合に全部中央医薬品を登録して、そこから拾っていくという事は、不可能なものですから被害を受けて被疑薬になったというものですと基金の方で捜せますので、そこから調べたところ3件と。
(交)そこからという事は、何年くらいからですか。
(厚)制度発足以来という事ですから昭和55年から・・・。
(交)13年で3件?最初決定した時の第1号は何年ですか。
(厚)63年と、四年と五年と支給決定は聞いています。(昭和63年と平成4年と5年の事である。)
(交)3件目は今年の10月でしょう。ついこの間、10月中旬に通知が来たんですよ。だけど、これだけの返答では納得出来ないんですよねー。僅か130件しかないと言われてるのに、申請件数がわからないというのが不思議なんですよね。
(厚)基金の方で調べる方法として今まで55年から現在まで受付けて支給決定したと言った時に、どういう医薬品が使われてどうだったということを調べる時に、健康被害を受けた時に被疑薬となった医薬品はフォロー出来るんですが、それ以外にもたくさん使われてるのがありますから、被疑薬で登録されてなければ、捜し様がない。それをすると、1件1件全部申請書から捜していかなければわからない。
(交)登録されてないという事は、どういう事ですか。3種類について調べて下さい言ってるんですから。どうして登録されてないんですか?
(厚)これで調べて陣痛促進剤関係として三件あるとお答えした。
(交)それは支給でしょう。申請したのが何件あるのかというのもピックアップ出来るはずだと思うんですよ。
(厚)ですから、申請があって支給決定があると。支給決定があったところの中で調べたら三件あったという事ですから、申請時は被疑薬かどうかというのが特定出来てなければ、何件そこの中に含まれてるかというのがわからない。
(交)だけど、それを使って被害に遭ったという事で出してるわけですよね。出産の場合で、その薬を使ってなったと出してるんですから、それを知りたいと聞いてるんです。それを使った薬の三種類について「いくらありました」と返事下さればそれでいいんですよ。(厚)それは、すべて全部当たってみないとわからない話ですから、それはとても時間がとれない。
(交)そんなことないよ。件数が少ないもの。
(厚)最初から全部1件ずつ調べていかなければわからない。
(交)何の薬の疑いで申請されてというふうには分類されてないんですか?
(厚)そもそも患者さん本人が、何の薬でなったかという事がわからないからこそ、どういう薬なのかという事で被害を被ったという事で申請なさるわけですから、患者さん個人がこの薬だって、そんな特定まで出来ませんよね。一般論として、ですよ。
(交)申請された時に厚生省は薬効別に分類してますよね。
(厚)いや、ですから、それは出来ないんですよ。
(交)してるじゃないですか。ちゃんとやってるじゃないですか。
(厚)それは決定したものでしょ。
(交)違う違う。申請件数ですよ。
(厚)原因薬品でしょう!
(交)原因薬品だといって分類しとるじゃないですか。この原因だと思って分類しとるわけでしょ。
(厚)申請されて決定された医薬品の被害というのが、何によるものなのかが原因薬品という考え方なんですよね。それが決定して、結局これが被疑薬だという事で原因として特定されたものを分類しているわけです。
(交)それでいいじゃないですか。それを聞いてるんです。
(厚)だから、私たちが言ってるのはそれが認定されている陣痛促進剤だというものが3件あるわけです。それまでの申請というベースで捉えた場合こにそれは1件1件当たっていかないと薬を何種類も使っているわけですから、それはその中に陣痛促進剤が入っているかどうかを全部当たっていかないと特定出来ないわけですよ。
(交)申請を受け付ける時に医者の診断書がないと受け付けないでしょ。今の時点では。医者の診断書の中には何の薬の疑いって書いてないんですか。
(厚)それはあります。申請時に投薬したのが仮に10品目ありましたと、そこの中に陣痛促進剤関係があったと。その申請が支給決定した時に陣痛促進剤関係で原因となって被害を受けたという形になれば、そこでは登録して確認できますけれども申請段階では原因の医薬品がわからないわけですから・・・。
(交)ちょっと待って。医者が仮に10の薬を書いて来たとするでしょ。医者は10の薬の中でこの薬にる副作用でこうなったと考えられると書いてくるわけでしょう。それと違ったら認可しないでしょう。却下するでしょう。
(厚)いずれにしても、すべて診断書から当たって逆上って毎年200件ある、2000件近く全部逆上って却下になったものも含めて診断書なり10種類あるのをすべて調べないと御要請の主旨には添えないわけですね。
(交)そういうデータだってコンピューターに入ってるんでしょう。
(厚)違うんですよ。支給決定された原因薬品が一体何だったのかというのは、データに入ってるんですよ。
(交)受け付けた時点では入ってないの?
(厚)ファイルがない事はないですが、2000件すべて当たってそれが何種類の薬・・・そこまでやれという御主旨ですか。
(交)何千件ではないでしょう。出産に関してですからね。
(厚)出産かどうかわからない。
(交)だから前にも言ったけど、出産は女性しかしないんですから、まず女性をと前も言ったでしょう。2000件の中のホルモン剤だけだって取り出せるわけでしょう。
(厚)原因薬品として決定したものはですね。
(交)そうじゃないよ。申請の整理はどのようにしてるの!一番からずーっと並べてるの? 他の整理の仕方はないわけね。
(厚)そうです。決定時でないとありえないです。
(交)遊んでるんだー。そこら辺整理の仕方がどうなんだろう。例えば、色々な被害として上って来た時に何が今随分上って来てるなあというのがわからないわけですよね。何が問題になってるのかって。こうやって(陣痛促進剤みたいに)大きく出てくればわかるけれどもそうじゃない人がそうじゃないかなあと思って出したものが色々あったと。つまり皆さん方の所の非常に大事だと思うのは、かなりまとまったものが出てきてるかも知れないという事を見る事だと思うんですよ。申請をして上って来ている薬が、この薬について最近多く出て来ているなあって事がわかるようになっていない事がまずいんじゃないかと思うんだよね。
(厚)主旨は、例えばビタミン何とかを併用しているケースがありますよね。病院に行って色んな薬を貰う。ビタミン何とかが申請ベースで多いと、申請に使われていた薬の中でビタミン何とかが多いといったケースでビタミン剤が危ないというふうに思えということでしょうか。
(交)それにプラス何かって事の組み合わせみたいなものが多く出てると、何かわからないんだけれども、ある薬とある薬の組み合わせがどうも多く出てるみたいだというような、つまり申請の段階で入力していけるわけでしょう。申請書というのは紙だけ集めたわけじゃないでしょ。
(厚)それで因果関係なり何なりかんなりというものが分類出来るデータになりうるのであれば別ですけれども。
(交)被害だと思ってるって事が大事な事だよね。
(厚)ですから、それを被害と思われてる方がいっぱい薬を貰ったけれどもわからないわけですよ。それでお医者さんの方に、どういう状態だったのか話し判定するわけですね。(交)判定をするんだけれども、その時医者としてはこの薬が疑わしいというのを書くわけでしう。飲んだ薬を全部並べて「ハイ」って出すわけじゃないでしょう。
(厚)いや、そりゃ書いてないケースもありますよ。
(交)書いてそのまま出すだけじゃないでしょうつまり、投与したのはこの薬だけれども、この薬のこれに関しては疑われるというふうには書かないんですか?
(厚)そういったケースもあります。
(交)ほとんど書いてるでしょう。申請様式があるでしょう。患者の訴えの様式もあるでしょう。それから分類したらいけるでしょう。
(厚)患者さんが陣痛促進剤だと分類されてるものということですか?
(交)そういう事を言ってる様式の部分を分類していってその中でこの薬を使っているという事で、分類していったら直ぐでしょう。件数として2000件のうち何割ですか。
(厚)患者さんがその請求をなされた方が陣痛促進剤であろうという事で請求なさってるケースが何件あるかという事で宜しいですか?
(交)出産時の被害としてね。
(厚)現に問題としてわかりませんけれども、何種類か使われておってそれでその中にひょっとしたら混じっているかも知れませんよ。先程申し上げたように今まで2000件の中に。御本人が出産時の薬によって何か起こったという事で御請求なさっているケースを何件くらいあったかを抽出すれば宜しいわけですね。
(交)そういう事です。どういう薬を使ってるかという事をわかるようにしたら、分類出来るんじゃないの。
(厚)ですから、それをやるためには最初から申請があった中味を一つ一つチェックしていかないと・・・。
(交)そういうんだったら全部出しなさいよ。
(厚)主旨が違うって事を先程から申し上げているんですけども。原因薬品なんですよね。(交)今の話2つあると思うんだけれども、1つは出産という事に係わって、そこで拾えないだろうかという事と、もう1つは皆さん方が集める申請から出てきた被害として上がって来たものを材料として未然に防いでいくための資料として使えるんじゃないかと思うんですね。そこのところではっきりしないものをチェックすることが意味あるのかとおっしゃりたいんだろうと思うんだけれども、しかし組み合わせの問題で一体今回のような問題で出てくると単品だけじゃない問題の話もいっぱいありうると思うんだよね。色々書いて来るわけだから、そしたらそこのところの入力の仕方を感がていたら、色々な組み合わせでデータというのをその都度出していけるしね。どういう被害かと言っているかって事と使ってる薬はどういうものだという事と、それは何だかよくわからないという事もあるんだけれども、そういった皆さん方がやってるお仕事というのが出来るだけ前の段階、早い段階でチェックして食い止めるという役割を持ってると思うから言ってるんだけれども、そういう役割を果たしていくためには、決定でこうだというだけじゃない所でもっと申請の段階で色々上がって来ているものを材料にしながら未然に防ぐ方向というものを考えて行こうという事ももうちょと考えないと、今みたいに上がって来ているモニターの件数が1年に1件あるかどうかの事をやっていたって、これが確かにこうやってドカッと出てくる時には大変な問題になると思うけれども、わからない事の方がはるかに潜在している問題がいっぱいあると思うんですよ。それを一つの材料に使っていく方法論を考えなきゃならないと思うんだよね。
(厚)御主旨はわかるんですが、それが現実問題として複合作用
なり併用の場合にどういう形態がありうるのかと言う話で、それをその情報のために生かせるのではないかという話だと思うんですけれども、それかぜ何がいっしょに使われていてという事は、分類が可能かも知れませんけれども、ただそれが本当に併用になりうるかというデータにはおそらくならないと思います。そういった意味でおっしゃっているのてあれば主旨はわかります。わかりますけれども、例えば先程申し上げたように病院に行って一般的に使う薬から、非常に使途が広くて栄養補給的に使う薬から非常効能が特定されていて、それで使われている薬と、色々あるわけですけれども一般的に使われてるものも含めて相互作用かどうかという事を現実問題としていいデータになるかという、それは難しくて恐らく個々の申請に基づいて個々の事例でどういうケースがあるかという事をちゃんとやっていくという事の方が現実問題として妥当だと思うんですね。
(交)申請書の中に全部の使った薬を書きなさいとあるけれども 医者自身がその中で何が一番疑わしい薬だと考えるとか、そういうふうな書き方になっていないよね。前部書けとは書いてるんだけれども、担当した医者がその中でこの症状が起こって来た、疑わしいと思えるとかそういう事は申請書の中には書いてないよね。
(厚)どのような薬が患者に投与されたかすべてのものを書くように・・・。
(交)最終的な結果はそれで良いと思うんですけれども、使ってる医者だってわかってる事もあるだろうし、担当医としてはどう思うかを書く欄がないと・・・。その事を中心に入力していくって事もあるわけでしょう。方法がもっとあるように思うんだけれども。今のやり方だったら大変ですよ。全部書くんだから。全部書いて下さいと言ってるんだから全部入力していったら何と何が共合と言ったってデータにはなりえないよね。多分ね。
だけど主治医がもうちょっとこう言う事が可能性としてあるという項目も必要。参考には十分なると思うんですよね。我々が考えるより皆さん方がよくわかっていらっしゃると思うんですけどね。前の使い方があるんだから、それが出てるんだから、使えるんだという気がするんだよね。上って来ているものってそんなにないんだもの。上がって来るもの自体がそんなに多くないんだから、上って来てるものをどうやって使ったらうまく使えるかを考える方が有効なわけでしょう。中央薬事審議会の副作用被害判定部会に持って行くんですよね。それで副作用皮下税判定調査会に判定してもらうんでしょう。
(厚)判定のための・・・まあそうですね。
(交)ここの調査会の名かに色々まだ分かれてると思うんですよ。専門の分野が色々分かれてるから。陣痛促進剤はどういう分野の調査会の、さらに下のどこで議論されるんですか。産婦人科部会とか、そういうのがあるんですか?
(厚)そういう形じゃございませんで、要は陣痛促進剤が何科か知りませんけれども。
(交)調べたらわかります?
(厚)分かりますけれども、基本的に専門医の分野があるわけです。医薬品によって分類されてるのではなくて、それと関係が深い何とか科というのがございますねー。内科の何とか関係みたいな専門医というふうに分類されてるんで、そういう形になっています。
(交)じゃあ、これは子宮収縮剤ですから分娩時に使用されるわけだから産婦人科の部会という事ですね。
(厚)という事になって。調査会の中に各専門の先生方がいると、その専門の先生方の中で一番専門の先生の・・・。
(交)じゃあ、今直ぐというのは難しいでしょうけれど判定調査部会の中にどういう専門のグループが分かれてて、陣痛促進剤がどこで審議されたか、そこで何件くらい誰が審議されたかを次回で結構ですから教えて頂けますか。
(厚)何件くらい審議されたかという事になれば先程から言っていますように最初から調べてみないと・・・。
(交)どうしてですの。ここの調査会のいわゆる産婦人科部会か何か知りませんけれども、そこで扱った件数を教えて下さいと言ってるんですよ。2000件も調べなくてもいいじゃないですか。だいぶ絞られるでしょう。ここで百審議しましたとかね。
(厚)いや、全部それは同じなんですよ。調査会というのがあって、判定部会という二重のチェックになっているわけですけれども全部上げるんです。それで特に重点的に見る方として専門分野の方が中心にみるわけですね。それで先程申し上げてるように申請されたものはすべて上がってるわけですよね。
(交)それは判定部会に渡したんでしょう。
(厚)いやあ、判定部会にも調査会にも全部上げてるんですよ。
(交)そこから分けなきゃいかんわけよ。だれか分けた人がいるんよ。
(厚)分けてるというか、それは申請件数と同じことなんですよ。合議的に判断するわけですから、まずそこで専門分野の医師の方々に。
(交)最後は合議でやるかもわからんけれど、脳外科の人が産婦人科の問題をやるわけにはいかんでしょう。そうでしょう。色々専門の科に判定してもらうのに分けてる筈ですよ。(厚)結局それは同じ事なんです、申請件数と。ですから、出産関係という事で何件上がてるかという話と同じなんですよ。調査会でどうこうなってるって話は一致するんですよ。(交)誰が判断するの!出産という事に着目した申請件数の拾い方というのは可能ですか?(厚)時間的に全部調べないといけないので・・・。
(交)かなりの時間がかかるって事ですか?
(厚)それは、もう・・・。
(交)十年間やったら調べられるって事なの?
(厚)ですから、それは基本的には早期救済って事で申請を受付して支給決定を早くするという事を命題にやっていますので、それを調査の方に向けるとそちらの方が遅れるって事になりますので・・・。
(交)受け付けたら貴方たちの仕事は終わって後は審議する方にお任せして、随分年月かかるけれども、それはしてもらうわけだから、審議決定は違う方がするんだからそんなに忙しくてどうしようもないって事はない筈ですよね。
(厚)それはですねー。
(交)忙しいんですか?
(厚)随分色々あるんでしょうけれども、実際問題、請求が上ってきた方に対して1件1件照合するわけですね。委員の方にも全部照合するわけですよ。
(厚)当然ですよね。
(交)それは、やってくれと当然おっしゃるわけで請求されてる方には当然それが必要なわけで、それをやって尚かつその原因薬品の決定通知を本人にして、支払いを行なって尚かつ拠出金という形でメーカーからお金をとるわけですね。そういった事を現にやっているわけです。それを又2000件程度大したことないじゃないとおっしゃいますけれど、一端そういうものを止めてさらにもう一回、さらにもう1件1件当たっていかないとわからないわけですよね。そういう事をやって御要請はわかりますけれども、そういう事をやって結果的にのんびりとしているように思われるのかも知れませんけれども、そういう事を現にやっている中でそれを中断してこれにかかりっきりになるという事は難しいと思うんですよね。それが適当かどうかという事も思うんですよね。
(交)そんな事言ったら何もできないよ。我々とこうして話してること自体無駄になるでしょう。正規の作業と違うと言われたらね。今我々が言ってるのは、貴方がたの分類の仕方にある程度変更してらわないと、役に立たないじゃないかと、だからお願いしたいと、本来は貴方がたはそういう分類をちゃんとしていつでも「あー、そうですか。この件に関してはこういう申請がこういう形で何件あがっています」と言えるよな状態の分類の仕方をしておいてもらわないと困るわけですよ。我々の気持ちからすると、貴方がたは貴方がたの範囲の中で分類をしてきているから市民の立場から見る分類の仕方と全く違う分類の仕方をしてるから仲々2000件全部見ないと抽出出来ないというような答弁になってしまうわけですよね。そのやり方っていうのは、貴方がたの枠内でやって来ているからそうなってるのだから、少し発想を変えてもらう必要があるわけよ。これからの時代で絶対必要なことなんですよ。先ず、科として小児科、外科、産婦人科と全く違うんですから、その科を書くようにするとか、分娩中かどうかという事さえ書いとけば、もう拾い上げるのはみやすいんですよ。やってないなんて信じられないよ。ものすごい現実離れしている。
(厚)原因薬品としてどういう形になっているかというのは、分かるんですよ。
(交)分娩中に陣痛促進剤を使用されてるかどうかという事で、例えば出血多量で死亡、弛緩出血とか、子宮破裂・子供が胎児仮死から脳性麻痺で死亡としたとか、そのような申請であればほとんどこれが関係してますから、そういうのを拾い上げるのは簡単ですよ。書類があったら私がやってあげたいくらいですよ。本当に。もう少し前向きに頭を柔らかくしてもらえないんでしょうかねー。今のようなままでは事故は防げないし。バカバカしいから先にいった方がいいけれどそんなもの呼び出せるに決ってるよ。コンピューターに入ってるじゃないですか。そのようになっていなきゃ自分たちが困りますよ。何してるのって言いたいですよ。
(厚)支給決定上では・・・。
(交)申請があった時に前にどういう関連のあるものがあるかが直ぐに呼び出せないって事は自分たちが困りますよ。当り前じゃないですか。我々は当り前だと思うんだけれども、厚生省は全くやっていないような言い方でしょう。本当にやってないのかねー。やってないならやってないで申請されてからどういう手続きで取 ってるのか全部細かく我々にわかるように言って下さいよ。
これは 申請の数字じゃないんですか。(資料をみせながら)(厚)これは何の資料ですか。基金の救済の件数・・・待って下さい。
(交)貴方がたが作ってるやつや。
(厚)これは基金の救済件数とはちょっと違いますね。
(交)申請件数やろ?
(厚)これは副作用モニターの報告数ですね。それと個々の医薬品が基金の請求の中でどういう医薬品の申請が含まったものがあったかという話は違うんです。
(交)わかった。つまり今の所駄目って事ね。だけど申請の段階のものが1枚1枚見ないと捉えられないなんていうやり方をやってるって事はとても信じられないんだけれどね。そんな事をやってたら、あるタイプの薬害が続いていても2年か3年後に決定が出るまでは被害が続くって事になるわけだから、普通では信じられないよ。だから書式の仕方も改善してもらわないいけないし、それも含めて申請の段階のものを本当にやっていないと言うのなら考えてもらわないと駄目だと思うよ。ちょっとズサンやね。企業では考えられないよね。そんな仕事してたら能力を疑われるよ。PGE プッと押したらピピピッと出てくる。それが本当の原因薬品かは別としてこういうもので被害申請されているというのがサッと出てくるじゃないですか。能力を疑われますよ。誰が考えたって。うちの会社だったらクビや。結局薬の名前を入力していないってことだものね。
(厚)原因薬品については薬効別では分類できてると思います。
(交)薬効ではないのよ。
(厚)申請別という事になりますと、先ほどから申し上げてるように1件の1人が無茶苦茶いっぱい薬を使ってるわけですよ。
(交)最も一番疑わしいと診断書に医師が書くんだから。
(厚)それを分類してどういう意味があるのかって話なんですよ。
(交)医師自身が一番疑わしいと思う薬を明確にさせたらいいじ
ゃない。1つでも2つでもいくつでも思うものを入力していったらいいじゃない。そういうやり方も考えてないんでしょう。
(厚)ですから、何のためにやるのかって事は被害を防ぐためですよね。それが入力したことによって本当に本当にありうるのか って話。
(交)ありうるよ。一つの手段がとれるよ。陣痛促進剤がこれだけずーっとそのまま放置されたのは何だったの。
(厚)陣痛促進剤がどうこうって話じゃなくてね。色んな薬があるわけですよ。その中で色んな薬を入力して申請の中にこれがあったのは何件というふうに仮にとったとしますね。使われた件数が何件ってあって実際に個々人の請求の専門的判断から原因薬品になろうという判断があって確定するわけですよね。確定したものがあるわけですよ。一方でその何ていうか、未処理のデータがあってそれをいくら蓄積していても結局あまり役に立たないんだと思うんです。
(交)それは逆や、そんなことないよ。確定されてないものの中にこそ、確定されるものの原因があるわけよ。何を言ってるの。それは貴方が否定したって統計学で明らかですよ。そんなの議論の対象にならんわ。判定して救済すればいいって言うそんな考えじゃ何のための基金なのかわからんよ。実際に被害の症状が出てくるわけでしょう。片方で。そっちから拾っていったって何ていう薬を使ってるから、こういうのが出たんだというのが出るわ。薬から拾ったっていいしさ。出血多量で死亡というふうな分類をしたならばどういう薬が使われてるのかという所でも出ると思うんですよね。色んな方法があるのにと思うんですよね。ドクターレター出されるでしょう。指示するでしょう。それは何か、アッ危ないなというふうに感じた時に出されるわけでしょう。その時に上がって来たデータを見るわけでしょう。それこそ確定していない症例を1つ1つ見るわけですよ。ところがある程度一定数集まったら、だんだん可能性が高くなって来て確定出来るわけですよ。そういう作業になるじゃないですか。1つ1つは確定出来ないけれども百件、200件寄った場合にこれは因果関係が証明出来るわけですよ。統計学的に。未然に防ごうという気持ちがないんじゃないかとしか思えないよね。決定したものは、はっきりしてるんだから、それはわかりますよ。誰がやったっていいんだよ。だけど、出来ればその前の階段でどうやってキャッチするかをみんな苦心してるわけでしょう。
(厚)陣痛促進剤関係で被害を防止するという観点でそういう資料が必要だという御主旨でしょうか。
(交)当面この問題としてはそうですよ。他の問題もあるけれども当面これでいいですよ。それだけでもやって欲しい。
(厚)陣痛促進剤関係で申請件数が出産時だということで、どれくらいあったかという事を取り合えず出せば宜しいですね。
(交)これは一年以上前から言ってることですよ。
(厚)それが果たして意味があるかどうかは別の問題であると思いますが。
(交)それはこっちに考えさして下さいよ。取り合えず検討してくれませんかね。
(厚)それをやるとやってる人間が同じですから、いわゆる申請の支給決定の時間をとられるって話になりますから、今は出来るだけ早く支給決定しようという方に力を入れていますから。
(交)それは皆さんの処でしてもらえませんか。おっしゃる事はわかってますが、先に進まないといけませんし、皆さんの処で話してもらって陣痛促進剤の事についてでいいんですよ。
次の4番について、先ほど御回答頂いたんだけれども申請の期間延長について、前回の議論では救済基金の存在を全く知らない人たちもいるんじゃないかと、その人たちが基金の救済の期間が過ぎてしまってやりたいと思っても仲々そういうふうにいかないという事があると、これについて何か救済の手段が出来ないかという事について申し上げてるわけで。
(厚)それは私どもの基金の制度のPRについては今後とも普及に努めていきたいと思っています。具体的にどういったケースなんですか?それは。期限が切れたという事は。
(交)全く知らないって事だから。
(厚)医療費、医療手当という事であれば、2年間たってそれ以降、請求されて来た場合という事で言えば、ある意味で制度を知らないという事で医療費、医療手当も入院から終わっているわけですよね。そういう方は、一応権利の確定という意味ではもう終わってるんですね。ただ、障害年金だとか、遺族の方だとかそれは合理的な期間を設けてるんですよ。それで要は、申請期間そのものを延長して権利確定というものを延ばすという事よりも、制度の主旨なり制度の事を知らせるという事の方が大前提だと思うんですね。それは、PRをするしかないと思うんですよ。
(交)ちょっと待ってよ。知らなかった期間は裁判上でも時効の中断というのはあるわけだ。権利はもちろん、時効があるって事は当然のことでその事は否定しないけれども、知らなかったら中断するのは当り前じゃないの。
(厚)いや、ですから・・・。
(交)貴方がたは、PRするPRすると言って何年も前から言ってるけれども我々は具体的に保険証の裏に書いてくれとか、そういう事まで提案しているよ。それに対して貴方がたは答えもしないでpRしますの一点張りじゃないの。何1つ解決していないじ ゃないか。一般市民に聞いてごらんなさいよ。こんなものがあるなんて事知らないよ。知らない人の方がはるかに多いんですよ。その事を言ってるんだよ。薬局の窓口に必ず1枚は貼っておくという事を普及させればPRになるんじゃないの。ポスターだってないじゃないの。全国の病院にポスターを必ず貼るようにしてごらんなさい。
(厚)それは義務付けるって事ですか?
(交)そうそう、義務付けですよ。それくらいやらないと。貴方がたはPRっておっしゃるんだけれど、PRの仕方についてどういうふうにお考えになっているのか。
(厚)何万件か医療機関向けに送ってますけどね。
(交)医療機関に送ったら医者のところに行くかといったら医者も全々知らない人が多いのよ。本当よ。医者が知らないのよ。貴方がたは知ってると思ってるかも知れない。知ってるのは薬害について関心のある人なのよね。他の人は全々知らないですよ。だからモニターだって自分の病院がモニター病院だってこと知ってる医者がいくらいるか。事実としてそういう状態なんだから。だから徹底するためには、各医療機関に必ずポスターを送って全部貼る、健康保険証の裏に書き込んでもらう。いくらでもあるじゃないの。方法は。 そういう事を必ずやるって事で全々違ってくるよ。患者の目の届く所に置かなかったら分からないんだもの。PRの仕方が議論ならば我々はそういう提案をしたい訳よ。貴方がたがこの制度を作る前から請求しているよ。54年の時から厚生省の発想で全部物事をやっていたら全々進歩ないのよ。前から具体的に言ってるじゃないの。保険証の裏に書くようにしてくれって言えば出来る事だよね。そんなに金のかかる事じゃないわけで。厚生省は患者にそういう事が知られたら困るという立場じゃないですよね。
(厚)それは違います。
(交)それを医療機関に言っても結局そこで止まってしまうというケースも多い訳でしょう。医療機関がPRしてくれない。したくないのは、むしろ医療機関だという事ですか?
(厚)かどうかは分かりませんが、当方としてはやっています。不十分だというお話ですか?何万件かのリーフレットを作って健保組合なり医療機関なりに送付してるんですね。
(交)結局厚生省から医療機関に対するパンフレットだと、その先医療機関が何か作らない限りは行き渡らないわけですよね。だから厚生省からこれを患者に見える所に貼って下さいとか、これを患者に配って下さいというふうにしないと途中で止まってしまう。知らないのは患者でしょう。テレビでCMを流した方が早いんじゃないですか。救済基金の金はいっぱいあるから使ってもかまわないけれども、地方自治体にやらせる訳だろうから。
自治体に必ず病院なり診療所に一枚ポスターを行き渡るように、そして必ず貼るようにそういう指示を出した方が現実的だと思いますよ。1つの病院に必ず貼るって事ですよ。これを義務付けてほしいんですよ。やり方は皆様方が考えて直接送るならそれでいいし、自治体にやらせるんでもいいわけよ。保険証の裏に刷り込んでもらうって事も可能な事ですよ。何で出来そうな事をやらないの。それをやってくれたら件数は飛躍的に増えますよ。 それは大事な事なんですよ。それがPRじゃないの。たぶん古い人が「何年前なんですが、大丈夫でしょうか。申請できますか」というふうな連絡がかなり入ると思いますよ。 ひどい人は19年・20年という人が実際にいるんですから。それだけ徹底してやった上で、これはもっと延長すべきだという議論になるのか、ならないのかね。やって下さるのならこの質問をとり下げてその結果を見て、また議論したいと思うよね。ともかく御検討頂けます?
(厚)義務付けってのは現実問題難しいと思います。PRについては、徹底してやらないといけないとは思っています。
(交)各医療機関に1枚は配布するようにと言えば義務と言わなくても確実にくれば医療機関だって貼りますよ。だから、貴方がたがどういう通達を出して、どういう形でおろしているかの問題でしょう。しさえすれば、我々は大阪から来ているんだから大阪の医療機関全部チェックして上げますよ。貼ってるかどうか。
義務とは言わなくても「患者さんの目のよく届く所にお貼り下さい」という文章を付けておけば、どこがいいかなあと思って、きっと捜すと思いますよ。模範のものを作ればいいんだから簡単じゃないの。健康制作局・保険医療局も含めて検討すべきなんですよ。医療機関に1枚渡るような指導にして欲しいって事よ。義務付けるという表現は別にして。 医療機関に1つがいかないと駄目なのよ。それくらいの気持ちでやってもらわないと徹底しないんだって。そこの所を理解してもらいたいのよ。患者さんが知る事が第一なんですよね。貴方がたは病院に送れば病院全体にいっているつもりかも分からんけど、そういう実態はないのよ。病院が知っていたって患者に教えてくれないとしようがないじゃないの。患者が見れるようにしないと困るんだからね。そういう事で1ついいですか。
(厚)PRについては、きちんとやりたいと思っています。
(交)保険証に刷り込むって事も含めてね。検討して下さいよ。
(厚)検討するのは、ヤブサカじゃないんですけれども。
(交)次回どの程度まで進捗しているのか確認するからいいですか。
(厚)健康制作局なんですが、どうしても12時に用事がありますので。前回の交渉あったことを日母の方にお伝えしました。それで、日母から11月1日に出たばかりなんですが、これを渡されたという事で、「日母見解」、日母と日産婦の方での合同で了承したものという事です。以上1番2番を含めての回答です。
(交)じゃ、3番について。
(厚)一応添付文書はこれで十分だと思います。添付文書は、十分検討した上で改訂しましたのでこれで十分だと思います。
(交)改訂後の被害の調査というのは、特別考えておらないって事ですね。陣痛促進剤による被害というのは、厚生省としてはもう起こりえないと考えてるんですか?
(厚)それは、私はちょっと分かりませんが。
(交)改訂後の実態調査もしないで。
(厚)添付文書が不十分ではないのかという御指摘だと思いますけれども、添付文書は十分検討して改訂致しましたので。
(交)添付文書に添ってその通りに医者がやってくれれば、もう被害は起こらないと、起こりえる筈がないと。
(厚)添付文書の通りに守ってくれれば被害は起こらないものと考えています。
(交)使用法がどうだったかという事が詳しくは分かりませんが、今年の5月末に舞鶴で、それも国立病院ですが、母子共に死亡してる症例が入ってきてるんですが、実際にその薬を使って起こってるんですね。ですから、改訂以後のそのような悲しい症例が何件あるかという事をやはり調べた方がいいんじゃないでしょうか。
(厚)改訂が十分だというふうに考えております。
(交)文書では改訂が十分だとは思うけれども、使用する人は医者だよね。全く関心のない人はそんなもの見ようともしませんよ。改訂文書は必ず見なきゃいかんという義務付けはないんだから、だから調査して被害が出たら日母にも、まだ被害が出てると言えるじゃないですか。
(厚)そういう観点からの御質問であれば、そういう質問にして頂かないと、私どもとしては。
(交)改訂後の被害の実態調査をという事なんですよ。ですから、改訂がちゃんと出来てて全く被害が起こらないんだというふうに言われるわけでしょう。
(厚)添付文書をちゃんと守っていれば、被害は起こらないものと考えております。
(交)だから、それが実際に本当にそうなのかという事は放置していていいわけですか。十分だと思うから今後の事はもうそのまま何もする必要はないという事ですよねー。
(厚)医薬品の副作用で・・・。
(交)何十年もたくさんの人が死亡してるんですよ。被害が出てきていれば、私たちも被害は起こっていませんよ。
(厚)医薬品の副作用があれば副作用の報告義務はあるわけです。
(交)義務はあってもそれを実行してないですよ。皆さん。
(厚)このような質問であれば、添付文書の改訂は十分であり、それをきちんと守っていれば被害は起こらないものと考えておりますという答えしか出来ないです。
(交)それは、思ってるのは自由ですけど改訂後どうかという事でフォローする必要は絶対ある筈なんですよね。その後がどうなんだろうという事はちゃんと調査する必要は絶対義務としてあると思うんですよ。
(厚)それは、すべての医薬品に共通なんじゃないですか。
(交)そうです。改訂したならばすべて。
(厚)すべての医薬品に副作用が起こったら報告するようにという義務がかかってるわけですよねー。
(交)今までどれくらいの報告がありました? 実際に。それが生きてると思います?
罰則規定も何もなしで。
(厚)そんな事言われたらシラミつぶしにすべての医薬品について厚生省が調査に行けという話になってしまうんですよね。
(交)少なくともここで言ってるのは、陣痛促進剤の件で言ってるわけだから。調査をして下さいというお願いじゃないの。
(厚)それは添付文書は十分であって・・・。
(交)言いきれるの? 1件でも出たらどうします?誰が責任とるんですか?
(厚)添付文書を検討する時にもこれを守っていれば被害は起こらないと専門家にも検討頂いておりますので。
(交)被害の実態調査は貴方のエリアではないとおっしゃるんですか?
(厚)被害の実態調査をしろという事であれば又答える所が違ってくるんです。
(交)要するに改訂にかんでの調査であれば自分の所だけれども。
(厚)改訂にからんでの調査でも実際に同じポジションがすべてやるかどうかは、又別の話じゃないですかね。
(交)そうなんですか。被害という表現になるという事ですか? 何の被害によるって事ですね。そうするとこの問題に関して手順が少し違うと思うのは、最初普通は、調査をやって被害がいっぱい出てると、何が原因でこういう事が起こってるのかをやって、能書自体に問題があるとか添付文書に問題があるとか、薬剤本体に問題があるとか、色々な問題点がありうるわけで、やってなくて実際問題として能書の改訂はこれで良いであろうという事で専門の医者だからそれでいいという事になるかも分からんけれども、しかし本当にどうなのかという事が良く分からないような気がしてるんですよね。改訂はしたけれども実際改訂の結果がこれで十分だったのかという調査が普通はあってもいいんじゃないかと思ってるわけで、被害という表現になるかどうかは分からんけれども、改訂後被害という形で改訂に係わっての被害があるかも分からんという事ですよ。ないとおっしゃってるから、ないという立場に立っちゃえば議論の余地はないわけですよねー。どこが主体に調査をやるかという事になってくるから、改訂にからんでの被害なのか、あるいは薬剤本体の被害なのかそれが分からないから、そこの所を明確にしてくれないと誰が答えるか違うんだとおっしゃるけれども、患者の立場からしたらそんなものどっちであるかなど明確に指摘できるわけじゃないわけだから。
(厚)だから、そういう答えを期待されるんであればもうちょっと細かく質問を整理してもらわないと。答えられる人間はもう出て来ませんよ。
(交)でも何という所までは言えないわけでしょう。被害としか言えないもの。言ったってそれ以外にもあるかも知れないわけだから、分からないじゃないですか。そんなこと。
(厚)前段二段があるために、これは添付文書の改訂のためにという事になるわけですよね。
(交)そもそも被害調査など1回もしたことないわけでしょう。1回くらいしたらどうですか?
(厚)被害調査は、私に言われても・・・だから困るわけです。
(交)ですけど、厚生省は・・・。
(厚)厚生省に言ってもらわないと・・・。
(交)だから厚生省に出してるじゃないですか。
(厚)きちんと答えられる方に。
(交)政府の代表で来てるんでしょう。個人で来てるんじゃないでしょう。
(厚)3行の質問で来てる。
(交)じゃ、教えてくれませんか。どういう表現にしたらもうちょっと的確な答えの人が出てこれそうなんですか?
(厚)それは分かりません。
(交)教えて頂かないと分からない。
(厚)この3行の御質問であれば、添付文書の改訂は十分であったと考えますとしか言いようがありませんという事。
(交)そこには何の被害かという事が分からないわけだからね。それで質問を出さざるをえない訳だから流れとしては、こういうようにならざるを得ないんですよ。薬本体の被害という事はありうると思いますよ。だけど、それだけに特定したらそれ以外にもあるかも知れないと言われて担当の人が「俺の所じゃない」と言うかも知れないじゃないですか。 そしたらどうやって質問したらいいんですか? 一般的には被害があったから改訂し、改訂してからどうだろうというその結果がいい方向にいってるかどうかを調べるという事は、やはりすべきなんですよね。
ちゃんとしたつもりだと思ってると思いますけれども、本当にそうなのかを調べる事は義務としてあると思うんですよ。私らもそういう事を知りたいと思ってますから、その中で使用法をこのようにしなさいと書いた事以外のズサンな使われ方がされているのが出てくるかも知れない。それは、それで又産婦人科医師の方にこういうふうな症例がいっぱい入ってるから、もう1回ちゃんと言って下さいと言えると思うんですよね。要するに被害全般ですけれども、折角改訂したんだから改訂した後がどうかなという事で質問したわけですよ。改訂したらしたで、それが行き渡っているかどうか当然従前の実態とその後の実態を調べて行き渡ってると、被害はなかったと、この改訂の添付文書で100%良かったと言う確証を持つような事をやっていかなかったら何のためのものか分からない。ちゃんと添付文書を改訂した部署がちゃんとそれなりの責任をとって、それが実証されてるかどうかという事をフォローして行くというのは我々の改革では当然貴方がたの所でやってもらえるものだと、思いますよねー。貴方が「いや、そうじゃなくて我々のエリアじゃない」と言うんであれば、じゃー、どういう所がどういう形でやるんだという事でそのやり方を教えてもらわんと困るわけですよ。
(厚)そりゃー、私どもは分かりません。
(交)分からないでは困るわけですよ。
(厚)厚生省全体で考える話だと思いますので、私に今考えろと言われても・・・。
(交)安全課に戻ってくるような気がするけどねー。「改訂しましたので、その後の副作用がありましたら知らせて下さい」という1通の手紙でもいいですから、出すという事は必要じゃないですか。薬、結果的には戻るよねー。全然関係ないって事にはならないでしょう。日母などは結構色んな本とかに改訂になったからと言う通達は出しているんですよね。日母としては、出しているけれども現場の医師が読んでるかというと、又これが読んでない人が多いんですよね。日母としては会長さんなんかは、こまめに出していまして今回改訂になったのも被害者の会とかの団体の要望が強くあった事を忘れてはならないとか、そのような文章もあるし、とにかくあっちこっちでこのような厚生省交渉でこのような改訂になったんだというふうな事を書いてるんですよ。ですから、もっともっと早くに改訂をしてくれてれば、もっと早く医師にも伝わっていた筈ですから、やはりして良い事はどんどん早くしてもらいたいんですよね。改訂後の調査をする意味で、医療機関に手紙を出して下さいませんか。
(厚)・・・・・・・・・・・・・。
(交)もう少し文章を考え直して再度出させて頂きますけど、どこの方がセクションとして御担当になるか分からないけれども、いずれは安全課がからんで来ないといけなくなってくると思いますよ。薬の被害と言ったって、改訂文書の確認と言うか、結果としてどうだという事にしたって無関係という事にならないと思いますよ。改めて書き直して質問させて頂きます。日母が新しい冊子などを出した場合、日母からもらって読んでみるという事でしたよね。今年の6月に新しく改訂版というのが上下巻出たものがあるんですが、日母から頂いて御覧になっていますでしょうか。
(厚)私の方には、きておりません。
(交)「新しいものが出たら下さい」とは言ってないという事ですか。言ってるという事だったと思うんですけれども。5ヶ月たってますよねー。じゃあ、1年くらいしたら来ますかねえ。連絡してあれば向こうは出すんだろうから、もらって勉強しますと言われてた筈なんですよねー。「新しいものが出たらしいですけど、下さいませんか」という事でもらってどういう事が書かれているかを勉強して頂きたいと思うんですよね。
(厚)聞いて見ますけど・・・。
(交)はい、じゃあこれで午前中の交渉を終わります。