1996年5月17日
第36回 厚生省交渉
厚生省の参加者
山本弘史(薬務局安全課医薬品適正使用推進室 室長補佐)
池田光政( 〃 係長 )
会員参加者
出元明美、伊藤節子、大神田文子、栃倉美和子
《質問》
1.二月十四日の記者会見で、平成四年十月以降の二十三症例の陣痛促進剤副作用被害調査結果を発表されたことについて質問します。
@調査票には、年月、医療機関の種類、薬剤名、薬剤の使用方法、分娩監視装置の有無、について記載がありません。個々の症例についての詳細な内容を公表してください。併せて、医薬品情報NO.136号をいただきたい。
A調査結果の報告を受けて、厚生省として個々の症例を検討して公表すべきと考えるがどうか。
B日本産婦人科学会、日母は「医師に対して子宮収縮剤の安全で適正な使用の為の知識や方法の周知徹底を図る」としているが、厚生省としてこうした学会、日母に対してどのような指導をするのか、又、この被害症例に対して何をどのようにして被害の再発を防ごうと考えているのか明らかにされたい。
2.昨年十月二十五日付で帝国臓器に陣痛促進剤の重篤な副作用症例を報告したが、十二月十五日の前回交渉時までには、厚生省へ報告されていないとのことであった。今日現在までに報告されているか。
3.被害実態をより正しく把握する為に、被害者から直接話を聞く場を設けていただきたいと考えるがいかがか。
(交)最初から回答いただけますか。
(厚)えー、まず最初の、1番で頂きました二月十四日のその記者会見での発表の内容についてということですけれども、それでまず、もう既にお持ちではあるとは思いますけれども、その時記者会見で配った資料というのがこれでございます。―――――それで、調査票には、年月、医療機関の種類、薬剤名、薬剤の使用方法、分娩監視装置の有無についての記載が無いのでそれについての詳細を、ということですけれども、それからあと、医薬品情報bP36号を(頂きたい)、ということでございまして、bP36号というのはこれでございまして、これも、公表したとおりのものではございますけれども、この2番というところに今回の話を受けた記載があります。
それで、まず、個々の症例についてということで、これ、今の記者発表の資料に二十三の症例についてという一覧表がございまして、まあこれについての、ということで、できる限りの補足を行って作成してみた表がこれですけれども、いろいろとその、調査、もともとの調査内容からのちょっと限界とかございまして、これ、全部に関して記載ができた訳ではございません。まず年月についてなんですけれども、これ、発生時期をこれ以上特定するということは、私ども、この調査っていうのは医薬品の安全性の担保のためということでやっておりまして、それで、個別の医療機関との約束におきましては、そういうことで個別の医療機関とか報告者名とかが特定、患者の氏名はもう当たり前の話ですけれども、そういうことも特定できるようなことはしないで、医薬品の安全性対策のために使わせていただきますということを前提でやっておりますので、まあその限りにおいてできる限り公表したいということでやっておるわけでありますけれども、そういったことで年月ということに関しましては発生時期を、これ以上、細かく日時まで、日まで特定するというようなことは、ちょっと、そういう観点からちょっと、申し訳ないんですがちょっと、差し控えさせていただきたいということでございます。
それから、医療機関の種類につきましても、これは実は、報告が上がってくる段階で既に医療機関名が、消え、無い状態で来ておりますので、例えば病院、診療所の別でありますとか、それが大学病院であるのか、それとも、中小病院であるのかということにつきましては、これはそもそもの、個別の副作用症例の記載の中でこれはそういう形では上がっておりません。ただ、必要な時にはまた、さかのぼって調べる、ということはしておりますけれども。これもちょっとそういう点で、あの、申し訳ないんですが公表っていうことから、その医療機関の種類っていうのは……、申し上げられないということになっております。
それから、薬剤名についてですが、OとかPとかっていう略語で書いておりましたけれどこれ、オキシトシンかプロスタグランデインか、まあいずれかっていうことなんですけれども、それにつきまして、それから薬剤の使用方法その二つ合わせまして、ちょっと、表を補足して全部調べさして作りましたのは、それぞれが一体、どういう投与経路で行われていたものなのか、特に、プロスタグランデインにつきましては注射で行う場合と、それから、錠剤とか飲み薬で行う場合と両方ございまして、それがオリーザー(?)の表からは、無かったもんですから そこんとこについては補足をさせていただきました。
それから、分娩監視装置の有無、これについても実は、医薬品の副作用の報告ということであがったものには、医薬品投与に関係ある情報を、ということで記載がございまして、これについては、そもそもオリーザー(?)のほうからの記載が無いという形で集めておりまして、そういう点では私どもは、この二十三の症例について、その使用の有無っていうのは個別には残念ながら把握をしていないという状況であります。
Bまで、では、まず冒頭にちょっとご説明させていただきます。―――それから、厚生省として個々の症例を検討して公表するということを考えたらどうか、ということにつきまして、私どもの考えといたしましても医薬品の安全性のために情報を集めてやっている、ということなので、今その発表の形が、今ご説明させていただきました医薬品情報という…医薬品副作用情報という形、あるいは医薬品の使用添付文書の改訂というような形でそういう形でもって今医療機関に対して治療の道具であるところの医薬品を正しく使うための情報をできるだけ正確に提供していこうという形で、今そういう形の行政でやっておるわけでございますけれども、まあ確かに、できる限りプライバシーの侵害にならないっていうのがもう大前提でありますし、それから更に、その個別の医療機関に対しても、円滑に出して頂くという点で、個別の医療機関の名称とか医師の名前とかはあのー、それはわからないようにするという、そういった前提は必要ではあるかとは思いますけれども、将来にあたっては確かに、そういう形のアウトプットだけではなくて、個別の症例というものの、そのいわゆる情報公開といいますのかそういう中にのっけていくのは課題だと認識しているんですが、いま、残念ながら、限られた人員とそれと―組織、でやっておりまして、そこまでとても対応できる体制にはございませんで、今は、アウトプットは特に問題ある使用についてのこの医薬品副作用情報の事例について編集、あるいは個別の医薬品の使用、いろいろな使用の注意の喚起、というようなことをやっておるわけであります。そういう点で、将来こういう個々の症例の公表ということまでもっていくというのは重要な課題であるというふうに考えておりますけれども、どういう風にやるかというのはちょっと今、具体的にこうだっていうのは、今まさしく検討中の課題と。今、この時点では申し上げられないところであります。
……Bの、産婦人科学会、あるいは、日本母性保護産婦人科医会という団体に対するその厚生省としてどのような指導をするのか、また、この被害症例に対してどうするかっていうご指摘でありますけれども、指導という言い方に関しましてはまことにこれ、役所の言い方で申し訳ないんですけれども、私ども薬務局として、こういう団体を指導するっていう立場には残念ながら、ない。ただ、そういう点では、協力を依頼するっていう立場ではあるわけでありまして、そういう点ではこれは、実は今まで、この二つの団体に出したこの時の、これを受けて、その後出したものでありまして、このような形でもって……協力依頼ということで………
(交)内容は一緒で、団体は違う……
(厚)はい。―――そのような形でやっておりまして、医薬品の安全性を、適正に使われて安全性を保つというためにはできる限りそういう安全性に関する情報を良くドクターが知っていただいて、それを医療の場でもって活用していただくっていうようなことが必要であるわけですけれども、まあ、ただ、そういう点でできる限りの……情報提供とか情報に対する注意喚起っていうのはやっていきたいというように考えますが、副作用の被害の再発ということに関しては、医薬品というのはやはり…、まあ、いわば治療における医師の道具であって、その道具をどう使うかっていうのはやはり医師の、…………医療、という場での問題でございましてそういう点でその道具にまつわるいろんな危険性でありますとか、副作用でありますとかっていう情報は、できる限り明確に提供してみますが、最後その、どういうふうに使うかっていうことに関しましてはやはり、医師、に決めていただくべきところがある、かと考えております。
(交)――――じゃあ、そこまでですね。
(交)はい。その前に、厚生省に対して、会として把握してて公にしてもいいという症例を十七、ここに記載しておりまして、どういう結果になったという副作用報告を今日、お出しいたします。この前の、厚生省に会として出した物は届いてないんでしょうか。書留で出したというふうにこちらがお話してた物は――未だに届いてないんですか?
(厚)……一応、この前の席で頂きましたよね?四例。あの、写しを。
(交)ええ。
(厚)その段階です。
(交)だから、現物は来てないんですか?
(厚)そう、現物は来てなかった。
(交)〔笑〕おかしいねえ。まあ、それはまあいいとして。一応ですね、十七例は、全て証拠保全している段階で、裁判準備中か、現在もう既に提訴しているかのどちらかの人です。中にはねえ、氏名がわからない方もありますが、病院名と日にちがわかってますから、そちらで調べられると言われましたので、氏名が一人、わからない方がいらっしゃいます。裁判中ですけどね。弁護士さん通して、知らせてもらったものですが、はい。――それでですね、この調査票が、公表になったのはいいんですが、今までこういうことは全く無かったので、そういう点では一歩前進したとは思いますけれども、やはり、どのように使われてこうなったのかということが、全然わからないんですよね。だから、本当にこの副作用として、いえるのかどうかということも、やはり厚生省は検討できない状況で、ただ製薬会社からそういう報告が入ったから、ああそうですか、という形で報告してるだけになりますよね?
(厚)…………………………
(交)厚生省が検討した結果、この副作用報告…確かにそうだという形で報告した物ではないですよね?
(厚)………うーん………えーとですね、
(厚)今おっしゃってるのはその、第二次的な形で来た、というようなことをいっておるんでしょうか。書類上の形で送られて来ることはご存じですよね?
(交)ええ、はい。
(厚)ですよね。で、そういった、担当医師が重篤とかいわゆる、因果関係有りと、要するに否定している以外は報告として上がってくるというシステムはご存じですよね?
(交)はい。
(厚)で、そしてそれを、その、厚生省としては………
(交)ま、このようにただまとめてるということはですね、本当はその、どういうふうに使ってこうなった、という詳しい、一分間に何滴で使用したとか、一時間に何ミリリットルで使用したという形での物を、報告した物を、これにまとめたということになるんでしょうか。
(厚)はい。それで、個別のものにつきましては、その中で特に典型的な事例といっているこの…こういうような……(医薬品副作用情報NO.136号を示す)
(交)全部ではないけれども……
(厚)要するにですね、治療のですね、参考になるようなことについて今回医薬品副作用の中に記載して、そしてさらに、いわゆる、陣痛促進剤のことについて、徹底させるために再度こういう副作用情報で設定していくという形をとっているわけです。そういうとこに具体的に経過っていうことで具体的に今おっしゃられたいわゆる点滴の速度とか、どういう種類の薬剤を、例えばプロスタグランデインであったら、経口剤ですか、経口と注射とありますから、どういった物をどういう速度でやった、とかですね、ということは書いてます。そして、転記したどうしたっていうことですか。
(交)じゃ、この冊子にまとめてる物は、副作用情報としてまとめてる物は三例しかないけれども、ほんとは全て厚生省はきちんと、検討、一応、内部ではしてて、そしてこれをまとめた、という形になるんでしょうか。
(厚)はい、その通りです。その通りです。
(交)はあ、はあ、はあ……うーん。まあ、三例はいいんですけどあとの二十例もやっぱり、こういうふうに知らせてほしいんですよね。
(厚)…………………………
(交)これ、ここに書いてあるのはだから、その、注意事項とか、ありますよね?
(厚)はい。
(交)で、これはその、三例を総括したことのように感じもするんだけど、そうじゃなくて、二十三例全部の総括が───出てんのは3例だけどね?
(厚)はい。
(交)この注意事項自体は二十三例の総括の上に立った注意事項なんですか?
それとも、三例に関しての注意事項なんですか?
(厚)…むしろ、そういう点では二十三例というよりは、さらにその前にも事例がございますので、その例も含めての総括…、です。
(厚)だから、ここから、そのいわゆる子宮収縮剤による使い方についてはいろんな形で、一般的注意とか、いろんな形で投与速度とか、過強陣痛が起こるとか、いわゆるその、投与のこういったのは禁忌だとか、というようなことに注意してきました。それでも、いろいろ対応として、厚生省が調査したところ、実態として、また再度あがってきた、ということから、さらに今までの分を徹底させると同時に、だから中身としては今回新たに出たからという趣旨よりも、今までの全体を再度注意喚起することの、為に、一応書いてます。但し、そういった症例については、ある程度先ほどもお話しました通り、いろいろ情報の出し方とかいろいろな話もありますから、代表的な症例を、先生が治療とか何かに使う為の、安全対策の為の資料として、代表的なものを参照でお出ししてると、いうのが現状です。
(交)で、こちらには、一応、全部くださいと言ったら、こういう形で出していただけますんでしょうか?あと二十例。
(厚)………………………………
(交)本には、三例を代表的なものとして出していますが。
(厚)だから、先ほど言いました治療の為に使用―必要な分として、例えば医療関係者とか、例えばその、使うときにどういうふうな転帰とかいうふうなことの、そういったことを示す為の、材料として、副作用情報作ってますから、そういった意味で出しているだけでその全ての症例についてという話はちょっと……、どうなんですか?
(厚)今の段階ではちょっと、お出しするのはちょっと難しいかと思います。はい。
(交)難しい…。時間が無いんですか?
(厚)どういう形で出すかということについての前提が、これはまあ言ってしまえば、公表しないことを前提としてまあ、正直に副作用の、その治療の履歴について出していただいたというものですので……
(交)病院名とかもここには無いんですから、別に出しても構わない…事例としてですね…
(厚)はい。事例としてご紹介するという点であれば、これが、安全対策という点では、典型的な事例を一通りカバーしているというふうに考えて出している訳ですけれども、それ以上に個別の症例をお出しするということについては、その、今、いろいろなその、むしろ医療機関に対してはあの、それ以上は出さないという約束でまあやっている以上、あの、出せない部分がございます。安全性対策の為の情報提供ということであれば、これで十分ではないかと考えております。
(交)…………………………‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
(交)私、被害に遭ったひとりとして、私は昭和三十七年から、四十五年まで、キノホルムを断続的に、四箇所の病院でいただいて、服用しております。そして、そのキノホルムが原因で、陣痛が起きなくて、陣痛の促進剤をまる四日点滴注射を打ち続けて、そして出産いたしました。で、仮死状態、吸引分娩、妊娠中毒症、まあ、ありとあらゆる状態、子供がほんとに今、生命があることが非常に不思議なくらいです。で、私はあの、スモン病と、陣痛促進剤の両方の中毒を持っております。それで両方の中毒を持っています為に、いっさいの薬剤を使うことができません。点滴注射も受けることができません。で、その…医療機関によって、受けることができるのは、酸素吸入だけです。で、非常に状態が悪い時には酸素吸入も受けられないことになるんですけれども、医療機関に足を運びますと違法行為で飲食物の中に薬剤が入ったり、温泉のお湯の中に薬剤が入ったり、まずとてもひどいことが起きます。それから、陣痛促進剤の問題を取り上げて、あれこれ医療機関にお話したり、周囲の方にお話したりしますと、医師が邪魔をいたします。大変な邪魔をいたします。「陣痛促進剤を使って生まれた子供さんはたくさんいるのに、どうしてそんなことを問題にするのか。医療に対しての冒涜だ、嫌がらせじゃないのか」、こういう言葉が跳ね返って参って、一般の方々がそういうところに非常に、利用されています。私は今日、案内を頂いて、それを息子から読んでもらって、そして、今日こちらにこういう会議があるということで参加させていただきましたが、全ての薬剤が視力障害につながります。いま、失明しております。矯正できません。一般の方々が視力を失った時には、矯正できますけれども、私の場合は、いっさい矯正できません。で、血管性視神経萎縮桐沢型ブドウ膜炎、日本で初めて桐沢型ブドウ膜炎が見つかったと言われるくらいに珍しい病気だそうですけれども、視力が……水道水を飲みましても、視力が落ちます。低下いたします。それから、水道水のお料理を作ることもできません。自然のわき水を二週間に一回、百リッターを車で主人が運転しまして汲みに行きまして、それでいっさいの料理・飲み水等をやっております。そのことは非常に、大変です。で、そのわき水も、いい所と、悪い所と、いろいろございます。日本の名水百選という所も、もうほとんど飲めない。私の体には非常に障ります。私と息子の体に非常に障ります。だから、視力障害、その他体の中の神経に障って、もう、猫いらずを飲んだかの如くヒリヒリ、ピリピリ、もう、とても具合の悪い状態です。で、私はスモンの膵炎というものを持っておりますが、先生方には名誉教授、その他いろんな教授の先生方にご厄介になりまして、スモンの膵炎の生き残り、あの、世界で生き残り、ただひとりであるっていうことをおっしゃいました。これは、私はそういう状態をずっと、三十年間、自己管理して参りました。実に、医療機関に悪くされて、そして、自分で自己治療をする。それが、ずっと続いてるんです。医療機関に、今、医療に、先生方から認めていただくということをどれほど苦労してやって参りましたかわかりませんが、医療機関に足を運ぶことによって、大変なことが起きるわけですね。で、だからその、先生方、医師であられる先生方、厚生省では私たち、キノホルム中毒と陣痛促進剤の中毒を両方持っているのは、日本で二人だけだから、薬剤等は使えないはずでは、っていうご指導いただきましたけれども、一般のお医者さんたちが、それを理解していただけない。わからない。医療機関に、血液検査でもちょっと足を運びますと大変なことが起きます。だから、そういうとこでも、ご指導っていうのは、厚生省ではしていただけないんでしょうか。今、私、住む場所すらないんです。水道水は飲めませんし。それから、空気が悪いと呼吸困難になります。陣痛促進剤を使って生まれたひと或いは親、母親は、呼吸困難にも侵されていますし、だから、空気のいいところに、となりますし、わき水で生活できる場所を訪ねてみたり、それから、井戸水で、井戸水のよいところで生活できる場所を訪ねてみたりしますが、何か本質的に井戸水で生活する場合は消毒しなければいけない、わき水で生活する場合も、もし使う場合には消毒が必要、その消毒がまた、非常に眼に障ります。というか体に障ります。だから、いっさいの薬剤使えませんのに、やはり、食品衛生法という法律でそういう消毒しなければいけないというということが義務づけられているという話ですが、そういうことに、法律の中に間違いがあるということをやはり、わかっていただいて、そして改善していただけるという、いただきたいという、そういう願いが強いんですけれども、現在、今どこでどういう風に生活していいかわからない状態になっています。
(交)――――――んー、とりあえず、もし、今のですね、ご質問に対してお答えいただけるのなら、そのセクションの方かどうかは私よくわかりませんが…
(厚)水道法ですねそうなってきますと。生活水のことは。
(厚)水道と食品のセクション…………。環境庁とか。
(交)で、薬務局のほうに、私のデータをあるいは、私文書的な物を提出してあるんです。ある医師にあるいは裁判所等にご指導受けまして、提出してあるんですけれども、やはり、重要な問題ですし、ここで私、陣痛促進剤の発売中止、それから、製造中止っていうのを強く望みますけれども、それは…考えていただけないんでしょうか。
(厚)―――――――――
(交)大変な後遺症が残ります。あとに。あちこち医療機関を回って薬を処方されて具合が悪くなってどうしようもない。そして、医療機関に足を運ぶのをやめて、そして、針行ったり、灸行ったりいろんなことをやっても駄目で…っていう方に巡り会ってそしてその方にいろいろお聞きしましたら「私も陣痛促進剤使ってお産しました」ってことおっしゃいました。だから、いろんな被害があるんですけれども、それが公になっていない。わかっていただけない。一般の方にこういうことをお話しますと、わかっていただけないから精神異常じゃないかって言われます。だから、これはやはり、厚生省でご尽力いただきまして、何らかの方法をとっていただければ大変ありがたいんですけれども。………私はぜひ、このことについてお伺いしたい、お話を聞いて頂きたいと思って今日ここに来ているんですけれども。息子も具合が悪くて、………………
(交)まあ、今のお話は、3番目にもですね、そういったことの場を設けて欲しいと、つまり被害の実態をですね、正しく把握するために被害者から直接話を聞く場を設けて欲しいという要望を出しておりますんで、まあ、そことも関わるとおもいますけど、一応、あの、順番で話をすすめておりますんで、もし、1番のところで、もう少し質問があればこちらで出していただくってことにしたいと思いますが。
(交)分娩監視装置の使用の有無については全く、製薬会社からも報告は来ていないと言われていますよね?―――言われましたよね?
(厚)はい。
(交)やっぱりこれは、どうしても使わなければいけない物ですから、やはり調査するときにはこの、使用したかどうかということは必ず、いれてもらうような形で今後は、していただきたいというふうに思います。…はい。で、できればこの報告されている物も、フォローされる形で使ってたかどうかということをあと、加えてもらえれば、と…こちらとしては、要望いたします。
(厚)わかりました。私どものほうでも、これは、確かに、分娩監視装置を使って…本来使うべき薬剤の使い方ではありますのでま、そういうことで今そういう注意喚起をするように指導してはおりますが、ま、今後の情報収集に当たってはそういうことに留意したいと思います。
(交)はい。お願いいたします。それとですね、今日報告したものをですね、調べていただくことになるわけですよね?病院側もしくは製薬会社を通して。で、それで、副作用被害という形、そういう物がでたならば、現在このように報告している二十三に加える形でいくらになりました、ということで報告はしてもらえるわけですね?
(厚)……いくらになりましたってのは二十三例に加え…、加える形じゃなくて……
(交)ええ。今のところは平成四年の十月以降は二十三件って言ってますよね?
(厚)はい。
(交)で、今日報告した十七例は、やはり平成四年の十月以降なんですよ。
(厚)ダブっているものがありはしないかって言ってるんですよね?
(交)ダブってる可能性もあるとは思いますが、それの調べようこちらとしては無いので、ダブってるのはここから数件除けるとして、あと加える可能性もありますよね?ですから加える為にはきちんと病院側に調べに行って、確かにそうなのかと調べた結果、確かにこれは副作用被害だということになれば、あのー、件数としては、増やした形で報告されるんでしょうね?
(厚)…報告、というか…
(交)公に…
(厚)通常での症例報告という話ですか?それとも、公の話に、っていう…
(交)公にしていただければ、と思います。実際にはもっとこんなにあったんだ、と。それは製薬会社などからも報告されてないものがこれだけ出てきたと、いうふうな形で、してもらいたいし、病院に対してもですね、実際にこれだけあるんだからほんとにちゃんと報告しなさいよということも言ってもらいたいんですよ。――ほんとはまだまだいっぱいあるんですよ。今分かってるだけで五十四件ありますから、ええ。――ですから、調べた結果、確かに副作用被害だということになれば、それは、公にしてもらいたいし、病院側に対しても、ちゃんと報告するように、という指導はしてもらいたい、というこちらの希望です。
(厚)私どもとしてこの、…二十三件という数字が二十四件であるか五件であるかということよりも、まあ、むしろ医薬品が、たとえばこのプロスタグランデインの注射と経口、さらにオキシトシンをいっぺんに使うとかっていう、そういうような使い方がされているようなことがあると、そういうようなことは非常に問題であると、こういうやり方はなるべく避けていただくようにということで、こういう注意喚起してるわけでありまして、今やっている、今までやった措置に…ではまだ足りないという話がこの中であれば、それは、公表していきたいと思います。ただ、個別の事例を洗って、それがこの中に無いから公表するっていうような行きかたっていうのは、私どもは、考えておりません。例えば一つ可能性ございますのは、医師はこれは副作用とは考えないという場合、これは、薬剤によって起きたものではなくて、それ以外の原因で起きたというふうに考えているというような判断がありますと、それは報告書としては、報告としては上がってこない、ということになります。
(交)…しかし、それはおかしいんじゃないですか。―――件数がいくらっていうのは重要なファクターですよ。
(交)それはそうですね。
(交)ね、キノホルムの被害者が五人、というのと、数万人というのと全く違いますよ。
(厚)……………………………………
(交)陣痛促進剤の裁判で、医師の責任を追求をした為に、先生方が非常に邪魔するっていう現象が起きているっていうことです。
(厚)………私どもとしましては、今あの、私ども医薬品の安全性確保という仕事をしておりまして、むしろ副作用の報告についてはその、自分がその裁判で勝つとか負けるとかっていうことを心配するんではなくて………
(交)裁判っていうのは…
(交)関係ないですよ。
(交)薬害の骨子ですよ。
(厚)まさしくその観点から、その、副作用が疑われるようなものであれば、それは報告していただきたいということで、副作用と医師が断定しなくても疑われるものであれば報告していただきたいということでやっておるというわけですけれども、実際に副作用であると疑いがないと医師が判断しているものについてはそれは上がってこないということになっております。
(交)ということはそれは、医療ミスだというふうに判断するから、製薬会社に報告できない、という方もおそらく多いと思うんですよ。――副作用イコールすぐに医療事故になってくる薬なんですね。だから作用が高じればすぐ副作用になる薬なんですよ。だからそこのところで、副作用には違いないけれども、その副作用が少しでたところで、ちゃんと観てれば、ちゃんと観てて対処すれば、事故にはなってない。それを、しなかったからということになれば自分のミスになるでしょう?病院側は?だから、あの、公にできないということは多いと思うんですよ。
(厚)それで、私どもはそれだからといって、隠されてしまうと安全性対策ができないもんですから、そういう例でも報告してくださいということで、そのかわりに報告した場合にあっても医療機関の、どこの医療機関ということは公表しませんという約束で、いただいてるわけです。
(交)はいはい。――だけど、こちら側から報告する場合には、病院名と患者名、もしくは、病院名と日にちとかですね、いうふうな報告をしてくだされば調べます、と言われましたね?ですから、ここには病院名全て書いてありますから、そういう点では調べは簡単になると思うんですね。で、この全てが重篤な副作用被害なんですよ。死産だとか、重症脳性麻痺とか、お母さんが死亡したと、いうふうな症例ばかりですので、軽い、頭痛だとか、下痢だとか、そういうふうなものは全く入ってませんから、もう、最悪な結果になったものばかりですので、これは絶対副作用被害といえるんですが、ま、それは一応調べていただかないとね、公にはできないと思いますので、調べていただいた上で、報告していただきたいというふうに思うわけです。これ見てみるとですね、もうほんとに安全性を考えて使ってるのかと思われるような、ものすごい、アトニンを一時間当たり四十ミリリットル…最初から使ってるんですよ。そういうふうな人が、まだまだいるっていうことなんですよ。ですからそういう点ではやはり、そこの病院に対して指導する…権限は無いと言いましたけれども、やっぱり国民の安全性を考える上では、厚生省としては「こんな使い方ではいかんじゃないか」と、いうふうなことをね、言うだけの力を持ってもらいたいし、厚生省言えないんであれば製薬会社にそういうふうに指導しなさいと、言ってくださいというふうに言ってくださいよ。…ええ。
(厚)…はい、ご指摘の通りでありまして、そういうことで前回、こういうような、機会をいただきました情報をもとに、それを踏まえて、調べて、その結果がこの…先般の2月の記者発表でやったようなこと或いは副作用情報で記載をしたようなこと、こういうことにつながって、もちろん各メーカーに対してもさらに徹底するということで指導しておりますし、また、産婦人科学会あるいは日本母性保護医会…ですか、にもお願いをして、ということでやっておるわけでありまして、そういう点ではできるかぎり今後この薬の誤った使い方による、そういう事故が起きないようにということで今、努力をしているところでございます。
(交)じゃ、これを、ちゃんと調査して公表できるぐらいまでにはどれ位の年月…が必要だと思われますか?
(厚)個別にまさしく調査の話ですんで、すでに報告として把握しているものであれば、比較的短い…月日でできると思いますし、全く分からないものがあるとすればそれのフォローはどうなるかってのは調べてみて、なお分かるかどうか、ちょっと、今調査して見ないと、どうかっていうのはちょっと分かりません。
(交)で製薬会社にこれはお願いするんでしょうか。製薬会社にね?
(厚)はい、基本的にはそうなるかと思います。
(交)薬が分からないのも一件あるんですが、それは病院名が分かってますから、そういう場合には厚生省は調べるんでしょうか。例えば症………例…事例の十四です。
(厚)…カルテに記載無しという…
(交)ええ。――記載はないけれども、誘発を、誘発中に、どうこうなったというあの、転送先の紹介状に……、
(厚)誘発剤を使ったというのは確実なんですかね。
(交)ええ、使ってるんです。
(厚)要するに、ま、どの薬剤かっていうのが不明っていうだけで……
(交)ええ。
(厚)オキシトシンか、プロスタグランデインを使ったっていうのは確実ですね?
(交)そうです、そうです。
すごくね、ずさんな病院なんで、カルテが二〜三枚のペラペラしか無かったという病院ですから、お母さんが死亡してもね、「元気な子供を産ませてやってるんだから、それでなにが文句あるんだ」というふうなことを言うような医師らしいんですよ。ですから証拠保全に言った弁護士がもう、びっくりして裁判官と、もうポカーンとしてしまった、と言っていました。だから、まあ、そういうふうな病院ですからね、記録も不備ですが、転送した病院の紹介状にですね、誘発中に、という文章があるわけなんですよね。で、確かに入院した時には全く陣痛が無くって、で、数時間後には出血多量でもう、死亡、なんですよね。そういうことであれば、自然の陣痛でそうなるわけないですしね、……という点ではもう、使ってるということは確かだと、いうことですんで、これはもう、どの薬か分からないんで、もう厚生省がお願いに行って調べて下さい。
(厚)ま、あのー、どういう方法で調べるか、検討してみますけれども…
(交)それはまあ、お任せしますので。
(厚)ま、できる限りの調査をこれからしてみようと思います。
(交)はい。で、半年ぐらいでしょうか。……三ヶ月かな?
(厚)分からない事例を掘り起こすというのは…
(交)分からないというのはどういう意味ですか。
(厚)こういう場合、永久にどの薬剤を使ったのか分からないまま終わってしまう可能性ございまして……
(厚)責任者を探すのに時間かかるでしょう。
(厚)そうなってしまうと、それは最後までオープンに残っちゃうもんですから。
(交)…ああ、まあ、それについてはその、近々裁判起こしますから、まあ、証人尋問に於いてどういうことで使ったか言うでしょうから、じゃあその段階でどうこうしてもまあいいですけれども…
(厚)ま、分かる限りにおいては、できるかぎり…
(交)目安としては…他の症例は、目安としては、どれくらい?
(厚)……………………あのー……
(厚)今おっしゃってるのはその、さっきから言ってますけども、アトニンとか、だから、該当するところのメーカーさんでも、アトニンと、えー、オキシトシンについては代表のその、記者会見のペーパーにも書いてありますけど、代表の会社がいますから…
(交)ええ、帝国臓器…
(厚)そこにある程度調査して、調査させればだいたい分かると思うんですが、問題としては、ま、症例の形としてですね、出てくるのか出てこないのか、そこのところがちょっとありますので、要するに該当…それが副作用として、その、出てくるのかっていう話がありますから、今おっしゃってるのは、そういう使ってる事実についてだけじゃなくて、きちんと症例証のような形で上がってきて、そういった形の第二次的な形になるのはいつですかって聞きたいんですよね?
(交)はい、そうですね。はい。
(厚)………全てが全てというふうであれば約束できにくい…
(交)まあ、バラバラと、出てくるでしょうね。
(厚)だから、ご存じだと思いますけれど、お医者さんの側でも、結局それについては副作用ではな…、あくまで今の報告制度自体が、お医者さんが副作用と認めるとかいう形で上がってく来ますよね。だから、それがその、上がってきて整理してその形になりますから、……企業のほうで調査するっていうのは勿論出来ると思うんですけれども、そっから先、上がるか上がらないのか、っていうので、ちょっと時間かかったり、上がらないケースがあるかも知れませんけど、そういったことでつくると、かなり時間はかかると思いますけどね。だから、上がってきた…調査してすぐ上がってきてこれは副作用だと、で、上がってきたものについてするのは簡単なんですけど、一番、出口ところの、話がですね、難しいところありまして…
(交)だけどまあ、陣痛促進剤を使っててね、このような重篤な症状・結果になってるのにそれを副作用でないというふうに言うということは普通は信じられないんですよね。だから、そこのところで、上がってこないかもしれないと言ってるのが、どういうことなのか、ちょっと理解出来ないんですよ。―――――ま、そういうこと殆ど無いでしょうから…
(厚)だから、そこの話はさっきからもう、皆さん、ご存じだと思いますがね、要するに、お医者さんの中で今の制度として、お医者さんのほうが…まあ企業として、知ったものについては知った日から十五日〜三十日以内に上げてくるシステムになってますから、だから企業が知らないと、上がってこないシステムに今なってますので、だからお医者さんのほうで、そこのところの話調査に行って、上がってくるところの話の、整理がつけば、その上がってきた症例については分かると思います。だから、その関係で、時間として…という話を今言ってるわけです。
(厚)あの、自らやる作業じゃないもんですから、ちょっとそこんところがあの…分からないという……
(交)このですね、帝国臓器とか、サンド薬品とかいろいろありますけど、それはこちらとしてこれ知らせなくても、今回の場合は、厚生省さんが製薬会社にこういうものが…
(厚)前回のあの四例の話のときもね、結局、上がってきましたよね?その関係でもアトニンと、その関係の分があれば、具体的にその、どこの場所っていうのが分かれば、アトニンであればどこが納入したかっていうのは大体分かりますから、おんなじような系統で、三社ぐらいしかありませんよ。ねその表の中にもありますけど、プロスタグランデインも、ま、会社として…ま、いろいろこう、種類はありますけど、ま、メーカーとしても固まってますから、そういったところに全部調査して…
(交)ではそれはもう、してもらえるわけですね。製薬会社に言ってくれるんですね?
(厚)この分での調査をっていう話ですね。
(交)言ってくれるんですね。分かりました。では製薬会社にこちらとして、こんなのがありますよ、ということは、今回伝えなくてよろしいんですね。
(厚)この前は伝えていただいたですよね。
(交)ええ、そうなんです。はい。
(厚)今回はその話はして、メーカーにして、この事実関係に関して調査してっていう話じゃないんですけど、問題はさきほどから言ってる「いつですか」っていうのはですね、いろいろな問題点がありますからその、確実にっていう話ならばあの、該当するようなものについては上げてこさして、その、整理っていう形での分としては把握はしますけど…
(交)じゃあですね、えー、全部が出たときどうこういうことになるといつになるか分からないので、ま、一応ですね、厚生省交渉の段階で、何件が処理できてると、いう形で報告していただけるようにお願いいたします。それでいいですよね?――はい。お願いいたします。はい。じゃ、1番はこれで。
(交)じゃあ2番をお願いします。
(厚)えー、2番、さっき、池田のほうから言いました、おそらくこれがその、書留でいただいて来てるか来てないかあの、不明になっ…私どもでは後から いただいたやつで聴き調査をすることになったんですけれども、その結果といたしましては、このうち三例までは、この中に入ってるという…
(交)入ってました?やっぱり。
(厚)入ってることを確認しました。
(交)ああ、たぶんそうじゃないかなあと、こちらとしても思いました。はい。
(厚)で、一例については今ちょっと、まだ、分からないでおります。
(交)ああ、そうですか。三件についてもね。はい。…で、えーとこれ、一ヶ月以内にいうことだったけど一ヶ月経っても報告出来なかったことについては、なんか、線引きができないから、罰則がなんだかんだ言ってましたよね?あれについてはどんなんなるんですか?だから、製薬会社が重篤な副作用だということを、知って、三十日以上経っても報告ない場合には罰則規定があると言われましたよね?
(厚)だから、さっきのケースの四例の話のうち、ちょっと、前回出てないから分からないんですけれども、企業が知って十五日〜三十日、で、いくと罰則ありますけれど、企業が知らなければ、特に…
(交)あ、報告して……
(厚)病院から企業のほうへ、そういうことあるって話があれば、或いは行って知れば、そっから、ストップウオッチが始まる、という…それで三十日ですので。発生して三十日ということでは…
(交)いえ、違う。製薬会社にね、こちらとして、報告しましたよね?でその、書留がきた段階で知ることになる訳ですから、それを、病院側、すぐ行けば、その日がもう知った日になるでしょう。
(厚)だからその、知った日の位置づけの話をおっしゃってるんですね?
(交)ええ。それは病院側が報告してないから、こちらが報告したんですから、その点ではやっぱり、おかしくないですか?―だからどこで線引きするか、ですよね。被害者団体からそういう情報得てても、一ヶ月も二ヶ月も調べに行ってなくってですね、で、それで、スタートがまだなんだということにになるんでしょう結局。そう言ってもいいことになりますよね?だから、情報を得たら病院側にまず行ってもらわないと困りますよね…
(厚)だから、その病院に行く、その事前調査のほんとかどうかの事前調査の話と、それと…
(交)どうやって調査するんですか。
(厚)だからそういう話があったでしょ。あって、こういう情報がありましたよといって、帝国臓器の場合は調査に行った訳ですね。だから、お知らせしたから、そっから十五日じゃないかっていう話をさっきから言っておられる訳ですよね。
(交)まあ一般的にはそれにに近い日にちになりますよね。
(厚)だから、ま、そこの、報告があった今のお話で、ちょっと線引きの話、前に議論したかどうか全然そういうことわからないですけど、まだ、十五日〜三十日の話については現時点では要するに担当医師とかそういったのから、聞いた日から十五日〜三十日っていう話が一般的な話になってますと。だから、当然、企業としては、知ったら、それはほんとに、そういう関係のことについて調査しないと事実関係分からないもんで、勿論調査行きますよね。先生のほうに調査して、で、先生のほうとしても…という話になると、これは先生のほうから、まあそういう報告として、そういうふうに担当医師が重篤というふうに認めたと、そういうふうに上がってきた段階で、そしてその段階で知ってから十五日という形にまあ、なってます。
(交)ということは、製薬会社から厚生省に、そういう症例があったんだということの報告があったのはいつなんですか。四例の中の三例がなんとか言ってましたよね?
(厚)…………………
(交)ということは、何も罰則を設けて…、それを適用してないということになれば、一ヶ月以内に報告したことになりますよね?――でも時間は掛かりすぎてるかなあーと思うんですよ。
(厚)ああ、うん、要するに、その前の話をして、調査して、報告するまでもない三例の話ですね。
(交)ま、別に、罰則してくださいと言ってるわけじゃないんだけども、やっぱり、そういうことは大事なことだと思うんですね。今もう五月ですからね。ま、できたら一応どういう、日にちだけということだけは、後日、お知らせください。
(厚)これは、いずれも、これはどういう…この、個別のものがいつの報告のものなのかっていうことについては今手元に資料がないんですけれども、いずれもこの中に入っている…
(交)三件は入っていますよね。四件の中の三件はね。
(厚)はい。そういう点では遅くとも二月十四日ですか、その前の時点までにはあの、報告が来てたんですけど。
(交)はあ、はあ。…そうですか。まあそうですよね。
(厚)ただ、その、十二月と二月の間の何月何日に来たのかっていうことは、ちょっと現時点では手違いで資料がたまたまないもんですから。
(交)わからない、と。
(厚)記者会見とかなんとかやるときにも整理しますよね。だいぶ前から整理しないと、そんなすぐにできるわけじゃないですから。
(交)まあ、一般的には、病院側へ行って調査して、それがほんとに重篤な副作用だというふうに分かった段階で、製薬会社は…
(厚)知ってから、その日から知ってから十五日〜三十日で報告を…
(交)しないといけないということなんですね?はい。ということは、今回ですね、これ、報告しましたよね?で、厚生省は製薬会社にお願いするわけですね。お願いして、で、調べに行くわけですよね、製薬会社が。調べに行くのはまあ、早く行って下さいというふうにお願いしてもらいたいんですが、それから分かった段階でということになると、幾らなんぼなんでもやっぱ三ヶ月以内には報告がないとおかしい、ですよね?
(厚)だから、先ほどの話でいくと、その、因果関係の話が、今の制度上の話ですよ、一般的な話は別にして。通常の話になると、先生が、担当医師が重篤と認めたもの、っていうふうに法律に書いてありますから、それから、十五日〜三十日と。だから、出てくるものとしては、すぐ、出て来るんですね。出てこないものが、先ほどからお話している、現状の話をしているだけです。
(交)あ、じゃあ、それについてはま、早めにしてもらいたいというふうに思います。
それとですね、この二十三例の製薬会社がどこなのか、ということは、えーと、あの、薬の名前は、書かれてませんよね?オキシトシン製剤、いうふうな形で、アトニンOはとかシントシノンいうのが無いですよね?無かったですよね?
(厚)はい。
(交)あれは、ほんとはわかるんでしょ?
(厚)私ども、発表するときにはこういう形で発表しておりまして、オキシトシンというのには何があると…
(交)どういう薬があるっていうのは…
(厚)そこまでは大体、そこの表…
(交)ま、それは分かってるんですけどね、どこの製薬会社の薬がやっぱり多く使われて、多く事故になっているか、ということもほんとは大事なんですよね。で、サンド薬品…シントシノン出してますが、シントシノンのサンドさんは、1番、12番、13番、14番、19番、20番が、自分の会社だ、と。それじゃないですよ。これこれこれ。23例のね。
(厚)1番と…?
(交)12、13、14、19、20、がですね、自分ところの製薬会社が発売したシントシノンだと言われました。はい。で帝国臓器にも訊いてるんですが、調べますと言ってもう一ヶ月以上返事がありません。はい。小野薬品はまだ連絡してないんですけども。で、…それらは、あまり分からないようになってるふうな形で、帝国臓器は言うんですね。だけど、サンド薬品は、自分のところは何番と何番ですよ、といえるということは、自分のね、薬が何番かっていうのは本来分かっているはずなんですよね?ですよね?――そうですね?
(厚)―私どもとしても、これは実は安全性対策という点で公表資料作ってまして、それとしては、メーカー名の特定までは必ずしも必要はないので、あの、一般名という形でもって、オキシトシンを使えば、その、どのオキシトシンの会社のオキシトシンを使っても同じ副作用は…
(交)起きますね。はい。
(厚)…同じ事故、同じ副作用は起きうるという点で、それで、その共通の問題として扱って公表ということをさしていただいております。
(交)うん、まあ、気持ちは良く分かります。だけどもやっぱり、たくさんの被害を起こしてる製薬会社は尚一層ね、医師に対しても教育する必要もあると思うんですよ。その認識が、どれだけあるかというふうなこととかを考えるときにですね、やっぱり、自分の会社がこんなにまで被害をね、起こしているということになれば、もっと考え方が本来違ってこないといけないと思うんですよ。―――だから、サンド薬品さんとしては、ほとんどあの…ね、帝国臓器のほうが、まあ…
(厚)同じ薬での違いというのはちょっと私…
(交)あのね、消費量が全然違うんですよ。アトニンOはものすごい多いんですよ。
(厚)けれども、入ってるオキシトシンていうのは…量として違うんですかね。
(交)ものすごい違います。
(厚)中に入ってる成分は…
(交)あっ、成分は一緒です。成分一緒で、病院で使われている数が、シントシノンとアトニンOでものすごく違うんですね。
(厚)だからその薬が起こしてる副作用自体はおんなじ化学物質ですから…
(交)そうです、そうです。
(厚)それについて違うといわれたらちょっと分からなかったんですけど、そうじゃなくて、使用の実態の話で言っておられるんですね。
(交)ええ、だからね、製薬会社としては、自分の会社が発売している薬が、こんなにものたくさんの人のね、幸せを奪っているということになれば、もっと力を入れてどうこうしようというふうにほんとは思ってもらいたいんですよ。だから、私たちとしても製薬会社に直接話とかはしてるんですけどね、そういう点でちょっと知りたいなあと思ったんですよ。ま、それは製薬会社から訊きましょうね。はい。
(交)じゃあ、3番、ですね。
(厚)3番で、まず私どもといたしましては、こういうような機会にいろいろと情報提供いただいて、それを基に、いろいろ調査しなければならないというか、本来業務のいわば、落ちがあるからまあ、こういう情報で補うという形になっているわけでありまして、そういう点ではまあ…担当者としては残念に思うとともにまた、そういう点でむしろこういうような機会ていうのは非常にポジテイブないい機会であるというふうに考えております。ただ、日頃の日常業務といたしましては、その、医学的な情報…副作用情報に関するその情報の収集、それから、そのフィードバックっていうことについては、やはり医学的な情報を中心にやるものですから、その、いわゆる日常業務といたしましてはこれはあの、医師からの情報、あるいはそれをメーカー経由でとる、といったような、そういった点で、日常業務におきましてはそういうところを中心でやらしていただくっていうことについては、これはご理解いただければと思います。
(交)…は?
(厚)要するに、医師…、被害者からいただいた話でもってやるというのは業務の中心にはならないで、医師からの副作用報告、或いは、メーカーから…を経由してきた副作用報告というもの、を中心に業務をやっているという、これはこういう、行政の限られた人員、でやっている、行政の効率のためによって、それを中心にやらざるをえないという点については…
(交)いや、だからこそね、こういう場が必要ではないですか、と言ってるわけで。まあそれは分かってますよ。だけどもね、それだけでは非常に…さっきの話じゃないけども医者は全然報告しないとかさ、そういう事実があなたも言ってるようにあるわけでしょ?ね?…そりゃそういうふうに思ってなかったら言わないとかっていうのがあるわけだから。だから、それはやっぱり被害者の声を直接聞く場っていうのをを作って欲しいというのはね、だから、それを補う為に必要だと言ってるわけだから。
(厚)はい。それと、あと医師から報告しないっていう場合にほんとに医師がその、客観的に見て医学的判断として副作用でないと判断するものについては、報告されなくてもそれは、いたしかた…それは当然であると思いますし…
(交)それはもう当然ですよ。うん。
(厚)逆に、副作用であるという認識あるんだけれども、自らが不利になることを恐れて公表しないっていうことがあるとすれば私どもの安全対策では非常に困るということでして…
(交)圧倒的に多いよそれは。
(交)それがほとんどですわ。ねえ―。
(厚)それであっても、私どもの立場は…
(交)それを改善するためにっていう…
(厚)そうであって、私どもはそういう点については医師の側の秘密は守ってあげますから、それでも情報は下さいっていうことで、やっておるわけです。
(交)でも、できないんよねえ。、医師はねえ。
(交)それは、当然のことなんだけれども、現状ができてない限り、やっぱり、年に何回、厚生省交渉でこういう話だけじゃなくて、直接、被害に遭われた方から、その体験を集計する厚生省行政に反映さしてくという姿勢を厚生省が持っていかない限り…
(交)お願いしますよ。どういう理由で使用されたとかね、このように訴えたけれども全く放置されたとかね、聞いてくれなかったという声が、いっぱいでると思うんですよね。となればほんとに厚生省としてももう、信じられないというふうに言われると思いますけど、そういう現状が産科医療はあるんですよね。だから、この場…まあ、ね、ぜひとも被害者が、ほんとに現実はこうなんですよ、という場を設けていただきたい、と。是非とも。できれば厚生大臣の前で話ししたいなあとは思うんですけどねえ。HIVが出来たんだからねえ、この問題もやっぱり是非ともそういう形でお願いできませんか?
(厚)――私ども、そういう話を謙虚に受けて、それを、行政に反映させるっていうのは、ま、行政の義務だというふうに考えておりますので、あの…
(交)ちょっといいですか、あのね、いわゆる被害者の掘り起こしということだと思うんですよね。それはね、もう何十年も前からやってる…私たち言い続けてきています。この今日の菅厚生大臣へのですね、要求の一番最後のところにね書いてありますけれども、ね? サリドマイド、コラルジル、スモン、クロロキン、と書いてあるでしょ。一つだけ例を上げるとね、コラルジルですよ。これはですね、大阪大学の教授の浜さんという人、今阪南中央病院いるけれど、彼がですね、まあ、いわば疫学より統計学の手法を使って推測をしたらですね、六万人いるっていわれたんですよ。ね?で、これはもう二〜三十年前ですよ。で、私たちはですね、えーその、肝臓っていうのはね、釈迦の説法で言いませんけれど、どういう理由でね、肝臓やられるのかなんてね、普通の感覚っていうのは分かんないんですよ。それはきちっと調べて、そして、コラルジルの、被害者の掘り起こし、ね、少なくとも六万人いるって言ってるその公衆衛生の専門家がいるわけだから、―――何もやってないですよ。…以後何もやってないですよ。スモンだってそうですよ。ですからね、今日のその3番目の項目から私が言うことはある程度逸脱してるっていうのは分かりますけれども、これも、あともう一歩か二歩か進めてですね、そういう方向性をね、出して行くべきだと思いますよ。以上です。
(交)じゃ、そういう場をやっぱり作っていかないと、いつまでたってもそういうね、行政のルートからしかその、組織のね、その作られたルートからしかものは上がってこないわけでしょ?情報は上がってこないわけでしょ?で、それだけやってたらねえ、あなたがたそりゃ確かに仕事としてはやってますよと言うかも知れないけどさ、駄目なんだよそれじゃ。
(交)一方的になっちゃうじゃん、医者の方からなんて、だって。
(厚)………………………………………………
(交)今の、医薬品救済制度がね、基金でさ、あの、オパルの件だけど、六例しか上がってないんですよ。それで、一件しか認定されてない。…なぜだか分かる?
だって、医者がみんな書かなきゃなんないんだよこれ。書類をね。…で、認定する部門が、ほんとにもうこの被害に対して真剣に考えればね、そりゃ、もう医者がここまで書いたんだから、ってね、大概のものはね、認定しちゃうんだよほんとは。ところが、厳しく―基金の金を守るのが。企業の金を守るんだか知んないけどあんた。たった一件しか認定出てないよ。
(交)それから医師と、製薬会社との癒着っていうのが非常に強いです。だから、私今、先ほどおっしゃいました、医師と製薬会社に云々、ていうお話につきましてはちょっと正確な把握ができないんじゃないかと。
(交)正確な把握ができてこそ、今度は次回の薬害を作らせない方法論、対策は考えられるわけです。
(厚)はい。おっしゃることはよく分かります。特に、メーカー経由だけの情報に頼っていていいのだろうかという問題意識は私どももありまして、そういう点で直接、医師から、メーカー経由しないで、厚生省へいただくというあの、副作用報告をいただくということをどうやって充実させるか、ということで、いろいろと今、検討しているところです。
(交)……だから、それは、それだって駄目だと言ってないじゃないですか。僕らは。
(厚)そこのところは、医師から、ただ副作用の情報ていうのは医師からもらわないとその医療の内容っていうのは結局分からないわけだから…
(交)もらうなとは言ってないけれども…
(交)あなたたちねえ、僕らに、民間団体に委託するっていう形で、我々に委託しなさいよ。
(交)だから、費用出してくださいよ。私たちね、自腹でやってんですよ。全部。
(交)NGOで。NGOで。
(交)ほんとよねえ。NGOで。
(交)医師にこの薬を飲んでこうですああですっていうこと申し上げますと、怒る医師が非常に多いです。だから、言えないです。そういうことが。私の経験からしますと。
(交)薬害救済制度だってそうでしょう。ね?
昔、中野てつおっていう薬務局長がいたですよ。彼は僕に何て言ったと思いますか。二〜三千人でるって言ったんですよ。僕はそんなもん絶対でないって言った。薬害隠しだって。その通りじゃないですか。だから今、研究振興開発か、なんかそんなもんとドッキングしてさ、そうでないと厚生省の天下りの役人食えないじゃないですか。もうそれははっきりしてるじゃないですか。そういうねえ分かり切ったねえ、どじをねえ、続けてる人は無いよ。
(交)それでですね、今日、質問とかはしてないんですが、今日報告してます事例の、7のですね、大神田さん、といわれる方ですが私のお隣に、今日参加してくださってるんですけどね、プロスタグランデインE2の錠剤を、一時間おきに六回飲んで子宮破裂してるんですね。使い方としてはまあ、普通というふうに思えますが、帝切既往者なんですよ。それで子宮破裂しているわけですから。禁忌にしてほしいんです。検討してください。
以 上
今回、初めて参加させていただきました。発言は何もできませんでしたが、厚生省側の対応の鈍さにはもどかしさを感じずにはいられませんでした。大きな組織の中にいると、組織を当たり前に機能させることに相当なエネルギーを要することは、私も社会にでていた経験上よく理解できます。しかし、国民の為に、それも特に国民の幸せを担うべきお役所がそれに甘んじていて良いわけはない。彼らが漫然と「本来の業務」を果たしていらっしゃる間に、何件の被害が発生していることか。もっと真摯な姿勢を望みます。(大神田)