第47回厚生省交渉の記録
〈平成12年4月14日〉
〈厚生省側出席者〉
近藤恵美子(医薬安全局安全対策課判定調査官)
大西 純一(医薬安全局安全対策課査察官)
江波 武志(保険局医療課主査)
古田島由次(保険局医療課係員)
千葉 晃一(健康政策局看護課課長補佐)
阿部みほか(健康政策局看護課助産婦係長)
〈会員出席者〉田村チカ子・出元明美
質問
1 陣痛促進剤問題
(1)前回交渉後に厚生省が把握した(PGE1も含む)副作用報告があれば明らかにさ れたい。
(2)会が報告している陣痛促進剤の副作用被害77症例は、厚生省が把握している副作 用数にカウントされているのか。学会で知り得た症例を製薬会社からの報告数として カウントしている事を考えれば、数に含めるべきではないか。
(3)副作用報告がダブらないようにする為、製薬企業からの報告書の中に医療機関名を 入れるよう要望する。
(4)帝切既往者への使用を禁忌とするよう要望しているが、受け入れられていない。し かし、会には依然として帝切既往者の使用による子宮破裂等の被害報告が届いている 。そこで、一度中央薬事審議会に正式に「帝切既往者の陣痛促進剤使用の在り方につ いて」諮問して頂き、その回答をいただきたい。
(5)インターネット上で副作用報告を公表しているが、陣痛促進剤の報告は一例もない 。どういうことか。
(6)プレグランディン(PGE1)の添付文書の改訂予定はいつか。まずは「使用上の 注意」の一刻も早い改訂を望む。
2 マイリス(子宮頚管熟化剤)について
(1)昨年12月21日の「使用上の注意」の改訂に際し、「胎児徐脈を来すことがある ので観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行 なうこと」と「過強陣痛が起こることがあるので・・・」と追記された。ここに言う 「観察」とは、実際にどのようなことを言うのか。
(2)「用法・用量」の改訂予定はあるのか。
(3)使用実態調査を依頼した主旨について、当時の担当者に確認すると前回回答した。 その確認をとった上で、再度「使用実態調査結果」を書面で報告されたい。
(4)日本だけで販売・使用されている理由の調査結果を明らかにされたい。
(5)動物実験結果を提出されたい。
3 安全なお産関係
(1)分娩に際して、保険外負担してきた「分娩料」(新たな厚生省見解では「分娩介助 費」)について、再度検討結果を報告頂きたい。
・前回回答は「従前の分娩料という表現は不適切であり、分娩介助費とするのが妥当で あり、それは産前、産後の指導料を意味する」との事。私どもは、仮にこの費用が「 産前、産後の指導料」であるとすれば、産科の入院患者全員に必要な事である以上、 これは入院料に当然含まれているものと解釈する。又、新たな説明のように「分娩介 助費」とするなら、娩出行為を意味し、これまたその行為のみ費用請求する事は不当 であると考える。そもそも「分娩介助」と「産前、産後の指導」とは明らかに別な行 為を意味すると考えられる。そこで改めて「分娩介助費」とは何を指すのか、明快な 回答をお願いしたい。
・仮にこの費用が今後の検討の中でどうしても保険外負担にならざるを得ないとした場 合、低所得者制度としての「入院助産」を顧慮すれば、厚生省が主導して額を決める べきであると考えるがいかがか。
(2)平成10年、産科看護学院の改正を行なった後の「静岡産科看護学院」の入学資格 (無資格でも入学可能)について、前回交渉において、確認すると回答した。その結 果と改善策を報告されたい。又、静岡以外の産科看護学院についても同様の調査を行 い、報告されたい。
(3)前回、無資格の「産科看護婦」の登録が全くなく、就業者もないとの回答であった が、無資格者の登録が廃止されたのはいつの事か。廃止前の無資格「産科看護婦」の 全国の登録人数を伺いたい。更に、これまでの無資格登録者は、現在どのような状況 にあるのか。その実態を調査し、報告されたい。
【厚】まず、お待たせして申し訳ございませんでした。
1の(1)の「前回交渉後に厚生省が把握した副作用症例があれば明らかにされたい」と言うことでございますが、前回お会いしたのが、平成11年12月だと思いますが、それ以降厚生省に報告された副作用が疑われる症例はございません。それから(2)ですが、「会が報告している副作用被害77例は、厚生省が把握している副作用数にカウントされているのか」と、「学会で知り得た症例を製薬会社から報告数としてカウントしていることを考えれば数に含めるべきではないか」というご指摘なんですが、カウントしてる症例というのは、多分、これまで今まで何例とかですね。我が方としては副作用が疑われるものとして、何例も報告受けているというふうに、お話してきているもののことだと思いますが、これは、薬事法の77条の4の2で、製薬企業に副作用の報告義務が課せられていますけれども、これに基づきまして報告されている個別の症例、77条の4の2というのは、副作用症例の報告と緊急報告の報告と、海外処置報告といって、海外で何か回収とか、販売中止とか、そういう措置がとられた時に報告をするという、3種類の報告があるんですけれども、これのうちの副作用報告、症例報告ですね、として報告されたものとそれから後、医薬品等安全性情報報告制度という制度により報告を受けたものについてお話してきております。
それで、学会発表とか、論文で副作用症例みたいなものが載っていた場合には、発表者とか、論文の執筆者に対して、その詳細な調査を企業の方が実施しまして、コメントを取ってくると、それで、薬事法上報告の対象となる症例については、その症例報告として報告するという形をとっています。ですので、例えば学会などで発表されたものでも、その使用薬剤が特定できない、一般名で書かれていて、その自分のところの製品かどうか特定できない場合とか、色んな場合があると思うんですが、そういう事で、詳細な情報が得られないものについては、研究報告として報告、得られたものについては症例報告として報告という形で、研究報告についてはいわゆる副作用症例数としての集積はしていないというところでございます。
【交】会が報告したものについては、どういうふうになっているんですか? ただ聞いてるだけで「ハイハイ」って言ってるだけですか?
【厚】前回戴いたものについては、今回は特に調査は実施しておりません。個人名が入っているものでございましたし、副作用自体も、いわゆる既知の副作用であったものですから、基本的には安全対策として、今警告も書いてあったりとか、そういうふうな設置がしてあるということですので、前回戴いたものについては、特に調査はしておりません。
調査の指示はしておりません。
【交】あなたの前までは、会が報告したものは、全て製薬会社を通して調査をすると言うことで、ずっとやって来ているんですよ。それがどうして急に変わるんですか?
【厚】ちょっとそこの所は、前回私も確認しなかったのがいけないんですが、個人名も入ってるもので・・・。
【交】個人名がないと分からないでしょう。調べるのに。
【厚】それでね、それを渡していいのかどうかという話をお聞きしなかったし、前任者にも確認したんですよ。だけど、それは、そういうのは渡しても良いということを確認したことがないと言われまして、ですので、そういう個人情報を・・・・。
【交】個人情報がはっきり明確でないと調べようがないでしょう。
【厚】ええ。個人情報を企業に渡しても良いかどうかについて、確認をさせていただかなかった。
【交】何年間も、ずうっとそうやってして来ているのにもかかわらず、今回に限って、前回に限ってそういうことを言われるってことは初めてなんですね。それまでは、ずっと患者名をきっちり報告して。そうしないと適当に書いて、「Aさん」ということですれば良い訳ですよ。
【厚】ええ、ええ。
【交】こんなにいっぱいあるんだと言うことで。実際そうじゃなくって、実在人物の本当の副作用としてを報告してるんですよ。
【厚】はい。それは分かっております。
【交】そういう意味で、厚生省が製薬会社を通して病院に調査させるということで、ずっとやって来ているんですよ。
【厚】ふんふんふん。なるほど。
【交】それまで、数回は会から製薬(会社にも報告していた)・・・。
【厚】それで、何症例がどうだこうだという話がありましたよね。合うとか合わないとかって話ありましたよね。
【交】それはあくまでも、そういう形でやらないと、全部向こうに渡していただいて。
【厚】個人情報が入っていても出してよろしいんですか?
【交】いいんですよ。そういう前提ですよ。そういう事でしてもらってるんですよ。でね、製薬会社と、厚生省と両方に報告していた時期もあったんですね。会として同時にね。【厚】ええ、ええ。
【交】だけど、厚生省が「それはしますので製薬会社には別にしなくていいですよ」と言われたので、製薬会社には今は報告していないという状況なんです。
【厚】ああ、なるほど。わかりました。そこは申し訳なかったんですが、前任者までは聞いたんですが、ちょっとそこのところの確認がとれなかったんでね。
【交】ですからそういう意味がありますので、特定できなければ調べようがないと思うんですよ。「Aさんが」って言ったって、分からないですからねー。
【厚】ただ、企業に行く時は名前を・・・。
【交】名前をきちんと出していると思います。
【厚】そうですか。
【交】と言うのは、桂さんの時にですね。「お宅の病院でこういう人が、このような副作用が私達の会が言って来てるんだけども、実際どうだったんでしょうか?」って形の文章を実際出しているんですよ。
【厚】なるほど。
【交】と言うことは、匿名ではないんですよ。
【厚】なるほど。分かりました。はい。
【厚】この件については、プライバシーの方も心配もないと解釈していいんですね。
【交】そういうことですね。
【厚】ご本人が希望されていると。プライバシーもないと。
【交】はい。了解しているということです。出すことに関して。
【厚】それは厚生省だけではなくて、企業とかに出すことも含めてってことで。
【交】事実、副作用がどうかってことを医者がきちっと報告してるのかってことをね。
【厚】前回いただいたので、医薬品名が、売られていないような医薬品名が書いてあったように、多分錠剤はないんじゃないかと思う成分名で、錠剤があったような気がするんですが。
【交】そんなのありました? 内服用ですか?
【厚】プロスタルモンFだったと思います。
【交】プロスタルモンありますよ。錠はありませんが。
【厚】プロスタルモンF錠って書いてあったと思うんですが。何錠投与とかって書いてあったから。
【交】そうですか? じゃあ、Eですね。FをEと間違えた・・・。
【厚】Eを間違えたのか、それとも投与経路が間違ってるのか、どっちが間違っているのか分からない。
【厚】プロスタルモンF5錠って・・・。
【交】これは、Eですね。間違いです。訂正して。
【厚】それとですね、もう一点、昨日僕初めて見たんですがねー。
【交】(笑)
【厚】そんなこと言わないの。すみません来たばっかりなんで。
【厚】初めてなもので。
【交】率直な意見どうもありがとうございます。(笑)
【厚】前と代わってますでしょ。担当者が。
【厚】代りましたので。えーっとですね。
【交】すぐ代わるんですね。担当者が。
【厚】アトニンOの点滴なんですけどねー。30から350ml/hは、何かの点滴に加えてこれ・・・。
【交】500mlの中に、5単位を入れることを原則にしています。
【厚】補液の量と考えて、500に溶かしてるというのは間違いない。
【交】はい。そうです。500に溶かして、1時間当たりを350で使ったということです。
【厚】500と解釈してよろしいんですね。ベースとしては。1リットルじゃない。
【交】500です。
【厚】わかりました。
【交】ということは、今回のものと前回のものを合わせて、14症例については、製薬会社を通して調べて・・・。
【厚】副作用が疑われ症例があるかどうかですね。
【交】と言うことですね。はい。じゃあ、次お願い致します。
【厚】(3)番目ですが、「副作用報告がダブらないようにする為に製薬企業からの報告書の中に医療機関名を入れるよう要望する」ということなんですが、副作用報告自体は、どういう安全対策を講じたらいいかという検討の為に、報告を受けてるものでございまして、複数の情報源から重複して報告されても問題はないというふうに思っております。
ですから、安全対策のために必要な情報のみについて報告を受ける事としておりまして、なるべく個人情報はもらわないという形にしておりますので、医療機関名は必要ないと考えております。
【交】それがおかしいと、前からずっと言ってるんであってね。ダブって報告されるのは構いませんよ。
だけど、「これとこれが一緒だ」ということが分かればいいんであって、全く違うものとして双方から報告されて、それで「2例あるんだ」と考える事はおかしいんじゃないですかと言ってるんですよ。
【厚】そこは、多分、前回の議論と同じだと思うんですけれども、正確な・・・。
【交】だから、あなたの考えを変えないといけないということじゃないですか?
【厚】それは、もちろん課内で今回話し合ってお答えさせていただいてるんで、別に私個人の考えで、お答えさせていただいてる訳じゃないんでね。
【交】じゃあ、厚生省の考え方ってことになるんですね。
【厚】そこを、15例なのか、16例なのかってのを、きちっと整備するっていうよりも、やっぱり今言われてるのは、情報を解析して、なるべく早く安全対策を出すということですよねー。だから、そこの正確な数字を出すということにこだわるつもりはないんですよねー。
【交】出さない理由は、でもないでしょう。出すべきと思うでしょう。どうでもいいと?・・・。
【厚】どうでもいいということじゃないですよ。それは。
【交】ある程度きちっとした形での、正確な件数ですよねー。上がってる副作用の。それを、やっぱり把握するということは、どれだけの広がりをもって被害が生じてるかということを把握するためには必要なことで、副作用報告の目的というのが、77条。何を目的にして副作用の報告させるかということは書いてないでしょう。
【厚】そこは書いてないですね。
【交】ないでしょう。そうするとね、一応厚生省の考え方は早く副作用の事実というものを、「こういう場合には、こういうのが起こるよ」ということを知らせたいと。いうことにある訳ですよね。考え方としては。
【厚】はい。ええ、そうです。
【交】だけど、私達は、それはもちろん当然必要だと思っているよ。同時に、どれくらいの件数が起こっているんだということを言わないと、ただ「こういうのもあるんだ」と言うレベルなのか、「これがこれだけの数あるんだ」というふうにして出すのかでは、ちょっと違いがあるように思ってるんですよ。
【厚】うーん。
【交】件数が多ければ多いほど良いと、こちらがもし考えているんであれば、こんな事必要なくってね。どんどんどうぞって。「どうでも良いから、どんどん症例数だけを多くしたらいいんじゃないの」って思うんだけど、私達はそう思っていないんですよね。
だから、1つの事故って言うか、被害症例は、あくまでも1つとしてほしい訳ですよ。 例えば、医師から、製薬会社から報告があってもいいんだけれどもね。両方から。それはそれで良いんだけれども、それは同じ症例だということがきちんと分かるようにすべきだと言っているんです。
【厚】そこは、前にもお話しましたが、推定は出来ますよね。年齢とか。場所とか。
【交】推定という、そういうファジーな形ではなくて、きちっと、別に厚生省が他所で公にする訳ではないんだから、そこに医療機関名書いたからって何で悪いの?
【厚】そこはやっぱりいらない・・・。
【交】医療機関名書くことによって、特定がしやすくなって来る筈だって考えるから、言ってる訳で、そんなに大変な作業をしなきゃならないから、それをやるか、やらないかの議論じゃなくて、少なくとも、製薬企業には、どこの医療機関から上がって来た情報なのかと、これさえ入れてもらえればね。あとは、つまり・・・。
【厚】そういう所を特定をしない形でもらうという前提でやってますから・・・。
【交】だけど、症例なのに・・・。医療機関も特定しないの?
【厚】特定しないっていうか、個人名ももらわないし、病院名ももらわないし、もちろんDrの名前ももらわないし。
【交】だから、症例として、1つのものが、2つも3つもあったらおかしいという意味なんですよ。
【厚】でも、それ、そうそうたくさんある訳じゃないですよねー。
【交】今は少ないと思うんですよ。それこそ将来的にいっぱい来るようになった時に、やっぱりきちっとなった方が良いでしょう。Aという症例は、「A」と。将来的な捉え方をしなくて良いと思ってるからよく理解できない。
【厚】そこまで数を、例えば20か、21かとか、そういう特定に・・・・。
【交】わかりませんよ。何百かも知れないんだよ。
【厚】だけど、どうしてそこまで拘わるのかね。
【交】それほどひどい、本来ならもうちょっと、1例1例のプロセスが若干違うかも知れないですよね。条件が。
【厚】それはもちろん、全部違いますよねー。だから、その中からリスクファクターが何か、とか考えようとしている訳だから・・・。
【交】少なくとも、どれだけの数が、数として、起こってるんだというふうに医者に対して思わせる必要があると思ってるんですよ。
【厚】そこは、安全性情報で出す時も、数は特定して出していますよねー。何例ってのは。そこは原則ダブリがないように、特定した形で出させていただいています。
【交】推定して何名って言ってんじゃないの?
【厚】あ、違いますよ。それをやるのは非常に大変な作業なんで、そこをダブラないように整理をして出してるのは、例えばドクターレターを出すとか、記者発表するとか、うちの雑誌の記事に掲載するとか、そういう時に限られてますけど、普段全部そういう処理をしてる訳ではないですけどね、もちろん。これは、非常に重大なイベントであって、何か情報を発信しなきゃいけないというような場合は、そのような処置をしてますね。
【交】だから、やっぱりダブリがないようにする一番簡単な方法じゃないですか。病院名さえ書いとけば。それを別に公にする訳じゃないのに。
【厚】病院名書いても、そこまでいけば、ほとんど・・・とは思うけど。
【交】日にちを書いて、患者さんの年齢とかも書けば、特定できるじゃないですか。
【交】特定しやすいんじゃないですか?って提案してるんだよ。
【厚】提案していただいてるんだけど、だけど、そういう。
【交】必要を感じないんでしょう?
【厚】必要を感じないんです。
【交】そこがおかしいんだよなー。そこが不思議だたまらないわ。だから、いい加減に思ってる証拠だよね。
【厚】いい加減には思っていませんよ。違いますよ。
【交】きちんと症例として・・・。
【厚】そこは、そういうふうな発表する時には、きちっとチェックをした上で数字をやってると言ってますよ。
【交】毎回やるべきだと言ってるんですよね。必ずルールとして。
【厚】それは技術的に無理ですよ。無理って言うか。
【交】そんな事ないでしょう。ルールを作っておけば簡単なことじゃないですか。
【厚】毎回って・・・そのー何て言うんかなあ・・・。
【交】ルールを作っておけば簡単なことじゃないですか?
【厚】でも、そう言う・・・。
【交】これは、特別に集計するから精査してとか、そう言うのはおかしいよ。
【交】集計するからって言うんじゃなくてさぁ。元々そういうのが入っていれば。
【厚】おかしいですかねー。
【交】おかしい、おかしい。とんでもないおかしいわ。
【厚】そうかなあ。
【交】厚生省の担当の方々が早く副作用の事実を伝えようということだけに、集約されてるじゃない。
【厚】その時に、情報を出す時は、ダブリを排除するような形で出してますよ。それで、十分じゃないかなと思ってるんですけれど。さらに、どうしてそれ以上個人情報的な、そういうところまでもらわないといけないのかと言うところが理解できないんですよ。
【交】副作用情報を非常に早くっていう事と、依然として、これだけの副作用が出ていますよと、件数としてはね。一番初めに例えばこういう症例が出ますよね。
今度は、その後において、同じように件数として、「これだけ上がっていますよ」と、これはまだこんな被害が起こってるんだというのは必要なことで、ただ、それには全部については、出来ないから、その中でセレクトしなきゃいけないだろうけど、そういうのってのは、件数によって、「まだ、こんだけあるんだから、まだ出さなきゃ駄目だ」って出てくるんじゃない?
【交】「何件の報告があった」じゃないんですよ。「何症例の報告があった」って、正しくしてもらいたいって事なんです。だから、製薬会社からと病院側からと、稀に両方からの報告もあると思うんですよね。それは、2件ってことになるでしょう。だけど、それは1つの症例ってことになると、2件で、1症例ってことでしょう。そういうことになれば、数が正しく把握出来ていないことになるでしょう。厚生省としても。「一緒の症例かなぁ」と思ったとしても、「でもどうかなぁ」というあやふやな気持ちになる訳でしょう。 よく似てるなと思っても、チェックをしないといけなくなる訳ですよ。ちゃんとしようと思えば。そこで集計しやすい形に病院名さえ書いておけば、もう簡単じゃないですか。 仕事はやり易いですよ。まとめ易いし、正確な数字が出易いし。
【厚】うーん・・・。
【交】そこで、どうして「うーん」って言って・・・。
【厚】どうして正確な何症例っていうことに、何て言うのかなぁ・・・そこは、あのー・・・。
【交】正しく把握したいからですよ。
【厚】正しく把握・・・。
【交】数字をね。きっちりと。
【厚】副作用報告の件数も確かに大事ですけど、こういう言い方をすると、ちょっと誤解をされると困るんですが、誤解を恐れずに言ってしまえばね、副作用報告の全てが報告されてる訳ではないんですね。
【交】もちろんですよ。殆どされていないんですから。
【厚】それで、問題なのは、そういう中で正確に何症例という事よりも、もちろんうちが発表する時は、それがないとイメージ分からないから出しますけど、やっぱり傾向とか、「こういうふうな薬で、予想もしない副作用なのか、何なのかが、こういう頻度で変わるんだとか、出るんだとか」そういうことだと思うんですよね。だから正確な症例数という所にそんなに拘わる気はないって言うか、そりゃ、もちろん報告したものをうちでレビューする時には、いったい本当に何症例なんだろうっていうのは、もちろんきちんと精査はしますけれども・・・。
【交】だから、そういう時のためにも、きちんとやっておけば、楽でしょう。やっぱりきちんとやってもらいたいんですよ、仕事をね。まともにやってもらいたい。
【厚】それは、まともにやらせていただいていますが、だけど、それをね。
【交】厚生省のそういう考えがある限りは、ちゃんとした把握は出来ないですよね。まずは。
【厚】そこはでも、そういう形で整理出来る訳ですから、医療機関名をもらうっいうのは、ちょっと違うと思う。
【交】整理できるって事が変じゃないですか? 「どうかなぁ、そうかも知れないなぁ」って気持ちはしても。
【交】「もしかしたら、ちょっとずれてる事がある、あるいは、同じように似てるけれども、これは違うかも知れない」とかね。数を出される時にですよ。
【厚】ええ、ええ。
【交】そういう事だってありうると思う。
【厚】分娩イニシャルがあるから。経過もあるし、大体、臨床検査値なども付いてくれば、ですよねー。
【交】じゃあ、病院名を、記載しなくても直ぐにパッと、分かるような情報が全て書かれてるという意味ですか?
【厚】直ぐにパッとかどうかは分かりませんけれども。
【交】判断できるような情報が書かれてるんですか?
【厚】精査すればね。精査すれば。全ての症例について、さっきから言ってるように、全ての副作用、この医薬品の副作用というものについて、何症例という数字を出す必要はないと思ってるのは、さっき言ったとおりなんですけれども。それを何らかの形で情報提供しなきゃいけない時には、そこは症例数というのは、確定できているのじゃないかと思っています。
【交】いくら話しても、これ平行線だろうね。だけど、ちゃんとする為には、どうすべきかを考えたら分かる筈ですよね。
【交】医療機関名を求めることが、こういうマイナス点もあるなあというか、あなた方感じてることがあるんですか?
【厚】あくまで、こっちがもらいたいのは、症例という形で内容のことであって、その
【交】医療機関ではない、誰それではなくって中身が分かってればいいんだと言うこと?【厚】そうそうそう。そうです。
【交】それは、そうなんだけどと言うことですよね。きちんと、合わせる為には、それがないと出来ないでしょ、と言う意味で、どこの病院で、こういう事があったという事を別に公表する為のものではない訳ですからね。病院名が書いてあったって、何の不都合もないでしょう。
【厚】いやー、そこはなるべくそういう情報は、もらわない方が良いと思ってるんですけれどね。
【交】そこが分かんないよねー。まあ、一般の考え方じゃないよね。時間がもったいないから、次にいこうか。
【厚】「帝切既往者の使用を禁忌とするよう要望しているが、受け入れられていない。しかし、会には依然として帝切既往者の使用による子宮破裂等の被害症例が届いている。そこで、一度中央薬事審議会に正式に帝切既往者の陣痛促進剤使用のあり方について諮問していただき、その回答を戴きたい」と言うことですが、これは多分前回お話させて戴いたのと同じような話になると思うんですが、中央薬事審議会の委員に意見を求めたところ、「帝王切開の既往のある者でも、正常分娩は可能ですし、また問題なく陣痛促進剤を使用出来る例もあることから、帝王切開にも一定のリスクがあるという事を考えれば、一律に禁忌とすることは、適当ではなくて、現在慎重投与とされてますけれども、そこはやはり個々の症例によって、現場でドクターによって判断されるべきものではないかというような結論を得ているところであります。
【交】中薬審がそう言った訳ですか?
【厚】の委員に意見を求めてですね。
【交】ここで言ってることは、中薬審のある先生に伺いましたら、って話じゃなくてね、中薬審そのものに正式に、「帝切に関しては、こういった副作用症例が出てるので」と、そういう事ができないでしょうかと言うことです。
【厚】これは委員にね・・・。
【交】審議会にかけて話をしてくれたのかと。
【厚】諮問はしてませんけれども。
【交】その諮問をして欲しいって言ってるんですよね。
【厚】使用上の注意とかを改訂する時に、これまでは、副作用調査会に諮ってやってましたけれども、昨年、中薬審の組織が変わりまして、調査会方式ではなくて、もう少し機能的動けるように、随時臨時委員を選んでやって行こうという形になっているんです。それで、その場で、陣痛促進剤、オキシトシンとかプロスタグランジンとか、それの使用上の注意の改訂の検討をした時に、そういうご意見もあった事を踏まえてご検討頂いた結果がそういう内容だったんですね。
【交】ご検討頂いたって事は、ある委員に聞いたって事でしょう。違うんですか?
【厚】委員が集まった席での話です。
【交】形としては、諮問って形をとっていないけれども、会議の中で出して、議論して頂いた結果なんだよって意味ですか?
【厚】そうです。
【交】「やっぱり止めた方がいいかも知れんな」って意見は全く出なかった訳だ。
【厚】そこは、「禁忌」にするって事は、「一律使うな」って事ですから、使える場合もあるし、一律に禁忌にするという事は適当ではないって事ですね。そこは、止めた方が良い患者さんももちろんいるかも知れませんけれども、使った方が良い患者さんもいる訳で、それを一律に禁忌にするということはおかしいと、そういう事です。もちろん、使わないという事を、使う事を推奨してる訳でもないし、使わないって方針を否定してる訳でもありませんけども、一律に禁忌にするっていうことには、根拠がないでしょうと、いうことです。
【交】帝切した人については、反復帝切するくらいに、慎重に、子宮破裂するかも知れないからと言うことで、自然分娩さえも病院が恐がって、反復帝切するくらいの慎重な病院もあるくらいですからね。自然な陣痛でも恐いと思ってる人もいるんですよね。それを考えれば、陣痛促進剤の強さが自然と比べてどれだけ違うかとか、考え合わせれば・・・。【厚】そこはあっても、「反復帝切はしないこと」じゃないや。「自然分娩はするべきではない」っていうふうな事はなくて、そこはやっぱり、病院なり、ドクターなりの考え方もあるでしょうし、当然、設備なり腕って言っていいのか分かりませんが、そういう事も考慮して自然分娩の道をとる方もいるし、帝切をまたする方もいる訳ですよねー。
【交】それは、あくまでも自然分娩ですからね。陣痛促進剤を使ってするのは、自然分娩じゃないですよ。人工的な分娩なんですよ。だから、そういうふうに考えれば、自然分娩とは違うんですよ。だから、帝切した人が自然分娩するかどうかということは、出来ればしたらいいんじゃないですか。それはね。だけど、陣痛促進剤を使うかどうかという事とは、別問題なんです。で、言ってるのは、自然分娩でさえも恐いので。
【厚】恐い人もいるけど、そうじゃなくて、やる人もいるでしょう。
【交】子宮破裂するかも知れないと、自然の陣痛でさえも恐いと思ってる医師も随分いるんですよね。そうじゃない人も勿論いますけども。そういうくらいに危険性が高いと思ってる出産ですよ。それに、薬を加えるということは、なお危険は増す訳ですよね。そこの所ですよ。
【厚】非常に定性的な話と言うか。
【交】ですから自然分娩か、もしくは帝切であればいいと思うんですよ。
【厚】帝切か自然分娩か、恐い医者もいるかも知れないけれども、自然分娩を希望されて、自然分娩をされる方もいる訳で・・・。
【交】そうですよ。
【厚】そこは、選択権がある訳ですよねー。そしたら、陣痛促進剤を使うか使わないかという所にも、そこにどうして選択権があるのがおかしいのかって、おかしいというだけの根拠があるのかっていうのが。
【交】それはね、相当子宮破裂の危険性が高まるからですよ。
【厚】そこが、何か非常に定性的な話のような気がするんですけど。
【交】帝切既往者に対して、陣痛促進剤を使って子宮破裂したような症例を、きちんと検証して、どうかということを調べた上でどうこう言うんであれば、まだいいんだけれど、そういうこともきちんと何もやっていないでしょう。
【厚】いや、文献的には調べましたよ。調べた結果、日本でも帝切既往者と、そうじゃない人と、そういう意味での異常分娩の発生には差がなかったという報告がありましたけれども、そこを明確に違ってるという報告は見つけてないですけどね。
【交】自然でも陣痛促進剤使えば、子宮破裂するんですけれども、そうじゃなくて、帝切既往者に使って子宮破裂した人の症例をたくさん検討すれば、こういう状況で子宮破裂するんだと分かるでしょう。そうなれば、やっぱり使うべきじゃないということになるでしょう。
【厚】こういう情報でって、要は、リスクの高まりって事ですよねー。そこは、帝切既往のある人とない人とを、疫学的というか、調べた文献でもいいんじゃないですか。どうしてそれが否定されるのかが分からないんですけれど。
【交】帝切既往者でない人に使う場合は、慎重に必要があれば使ってもらったら良いんだけれども、だけど、帝切既往者には先ずは、子宮破裂し易い状態にある訳ですよ。子宮自体がね。そこの所で、子宮破裂した症例をきちんと検討して欲しいと言ってるんです。
【交】さっき確認したって言った文献を教えてくれますか。
【厚】えっとですね。あ、今日持って来てません。すみません。じゃあ、後でご連絡をいただければ。
【交】反復帝切するのがいいって全く言ってるんじゃないんですよ。
【厚】それは分かりますけど。
【交】帝切既往者が、子宮破裂したような、そういう症例を何例も検討してもらいたいんですよ。
【厚】検討っていうか、要は、帝切既往者とそうじゃない人で、リスクが高まってるかどうかって事ですよねー。だから、個々の帝切既往者の症例を見て。
【交】比べる必要はないんですよね。人間は違うんですからね。
【厚】それは比べるんじゃないですか?
【交】だけど、比べる必要はないですよ。
【厚】一人一人を比べるんじゃなくて、疫学的に比べないとリスクが高まってるかどうか分かんないんじゃないですかね。
【交】人間は、一人ずつ違う訳ですから、帝切した人に対して使った場合は、どういうふうになっているかということを集計するなりすれば、帝切既往者は、既往者でない人と比べれば、使い方をもう少しこうしたら良かったということが出るかも知れないでしょう。そういうことも考えられる訳ですよ。
【厚】だから、比べないといけないんで、帝切してない人に使った時に起こるパーセンテージと、帝切した人に使った時に起こるパーセンテージを、比べないといけないでしょう。リスクファクターとしてを。
【交】それは、帝切既往者に使うことも殆ど、少ない訳ですからね。条件がかなり違うでしょう。
【厚】もちろんそうなんです。だから、帝切既往者でも、同じ量を使ったら問題かも知れないし、使う時は慎重に使われる訳だから、慎重に使われた中で、リスクが高まってなかったら、今の慎重投与でいい訳ですよねー。禁忌にする必要はない訳ですよねー。
【交】それは、理屈だよね。
【厚】理屈って言うか、だって。理屈がないと、そんな禁忌にすることは出来ませんよ。それは。
【交】もう少しきっちりと、子宮破裂した人の症例を調べることをやって下さいよ。
【交】文献を送ってもらったらどうですか? それでそれを、こちらは検討したんだから、その必要はないとおっしゃってるんだからね。その文書を送ってもらってね、この文献の検討の仕方のこういう所が問題じゃないですかと言う所があれば、出していくって方が・・・じゃあ。
【厚】いいでしょうね。
【交】そうしましょう。送り先を教えて上げて。
【交】名刺をお渡ししていますよね。
【厚】はい。
【交】お願いします。じゃあ、(5)番。
【厚】「インターネット上で副作用報告を公表しているが、陣痛促進剤の報告例は一例もない。どういうことか」という事ですが、オキシトシンとプロスタグランジンによる症例が掲載されてると思いますが。
【交】ゼロです。
【厚】ゼロじゃないですよね。
【交】調べてますよー。
【厚】私、昨日見ましたよ。念のために確認しましたけど。
【交】昨日は、チェックしてないけど、とにかくちょっと前とか全然ないんですよ。
【厚】いやぁ、そんな事ないです。
【交】オキシトシン・プロスタグランジンとか、プロスタルモンとか、色々ね・・・。
【厚】あります、あります。始まった時から入っています。
【交】うっそー。
【厚】本当です。見て下さい。これは。
【交】だから、見てるから、ないからないって書いてるんじゃないですか。今はある訳ですね。
【厚】今はって言うか、最初からあります。
【交】おかしい・・・。
【交】検索が間違ってる?・・・
【交】そんなことはない・・・。
【厚】だって、昨日確認のために見ましたもの。もちろんその前にも見たけど。オキシトシンありますし、ジノプロストありますし、ジノプロストンも出てます。
【交】そういう形で、調べたんですよー。質問出す時だからね。これ。
【厚】去年、開始した時から出てますから。
【交】あるんであれば、いいですけれど、まぁ確認して見ます。
【厚】どういうソフトを使っているかによって、ホームページがたまに見れないって時も出ますから、容量とかの関係でそういう関係で、もしかしたら見れなかったとか言うこともありますから・・・。
【厚】今まで、始まって最初の頃は、色々苦情があって、動きが遅いとか、アクセスが悪いとか、色々言われて改良して来ているんで、もし、本当に見れないんだとすれば、どういう・・・。
【交】「該当するものは報告されていません」みたいな感じで出たんですよー。
【厚】おかしいなー、それはおかしいですよ。
【交】出たんですよー。何回か見たけども。
【厚】それは、あれですね。もし、本当に見れなかったら、
「うちはこの環境下で使ってて、出てこないんですけども」って、そこにメールを送っていただいたらどうですかね。
【厚】検索のかけ方によって、かかったりかからなかったりする事もありますので、調べた方が。
【厚】でも、半角で入れてるんじゃないですかね。カタカナ半角、もしかして。
【交】調べて見ますね。これ。
【厚】「プレグランディンの添付文書の改訂予定はいつか。まずは、使用上の注意の一刻も早い改訂を望む」ということですが、プレグランディンについては、平成8年12月にドクターレターが出てますよねー。その後、前にお話したように、5例報告あって、うち2例は、ドクターレター派出後のの発生だったということであって、この五例と、ドクターレター前の症例も含めて、何かさらに注意喚起出来るような事があるのか、ということを検討することがお約束だったと思うんですけれども、それらの症例について検討させていただいたんですが、何らかの共通リスクというか、子宮破裂、今も子宮破裂しないように色々警告を含めて色んな注意が書いてありますけれども、現時点のデータから言えば、これ以上、子宮破裂に関しては、何らかの注意を付け加えることは難しいんじゃないかと、思っております。
【交】1回量を半分にするとか、3分の2にするとかいう考えはないんですか?
【厚】それは、用量の問題じゃないように思っていますけども。
【交】「監視」の問題だとは思うんですけれどもね。「監視」ですよね。
【厚】ええ、ええ。
【交】十分見てない。中絶だからね。いい加減にしてることは確かなんですね。実際。子宮口の開きだけ見て、陣痛は、酷く起こってるけど、殆ど関知してなくって、子宮口だけしか見てなくって、子宮破裂と。
【厚】どっちの痛さか区別がつかないんでしょうね。過強(陣痛)が起こっても、そうじゃない状態でも、相当痛いでしょうからね。これ、やる時。
【交】出産といっしょですからね。
【厚】ええ。出産よりも相当アレかも知れないですね。
【交】それは、子宮破裂するわけですから。だから、やっぱり監視をきちんとしなければならないって事には違いないですよね。だけど、3時間に1回という投与方法でしょう。それを2時間に1回という方法で、量を少なくするとかいう方法を考えても良いかも知れないと思うんですよ。
【厚】うーん。
【交】成分が3時間継続してある薬なのかどうなのかということも、まずあると思うんですけれども。
【厚】そこは、もちろん臨床試験で当然検討されてることだと思いますけどね。
【交】簡単だから、そういうふうに時間的にしてるのではないですか。
【厚】そんな事はないと思いますよ。
【交】ないですか。
【厚】ええ。普通は、それは一般論で言えば、一番適切な、用法・用量の検討をしますから、臨床試験の中でね。
【交】だけど、子宮破裂しないようにするためには、どうするかと言うことが、一番重要な訳ですよね。と言うことは、「監視」になるんだけども、分娩監視装置は、こういう子宮には使えないって言ってるでしょう。と言うことは、どうするかってことについては、どう考えてるんですか?
【厚】そこは、今、「重要な基本的注意」に書いてありますよね。内容排出物のチェックとか。
【交】そんなんじゃなくて、陣痛の周期的な問題とか、いうこともすごく関係あるんで、そういう事も付け加えないといけないんじゃないですか?
【厚】そこは難しい・・・。
【交】間断のない陣痛があって子宮破裂する訳ですよー。
【厚】実際は、これやる時に、異常な陣痛なのか、そうじゃないものなのか、区別するのが難しいというふうに聞いています。
【交】だけど、陣痛があることは確かなんですよね。
【厚】陣痛というか、子宮収縮による痛みってことでしょう。
【交】ええ、そうですね。排出する訳ですからね。
【厚】ええ、そうですね。
【交】で、そういうことは、痛みが来たその後には、必ず休憩時間、間歇期があるというのが正常な経過なんですね。それが、このような子宮破裂するような場合には、痛みがひっきりなし状態で、お休みがないんですよ。間歇期がないという言い方をするんですけれどね。間断のない痛みが、続く場合が殆どなんですよね。そこをきちんと見ていないから、子宮破裂してしまうということなんですよ。まあ、結局、元気な子供の出産においてと同じなんですよね。そこの所を、分監が使えないんであれば、それに匹敵するような監視をするにはどうしたら良いのかということを考えてもらって。
【厚】そこは、やっぱりドクターで見るしかない。今書いてあること以上のことを書くのは、やっぱり難しいというふうに思っています。
【交】陣痛の周期を注意深く監視するとか、直接お腹に触って見るとかで、事故は防げるんですよ。
【厚】細かいことを「使用上の注意」に・・・。
【交】細かいことが出来てないから事故になるんだから、それは必要だと言ってるんです。【厚】医者の教科書じゃないんですからね、添付文書はね。
そのために資格を持ったドクターに使っていただいてるし、これ自体は・・・。
【交】資格を持ったドクターが使って、どんどん事故になっているから言ってる訳でしょう。
【厚】これまでの中期流産のリスクを考えれば、これが許容されるべきとは言いませんけれども、この薬によって、相当程度リスクは減ってる訳ですよねー。
【交】どういうリスク?
【厚】中期流産をさせる時に、この薬がない時代に、色んな方法で中期流産させていた頃と比べれば、相当この薬自体が、おっしゃるように、危ない薬ってのは、それは危ないんだと思いますよ。非常に、その時期に使われることを考えると、まあ、監視についても、今添付文書上に書いてありますしね。 細かくそこまで、ドクターがあれせよ、これせよという所まで書くのは馴染まないと思いますし、そこは、やっぱり、既に一度ドクターレターも出してますしね。
【交】出してるけど、そういうことが起こるってことは、やっぱり・・・。
【厚】起こるって言っても、9年・10年に1例ずつでしたっけ。
【交】報告されてるものがであって、実際にはこんなもんじゃないですよ。「弛緩出血」とかも実際ありますから。弛緩出血が酷くって、子宮を3分の2くらいとられてしまったという人知ってるんですよ。実際に。それは、中絶という形ではなくて、子宮内で死亡した赤ちゃんを出す為に使った訳なんですけれどね。
【厚】ええ。それでも、その時期については、非常に難しいのは同じですよね。
【交】だから、そこの所、目の付けどころをきちんと言っていかないと分からないから、こういう事を起こしてる訳だから。そこをどうにかしないといけないことないですか?
子宮破裂とか、急激な出産にならないような形にするための施策が必要なんですよね。だから、量的にもということ。さっき言ったように。正しく使って子宮破裂起こしてる訳でしょう。正しく使ってね。
【厚】そうそう。正しく使って、用法・用量守って。
【交】と言うことは、何をしなければならないかって事になるでしょう。そこをやって欲しいんですよ。
【厚】だから、そこは、何て言うんかな、そこで正しく使っても、どういうリスクとか、どういう所に注意すればいいのかという所が、今書いてあるものでは不十分で、さらにこういうことが必要だということがあれば、もちろんやる事は当然だと思いますけど、ただ、それが現時点では、見つからないんじゃないのかと、言ってるんです。
【交】もし、97年の2件をきちんと調べることが出来るんであれば、使い方としては、普通に使ったけれども子宮破裂した訳でしょう。ということは、どういうふうな監視をしてたのかとか、色々調べることによって、分かるんじゃないですか?
【厚】それか・・・。
【交】それしかないでしょう。2例しかないんだからね。現在は。
【厚】その2例を、措置が必要な状況と見るのか、それともドクターレター出したことで、一定の効果が上がっていて、ある程度の対策がとれていると見るのかだと思うんですけどね。要はね。
【交】だけど、調べる必要はあるでしょう。やっぱり。
【厚】そこはでも、今入ってる以上の情報は入らないですよ。それは、企業に前から言ってるように、調べさせていますからね。
【交】子宮破裂してもしょうがないと言うことですか?
【厚】しょうがないとは言いませんけれども・・・。一定の確率で・・・、ある程度措置をした上で・・・。
【交】ある程度の確率で、子宮破裂は起こってもしょうがないと。
【厚】別にその事を言ってる訳じゃない。でも薬はみんなそういう側面ありますよねー。薬の副作用って。何でもそうだって。
【交】こんな重篤な子宮破裂ですよー。子宮破裂起こすって大変なことですよ。
【厚】それは分かりますけど、中期流産自体が大変な処置ですよねー。
【交】そりゃあ、子宮口も固いからねー。
【厚】子宮だって、まだこんな厚い状態でね。
【交】だから、余計にこういうふうに、子宮破裂した症例は、本当にきっちりと検討して、どこに問題があって子宮破裂したのかっていうことを、生の症例な訳でしょう、これ。本当に、これ以上情報が入らないから、調べられないと言うんじゃないと思うんですよ。【厚】他に、とりうるべき対策が見つからないと申し上げてるんですよね。今、ドクターレターも出してるし、注意も呼びかけてるし、添付文書にも色んな注意書かせて頂いてるし。
【交】それは、アレじゃない。どうして、じゃあ子宮破裂が起こったのか、ということの検討抜き、何したら良いかってことを・・・。
【厚】だから、そこは、だからこそ警告をつけた訳ですよ。
【交】それは、「こういうことが起こるぞ」ってことでしょう。
【厚】「起こるから十分な注意をしろ」ということですよね。それが、起こるかどうかっては・・・。
【交】その後のものが2件ってことでしょ。起こってるから、だから、これを改めて、ちゃんと調べたらどうですかって。
【厚】そういうのも踏まえた上で、今の注意をやっぱり徹底していただくしかないんじゃないかというふうに申し上げてるんです。
【交】「警告」は、いつでしたっけ。
【交】8年12月。
【厚】平成8年12月。
【交】で、(事故が)9年の前期と後期ですよね。
【厚】ですかね。
【交】だから、3時間ごとに使ったかも知れないけれども、監視を十分にしなかったから、こうなったということになれば、どのように監視をしなければならないということは、出てくる訳ですから、使い方自体は、3時間ごとに使ったでしょうけども、ってことになるんですよね。
【厚】そう・・・。
【交】もうちょっと、やっぱり、8年12月以降に起こったということであれば、2つの症例をきっちりと、もらってしたら良いんじゃないですか?
【厚】それは、もうもらっていますよ。
【交】患者さんに話を聞けば一番分かりますよ。
【厚】それは、やりませんから。
【交】でも、重要なことですよ。
【厚】患者さんのお名前もいただいていませんし。
【交】どういうふうな出産だったかを、きちんと聞けば、全く見てくれませんでしたよ、ってことになるかも知れないでしょう。
【厚】「全く見てくれませんよ」ったら、「見てくれ」って書いてある訳ですからね。そしたら、安全対策上は、どうすれば良いんですかね。
【交】医者からの基本的な情報は信じられないですからね。
【厚】もし、そうだとしても、見てくれない結果起こったって言ったら、そこは「しっかり見てくれ」と言ってる訳で。
【交】そりゃまあ、言ってますよねー。
【厚】ええ。で、私達は、医師を個人的に責める立場にある訳じゃないし、あくまで安全に使う為の情報を出すのが、役目な訳ですから。
【交】現実にはなされていない訳でしょう。
【厚】なされていないかどうかは分かりませんけれども。
【交】調べないと分からないってことですよ。
【厚】なされなかったものについては・・・。
【交】医者は、「使用上の注意にちゃんと注意して使用しました」と、言いますよ。
【厚】もし、「守りませんでした」と言われたとしても、こちらは、その人に責任があるかないかとか、そういうことを別に判断する立場じゃない訳ですから・・・。
【交】子宮破裂をしないためには、どうすべきかを考えるのに、この症例を使ったらどうですかと言ってるんであって。
【厚】「症例を見ました」と、言ってるんで、それで、その上で今書いてある事を守って頂く事しかないんじゃないかというふうに言ってる訳なんですよ。
【交】じゃあ、そうすると、2件は何が原因で起こったの?
警告以降2件も。
【厚】そこは分からないですね。
【交】分からないから、何を注意しなきゃならないかってのを、改訂の文章の中に。
【交】何の為に厚生省ってあるんですか? 原因は分かんないんでしょう?
【厚】分かんないって言うか、明らかにリスクを高めていった原因は見当たらないんです よ。
【交】じゃあ、何で起こったの。
【厚】そこは、分からないですね。
【交】報告して来た医療機関は分かるでしょう。医療機関は、何て言ってるの?
【厚】医療機関は、ちょっとそこまでは覚えてませんが、ただ、因果関係で言えば、因果関係はあるだろうと言うことだと思いますが・・・。
【交】子宮破裂した事と、プレグランディンの副作用と、因果関係は当然あるわねえ。
【厚】そうそうそう。
【交】だけど、原因は分からないって言ってんのね。
【厚】分からないっていうか、そこは、だって薬の・・・。
【交】聞いてないの、それじゃあ。
【厚】原因は、って言うかですねえ。
【交】「思い当たる事はありますか?」とか聞くんじゃないの、普通。原因までは言えないよねー。だから、思い当たることはどういうことが考えられますか?とか。そういうふうに聞くんじゃないの。
【厚】そういう聞き方は、しないですね。
【交】じゃあ、どういう聞き方をするの。
【厚】いや、だから、因果関係についての意見を頂きます。
【交】因果関係って言っても分からないでしょう。
【厚】だって、思い当たる節って言っても、この薬で肝障害が起こったとして、「これについて原因が思い当たる節ありますか?」って言われても、それは医学的に難しいよねー。
【交】少なくとも子宮破裂だからねえ。
【厚】劇症肝炎だって同じですよねー。重篤度っていう意味で言えばね。
【交】だからね。どんな観察をしていたのかということを聞けば、子宮破裂した原因は分かりますよ。
【交】チェックポイントを明らかにしたらいいんじゃないか? 今言ったような。
【厚】チェックポイント?
【交】私がさっき言ったら、そんなのは、医者は、要するにプロだから、そういうふうなことは・・・。
【厚】「何分おきに、お腹を触ってみろ」とかね。そういうことを、使用上の注意に書くようなことじゃないでしょう。
【交】分娩監視装置を使えないんであれば、分監の目的いうのは、常時監視が出来る状態にする為に使う訳だから、中絶もいっしょなんだから、本当は、べったりと張り付いて、手で代わりに、ずうっと見てても良い薬なんですよ。それだけの危険な薬なんですよ。
それだけの危険な薬だという認識を持たないと困る訳ですよ。手がその代わりをしてくれるんですよ。ずっと張りっぱなしだと異常だと、判断できるでしょう。
【交】これはね、分娩監視装置を使って、この薬を使えってなってるの。
【厚】分娩監視装置自体適さないんですよ。中期なんで。子宮が小っちゃいので。
【交】キャッチ出来ないってことですか?
【厚】そうそうそう。聞いてみて下さい。
【交】本当かよ、おい。
【厚】前にもそうお答えしましたよねー。それはねー。
【交】私らは、それをねー・・・。
【厚】分娩監視装置を使った方が良いというのは、お医者さんの意見だったんですか。
【交】いや、そうじゃないんだけど、監視をするということが、先ずは大事だと。
【厚】監視をしても、チェック出来ないんだったら、その件は消えてしまうわけで。
【交】だから、どういう監視方法があるのかと思うのね。キャッチする方法を早く、そんな事が起こらないようにね。子宮破裂が起こらないように、中絶用の分娩監視装置を作らせるとかね。そういうことも必要になってくる。
【厚】それは、そこまで厚生省で指導するのは難しいですよねえ。
【交】子宮破裂をどうして起こしたのかってことを、「さあ、分からない」じゃあ、済まされない問題です。
【厚】でも、副作用の・・・。
【交】・・・だから次にしよう。マイリスにしよう。
【厚】マイリスの1番目ですね。「昨年12月21日に、使用上の注意の改訂に際し、胎児徐脈を来すことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合はには、投与を中止し、適切な処置を行なうこと」と「過強陣痛が起こることがあるので・・・」と追記された。ここに言う「観察」とは、実際にどのようなことを言うのか、と言うことですが、マイリスは、注射剤と坐剤がありますが、今回坐剤については、ご存じのように、「医師の監督下のもとに使用して下さい」と注意を改めてます。観察とは、投与とか、あるいはそういう後に院内において異常がないか、経過を観察することが考えられると思います。
【交】えっ、「観察」ってどういうことを言ってるんです?
【厚】経過観察ですよねー。
【交】どうやって? それを聞いてるんです。
【厚】それは、もう様子を見るしかないですよねー。
【交】様子って、どういう・・・。
【厚】胎児の徐脈とか。
【交】胎児の観察のことを聞いているのだから、胎児の観察をどうやってするかを聞いているんですよ。
【厚】ここは、やっぱり、それぞれ・・・。
【厚】分監を使うかどうかは、週数とか、色んなところの判断によると思います。
【交】週数とか言っても、妊娠末期にしか使わない薬ですから、だから・・・。
【厚】どこまで、人の出産に近い状態かってことにもよると思いますけどね。これは、そこまで強制して決めるものではないと思っていますし。
【交】強制して決めるんじゃなくて、「こうすべきだ」って言うものはあるでしょ。
【厚】そこは、直ぐに帰さないで、そこで様子を見ていていただいて、例えば、異常が、お腹が張って来たとかね。そういうことが、あったらドクターに言っていただくっていうことだと思います。
【交】お腹が張ったのと、胎児徐脈が発生してのとは違いますよ。だから、胎児の状態を見るには、分監しかないでしょ。なんで、「分監」って書けないんですか。分娩監視装置で監視しろと。
【厚】それは、そこまで求めるものじゃないと思いますし、それは、そこの病院の判断でやるべきことじゃないかと思ってますけどね。
【交】そんなこと言ってるけど、胎児の徐脈をどうやってキャッチできるの。それを言ってるの。もし、分監使わないんだったら。
【厚】こういうことが起こるってことが、分かってることが使用上の注意上重要なんですよねー。副作用としてねー。
【交】そんなことだけで言ってたら、実際どうするかって言う、分監使わないでさー。ただ、ここに「観察」って書いてるから、あなたがさっき言ってたように、見てるってだけの話で、「一応見てましたよ」って、「観察してました」って言っても、徐脈を来して、ってこともありうる訳で。
次の日に赤ちゃんが亡くなったってことも聞いてますよ。3例くらい。だけど、監視をしていないから、因果関係がどうかは分からないけれども、だけど、マイリスを注射して、次の日に、どうも赤ちゃんが動かないから行ってみたら死んでたと、いうことで、どうなんだろうと、たまに電話とか入って来るんですよ。こういう時に、きちんと分監など付けて赤ちゃんの状態がどうであるかを、監視すれば、先ずそこの間だけでも状態がわかる。「観察する」っていう漠然とした言い方なんでね。徐脈を観察するってことは、やっぱり分監しかないでしょう。どういう方法がありますか?
【厚】それについては、特に議論はしなかったですね。まあ、通常の「使用上の注意」の先程のいっしょで医師の裁量権というか、どうするかということは医師が判断すべきでところじゃないですかね。
【交】徐脈が起こるかも知れないってことは、胎児の様子を見ないといけないってことなんで、「分監」でしか、ちゃんとしたことは見れないとは思うのね。思うんだけども、それを書いてないから、そこが逃げ道になる訳よね。実際に。
【厚】逃げ道っいうか、何て言うのかなぁ。うちは逃げ道を作る、作らないとか、そういうあれで、作ってる訳じゃないですからねー。使用上の注意をね。
【交】だから、どうやって見なさいって言ってるのか分からないのよ。
【厚】そこは、でも医師の裁量権の範囲でやるものじゃないですかねー。「使用上の注意」に書くべきものじゃあ・・・
【交】そしたらさー、分監を使わなければ、どんな観察の仕方がある? どういう方法があると思います? あなた。考えて。
【厚】ちょっと今答え出ないんですけれどね。
【交】答え出ないくらいの程度の、方法はなかなか選択肢はないんですよ。実は。それは、分監ははっきり書いちゃう方が明確なんですよ。被害を起こさないですむ訳ですよ。
【厚】そこはーやっぱり・・・。
【交】「分監を付けて注射する」てした方が良いと思いますよ。その方が、妊婦さんも安心だし、医療機関も安心だと思うし、そうした方がいいんだ、ってことで、「ああ分かった」ってことで、すうっと受け入れられると思いますよ。
【交】普通に使ってるでしょう。分監なんて。どこだって。
【交】副作用を起こすような薬だとの認識が・・・。
【厚】普通は、そこまで書かないです。もちろん、陣痛促進剤は書いてありますけどね。【交】そうでしょう。あれだって、あなたの言い方をすれば、別に書く必要はないみたいな話になるでしょう。
【厚】そこは、程度の問題なんじゃないですかねー。
【交】使いたい人だけ使ってもらうって感じで、医療機関にお任せする。観察方法は。
【厚】そうでしょうね。
【交】ふうーん。そのうち、「監視装置を着けろ」って事になるんだよ。私達が言ったように変えていかなくなるんだよ。いつも。
【交】だからね、注意事項の改訂ですか、前々回位の交渉で「監視をしなさい」と言いたいくらいだと私達は発言してるんですよ。そしたら、こうなったでしょう。「観察をしろ」と。前はなかった訳ですから。
【厚】重大な副作用のところに書いてるアレですからねー。
【交】それまではなかった訳だから、こういうことはね。
【交】ハァー・・・疲れるね、すごく。
【交】観察するっていうのは、看護婦が観察するんですか?
医者が観察するって事を言ってるんですか?
【厚】そこは、医療機関で判断されることだと思います。必ずドクターがというのは、別に限定してる訳ではないです。そこまで、限定してない。
【交】医者が「観察してました」と言ったら、それを信じる訳ですか? 厚生省は。
【厚】いやっ、信じるっていうか、厚生省は、言ってきたことを信じる、信じないっていう立場にありませんからね。医者側が観察していたか、してなかったかを信じるか、信じないかという立場にある訳じゃないですから。
【交】だけど、質問内容としては、「観察」とは、どういうことを言うのかって聞いてるんだから、それに対して、「観察」とは、どういうことを言うのかについて、厚生省の見解として教えて下さい。
【厚】はい。先程申し上げたように、院内において、そのまま異常がないか経過を、よく見ていただくというふうに考えてます。
【交】異常がないか?
【厚】異常が起こらないか。患者さんにですね。何らかの異常がおこらないか。
【交】異常が起こすか、起こさないかってのは、妊婦がって言うんだったらわかるよー。見てれば。だけど胎児の徐脈が起こってるかどうかを見る観察だからさー。そこが分からないって言ってるんだよ。どうすることを言ってるのか。胎児(の徐脈)をどうやって見るのか、を聞いてるわけよ。
【厚】そこは、患者さんを見ていただきながら、医療機関で判断してやっていただくしかないと。
【交】そんなのおかしいよ。妊婦だけ見てりゃ、子供のことは分かるの?
【厚】そこで、言ってるように、分監を使うかどうかっていう事は、医療機関で判断してやっていただくしかないと思うと言ってる。
【交】あなた方が想定していることは何なのかと言うことでしょう。
【厚】そこは、ドクターが、医療機関の判断において、適切な措置をとっていただくと考えております。
【交】何を言ってるのか分からないことになるじゃないの。
【厚】だから、そこは・・・。
【交】適切な措置が出来るかどうかですよね。キャッチ出来る方法が明確じゃないんだからさー。その時にどうしなきゃいけないって言ったって、とりようがないじゃないの。お腹の中の様子をどうやって計るんだよ。
【厚】そこは、医療機関でやってもらうしかないですよ。
【交】医療機関でやってもらうじゃないんだよ。厚生省が、こうやって改訂したんでしょう。少なくとも。観察の必要性があるということですよね。その観察をどうすべきと思ってるのかですよ。単に、「帰さない」のは、観察じゃないからねー。
答えになっていないって、自分でわかるでしょう。
【厚】ですから、アレですよ。でも、帰らさないのがって言っても、これまでは、家で使うってことまであった訳ですよねー。
【交】それは、一歩前進、半歩くらいかなー。前進なんだけど、だけど、静脈注射にしても、坐薬にしても、入れたら直ぐから、効果が表れるから、副作用の場合ですよ。急にショックの場合なんか、それからするんじゃあ、大慌てってことになる訳でしょう。
そうなるかも知れない薬なんだからということで、「この薬を使う時には、こうしましょう」と言うべきじゃないですかと。
【厚】「ショック」なんかが書かれてるような場合は、大抵は、「ショック」が起こった時の措置を考えて、使っていただける訳ですよねー。ショックが起こった時に・・・。
【交】そりゃー、まあ、そういう医療機関が多ければいいけれども、そうじゃないでしょう。まさか、起こる訳ないと思ってる訳だから。
【厚】それは、そんな事ないでしょう。
【交】インフォームド・コンセントなんかやってる訳ですか? ちゃんと。
【交】やってないよね。
【厚】そこは、気分悪くなることあるから、「気分悪くなったら言って下さいね」って、抗生物質なんか、よくやりますよねー。
【交】マイリスは聞いたことないよねー。
【厚】そうですか。
【交】観察が大切なところは、お母さんは、ショック状態になっても、すぐ回復するんですよ。だけど、赤ちゃんが相当ひどい状態になる訳ね。だから、赤ちゃんの為を思わないといけない訳ですよ。という事になれば、分監しかないのね。実際には。観察するには。だから、そこをどうしてきちっと書けないのかなと、思うのね。30分間なら、「30分間分監つけて」と。
【厚】あまり、そう言った議論はなかったですよね。ショック起こしたら、「ステロイド使って・・・」とは書いてないでしょう。
【交】議論して下さい。
【厚】「ショックが起こったら、ステロイド使って、気管内挿管して」とは書いてないですよね。使用上の注意には、まずないですよね。見たことないですよね。
【交】それは、処置の問題だから、これは監視をどうするかだからね。これは、ここまで書いたんだったらね、これ=みたいなものじゃないですか?
観察の内容は。どういう方法で観察するか、そうじゃないと分からないんだから。「これもありますよ、あれもありますよ」って言うんだったら、それは任せばいいかも知れない。赤ちゃんの観察になると、分監かトラウベか、後はドプラーかの、3つだと思うのね。ドプラーで心拍を聴いていればいいよ。この3つしかないんだけれども、それをどういうふうにする事が、望ましいと考えているのかが知りたい訳ですよ。お任せしますではないのよ。
【交】今日、これだけ議論をさせていただいたので、また同じように議論させてもらわざるを得ないと思いますけどね。
【厚】ご意見として聞いておきます。
【交】改訂は、もうしないんですよね。
【厚】また、新たな知らない副作用が出てくれば、当然改訂しますけれども。
【交】じゃあ、2番だな。
【厚】用法・用量の改訂予定については、特に聞いておりません。
【交】じゃあ、3番。
【厚】「使用実態調査を依頼した主旨について、当時の担当者に確認すると前回回答した。その確認をとった上で再度使用実態調査結果を書面で報告されたい」言うことですが、これも前回お話させていただいて、使用実態調査については、この場での要望を担当者に確認をしたところ、この場での要望を伝えて、企業に伝えたところ企業が実施したと、いうものだと聞いています。
調査結果につきましては、医師に対するアンケート調査ということで、患者背景も分からないし、きちんと評価できる内容でもないと、数字は集計したものの、考察を加えた調査結果としてはまとめていないと、いうふうな状況と企業から聞いております。
医薬品の安全対策を講じるに当たっては、あくまで、有害作用の発現と使用方法との関係を論じるべきであって、単に投与回数を調べることは意味がないと思っておりますので、使用実態調査ていうことを、改めて企業に指導することは考えていないです。
【交】「意味がない」というのが、よく分からないです。
【厚】例えば、今ある副作用症例を見て、使用回数と副作用の発現に、何らかの関係があるとすれば、そこは、回数が多くなると、こういう症状が出易いということがあれば、そういう情報を伝えて、注意を図らなければならないと思いますけれども、単に、3回使った、5回使った、っていう用法・用量を守ってないじゃないかということをこちらとしては、注意するというか、医師に注意することが必要とは思いませんし、そういう立場にありません。
【交】厚生省は、製薬会社が調査した結果に対して、何も言えないんであれば、製薬会社に言ったらどうですか、って言いましたよね。前回。製薬会社を通して、病院の方に注意なり何なり、「ちゃんと使って下さいよ」とか、例えばですよ。そういうふうな事を言わせたらどうですかって言いましたよね。でも、それも厚生省としても製薬会社に、「こういうふうに言って下さい」ってことは何もなかったと思うんですね。
【厚】ただ、今回「使用上の注意」を改訂してますから、これは必ず、全医療機関に「こういう内容に改訂しましたので、使い方もきちんと、適正使用して下さい」ということは行きますね。単に、「用法・用量を守れ」じゃなくてですね。て言うのは、行きます。
【交】と言うことは、改訂してから尚、どういう使用法をしているのかという調査を、本当はしてもらう必要がある訳ですよね。本当はね。
【厚】うーん。まあ、そうかも・・・。ただ、実際は、相当減るでしょうね。売り上げトータルのアレはね。
【交】現在、売り上げは25億円ですよ。
【厚】これ、ドクターレターじゃないですけど、医薬品等安全性情報にも出ましたから、使用上の注意改訂した後にね。あれ出ると、相当こんな事言う事はあんまり適当でないかも知れませんが、相当の売り上げが・・・。
【交】少し時間をおいて、また調査をやるかどうか。被害が上がって来たとすれば。改訂したのに拘らず、上がってくれば、またどうしようかということになる。
【厚】それは、そうですね。
【交】陣痛促進剤を使いながらマイリスを使うと、過強陣痛になるかも知れないっていうことでしょう。
【厚】オキシトシンとの感受性が高まるってことですね。
【交】ということは、使用実態調査をすることによって、双方を同時に併用という形で、してる場合があるとするならば、そのような危険が高まるといった点では、「そういうふうな使用はしないで下さい」と、本当は言うべきだと思うんですよね。
【厚】言ってありますよね、今。
【交】添付文書にそうなってるんでしょ。
【厚】ええ。
【交】なってると、それで今後、使用実態調査をした時に、そのような使用をまたしているような医療機関があれば、ちゃんと使って下さいということは、言わないといけない問題になってくるでしょと、言っているんです。
【交】とりあえず、様子を見て、その後の推移によっては、また、そういった調査もお願いせざるを得ないかも知れないし。
【厚】そこは、この後どういう副作用の発現状況になるかってことでしょうね。仮定の話・・・。
【交】じゃあ、そういう事にしましょうか。書面でもらうっていう話は、出せないって話で終わるのでしょうか。
【厚】出せないと言うか、そうですね。その調査結果という形ではもらってませんし、当方としては。
【交】だけど、出せないと言う事での話は全くないんですよ。言っときますけどね。最初から、調査結果は、「公にしませんよ」と、「報告書として公にしませんよ」とは聞いてないし、「いいですよ」と、言ってる訳ではないですからね。
【厚】すみません。
【交】調査結果、調査したことについての報告書のような形を下さいって言って来たでしょう。だけど、それについて、前々回だったか、「出せない」って・・・・・。
【厚】調査結果としては、ちゃんとまとまってるものはないってことですね。評価してないし。企業が、単にアンケート調査して、数字は集計したものの、使用実態調査と言えるようなことが・・・。
【交】その数字だけでもいいから、調査したものが欲しいと言ってたんですよ。だけど、わけがわからない・・・出す段階になるといつも、このように・・・。
【交】次回調査した時には、結果をどういうふうにして頂くとか、しないと・・・。
【厚】もし、本当に調査やるんだとすれば、最初に、どういうデータがあるから、どこを調べなきゃいけないと、ちゃんと・・・出してやんないと。
【交】そうですね。質問内容をきちんとしないと。厚生省は、それぐらいはわかってくれると思いましたよ。
【厚】そうですか。
【交】だって、使い方が問題あると言ってたんだからね。一日何回もいっぱい使ってる人もいるとか、言ってるんだから、色んな話を言ってるんだからね。それを踏まえた形でちゃんと質問すればいいのに、もう本当に殆どしていなかったでしょ。一回量と、・・・。まあ、時間がないから、次。
【厚】「日本だけで、販売・使用されている理由の調査結果を明らかにされたい」ということですが、これは、採算性の理由により開発されていないというふうに聞いておりますし、また、諸外国で販売されていたものが、安全性の理由により、販売中止になったものはないというふうに聞いてます。
【交】採算が合わないってこと?
【厚】だそうです。
【交】何故、日本で合うの?
【厚】それは不思議なんです。
【交】25億円も入ってるってことなのに、なんで採算が合わないの?
【厚】今から海外で、治験をする金と、売り上げを考えると、合わない。
【交】治験をするのに?
【厚】承認をもらわないといけないんで、当然・・・。開発費考えれば、数百億ですね。【交】じゃあ、そういうことですね。次。
【厚】これは、先日お話した、もう一つの分ですよね。
【交】これ、どうして妊娠中の動物を使わなかったのかってのが、問題あると思うんですよ。だって、胎児の影響を知りたいのに、なんで?
【厚】胎児の影響って言うか、そこは、循環動態を知りたかったんでしょう?
【交】赤ちゃんに対して影響が起こってる訳でしょ? マイリスを・・・。
【厚】それ、ショックの話から出た話じゃないんですか?
【交】ショックという事で赤ちゃんに影響来る訳ですよ。
【厚】母体に起これば、当然ね。
【交】そうです、そうです。妊娠してる人にしか使わないんだからね。
【厚】ええ。
【交】何で妊娠中の動物に・・・。
【厚】動物実験自体が、モデル化してやるものですから、それはコントロールされた犬でやるというのが、通常の薬理実験です。
【交】胎児のことまでは分からないでしょう。でも。
【厚】そこは、胎児への直接影響じゃないでしょう。あのショックの話は。
【交】お母さんに注射した事によって、胎児の方に影響するんだけれどもですよ。
【厚】元々の話は、循環系の障害でショックが起こるって、そういうお話じゃないんですか?
【交】そうなって、ショックになったんだと思うんですが、胎児がどうなのかという事のデータが欲しいでしょ。
【厚】でも、そもそもショックとの因果関係が、否定されれば、胎児の実験をモデル系でやるというのは理解できません。
【交】まず発想が、妊婦さんに使用する薬なのに、何で妊娠中でない動物を対象にしたのかというのが、普通の人だったら、「えっ、どうして?」って思いますよ。
【厚】だから、だって胎児影響の試験じゃないでしょう、それ。母体のショックですからねー。
【交】お母さんにショックがあれば、子供に来る訳ですよ。
【厚】それは、そうですけど、それはショックがあるからでしょう。目的は、ショックを起こす量というのを・・・。
【交】ショックだけじゃないにしても、その薬によって、胎児への影響がどうなのかということは、それこそ、徐脈なども発生するかも知れない薬だということになれば、尚更のことであって・・・。
【厚】それは、一つの実験系で幾つもの、それは目的がおかしいと思いますよ。
【交】じゃあ、追加ということになる訳でしょう。
【厚】それは、考えてないです。動物の実験系でそういう実験をやることが適当かどうかというのは、相当問題がありますよね。
【交】「追加する問題があれば」って前言ってるから。
【厚】ご指摘があれば、検討はしますけど、それで実験をやるっていうのは、あんまり現実的でないと思うんですけど。
【交】薬剤師さん関係に聞くと、犬を使うのもどうかという話が、実際にあった訳ですから。
【厚】そうかなー。非常に一般的な方法ですよねー。
【交】あったんですね。だから、これについては、新たな・・・。
【厚】まあ、それを見て頂いて。普通だったら、マウスが駄目だから、犬を使うっていう、大きい動物を使ってるんだよね。それ以上になったら猿とか、チンパンジーを使う。犬が駄目っていうのは・・・。
【交】新たな質問があれば、申請して出すかどうか、色々考えますので。
【厚】胎児毒性での動物実験ていうのは、ちょっとどうかなとは思います。
【交】じゃあ、「安全なお産」をお願い致します。
【厚】頂いた、ご質問なんですが、3の1、「分娩に際して保険外負担してきた「分娩料」について、再度検討結果を報告頂きたい」ということで、私、保険局医療課から来ましたが、「安全なお産関係」について、お答えさせて頂きます。
過去のご質問と回答の経緯を見させて頂いたんですが、どうも、我々の認識と、我々の答えたい内容が十分に伝わらなかったことがあったというように聞いています。
従来から我々の方で説明してますのは、通常の正常分娩であれば、医療保険外だということだと思うんですけど、妊娠の経過の中で異常分娩ということになって、何らか医療行為が必要となった場合には、その部分というのは、医療保険で見ていると。再び通常の正常分娩と変わらないような状態になった以降は、また再び医療保険の外になってくると、療養の給付の外になってくると、お答えしてるということだと思うんですけども、ご質問の内容は、「分娩介助費とは何を指すのか」と、これは異常分娩の際の介助費という事でよろしいでしょうか?
【交】いや、「分娩料」という表現をされて来たこれまでの表現を前回、「分娩介助費」というふうに変えると、そういう事なのだとおっしゃった訳ですよ。
それは、産前・産後の指導料という言い方をされた訳です
【厚】はい。
【交】この辺が、意味不明なんですよね。聞きたいのは、帝王切開した人は、帝王切開の手術料を取りますね。その手術料は、手術自体が、分娩ですので、自然分娩の「分娩料」=「帝切の手術代」だと私達は思うんですね。
ですから、敢えて「分娩料」をとる必要はないと、二重取りだという話なんですね。
【厚】なるほど。
【交】帝切既往者に「分娩料」を取るということは。そういうことを話したら、「分娩介助費」で、なんだかんだと訳が分からなくなってきたんで、そこの所を明確にして欲しいって言ってるんです。だから、「二重取り」は駄目だよって言いたいんです。
【厚】なるほど。従来から、こちらの方でご説明してるものというのは、基本的に、正常分娩というものは、療養の給付の範囲の外ですよと、いうお話を申し上げていて、もし、異常分娩になって、帝王切開、あるいは鉗子分娩等、医療的な行為が必要になった場合には、その部分は、医療保険の療養の給付の範囲内に入ってくると。
で、その実際、正常分娩の場合と言いますのが、全く療養の給付の外という事になってますので、異常分娩になった場合でも、正常分娩と変わらない経緯になった以降とか、あるいは、異常分娩になるというのが分かるまでの費用というものは、「分娩介助費」と言って、それは、療養の給付の範囲ですよと、いうことで。
【交】「分娩介助費」は、何ですかと聞いてるんですよ。
【厚】一般的に答えてますのは、助産婦等が行なう「助産」ですよね。これが、含まれてると、何て言うんでしょう。帝王切開した場合に、それだけだとするならば、二重取りだという話もあるのかも知れませんが、その他に妊婦や褥婦、新生児の保健指導があるとか。
【交】それは、それでいいんですよ。
【厚】はい。
【交】言ってることが違うんであって、要するに、正常分娩の方達は、「分娩料」として、自費で請求するでしょう。帝王切開の方は、「手術料」として「帝王切開娩出術」ということで、取るでしょう。それが、分娩なんじゃないかと言ってるんですよ。それ以外に、帝切の人に、他に金額を取るのはおかしいじゃないかと言ってるだけなんです。
【厚】ああ、なるほど。
【交】分娩後の、色んな子供に対してどうこうするだとか、いうことは、両方とも、その後のことだから、同じ事するんだから、それはそれでいいんですよ。
だから、帝切の手術代プラス、他に何か、正常分娩のものと同じように取るということは、二重取りではないかと言ってるんです。そこを、どうするのかと。
【厚】ああ、なるほど。実際に、帝王切開を受けた患者さんが、自費の・・・あ、すみません。お話の、事実関係なんですけれども、帝王切開を受けた患者さんが、退院される際に、医療的な部分の一部代金を払わないといけないという話と、病院が自費の負担の範囲のお金ですよと言って、請求するお金というのが今はあるというお話だと思うんですが、自費で負担する部分の金額というものの、例えば内訳とか、「こういったもののお金ですよ」というお話が、私の方では、医療開示されてるのではないかと思う訳なんですが、そういうふうな事は全くないということなんでしょうか?
【交】ただ、「分娩料」としては、別に取ってるって事ですよ。異常分娩で、例えば帝切やって、それに関しては、保険を適用する。
ところが、それとは別に同じ人に対して、「分娩料」を別に取ってるってことですね。 その、「分娩料」はおかしいんじゃないかと、帝切の処置の中に、トータルに中に「取り上げる」という行為が入っている訳だから、それを敢えて別枠で、さらに「分娩料」を取るのは、おかしいでしょと言ってる訳ですよ。
【交】そうです。それについて、どうなのかと聞いてるんです。難しい話じゃない。何もね。
【厚】はい。私の認識では、どう言うケースを想定するかによりますけれども、普通、正常分娩だと・・・。
【交】帝王切開を想定してくれると、一番分かり易いです。
【厚】帝王切開。例えば、通常正常妊娠だと思って、入院されて、その後の経緯を見ていく中で、ある時、帝王切開しなければいけないというような事になって、帝王切開術を受けた。その一定の期間、帝王切開に伴う医学的な処置とか、必要な期間の間は、医療保険の適応で。またある時点から、自費のところに戻ると。
この例を考えます時に、請求されるお金という話が、医療保険適応期間の一部負担金と、医療保険に入ってくるまで自費の世界で入院されていた期間、その部分の自費の費用と、それが同時にかかってくるという・・。
【交】それはいいんです。「分娩料」という言い方で、きてるそのものは、違いませんかと。そういうことを言ってるんです。
【厚】ほぅー。なるほど。
【交】理解してます? 入院料ということであれば、ベッドも使ってるし、食事もするであろうし、そういうことを言ってる訳じゃないんです。「分娩料」という形で、請求を同時にしてる訳ですね。
【交】手術代とは別にね。「分娩料」といいう形で。それがおかしいでしょう。二重請求でしょうと言ってるんです。
【交】二重に取ってる所が多いんですよ。取ってない所があるかも知れないけど。
【交】いや、ないね。必ず取るんですよ。
【厚】必ず取るんですか?
【交】必ず取るんですよ。
【交】それがおかしいでしょと、言ってるんです。
【厚】それは、「分娩料」と・・・すみません。こちらの理解が足りないんですが、退院される時に、例えば「医療保険の部分はこれです、自費の部分はこれですよ」と言って、自費の部分の中が、さらに明細が分かれていて、入院料であるとか、指導料であるとか分かれていて、その中に「分娩料」というものがあるという話なんでしょうか?
あるいは・・・。
【交】そういう話なんです。「分娩料」ってあるんです。
【厚】そういう話なんですか。それは、我々は、そういう話だとは認識していなかっ・・・。
【交】「分娩料」。例えば、東京都の「分娩料」は、8万6000円と書いてあるんですね。4月の1日からは。今までは、7万7000円。時間内であれば、8万6000円だけど、時間外になると、10万4000円になると。深夜になると、12万2000円になるというふうになっているんですね。
これは、今の帝切の料金を、保険をかけて自己負担分が出るでしょ。これとは別枠で請求される訳ですよ。いいですか?
【厚】ああ、そうですか。これは、例えばどういった、これはちょっと・・・・・・。
【交】それを何で取られるのかと言ってるのよ。何回も言ってるのよ。ちゃんと分かりやすく。
【厚】はあ。
【交】出来るだけ簡潔にいきましょう。時間がないので。
それが何故なのかを聞いてる訳ですよ。おかしいでしょと言ってるんです。二重取りになるでしょう。
【厚】我々の方の認識としては、今までお話を聞いていたのは、お産の時に、入院をした時に・・・。
【交】今日返事が貰えないようなんで、私達がどういうふうに質問してるかを聞いて帰ってもらって、次回、きちんと返事を貰いましょうか?(笑)
【厚】どこか、事例的に一カ所病院の名前を教えて頂けませんか?
【交】どこの病院でもやってるんですよ。
【厚】私は、一カ所聞いたんですが、その病院は、基本的に細かな明細ですね、例えば「分娩料」というような細目で請求してるという話は特になくて、例えば、自費の期間はこれくらいですよと。日割り配分のような感じですよね。医療保険の部分の・・・・・・請求したりすることはないと。
【交】病院によっては、自費分としてトータルにしてるという所はあるかも知れませんよ。「分娩料」がいくらで、他の何々がいくらと、分けてる所もありますよ。
【厚】あっ、そうなんですか。
【交】それは、医療機関によって違います。
【交】それは、それでいいんだけどね。自然分娩をした場合、例えば10万とするでしょ。帝王切開したら、「手術代」がそもそもそれは「分娩」でしょう。帝王切開して赤ちゃんを出すんだから。「分娩」でしょう。
【厚】それはいいんです。「分娩料」というのを・・・。
【交】それを取るんですよ。帝切の人にも、もう一回。手術代とは別に、自然分娩でかかる「分娩料」という10万円を、上乗せして、二重取りしてるからおかしいですよと言ってんの。
【厚】「分娩料」というのは、病院の方は請求する時に使ってる言葉だと思うんですが、我々の認識では、「分娩料」という言葉は、基本的に、実際子供が自然分娩で産まれた場合には、まさに分娩の介助をしたと、その後の指導をしたという額なんだろうと・・・。【交】そこの指導は、帝切でも自然分娩であっても、するんだからそれは同じ事なんで、私達が言ってるのは、分娩自体の事を言ってるんですよー。
【厚】はい。
【交】だから、きちんと理解をして帰ってもらって、次に返事貰えればいいんで、要するに、帝切した人に・・・。
【厚】私が聞いた範囲では、「分娩料」という特別な「分娩介助費」を帝王切開の時に取っているという事例を聞いたことがないんですよ。ですから、それを取っているという所があるんであれば、教えて下さい。一カ所でいいです。電話しますから。
【交】じゃあ、どこにする? 都立病院のどこでも行ったらいいじゃないですか。
【厚】都立病院だったらやってるんですね。
【交】やってますよ。出産をしてるところであれば。
【交】何度か前の説明を聞いた時に、お腹切るところまでが、手術代で、取り出す部分が、これは分娩だから、「分娩料」として取ってもいいんですという説明をされたので、大変話がこじれたんです。
【厚】ああそうですか。
【交】何回も、二転、三転して、前回の方は、ここに書いてあるような「産前・産後の指導料」を意味するとかね。
【厚】我々の従来からの説明で、一般的に患者さんが出産の為に病院に入られて、退院される時に、自費分として払う、その総額を我々は、「分娩料」というのか、「分娩介助費」というのか、言葉は病院によって違ったりするようですが、というものだというふうに、聞いておりましたので、基本的に、その時点で請求される額が、例えば「入院料」と「分娩料」と分かれていて、「分娩料」というものが、帝王切開された患者さんにも取られていると言う話で理解してないんです。
退院の時に、「分娩料」として、請求される為に、我々がずっと説明してきたのは、「分娩料」として、退院の時に請求される為に、あたかも、それが、子供を取り出すという行為に使われたお金のように聞こえて、「いやっ、帝王切開なんだから、そんなにお金かかる訳ないでしょう」という誤解があるんでしょうねと。
ただ、我々は、分娩が療養の給付の適用外だという話をしてる時に、異常分娩は、療養の給付の中じゃないかと、その切り分けはどうするんだという時に、必ずお答えしていたのは、通常の妊娠と変わらない経緯の部分というのは、それは療養の給付の範囲外ですよと、実際に手術が行なわれる。
その後、手術創に、消毒なりなんなり必要であると、そういうところは、医療保険なんでしょうね。ですので、退院の際には、自費の部分が発生すると。それは仕方ないことなんでしょうねと、お答えして来たつもりなんです。
【交】私達の言いたい事は理解してもらえました?
【厚】はい。つまりですね。事実関係が私ちょっと分からないんですが、本当に「分娩料」というものが、ご質問の内容は理解して持って帰ります。そういうことだったんだと。【交】最初から言ってますよ。
【厚】そうですか。
【交】だから、それが二重取りじゃないかと言ってるんですよ。二重取りだったら、おかしいでしょと。
そうなると、それは止めないといけないんじゃないですかと言ってるんですよ。
【厚】あ、そうですか。
【交】二重取りは止めて下さいと。
【厚】事実関係を確認しますが、都立病院だったら・・・。
【交】どこでもやってる。産科のある都立病院でいいと思いますよ。国立病院でも聞いて下さい。
【交】私も、帝王切開でしたが、「分娩料」ということで取られました。「何でですか?」とごねたけど、駄目だった。
【厚】それは、明細が入院料とか、分かれてましたか。それとも、「分娩料」として、一本の請求だったんでしょうか。
【交】入院費の中に、「分娩料」なんぼ、「手術料」なんぼですよ。
【交】そういうふうに分けて書いてる所と、いちいち細かく書いていない所があるんだよ。
【厚】そういった手術の金というのがあるのは分かる。「分娩料」という明細があるのは分かります。その他に、自費分の・・・。
【交】その他は皆さんと一緒ですよ。自然分娩の人も一緒ですよ。悪露の交換だとか、沐浴だとかいうのは、一緒なんで、要するに、帝切した人に対して、「手術代」以外に、自然分娩で取る「分娩料」を取っているから、二重取りじゃないかと言ってるんです。
それはおかしいでしょと。だから、止めて下さいと言ってるんで、調査して、もしそういう状況であれば、どうすべきかということですよ。お分かりいただけました?
【厚】調査という話は、全体に対してはできませんので、私の努力出来る範囲で、聞いてみますが、それは、実際の・・・私が聞いた範囲だと、若干ちょっと・・・。
【交】取られてるんだからね。じゃあ、そういうことで、調べてお返事下さい。
【交】次の質問は、いいですよ。(先のものが回答できてないので)これは、そういう前提に立って、その費用の算定については、低所得者制度としての「入院助産」という制度があって、これについても考えてもらわないと、一方的に「分娩料」としての保険外負担のものだから、勝手に医療機関が決めても宜しいと、通常はそう考えられてる訳ですよね。だけども。
【厚】お聞きしたいのは、異常妊娠、例えば帝王切開をされたような場合に限るというお話なんでしょうか?
しかも、「分娩料」というのが、まさに子供を取り出す行為にかかる金額だとして請求されている事実関係があったとして、そこの金額をと理解して宜しいでしょうか?
質問の内容が・・・。
【交】これは、帝切に限らず、帝切の場合もあるでしょうが、「入院助産」という制度を利用する場合もありますねー。
【厚】生活保護の関係ですか?
【交】違いますよ。
【厚】あちらの医療保険の・・・。
【交】前の質問がよく理解出来ていないんだから、この話にはいけないんで、説明するのも時間がないので、次に。
【厚】正常分娩の際の話だとすれば、それは指導できないんですよ。従来から説明してると思いますが、通常の医療機関と患者さんの間の自由診療の世界だというお話で、・・・。
【交】「入院助産」という制度自体が、国の制度だからね。出産費用が払えない人に適用する制度なんだよ。
【厚】そうですね。そういう制度が、生活保護の関係であると・・・。
【交】生活保護じゃないんだよ。それが。「出産扶助」というのが、生活保護にはあるんだよ。「入院助産」とは違うんだよ。生活保護の中の一つの扶助として、「出産扶助」というのがあるんですよ。「入院助産」とは違うんですよ。
【厚】そうなんですか。
【交】「出産扶助」というのは、自宅で分娩することを想定して作った内容のものなんですよ。「入院助産」は、まさに入院して分娩をすることを想定して作ったものなんですよ。いいですか。自宅と入院が違う訳ですよ。
【厚】私は、医療保険の中の話ばかり気にしていたものですから。
【厚】質問書に基づきまして、2つの事項について話をさせて頂きたいと思います。まず、一点目。静岡の産科看護学院の入学資格について、確認すると返事したようなんですけれども、その結果と改善策というところからお話させて頂いて宜しいでしょうか。
【交】はい。
【厚】静岡産科看護学院の平成10年度の入学資格は、看護婦または准看護婦並びにこれと同等の学力を有するもの、ただし無資格者は聴講生としており、平成11年度、無資格者が一名在学していたとの報告がありました。それに対する、日本母性保護産婦人科医会の改善策なんですけれども、産科看護研修学院長に対して、研修学院基準及び生徒募集要項に入学者は有資格者に限ることを明記するように、明記されていない場合には、入学資格のあるものは、有資格者に限るということを平成12年度より訂正されるように、1月13日に文章で、周知徹底が図られたと報告がありました。
また、「静岡以外の産科学院についても同様の調査を」ということで、報告のあった部分ですが、岐阜県と長崎県の学院にそれぞれ一名ずつ無資格者の聴講生が在籍したとの報告がありました。
【交】それは、何年ですか?
【厚】平成11年度でございます。
【交】去年ですね。岐阜と長崎。前回の報告と違うのはどうしてですか?
一人もいないと言っていたのは。
【厚】前回のですか。
【交】はい。前回は一人もいないってことだったのに。前回調べたけれども、一人もいないって言ったんですよ。
【交】調査漏れだったということですね。それしかないですよね。
【厚】そうですね。改めて調査したら・・・。
【交】10年の静岡の入学資格ですけど、「資格がない者は入れない。聴講生しか」とあったでしょう。
【厚】無資格者は聴講生って。
【交】そんなことは書いてありませんよ。入学資格でしょう。「聴講生としてしか認められない」なんて書いてないですよ。とってつけた話なんですよ。書いてないことは、認められました? (厚生省に、入学資格の内規を見せる)
【厚】これは、どこから来たものなんですか?
【交】静岡産科看護学院からいただいたものなんです。宜しいですか?
【厚】これは、内規ですね。規則に書いてありますね。
【交】聴講生としてしか認めないって?
【厚】えっとー・・・。
【交】どこにあります?
【厚】これは、同じところから出てるんでしょうかね。
【交】違うんじゃないの?
【厚】平成10年4月1日改正なんですね。私どもの(持ってるものは)は無資格者は聴講生としてと(書いてある)。
【交】そっちは多分違いますよ。こっちが本当ですよ。
【厚】それは、確認して見ないと。
【交】しかし、おかしいじゃない。これは、確か同じものの筈だな。裁判所に提出された書類です。要するに、厚生省が持ってるのと、原告側が持ってるのと違うんだから・・・。ここまでじゃない、これ。10以降はないんですか? ここの間はないじゃない。カットしてるじゃない。これについて、もう一回調べてもらわないといけないですね。
【交】同じ4月1日改正なんだよ。ここまでは同じじゃない。ないじゃん。作為があって、やってんだよ。これ。
【厚】これは、頂けるんですか? 頂けるものがありましたら。
【交】前回の厚生省交渉のニュースの資料として、載せています。今回じゃなくて、前回ね。
【交】これは、正しいものですよ。それは、最近もらったものなんでしょう。ということは、こちらが先ですから。
【厚】資料見せて頂いてよろしいですか。
【交】これ、お上げしますわ。しょうがない。
【厚】お預かりします。
【交】要するに、変だと言う事なんですわ。改正したと言っても、無資格者も入れることに、やっぱりなってるという事なんですよ。お分かり頂けましたねー。
【厚】それでですねー。平成12年度より、訂正されるということで、回答がありまして。
【交】訂正されるということは、無資格者は受けられないって事になるんですか?
【厚】無資格者を入学しないようにという、聴講生ということに関しての答えはないんですけれども、入学資格者は、看護婦、保健婦、助産婦、准看護婦に限ることを明記するように、明記していない場合は、入学資格のある者は、有資格者に限るということを文書にて提出させています。
【交】それは、静岡だけですか?
【厚】全国です。
【交】全国ですか。わかりました。
【交】それで、これからは、資格者は受けられるんですよね。無資格者は受けられない。今までの無資格者はどうなるんですか? どういうことになるんですか?
【厚】どういうことになるということは?
【交】無資格者は、開業医で就業してる訳ですよねー。
【厚】就業するのは構わないと思うんですけど、それは看護助手として働く限りは、無資格者でも働ける訳ですから。こちらで、何とか言う話ではないと思いますけど。
【交】それについて、実際に業務を看護業務をしてる医院とか、まだあると思うんですね。それについて、ちゃんと調査した方が良いんじゃないですか?
【厚】では、2つ目、前回、無資格者の「産科看護婦」の登録が全くなく、就業者数もないとの回答であったが、無資格者の登録が廃止されたのはいつの事かということですけれども、平成10年と報告を受けました。廃止前の無資格の「産科看護婦」の全国の登録人数を聞きたいということだったんですけれども、これは、昭和56年度から、平成9年度の間に学院を卒業したのは、2119名であるという回答でございます。
さらに、無資格登録者は現在どのような状況にあるのかということですが、無資格産科学院を卒業された方達の卒業時点での住所は分かっているんだそうです。
けれども流動が多いから調査は困難であると、日母から報告を受けました。流動と言うのは、女性なので、結婚したり、ご主人と一緒に転勤で職場を離れてしまったり、職場の移動が多いので、調査が出来ないという回答でした。
【交】全く出来ないということですか? 出来るものについて報告あるってことはないんですか?
【厚】全く難しいと。
【交】したくないってことだよねー。実際に、無資格者が、まだ仕事をしているのがあるので、そこの所、病院側に対して「してませんか」って聞くだけでなくて、実際に調査に入るべきだと思うんです。
【厚】病院に対しては、常に、医療監視という形で入ってますんで、その時に当然そういう医療法以外に、医師法なり、保助看法なり、違反するような行為があれば、当然そこでチェック出来ますので。
【交】医師に聞いたり、当事者に聞いても、「そんなことしてません」って、絶対言うと思うんですよ。それで患者さんをチェックして、「こういう人から、注射をされましたか」とか、聞いた方が早いんですよ。意味分かりますよね。
【交】患者側は、看護婦・産科看護婦・助手との区別は分かんない訳ですね。こちら側は。そういう指導は、全然なされないんですか?
厚生省は。
【交】調査するためには、患者さんに聞いた方がいいと思うんですね。まずは。病院に聞くのは当然ですけれども、患者さんに聞くことによって・・・。
【厚】その辺が、追跡調査は困難ですので、その辺は、ご勘弁を頂きたいんです。
【交】困難じゃないでしょう。調査した病院に対して、看護助手が何人いるかということも分かるでしょう。そうしたら、その方が注射なんかをしてるのかは、病院に聞いても本当の事を言わないから、患者に聞いたらどうですかって言ってるだけですからね。だから、そういうことをしている病院を全部探しなさいと言ってるんではなくて、色々調査する中で、看護助手がいて、実際にそういう方が、看護業務、医療行為をしてるかどうかを調べる事が出来るということなんですよ。
【厚】どこにいるかが分からない訳ですから、どの病院にいるかって言うことが。
【交】じゃあ、言ったら調べてくれるんですか? ここの病院を調べて下さいと言えば。【厚】それは、ちょっと医療監視の窓口が私どもでないので、その辺はですね。
【交】厚生省が頼んで、「ここの病院がこうらしいから、調べて下さい」と言わないといけないんじゃないですか?
【厚】その辺が、疑わしいからと言うだけで出来るかという問題がございますんで。
【交】じゃあ、何も出来ないって事ですねー。ちゃんとやらすべきじゃないの?
【厚】・・・・・(沈黙)・・・・・・
【交】開業医で、資格ある者が何人とか、決められてるんでしょうか? 法律で。
【厚】診療所の場合は、ございません。
【交】ないんですか? じゃあ、医者が一人でやるんですか?
【厚】基本的に、一人で出来れば、医師一人でやる場合もあります。
【交】医師一人でやる訳ですか? 産婦人科をですか?
【厚】それは、どうかは分かりませんが、普通は産婦人科だったら助産婦さんがいるかも知れません。
【交】私の場合は、全員が無資格者だったんですよ。
【厚】基本的には、医師がいれば出来る訳ですから、そういう・・・。
【交】それは、資格のある人に対しての話でしょう。資格がない人に対して、医師が。
【厚】助手が、当然医療行為は出来ませんから、医師の補助行為というか、雑用は出来る訳ですからね。
【交】その雑用は、シーツの交換とか、配膳なんですね。出来ることは。
【厚】助手の業務と言うのは、補助行為ですので、ベッドメイキング、シーツの交換ですね。配膳、介助とか、色々あると思うんですけれども。
【交】現実、それが可能だと思いますか? 医師一人で。病床が12ベッドもあるんです。産婦人科は特に、24時間体制ですねー。いつ産まれるか分かりません。
【交】診療の補助行為をやってるって事じゃないの。それ。
【交】平成8年まで、厚生省は放ったらかしていた訳ですよねー。分かっていて。いつも声かけだけで、その実態調査は一切やってない訳ですよねー。以前は、「研修目的」だと言われたんですけども、「養成目的」とちゃんと詠ってるんですよ。無資格者に対して。【厚】はい。「養成」と書いてますね。
【交】「研修」じゃないですよ。
【厚】どちらも「産科看護婦を養成する目的」ですね。こちらは、お預かりして帰ります。
【交】方法はないって事ね。現実に無資格の人がやってる。それは、実態としては、診療の補助なのか、単なる助手なのか、分からない訳ですねー。それは、調査のしようがないんだと、それでいいんですか?
【厚】そうですねー。
【交】2119名もいるんでしょう。この人達がどういう実態にあるのか、就業実態にあるのか。
【厚】ですから、先程言いましたように。
【交】各、(産科)看護学院の責任において、「調査できるものは、全て調査せよ」と言うしかないじゃない。出来るものについてはね。一つも出来ないってことはないでしょう。そういう事くらいはやらなくちゃ駄目でしょう。
【交】厚生省の年一回の調査で、ひっかかってこなかったっていうこと?
【厚】今まで、そういう報告は受けておりません。
【交】ひっかからない調査しかしてないってことでしょう。要するに。実態がつかめなかっということは。その調査にも問題があるんじゃないですか?
【交】医療監視だって、実質的には、資格の確認の事だけだから、現場だけだからね。そりゃ、ひっかかって出てこない訳ですよ。どうしたって。それでは、ザルになってるって事でしょう。結局。2119名がどうなってるかってのは、大きな問題じゃないの?
あなた方、出来る範囲でやらせなきゃ駄目だよ。むこうが「出来ません」って言ってるから、「しょうがない」っていう話じゃなくて。やらせるべき事はやらせた、だけど、これだけ努力したけど、これだけしか分からなかった。照合できなかったという、これはしょうがないかも知れないけど。向こうが、言ってる通りに、「はい。分かりました」って言ってるだけじゃないの。
【交】特にこの場合、問題なのは、質がいいとか、悪いとかという事ではなくて、そもそも資格がない人が、就業してる可能性が、2000人以上いるって事が問題なんです。
【交】調べた方がいいんじゃないですか? そうじゃないと厚生省の責任を果たしたことにならないじゃないの!
【交】逆に、何の為に資格制度があるのかという事にもなりますよね。資格者しか入れていないというのに、無資格者を入れているという、まずそこで違反し、さらに医療機関の現場で違法行為を行なっているかも知れないという二つの違法行為がある訳ですから。
【交】どうですか?
もう一回そのことについて調査した方がいいんじゃないですか?
【厚】まだ、結論を出すことは出来ませんから、日本母性保護産婦人科医会に、こちらの方に、もう一度厚生省として、出来ないのかどうかを・・・。
【交】出来ないのかどうかではなくて、「しなさい」と、あなた方言わなければ駄目でしょうが! 出来る範囲のことで、もちろん移動があるから、分かりますよ、そういう面はね。だけど、全部分からないって訳ではないでしょう。分かってるものはたくさんあると思うよ。
【交】日本母性保護は関係ないでしょう。産科看護学院を呼びつけて、ちゃんと指導しなくちゃいかん事でしょう。
【交】全部の、産科看護学院に対して、あなた方、そういう形で、「調査をせよ」と出すべきでしょうが。ねっ。こういう事が明らかになったと、就業実態がどうなってるかって事は非常に重要な問題だと。調査して報告せよと。そういうふうに言うのが、当たり前じゃないの? ちょっと甘いんじゃないの。厚生省は。
【厚】・・・・・無言・・・・
【交】実際に厚生省は、日母から聞かれたように、そういったシーツとか、配膳をしていたら問題はないですよ。患者側も産科助手という資格者であるという事であれば問題ない訳ですけれども、実際は、妊婦さん側は、全然分かんない訳ですよ。無資格者かどうかってのを。 出来れば、私は、患者から見えるように、診療室かどこかに、資格を明示してもらいたいと思ってるんです。看護助手は、実際医療行為をやってる訳ですから。医者以上の事を。当直で、24時間勤務ですよ。観察を無資格者にさせていた訳ですから、うちの件は。
【厚】・・・無言・・・・
【交】しかも、そういう人達は、白衣を着けてナースキャップを着けてやってる訳だよ。ねっ。患者さんの方は分かる訳ないよ。そういうやり方やってるんだから。それでも、向こう(日母)が言ってることに、そのまま「はい分かりました」って何も調査しないって事は、かなりおかしいぞ。
【交】リスク児として産まれてきてる訳ですよ。それが、医者が、仮眠している訳ですよ。多呼吸とか何とかなってる訳です。無資格者がどうやって、ちゃんとした観察が出来ます? シーツ交換しか出来ない人が。そういう者に観察させている訳ですよ。実際は。
それで、(静岡)県立こども病院の医者が、資格は関係ないと言ったんですよ。経験がものを言うって言ったんですよ。
【交】今後は、厚生省もそういうふうに変えるんだな、資格はなくなりましたって。
【交】鑑定も上がって来たんですけれども、開業医レベルでは、不適切な処置をしても、それは仕方ないんだと。開業医レベルは、そこまでしかないって事を言って来てるんですよ。ですから、リスク児で産まれて来ても、開業医では、究明可能かは責任がないと言って来てるんです。
【厚】・・・沈黙・・・
【交】この前、病院の名前を言ったよねー。
【交】言いました。
【交】聞いてたよねー。(厚生省は)調べた?
【厚】うちの課は、病院に対して調べるという権限がございませんので。
【交】県に対して、医療監視でも入るようにっていう話。
【交】これだけ事実が明らかになってるのに、事実を握っておくことはなかろう。もし、本当に資格の問題があるんであれば、他の課に調査ができませんかということは、できますよねー。アメリカと日本ではないんですから。
【交】病院の名前を、もう一回言った方がいいの?
【厚】くせ・・・医院でございますね。
【交】北西(産婦人科)。
【厚】北西? あ、はい。分かりました。
【交】権利を公使して医療監視に入って下さいよ。実態を調べて報告して下さいよ。
【交】これに関しては、実態調査をして下さいよ。これに関して言えば。具体的にあるんだから。
【交】入れるでしょう。予告なしでやって下さいよ。
【厚】県立こども病院で「資格は関係ない。経験がものを言う」と・・・。
【交】裁判上でいいました。
【厚】それは鑑定医?
【交】鑑定医っていうか。
【厚】お名前分かりますか?
【交】はい。志村ひろし氏です。
【厚】どちらのお医者さんですか?
【交】静岡県立こども病院の部長です。
【厚】現在もですか?
【交】だと思います。
【厚】「開業医は不適切な処置でも仕方がない」って。
【交】それは、今度鑑定して頂いた赤松洋先生です。(症例は)挿管も気道確保もしてないんですよー。産科医が、挿管とか気道確保も出来なければどうするのですか?
【厚】・・・・一分間の無言・・・
【交】これは、鑑定書っていうやつですね。
【厚】一番最後のところ、全文ではないんですね。住所と名前控えました。ちょっと、待って下さいね。
【交】病院も特定できたのだから、監視に入ってもらわないとどうしようもない。
【交】この前、(医院の)名前を言ったから、監視に入ったのかと思ったのだけどね。やってないって困ったもんだなあ。2119名に関しての、追跡調査はしていただけるんですね。
【厚】いや、不可能という報告を。
【交】日母でしょ。学院に言えばいいんですよ。「やりなさい」と。2119名を全員、追跡調査しろとは言ってません。不可能なものがあるのは分かります。現在、分かる範囲での追跡調査をしなさいということは言えますよねー。一人も分からないって事はないでしょ。
【厚】取り敢えず、またちょっと・・・て見ますが。
【交】やらなくちゃ駄目だよ、それは。おかしいぞ。やんないのは。
【交】平成10年までは、産婦人科ってのは、産科看護婦って形で名称まであった訳でしょう。
【厚】一応、これで納得してそのまま受けたという訳ではなくて、個人名はプライバシーの保護という事で、教えて頂けなかったんですけれども、2名の方について、今回、11年度在籍していた静岡、岐阜、長崎の3名について、行方を、ただ私達には捜査権はないので、そこは御了解頂きたいと思うんですけれども、3名について、何をしているのか教えて欲しいと聞きました所、長崎については、退学させたと聞いております。
2名につきましては、現在、診療所において、助手業務、ベッドメイキング、配膳、洗浄などを行なっていて、医療行為は一切させていないと報告されまして、というところでしょうか。
【交】これは、2119名ということになってくると、色々問題がありうると思うんですね。だから、もう少し厚生省が強い態度で出ないと、無資格者がずっとやって行くということになるし、もちろん、本当は何をやってるのかは分からないですけどねー。
だけど、ある意味では警告を発する意味でどうなってんだと言われようが、本当に資格がない人間がやっとく訳にはいかんてことになるでしょうね。当然。
だから、調査そのものが、ある意味で警告になるってことでいいと思うんですよ。それ以上は、仕方がない面もありますからね。
だけど、それをやらないとなると、問題だと思いますよ。
【厚】今回、調査をされたことによって、日母の方も驚いていたというのが現状でして、その三名、無資格はいないと聞いていたのに、実は三名いたというところは、日母の方も驚いていたというのが現実でございます。
自分達としては、何度も何度も注意喚起をして、入学させた場合には、産科学院のメンバーも外すということも、同じく1月13日に文書が通達されましたと、報告を受けています。
【交】それは、学生の事でしょうが。既に現場に出てる人はどうするんですか、ってことでしょう。
【交】日母から手に入れているあなた達の持って来た資料が、改竄されてる資料なんでしょう。何故、同じ日に改正されたものが同じでないの?
【厚】これは、持ち帰りますので。
【交】やっぱり、きちっとした事をイニシアチブをとって、やらなきゃ駄目じゃないですか? 日母、日母って言っても、驚いたとは言うけど、とんでもない事だと思うよ。
【厚】その資料を貸して下さい。
【交】前から、恐らく知ってると思うし、ただ言われたから、ヤバかったなと思ったかも知れないくらいのものであって、知らない話とは思えないですよ。2119名について、どうするかについて対応決定してもらいたいな。全部できないのは分かってるから、「出来る範囲で調査をせよ」と、そういうのは、厚生省としては、やらないといけないでしょう。事実、無資格者の登録が2119名いると分かったんでしょう。何もしないってことはないよねー。
【交】そこの病院は、現に従事して診療行為をやってるとなると、看護婦としての活動をやってるとなると、それは、今まさに医療法に違反する行為じゃねー。医師法じゃなくて、保助看法に違反する行為です。病院としては、医療法に違反する・・・。
【厚】医療法でも、保助看法でも無資格者の医療行為は、違反です。
【交】早めに、やんなきゃ駄目じゃないの。そんなの。もう手を打ってるかも知んないよ。そりゃ。
【交】2119名のうち、こういう人を養成する医療機関ってのは、どっちかというと、人件費を安くあげるような医療機関で、どうしても、そういうところに集中してくるというのかな、正規の人ではなくて、そういう人ばかりに集まるということになってしまうと、そこでまた被害が起こるから、早めに手を打たないと大変なことになる。
【交】結論出して下さいよ。どうするか。
【厚】今直ぐは言えませんので、取り敢えず、こちらの方の日母の方にですね・・・。
【交】日母じゃないんじゃないですか? 学校じゃないん。学校は全部分かっているんでしょう。どこへ就職させたかというのは、学校は分かっているんじゃないの?
何で、日母なのよ。ねえ。ちょっとおかしくないの。
【厚】日母の事業なんですよね。そうなんですよねえ。うちの養成所じゃないんですよね。日母の事業なんですよ。法人がやってる事業ですので、看護科の持ってる学校ではないんです。ですので研修が目的と。
【交】日母の業務停止させにゃいかんのじゃないの、これ。研修が目的と言ったって、実際研修って書いてないじゃないの。養成じゃないの。はっきり。
【交】日母の業務を一時停止させなきゃいかんような業務?これは。静岡・長崎・岐阜は。現にわかったんだから。
【厚】所管が違うので、今お答えすることができないんですけれども。
【交】でも、日母の業務は、厚生省が認めてる訳でしょ。
【厚】ええ。ただ、所管が違うので、児童家庭局の所管になりますので。
【交】どうも分かってないみたいだね。こんなに、のったりのったりやってると、とんでもない事になって来るよ。どうして、そんなやり方するのかなあ。
【交】点滴をして、人工破膜・卵膜を破いて、羊水も出されたんですよ。私の場合。そこまで、やられたんです。させてるんです。
【交】はっきり言ったら、何法の第何条に、どういう規則に違反する行為なの? これは。
【厚】無資格者が何を。
【交】学校を含めて。
【厚】学校は、あくまでも公益法人がやってる事業ですので。
【交】だけど、おかしいじゃないの。講習してもいい訳? 資格がない者を入学させて、これまでやってきた訳でしょう。
【厚】産科看護婦というのが、国が認めた資格ではないんですね。
【交】そうですね。
【交】「産科看護婦」というのは、名称独占には入らないの?
【厚】入りません。元々、ないです。産科看護婦という資格自体がないです。
【交】看護婦というのは、名称独占ですよね。
【厚】名称独占です。
【交】「産科看護婦」というのは、「産科」がつけば別にいい訳ですか。整形外科看護婦とか、小児科看護婦とか、勝手に乱道しても良い訳ですか。多分、名称独占に違反すると思うんですけれどね。「産科看護婦」というのは。
【交】そうすると、どうする訳ですか? 2119名は。どうなるんですか?
【厚】ですから、日母の方にちょっとできるのかどうか・・
【交】できるのかじゃなくて、「やれ」ってことでしょう。強い態度じゃないと駄目じゃないの。「できるんですか?」って言って、「できませんよ」って言われたら、「ああ、そうですか」って、それでおしまいじゃないの。「やるように」って指示しないと駄目でしょう。 無資格者の実態が、これだけ数があるんだから。ねっ。
あなた方、これを認めることになっちゃうよ。「できるんですか?」って程度だったら。
【交】平成10年まで、登録されてたんでしょう。
【厚】平成9年度までですね。10年度から廃止されて。
【交】登録が廃止されたからと言って、その人達は、その仕事をずっとやり続ける可能性は十分持ってるよねー。そこの病院なり診療所なりに委託すれば。急に、その人達が、何も資格がなくなったという話じゃないでしょう。そういう実態こそが重要だよねー。それから、日母にお伺いを立てるみたいな、そういう感じなんですか?
【厚】基本的には、指導・監督する権限はないんですね。
【交】指導・監督する権限はないの?
【厚】看護課にはないということです。
【交】それは、どこにあるんですか? ある所に、それを話さなきゃ駄目じゃない。通報しなきゃ駄目じゃないの。
【厚】ですから、その辺を、所管してます児童家庭局の方に、こういう事実については話していますので、その辺を通じて指導して頂くように、もっと強力に指導して頂くように話しています。
【交】やって下さいよ。ちゃんと。次回、児童家庭局に参加するように話してもらえませんかねー。だって、自分の所管じゃないと言われた時に、私達は話のしようがないでしょう。こういう内容なんだから。一緒に出て頂きたいと。ねっ。お願いします。
以 上