第50回厚生省交渉の記録 

(2001年4月20日)


〈厚生労働省側参加者〉

椎葉茂樹 (雇用均等・児童家庭局母子保健課 課長補佐)

坂本信明 (                  〃        〃        母子保健係長)

倉持憲路 (医薬安全局安全対策課課長補佐)

工藤俊明 (                        GPMSP査察室)

鬼山幸生 (                        副作用情報専門官)

阿部みほか(医療政策局        看護課      助産婦係長)

〈会員参加者〉

田村チカ子 出元明美


〈質問〉

一、母子保健手帳の改訂について

 「次回開催される母子保健部会で検討する」という事であったが、前回交渉後に当部会           が開催されたのであれば、検討内容及び改訂の方向性を明らかにされたい。

二、産科看護婦問題

  前回交渉時に、厚生労働省から各自治体へ「産科看護婦及び産科看護助手の勤務実態調査について」の依頼を要望していたが、その後の地方自治体の調査結果を伺いたい。又、調査結果に違反があった場合、どのような処置を講じるのか見解も明らかにされたい。

  前回、前々回も質問したが、産科看護学院が、昭和43年に開学以来、無資格者の入学、卒業人数を調査し報告いただきたい。

三、陣痛促進剤問題

  前回の交渉後に、厚生労働省が把握した陣痛促進剤(PGE1も含む)副作用報告があれば、明らかにされたい。

 「会」として毎回副作用を報告している。しかし、医療機関は副作用と認めないか、ノーコメントとしている場合が多い。前回交渉では、因果関係の検討を「中薬審」で行うシステムを作るよう提案した。検討結果を明らかにされたい。

  前回の交渉で、添付文書記載の陣痛促進剤使用時の分娩監視について「分娩監視装置等を用いて十分な監視」とあるのを、「分娩監視装置を用いて連続監視」に改訂するよう要望した。改訂について、検討内容及び結果を報告されたい。

  帝王切開既往者への陣痛促進剤使用を禁忌とするよう求めている問題で、前回交渉時、もしも使用するなら添付文書を「分娩監視装置内測法による分娩監視をすること」と追加記載を要望した。検討結果を報告されたい。

四、マイリス

  前回交渉時、添付文書に使用基準が明確に記載されていないため、「必要最小限使用に とどめること」もしくは、「妊娠第○週よりビショップスコアー○点以下の頚管熟化不全の妊婦に使用」という追加記載を要望していた。又、投与後の監視についても、「分娩監視装置等を用いて十分な監視をすること」という記載を要望した。その検討結果について報告されたい。

五、帝切時分娩介助料の請求問題について

 「帝切時分娩介助料」とは、何を指しているのか。また、帝切の保険適用範囲と保険外の範囲について前回、前々回の交渉時、明快な回答を頂いていないので。再度整理した回答を要求する。又、回答の際、「書面での回答は行っていない」とのことであるが、その理由を明らかにされたい。


【厚】前回の最後のところで、次回部会が開催される場合、教えてくれと言うことでございましたんですが、実は母子保健部会は前回以降は開催されていません。    

【交】ああそうですか。

【厚】母子手帳につきましては、色んな関係のところからご要望が多いので、大体大きく改正が十年に一度くらいございます。それは、乳児の身体発育曲線とか、十年に一度全国調査をやって、その結果を踏まえて母子手帳を改正していますので、今回、今年がその検討の年なんで、その時に色々関係する方々に色々お話をしていただこうかなと、ヒアリングをしようかなと、今検討していますので、その際には、ご連絡をしたいと思っております。

【交】はい、お願いします。

【交】いつ頃から、スタートしそうなんですか?      

【厚】データがまとまるのが夏過ぎなんで、夏以降だと思います。

【交】開催日の一ヶ月くらい前くらいまでには日にちは決定できるのでしょうか。

【厚】一ヶ月は難しいと思いますが、二週間くらい前くらい。

【交】私たちも参加できるという意味なんですよね。

【厚】公開でやろうかなと思っています。       

【交】ああ、公開でね。

【厚】それと、今考えてるのは、公開でやるのと、関係団体にヒアリングということで、関係する団体の方々から、ご意見を聴取する機会を設けようかなとか、公開でやるか、そういうあれをやるかってことで考えています。

【交】いずれにしろ、決まればご連絡をいただけるということなんですよね。  

【厚】そうですね。

【交】はい、ではお願いいたします。 

【厚】ずっと、ご要望いただいているんで、陣痛促進剤の使用について、母子手帳に書き入れるべきかどうかを検討してもらおうかと思っています。

【交】はい。画期的ですけど。そうですね。  

【交】ヒアリングするとか・・・。公開するとか。前回、肩透かしでした。入れる入れると言っても、全然陣痛促進剤の話ではなくて・・。

【厚】母子手帳は、すごい内容が多くて、色んな要望があるんですね。例えば、乳幼児の耳の聴覚の検査を書いてくれとか、葉酸を事前に妊娠初期に飲むと、二分脊椎という病気のリスクが減らせるとか、色んな要望があるんですね。そんな要望も含めて、専門家にご検討いただこうかと。

【交】その中に入れるべきなのか、むしろ医者がきちっと対応すべきなのかということなんですかね。

【厚】そうなんですね。要は、母子手帳は誰が見るかって言うと、母親が利用して実際書いて頂くってことになっているんで。

【交】医者はあんまり見ないんですね。ええ。

【厚】それよりは、例えば「日母」だとか、実際日母の方もそうやって取り組みをやったり、陣痛促進剤についてやってることを紙をいただきましたけれども、医師に対しては、医師向けの大分知ってるとは思いますが、母子手帳は、本当に今度は、特に働く母親が母性健康・・・母体保護何とかカードって言うのがありまして、要は、働く女性が例えばきついとか言う場合に、産婦人科に行って、カードに書いていただき、事業主に出せば、色々負担軽減ができるという制度があるんですが、カード自体が全然・・・知ってる人が少ない・・・。

【交】知らないですよねー。いつから開始されたんですか?

【厚】平成九年です。

【交】えーっ。そうですか。じゃあ、五年目。知らないですよ。普及できていないわね。

【厚】それまで、労働省がやっていたんですが、今回母子保健課と同じ局になりましたんで・・・。その辺も含めて。

【交】そういった点では、一緒になって良かったということですね。厚生労働省。(笑)

【厚】私は元労働省にいたんですが、どこの省と一緒になってもいいんですが、ただ一体になって推進できるという点では、やり易いですねー。

 ページが多いと、余り見て下さらないとかもあるんで、全体のバランスとか、あと、実際母子手帳自体は、市長さんが作って良いんですね。勝手に。厚生省は雛型を出しますが、これは書いて欲しいということと、自由的なものがあって、自主的に作っても良いんですが、実態は、ある業者が作って、それを買って、「何とか市」と入れることが多いんですけれども、市町村に対しても、これを入れてくれと、・・・。

【交】それは随分大変だなあ。全国の市町村だもんなあ。

【厚】ただ、今のお産の事情の、だんだん自然なお産が良いということで、特に今産科医療の中では、普通のお産で、剃毛だとか、浣腸だとか、導尿とかを止めてくれというご要望が高くて、一律にやることは止めて欲しいと。この医療施設では、何をやるのか、私はこれをやりたいという、そういうお互いの信頼関係と情報提供と選択がキーワ

ードになってきて、日母と日産婦の方も色々、あと助産婦会とか、産科関係とかの団体も色々と検討しようという動きが来てますので・・。

【交】そうですね。WHOの勧告に入ってますからねー。それを読んでる方たちは、やっぱりこれはおかしいんじゃないかという発言になりますよねー。わかりました。       

【厚】副作用事例一件報告致します。

【厚】二番ですけれども、この四月から、中央薬事審議会は「薬事・食品衛生審議会」と名前が変わったんですけれども。

【交】ゆっくり言って下さい。すみません。

【厚】中央薬事審議会というのが、今年一月六日から中央省庁の再編に伴いまして、名前が変わっておりまして、「薬事・食品衛生審議会」という名前に変わっております。食品衛生調査会と合わさった形でこういう名前になっております。

【厚】ご指摘の件は、その中の医薬品等安全対策部会等で、個々の会の方から頂いている報告を審議をしてもらえないのかということであったかと思うんですけれども、現行の医薬品等安全対策部会につきましては、医薬品の市販後の安全性を確保する為の審議を行うということで、厚生労働省の方に報告がありました副作用症例等を総合的に評価するにあたって因果関係が疑われる医薬品の投与時期とか、用量であるとか、あるいは臨床検査値、臨床症状といったものを含む、投与後の詳細な医学的経過に関する情報とか、あと担当医の意見等を踏まえて、そういったものを基に評価検討するというような組織でございまして、こういった情報がないとそもそも検討自体が困難であるということでございます。個別の副作用の被害についての個々の救済給付については、薬事・食品衛生審議会に、副作用被害判定部会、あるいは副作用被害判定調査会という会がありまして、その中で救済給付の請求のあったものに関する副作用について、個々に医学的薬学的な判定を行うというような機関はある訳ですけれども、我々が主に担当している医薬品等安全対策部会の方では、そういった副作用症例を含む各種の安全性情報を総合的に評価して、医薬品等の市販後の安全性確保のための審議を行うというような組織でございますので、個々の副作用症例の因果関係の検討とか、因果関係を明らかにするという組織ではございませんので、提案されたようなシステムを構築すると言うのは困難であるという検討結果でございます。

【交】随分まずいんじゃないですか〜。だって、少なくとも、こうやって報告を毎回渡して、それが実際には薬害の防止に役立っていないということにしかならないんじゃないですか?

専門家の方から上がるという形では従来からもある訳で、そこだけで宜しいという考え方に立ってると思うんですよ。つまり、被害者、実際に被害を受けた方から申し出たものを受ける受け皿を持ってないってことですよ。

【厚】そうですね。

【交】そうでしょう。被害者から申し出た時に、それを受ける受け皿を何か作ってもらえないだろうか、それが一番妥当なのは、従来言ってきた「中薬審」の中で、それが受けられる、何なのか、被害者の訴えだから、それをそのまま生で聞く訳にはいかんだろうから、そうすると、そこから実際の医療機関に問い合わせして資料出してもらうなりの依頼が出来るとかね。

【厚】中央薬事審議会は先程説明しましたように、副作用被害判定を行う、いわゆる医薬品機構の救済制度の・・・。

【交】機構の絡みですよね。それはね。

【厚】もちろん、そこで、被害救済という形で出てきて、医学薬学的な評価が行われて、結果的に医薬品機構から救済給付がされるものっていうのは、実際ある訳ですよね。その情報が安全対策の上で、厚生労働省の方で全く生かされていない訳ではないんですよ。ですから、そういった形で上がってきたものは、要は、おっしゃるような医学薬学的な評価が行われ、安全対策に活用されているように思いますけれども、それとは、又別のものが必要だと言う意味なんでしょうか。

【交】そうそう、それはあくまでも、被害の副作用だと思うから、副作用に対して、救済基金に申し出て何とか出来ないかというのが今の話ですよね。そうではなくて、実際お金がどうこうの話ではなくて、実際自分が、このような流れで被害を受けたよと。そういうことを申し出ることが、防止に繋がって行くということであって、金がどうこうではなくて。

【厚】もちろん、それは最終的には、救済給付するかしないかの評価ではありますが、当然因果関係がほとんど認められないようなものは、支給されないケースでございまして、当然支給されたケースというのは、救済と言う側面から、物差しというのが、救済に傾いた評価ではありますけども、要は、否定できないものは、救済される訳でございまして、そういう結果が出たものについては、ある種一つの副作用と認められたと見なすことも可能だと思うんですけども、そういう情報っていうのは、全く厚生省の中で情報が局集化されてない訳ではなくて、当然こういう、例えば今年度であれば、こういう医薬品で、こういう救済が行われましたという情報は、当然安全対策課としましても、承知いたしておる訳でございまして、例えば医療機関から、報告がダイレクトに来てない、あるいは給付から来てない情報であったとしても、その情報と言うのは、当然厚生労働省として所有している情報ですし、それは当然こちら安全対策課の方でも情報として生かされていることなので、そういう意味では、救済のスキルの方で議論されている、それも一つの中薬審の中での・・・。

【交】救済・給付されるということは原則的に考えれば、正しい使い方をしたけれども、副作用被害に遭って、死亡したり障害を負ったりということでしょう。正しい使い方をしたけれどもというのがあるでしょう。だから、使い方がまずければ、それは救済されない訳ですからね。

【交】薬を使ったことによって被害に遭ったことは確かであったとしても、それは使った医師の方が使い方が悪いから、死亡したり障害を負ったんだということになれば、それは、医薬品機構の方としては、認められないことなんですよね。だから、それと、実際被害に遭って、使い方がまずくて被害に遭ったという問題とはまた別問題になってくるんですよ。いいですか。

【厚】それは、不適正使用の問題ということですね。

【交】はいはい。ですからね。そこのところで、不適正使用によって被害に遭う方はたくさんいるんですよね。だから、そこで、どのように薬が使用されて被害に遭ったのかということを、きちんと把握してもらいたいんですよ。

【厚】なるほど。確かに、そういう意味では、私が、救済されたものだけが我々の情報として生かされるという言い方をしたのがひょっとしたら、誤解を招いているのかも知れませんが、もちろん救済されなかったという結果も一件一件の請求ごとに当然結果が出るわけで、我々が、給付されなかった情報というのを全く端から無視しているかというと、そういうことではありませんで、当然そういった結果的には、これは不適正使用と、判断要素は他にも色々ある、救済されない要素があるんで、私も詳しくないんで余り言えないんですけど、少なくとも不適正使用、あるいは使用上の注意が守られなかったとか・・・。

【交】量が多いとか、監視が充分でなかったとかね。

【厚】多分、そういう話だと思うんですけれども。陣痛促進剤に限らず、他の薬でも不適正使用は多分あるんだと思うんですが、もちろんそういう情報も、評価結果も含めて、安全対策課が全く知らないとかいう訳ではございませんので・・・。

【交】医薬品機構の方に、申請するということは、原則的には、ある程度正しいかな?と、まあまあの使い方をされてて被害に遭ったような場合は、申請することが多いと思うんですが、明らかにこれは使い方が目茶苦茶だと、とんでもない使い方をしてるというような場合には、ほとんどの方は申請しないですよ。申請しても、正しい使い方をしていないんだから、当然却下されるということが目に見えてますでしょう。そうなれば、厚生労働省として、把握することが、できないんですよ。だから、副作用かどうかという判断を、そのー・・・。

【厚】そうなると、副作用じゃなくなって来てますよ。 

【交】言い換えて、「有害作用」と言えば、いいんだと思うんですけどね。そこのところ、どうですか?

【厚】副作用の評価と・・・、元々おっしゃってるのは、副作用と認める認めないっていう、副作用かどうかと、主に因果関係をどうのってきてる話から段々、副作用でないって話にきちゃってるんでね。そうなってくるとなかなか、うーん。

【交】全てを把握してもらいたいんですよね。正しく使った副作用もあれば、不適正な使用による被害ということもあるんですね。

【厚】結果として不適切な使用で給付されないケースにあっても、我々のところには、こういうことで、給付されませんでしたという情報は来てますし、それが、適正使用が十分でないということでの件であれば、じゃあ適正使用を図るためにどうするかということで、我々検討することになっています。全部が全部でないのかも知れませんが、明らかに、無茶苦茶に使い方をされていたような場合でも、給付申請は可能なんですよね。極端な事例でいいますと、片っぽで訴訟をやっておきながら、給付申請をされているようなケースもありますし・・。

【交】それは、もちろんあるんですよ。それはね、どうしてかと言うと、目茶苦茶な使い方をしていても、医師は、「自分は正しく使ってる」と言うから、じゃあ正しく使ってるんであれば、申請しようということになるんですね。こちらとしては、当然裁判してる訳だから、正しく使ってなくて、こんなになったんだと訴えてるのは、訴えてるんですよ。だけど、医療側が「自分は正しく使ってる」と。「どこが悪いんだ」と言うから、申請してるんですよ。意味分かります? 

【厚】そういう事情もあろうかと思うんですけど、結果として申請されて来れば、給付か、非給付かということで、評価が入ってきますし、給付ならば、副作用と言うことで、総括的な対策としてはどうするかと、うちの方に情報も来ますし、非給付の場合、理由はどうだったのか、適正使用のそしりがあれば、推進するためには、どうあるべきか、うちで検討するということになっていますので・・・。

【交】ですからね、副作用機構の方としては、結果が認められるか認められないかだけであって、こういう理由で、みたいなことは書いてないんですよ。だから、そこのところで、十分生かされているのかどうなのかということになると、却下しますというだけであって、このような使い方で、このような被害が起こっているんだということを、積み重ねて、医療側に「こういうふうな使い方が横行してるから、このようにしなさい」ということはないでしょう。          

【厚】非給付の場合でも、判定の方での内部検討、申請者側には、結果通知だけかも知れませんけれども、※※の方には、厚生省内部の伝達として、「こういうことでされないケースが出てますよ」という話は、回ってますので、来てますので、医薬品等副作用安全部会というのも副作用の判定部会というのも、うちの安全対策課が所管して事務局やってますから、そこはもう地下でやってる話じゃない、もちろん目的は全く違う形な訳ですけれども、当然相互に基本的には同じ課の人間が事務局を運営してやってますから、その辺が全然生かされないということはございませんので、そこは・・・。

【交】生かされてるんですか? 

【厚】生かしていると。

【交】これは、副作用であろうということで、出したものに関しては、何らかの支給するか、しないか、因果関係がありなしということで出るから・・・。正確に僕分からないけど、該当しない、つまり、「これは副作用ではない」と、ある意味では、使い方が問題が非常に大きくて、そこに問題があるということになると、副作用としては救済基金の対象にはならないから、そういうことで、駄目ってことになるかも知れませんねえ。そこの理由のところが大事ですよねえ。どういう理由でこれが駄目になったと。       

【交】書いてないんですよねえ。それ。              

【交】ここが、きちんと積み重ねられる必要がありますね。

【厚】その内容は、申請者側には、最初結果だけかも知れません。申し立てがあった場合には、理由をお伝えするようになっています。

【交】何で初めから理由を付けて出さないの? 理由が絶対聞きたい訳ですよ。どうしてそれが。

【厚】判定の方の担当の者には、その旨伝えますので。

【交】それはそれで、積み重ねられますよね。理由が明らかになってくれば、ところが、初めからこれは裁判でしか行けないだろうと、薬害、副作用と言うよりは、もう使い勝手自体の問題が始めから明らかで、そうすると、分娩監視装置を本来使うべきところを怠ったがために、被害が起こってしまったんじゃないかという理由が出てくると思うけれども、そうなると、ここの問題と一緒と言っていいのかどうか分からないんだけれども、同じようなパターンの被害、障害なり死亡なり、そういうものを集積するシステムを持っていないんですよね。厚生省が。だから薬害だとか何だとか、そういう形で出てくれば、これがそうであるかないかってのは、やるんだけど、実際には裁判みたいにやっているような治療を、実はそれを本来は、医者の側に問題があるよということになった時に、それをそちら側が集約して同じようなパターンのことが起こっているよと。いうことを集約する場がないでしょう。そうすると、医者は、同じような事を同じようにやってることになるよね。

【交】そこが大事なんですよね。

【交】そこは集約する場はあるんですか?        僕は、それをむしろ知りたいんだけど。あるいは、調査をね、集約する場と同時にですね。そういうことがあるならと言ったら、どれ位の量的升で、知りたいと思ったら、調査をかけるという方法を持ってます?

【厚】裁判事例的な・・・。

【交】うん、そういうやつがねー。

【厚】新聞情報で・・・。

【交】それ以上はないでしょう。そうすると、最初にも言ったけど、被害者が、それを訴えられる窓口を作ってないからなんですよ。そこに問題があるんですよ。専門家だけに話を聞いていれば、色んな情報が全部分かるかの如く思ってらっしゃる、それは、かなりのものは分かるとは思いますよ。被害者が言うことによって、そこがどうも違うっていう、専門家の認識と違うって部分があるってことを、もっと受け取らないといけないと思うんですよ。そのシステムを持ってないんですよ。厚生労働省は。

【厚】・・・・・・・。

【交】そうですね。

【交】それがなんとか出来ないかというところが、一つ大きなテーマとしてあるんですよ。裁判のような従来起こったやつがどうやって拾えます? 皆さん方が。たくさんやっている訳ですよ。実際。

【交】判決であれば、どうにか数ヶ月後には、拾えると思うんですけれども、和解とか示談とか、調停、そういうふうなものは、全然拾いようがないでしょう。判決よりも、その方が多いんですよ。

【厚】・・・医療全般の中で、訴訟・・・別に薬に絡まないものでも※※※やって参りまして、医薬だけで取り組めきれないと言いますか、医療事故、医療過誤なんかも含めてしまうような・・・。

【交】日本のそういう問題は全部専門家が、どう言ってるかだけで判断してるでしょう。被害者は、ゼロ局外、だから被害者はそう思ったからと言っても、どこにも言えない。ねっ。そうすると、裁判以外になくなっちゃうわけですよ。もう。裁判を起こす。起こすと、色んな形で決着が着く。それらは、全然集約されにくい訳ですね。そうすると、もしかしたら、同じパターンで起こってるかも知れない訳ですよ、そういうのって。要するに、行政的に対応できない形になってる訳ですよ。少なくとも、それを薬害だけに絞っても、集約出来ないんじゃないでしょうか。

【厚】他の医療の比較してもしょうがないですね。副作用の方はまだ救済の方で、そういう情報が上がってくるだけ他のものに比べれば、少しはね。わかる窓口があるだけ・・・。それは押さえてる部分も不十分だと感じられてるのは理解できますけど。

【厚】そういったことで、医療訴訟・・・全体的な所に及ぶ・・・ような形になりますので、医薬品だけを副作用救済の申請の窓口を持っていただける・・・不十分に感じられているかも知れませんが、一応チャンネルを持っているというところで、医薬単独でそれを出来るかというと、それだけを取り出して、医療訴訟というのはもっと色んな形がある中で、医薬品の場合だけ特別にっていうのは、なかなか難しい。

【交】それはねえ、医薬品だけっていうことも有りえる。

【交】被害に遭った時に、厚生労働省のここに、電話をして下さいと、何でも受け付けますよと、いう部署があれば、まず被害に遭った側は、それが医療ミスなのか何なのか最初は分からないんですよ。色々調べて行くなかで、自分が勉強して、そこで気付くと、いうことが殆どですから、まずは被害に遭った時に報告できる部署を作ってもらいたいと言うことなんですよ。

【交】前の交渉の時に、我々提案させてもらったけれどね。各地方団体では保健所がいいんとちがうかと。そういう窓口としてね。そこを厚生労働省が統括をすると。そういうようなことだって考えられるんですよ。今、被害者が、どこにも持って行くところがなくて、困っているんですよ。ねえ。被害者の方が、裁判の特別事例ではないけど、そういうことについては、新聞とか、訴訟の訴状見たりすること出来るけれども、実際の被害者はもっと多くて、訴訟にもならない、前に諦めざるを得ないような状況がある訳でしょう。それは何故かと言うと、どこにも持って行くことが出来ないからですよ。相談できる窓口が都道府県に出来るとすれば、本当の実態を把握することがより正確に出来るんじゃないですか。今ここで、陣痛促進剤の被害を一生懸命被害者の方が集めていますよ。それで、自主的に集めて、厚生労働省に報告しているけれども、厚生労働省としては、各県に窓口を作ることによって、自らそういう被害の実態を把握していくという姿勢があっても良いと思いますよ。そういう窓口を作ろうという考えはないんですか?

【厚】・・・ですから、窓口としては、被害者の方からいただくのは、救済給付の※※※※※ということで。

【交】現在はでしょう。現在はね。だから、そうではなくて。

【厚】活用っていうか、それを使って・・・。

【交】実際には、それを知ってるのは少ないんだぜ。

【厚】そこのところは、まだ認知度が低いことは分かるんですけど、救済制度についての啓発って言いますか・・・。

【交】努力はされているとは思うけどもね。もっと積極的に各地方に窓口を作って行こうと考えてもいいんじゃないの。

【交】中央でしなくてもいいんですよ。各地方にやってもらって、それを厚生労働省が把握すれば良いじゃない。それは、給付とか、給付でなくても、以前の問題。

【厚】救済制度の普及自体は、確かに保健所にも、市町村、都道府県を経由して、保健所にも救済制度の普及は毎年お願いはしていますけどねー。

【交】何件くらい、千件くらい?

【厚】救済給付の申請件数ですか? 毎年伸びております。ここ近年増えてるのは違いないです。

【交】午前中でもお話をさせていただいて、医療ミスの方の問題をどうするかという、議論させていただいて、これは厚生労働省自体は医政局に医療安全推進室というのを新たに作って、それに関して対応すると。これは今までなかった訳だから、そういうのはね。いいと思うのね。薬に関しては、じゃあ、どうするか、ここが全部一手に引き受けて、通常の医療ミスと言われているものと同じように、薬に関する問題も引き受ける話なのか、あるいは。 

【厚】医療安全の方は、ヒューマンエラーも、ものによる・・。

【交】そういうところに、言った方がいい訳ですか? こうやって薬害、副作用として、報告させていただくのは、いつも皆さん方でしょう。ねえ、安全対策課。医薬局の安全対策課。

【厚】副作用とかは、そうですね。さっきの話では、どっちかと言うと、副作用とかではなくて、要は・・・。

【交】医療ミス?

【厚】人為的なものに・・・。

【交】人為的ミス? 今度は、医療安全推進室なんですか。

【厚】ヒューマンエラーの話だったら、それはヒューマンエラーのほうに。

【交】だからね、そういうのは、分からんわけよ。実際は、副作用なのか、分からない訳でしょう。薬に関して言えば。そんなこと分かんないですよ、普通。最初分からないんですよ。だから、どっちか分からないとすれば、ここが窓口で言ってくれれば、そこんところは色々審査をした上で、これは薬害であると言うなら、副作用のこちらの方に話が行くようになりますよと、そうじゃないものだったら、例えば、こちらの医療安全推進室こっちに話が行くようになりますよと、いうことになっていれば分かりますよ、そりゃあ。そうもなってる訳じゃないし、そもそも窓口がどこだか分からないし、それを振り分けるような所がある訳でもないし。

【厚】そこは、医療安全対策会議のことを多分おっしゃってるんですよねー。そこの中で、取り扱い業務を確かによく確認こちらもする必要があると思いますけども、その認識ももしかしたら、ギャップもあるかも知れないし、そういうことも含めて、ヒューマンエラーであるとか、医療安全の。

【交】普通は我々は分からないと、国民の方はね。そうすると、それを、まずどこかへ訴えたいと言った時に、裁判は裁判でいいんですよ。そうじゃなくて、少なくとも行政に対して、これを同じことを繰り返して欲しくないから訴えたいと、そういう窓口が必要でしょうと。その窓口が受けた時に、その振り分けをどこかしてもらわないといけないでしょう。ねえ。それは、副作用の部分なのか、そうじゃないものなのか、そのためにはそこで何か作業をしなきゃいけない。つまり、実際、医療機関に対して問い合わせもしないといけないかも知れないし、そういう行為がどっかにないと分からない訳だから。

【厚】普通だと副作用だけど、副作用が出てたんだけど、その後の処置がどうであったかとか、結構中身を見ると、確かに今取り扱おうとしている医療安全的な際どいところがあるのかも知れませんし、その辺新たに出来た組織の中で扱おうとしている内容というものと、我々が取り扱っている情報というものとの敷居っていうか、その辺りがどうなのかというのは、新しく出てきた制度でもありますから、その中でどういう整理をするものなのかという所管の、多分、健康局でしたっけ・・・。

【交】医政局の総務課の医療安全推進室。

【厚】そちらの方とも確認して、どういう整理なのかということで、じゃあ・・・。

【交】次回、例えば、この業務内容が、ここは、こういう業務内容ですというのは、明らかにしてくれるのですね?

【厚】むこうの方には、そういう要望をされているのですか?午前中の医療安全対策会議の方には、何かそういうことをおっしゃっているんでしょうか?

【交】言ってはいない。

【厚】じゃあ、特にそういうことは。

【交】実はね。今日知ったのよ。こういう推進室が出来ましたとね。だから、業務内容なんて分からないですよ。

【厚】それについて、次回ご質問されるでしょうから、その時に、医薬局との業務の仕分けといいますか、対応の仕方について。今日の議論は、そこにはお話しておきますけれども、また次回質問していただけると思いますので、その中にそう言ったことも含めた質問をして下さい。

【交】医療被害に遭ったなら、とにかく全ての人が。

【厚】我々はいいんですけど、聞いただけの話みたいになると、ちょっとあれなんで、あるんならそういう事は。あった方が・・・。

【交】医療被害だと被害者は思ったと、それを一体どこに届けたらいいのかというのもきちっと、業務窓口をどうするのかというのも。

【厚】確認ですけども、今の話だと要は、医療安全推進室の方では今言ったような一般の被害者の方からも直接受ける窓口を設けるというふうにおっしゃってるんですか?

【交】いや、※×÷□※§。

【厚】あれ? 

【交】でも実際はそうなんでしょう?

【厚】それは、分かんないですよ。そういうような言い方をされたんで、じゃあ、※□×には窓口が出来るのに、医薬品の方は何故できないんですかというようなおっしゃり方だったんで。

【交】実際は、窓口としてというよりも、医療ミスをどうやって未然に防いだら良いだろうかということが、そのセクションの仕事になっている訳ですよ。取り敢えず、色んな情報を出して下さいというよりも、まず専門家の会議を作って、そこで専門家で色々情報を集めてもらって、やってもらいましょうと、少なくとも、私が今日聞いた限りでは、そういう内容ですよね。まさに、ヒューマンエラーの部会と、医薬品と医療用具ですよね。その二つの部会を作って、それぞれが、セクションで色んな情報を集めてやって行こうと言う感じの話。

【厚】その時に、皆さんの方から、そこの部署の方に、我々からの直接の医薬関係者からではなく、情報として受けてくれるのかということを。

【交】受けてくれよという要望はしました。

【厚】受けてくれるのかという要望はおっしゃっているんですね。

【交】それは、どうなるか分からないよ。

【厚】それがないと、我々が言っても、そんなものを動けるという話自体がそもそも聞いてないとか言う話になると、混乱する可能性があるんで、ちょっと確認だったんですけど。そういう一つの考え方がある中に、我々とどう整合性をとるかということでしたら、話を持って行けるんですけれども、そもそも余り前提になっていないんだったら、先にそっちの要望があって調整しないとという所もあるんで。

【交】私たちが、両方に対していちいち言わなきゃいけないのかなぁと・・・・。

【厚】わかります。そういう話がありましたというのは、我々も、話は伝えるんですけれどね。

【交】まず、一カ所に伝えると、それがもし医薬安全局の方の管轄だということになれば、そちらに自然と伝わってくるようなシステムであれば、最初の大きなところに聞けばいいと思うんですよ。

【厚】わかります、わかります。

【交】そこが、どうなのかが、今はまだよく分からないんですよね。我々だって、よく分かんないわけだ。そちらの形がどうなっているのか、全然分かんないわけだ。

【厚】そうですかね。

【交】医療被害は、全て報告出来るんですか? 医療安全推進室に。それは、一応把握しておかないといけないことでしょう。「他所がやってるんだから、私は知らないんですよ」ということではおかしいよね。                 

【厚】他所って言うか、すみません。だから、あの・・・そこは、我々も関心があるんでもちろん確認いたしますが、そもそも医療関係者以外の所からの直接情報収集するような※※ 

【交】これは、この話は、こういう部室が出来る前から、このセクション、つまり医療ミスの多発問題は何回かやってますから、それの時からずっと同じようなことを言ってきてるんですよ。 

【厚】医療ミス全般の。

【交】こちらの被害者の側から、訴えたい時に、窓口を作ってもらえないかと、さっき言ったように、保健所も一つの方法ではないかということは、ずっと言ってきています。だから議事録をちゃんと読んで下されば、繋がってますから、それは同じなんですね。今回、改めて言いましたか、言いませんでしたかということではないんです。

【厚】わかりました。

【交】今、言われていたのが途切れたんだけど、医療従事者以外からの被害の実態も把握せないかんとか何か言っておられましたね。最後。

【厚】いや・・・。誰がですか?

【交】言われたでしょ。言ってない?

【交】そういうのは、大事ですよね。きっと。

【厚】言ってないと思うんですけど。

【厚】じゃあ、もう一遍聞きますけれどね(笑)医療従事者以外からの被害の実態の把握をする必要はあるんでしょう。

【厚】それが実態かどうかは、別にして、新たに出来た医薬安全推進室の方・・・。

【交】厚生労働省としては、必要でしょう。

【厚】私が、省としての見解を述べる立場にない(笑)

【交】個人的には、出来るだけたくさんの情報を取りたいでしょう。

【厚】申し訳ないです。この場では、個人的なことは言えないんで。

【交】その通り。

【交】厚生労働省としては、もっと強く言えば、すべきでしょう。把握すべきでしょう。把握すべきであるんであれば、どういうふうなシステムでやって行くのかというのを次考えて、把握すべきですよね。厚生労働省としては。

【交】すべきじゃないとは思っていないわね。

【厚】・・・・。                         

【交】返事できない。            

【厚】そこは、・・・はい。

【交】詰まることじゃないでしょ。そんなもん詰まったら、国民に起こられるやん。(笑)すべきですよ。他の答えはないやん。どう考えるかですよね。どういう方向にもって行くかですよね。口すっぱくして提案してきてる訳ですよ。ねー、窓口を作って下さいと。

【交】一応・・・新しい部屋と、すり合わせいただいて。

【厚】そうですね。一つの大きな枠組みがそういうふうに出来つつあるということで、我々、特に副作用っていうか、そちらの方の窓口とどう連携とれるかというところですね。

【交】ただ、もう一回改めて言えば、そういうことを初めから分からない一般国民が、それを通常どういうところへ持ち出したら、それがどういう流れで流れて行くのかという、そういうイメージ化されたものを想定された上で、そことのすり合わせなり、役割分担なり、そういうものに多分繋がって行くんだと思うんですよ。だから、それが出来たから、そこと、おたく達とのどういう線引きと役割分担すればいいかだけでの話では、終わらないと思うんですね。

【厚】それは、外からも見える形にはするんだと思いますけれどね。ただ、後は省内の中での作業分担というか、中での話だけですから。

【交】はい。改めて文章出しますから、検討して下さい。じゃあ、三番お願いします。  

【厚】現行「分娩監視装置等」とある「等」に関しましては、審議会の相談委員となって頂いている先生方にも相談しましたところ、まあ、かなり、既に、現時点におきましては、分娩監視装置の普及率もかなり上がってきていることから、「等」をとるという方向で、改訂を現在進めておるところでございます。

【交】はい。いつ頃の予定でしょうか?

【厚】えっと、時期を確定はちょっとできないので、まあ、早期にさせて・・・、次回までに何らかの目処が立っているものと思われます。

【交】これは、厚生労働省の医薬安全局の方が、製薬会社の何ていうんでしょう、組合じゃない・・・日本製薬団体連合、あちらの方に伝えるわけですか?  

【厚】そこを通じる場合と、もう直接企業に指導する場合とあります。個別の会社に言う場合、数が多いと、効率性の観点から、そういうところに調整を果たす場合もありますけども、今回のケースは、それほど企業数が多いわけではないので、場合によっては、直接かも知れません。

【交】十社くらいですよね。

【厚】いずれにしても、間接的であれ、直接的であれ、そういったような・・・。

【交】次回までにというと、三〜四ヶ月後ですよ。そんな悠緒なこと言わないで、もっと早くに。

【厚】もちろん、もちろん。(笑)

【交】去年言ってることですからねー。そもそもは。出来るだけ早くに。例えば明日にでもとかさー。ああ、明日は土曜日なんで、来週の早々でもね。

【交】じゃあ、四番。

【厚】四番につきましては、三番をまず受けた形で、「等」が三番の方で外れてるということで、分娩監視装置は、必ず使っていただくようになります。その一方で、帝王切開既往歴のある妊婦の方についても、既に、同じように「禁忌」の中で子宮破裂等が起こりやすいのでという。

【交】「禁忌」じゃないですよ。   

【厚】すみません。「警告」の中ですね。そこを強調して書いております。その二つをもって十分な「警告」を発しておるということと、あと、また、帝王切開の既往があったとしても、今度の分娩にあっては、経腟分娩も可能であるというか、またそこで帝切を繰り返すことによる危険性というのも別途起きてくるわけで、やむを得ず陣痛促進剤を使用せざるを得ないということもあるわけで、「禁忌」という形にしてしまうと返って、妊婦の方の※※リスクにさらすことに繋がり兼ねないので、帝王切開の既往の方を「禁忌」とまで位置づけるのは困難ということで、以前より申し上げていたことかも知れませんけども、どうぞご理解していただければと思います。

【交】だから、「禁忌」にしないんであれば、「内測法」で分娩監視をしろというふうに変えて下さいという要望なんですよ。

【厚】今回は、「内測法」までは、入れられるところまでは、いっていないんですけれども、「分娩監視装置」までは義務付けるということで、三番のところで申し上げましたように、対応を図らせていただきますので、「内測法」という形まで、具体的に記載が出来るかどうかにつきましては、まず、分娩監視装置を必ず使うというところで、・・・その上で、もちろん帝王切開の既往のある方は、子宮破裂のリスクが高いんだよということは既に、書いてある部分でございまして、その上で、分娩監視装置を必ず使いなさいと警告されているということから、内測法とまで、細かくはちょっと、今のところ直ぐには書くということよりは、まず、「等」を外すということから出来ればと・・・。

【交】一般的な使用者に対して、「分娩監視装置を」となるのは、良いことなんですけれどね、やっぱり帝切既往者ということは、それだけリスクも高いわけですから、子宮内圧の問題が大きいということになると、内測法でしか、測れないでしょう。裁判においても、内測法でしていないんだから、外測法なんだから、子宮内圧は分からないんだから、子宮破裂しても仕方ないんだという形になる訳ですよ。だから、子宮破裂を防ぐには、内測法・・・。

【厚】分からないからしょうがないということではなく、「警告欄」に子宮破裂が起こりやすいということは、既に書いてありますので、そこは、事前に分からなかったではなくて、起こり得るという想定のもとに当たるように警告されている訳です。

【交】だから、子宮内圧が高いか、正常か、低いかということは、内測法でないと分からないんですよー。だから、内測法をしてて事故が起こったのか、そうじゃないのかによって、考え方は随分違うんですよね。内測法が必要ないと、本当に思ってるんですか?

【厚】必要がないということじゃないです。内測法の方が絶対いいです。そこは、内測法とは明記はしないけれども、されてなかったとしても、帝王切開既往歴の方は、子宮破裂が起こりやすいんだという警告があることによって、それで尚且つ、「必ず分娩監視装置を使うように」と書かれていれば、それは当然子宮内圧まで見なければいけないなということでですねー。

【交】だったら、「内測法を使いなさい」と書くべきでしょう。子宮内圧までも見なければならないんだという考えがあるんであれば、今のは、ちょっとおかしいよねー。

【交】言葉を素直にとれば、内測法ということになる。

【厚】そこは、帝王切開既往歴の子宮破裂の起こりやすさということと、分娩監視装置を必ず使えということの、二本柱でもって内測法とまで具体的に書かずとも、あのー・・。

【交】すべきだということですね? 内測法をすべきだと。

【厚】すべきだというか・・・。

【交】した方がいいと言いたいんですね。ねっ。じゃあ、した方がいいですよと、書いたらいいじゃないですか。

【厚】えーと。

【交】今までも、「等」をとるという話は、あった。

【厚】もちろん一番お勧めがあってという話で、いくつかの選択肢、後は、教科書的な話で、各お医者さんの知識経験の基にやるって話と同じで、前から教科書みたいなことを全部とにかく添付文書に全部詰め込むんですかという話に、若干戻るところもあるんですけども。

【交】こういうことは最初から言ってるんだけどね、ちょこちょこちょこちょこ、小出しに変えて行ってる訳でしょう。最初に、パッと、もうこれ以上にないというくらいに変えたらいいじゃないですか。一気に。この際。

【厚】いやー、あのー。・・・。

【交】だからね。陣痛促進剤まあ使ってもいいと。百歩譲ってるんですよ。百歩譲って。

【厚】使ってもいいというか、使わざるを得ないケースもあるだろうと。

【交】だからね、使わざるを得ないと言うくらいであれば、ものすごく慎重に使う必要がある訳でしょう。

【厚】それは、そうです。そのために警告されているんです。

【交】だから内測法を特別にこの場合にはしなさいよと、書いてもおかしくはないでしょう。

【厚】えーっと、今回のところは、「等」を外す部分で・・・。

【交】いっぱいいっぱいなんだよ。(笑)

【厚】少なくとも、「等」を外して、分娩監視装置を必ず使うとした上で、尚且つ、帝王切開既往歴のある方についての子宮破裂の起こりやすさというのは、既に警告されている通りでございますので、そこのところで内測法まで今回踏み込んで、書けるかというと、まず分娩監視装置を必ず使うようにされたというところで・・・。

【交】じゃあね、分娩監視装置を使って、帝切既往者にしたけども、尚子宮破裂したということになれば、例えば、来年とかに、やっぱり内測法が必要ではないかと、いうことで。

【厚】そこで、内測法でなにかったとかいうことがあるならば。

【交】あるならばね。変わるかも知れないんでしょう。

【厚】さらに、措置を上げていく必要があるということであれば、改訂していくということになりますけれども、また「等」を外して、必ず使うとしたところでの状況で、もちろん、繰り返しますけど、既往のある方は破裂を起こしやすいというのは、既に警告されてることでもありますし。                   

【交】「連続監視」の件については、そのような文章になるんでしょうか?           

【厚】・・・それは、「等」を外した後の話ですか?

【交】あー、はい。

【厚】十分な監視じゃなくて、連続監視というふうにするということですか? この連続には、やっぱり十分な監視を越える何か大きな・・・。

【交】だからね、付けたり、付けなかったり陣痛促進剤を使いながらね、・・・。

【厚】でも、監視装置ってのは、記録のチャートを残すためには連続して装着していなければ・・・。

【交】ええ、いけないでしょう。

【厚】それは監視装置を使ったという・・・。

【交】意味がないでしょう?

【厚】分娩監視装置を用いた十分な監視というのは、正にそういうことなんじゃないですか?

【交】だけどー、使っていない医療機関がいっぱいあるの。いっぱいあるんです。

【厚】それは、そもそも使わない医療機関っていう意味じゃないですか?                             

【交】いやいや、使ってるんだけどねー。

【厚】付けたり外したりしてるんですか。

【交】そうそうそう。だから、例えば、四十分くらいで、元気だったら、「あっ、じゃあ、ちょっと外して様子見ましょう」じゃないけども、何時間か放置状態。また付けて、これは大事だ。これは緊急帝切なるわ、ということもあるんですよ。ですから、連続監視が必要なんであれば、そういうふうに書かないと、医者は分からない人がいるんです。

【厚】連続監視とまで書かなければ分からないかどうかっていっても、最終的に確認して、少なくとも現状の「等」は外す方向で、今作業を進めておりますので。

【交】ですからね、連続的に監視をしていなければ、付けていない時の様子が分からない訳ですから、後で付けた時に、これは大変なことになったと。

【厚】これまでは、「等」がついておりましたから、断続的に外したところも、その「等」の部分で見ていると、見て十分と言われたかも知れませんけれども、今、今回「等」がなくなれば、監視装置を使って監視するということになれば、一回外してる部分は監視されていないということになりますよね。

【交】ことにはなるのね。だけど、医者側は、「連続監視」と書いていないんだから、「連続監視しなくてもいいんだ」と、反論するんです。

【厚】それは、十分な監視じゃない・・・。

【交】そうですよー。ねえ。

【交】十分な監視というのは、曖昧な言葉で、今、現在としては、十分な監視というのは、連続監視であるとかいう文章を流したら別ですよ。

【厚】これまでは、「等」が付いていたから、そこの部分を、断続的な付けたり外したりする中でも十分だと、主張があったかも知れませんけれども、今回、「等」が外れれば、監視装置を使って、十分にと言えば、付けたり外したりということは、ちょっと・・・。

【交】相応しくないわね。

【厚】それはなかなか主張しにくいはずです。

【交】今は、医者の良心に期待してるんだと思うんだけどね、十分な監視という言葉を連続監視という言葉に変えなくても、行けますよとおっしゃってる訳でしょう。

【厚】「等」を外して、・・・。

【交】「等」を外したらいけるよと、思ってはる。

【厚】ええ、監視装置を使って十分にと言うことは、付けたり外したりということは・・・。

【交】これからは、今、出元さんがおっしゃったような、付けたり外したりするようなケースは、もう絶対ないだろうと、おっしゃってるんでしょう。あったらどうするんですか?責任とるんですか?

【厚】そう言われても・・・。

【交】そうなるじゃないですか。今、改訂しようという重要な時期だから、強く言わせていただいてるんだけども、今一番いい機会でしょう。

【厚】「等」の部分をもって、連続でなくていいと、言われていたはずなんですが・・・。

【交】それは、添付文書上においては、そうですよ。「等」があった時は。だけど、常識として、分娩監視装置なくして、そもそも使うこと自体おかしいと皆さん本当は思っているんですよ。だけど、それを知りながらも、付けたり付けなかったりしてる訳ですから、結局、分娩監視装置を付けていても「連続監視」(という言葉)がなければ、やっぱり付けない医師達は必ず出ますよ。そこを、「十分な監視」が「連続監視」だと思っているんであれば、より分かりやすいように、「十分な連続監視」という文章を付ければいいと思うんですよね。

【厚】それだったら、「十分な」でいいでしょう。   

【交】「連続監視」であれば、もちろんいいんですよ。(笑)

【厚】十分でない連続監視があるという・・・。

【交】それはあるでしょう。放っとらかして、付けてるだけ。あるんですよ。「十分な監視」が「連続監視」だと言うんであれば、より分かりやすいように、文章読めば、直ぐ理解できるように「連続監視」としたっていいじゃないですか。して下さいよ。

【交】なんで、付けたり外したりするのか分かります?

分からない? 十人が同じ時間に生まれるとしますよね。監視装置は十台ない。めったにない。ところが五台あれば、五台をくるくる動かせば、十人簡単に産める。いくらでもそういうことは、日常茶飯事にやっている。そう言った点では、「連続監視」って言葉がない限り、十分おきにちゃんと測っているんだから、十分に監視していますと、いくらでも言い逃れ出来る。小さいところなんか一台しかないところいっぱいある。そしたら次から次へと入って来たら、外してまた次に付けてと、そういう実態が、医療現場には実際にあるんですよ。       

【交】分娩監視記録の用紙がもったいないからという医療機関もあるんですよ。だから、保険点数のことも、もうちょっと見てあげた方が良いかも知れないんですよね。一時間以内と以上というふうにしか多分分かれていないんじゃないかと思うんですね。点数の採り方が。ですから、そこのところで、一時間刻みで、点数が採れるようにすれば、ずっと連続監視する方向で考えたいと思う方もいるかも知れないんですよね。私らが、そういうふうに言ったげるのは変な話かも知れないけど。(笑)だけど、実際そこも考えて見ないといけないんじゃないですかね。

【厚】今回は、「等」を外して、少なくとも、必ず使うと言うことで、それに付随して、今、「十分な連続」という文字を使えるかどうかも、併せて検討は致しますけれど、まず第一の改訂の部分と言いますのは「等」をとって必ず使うと言うことにしていただくという・・・。

【交】厚生労働省は、何人殺して、何人被害者を出せば、最低限の改訂をするんですか。

【交】これ、絶対に必要なことなんで、必要だと思ってるんであれば、やっぱり書いて下さいよ。必要だと思わないんだったら仕方ないけども・・・。今、思っていると言われたということは、連続監視が必要だと思ってるでしょう。だけど、書けないということは、そもそもおかしいのよね。

【厚】「十分な」が、意味を果たすのではないかと、考えていたんですけれども。

【交】我々は、そうは思っていない。

【交】ある人には、果たすかも知れないけれども、ある人には、果たさないんですよ。だから、日本語的に、文章を読めば、もう一目瞭然で分かるような形の表現方法にして欲しいんですよ。

【厚】これまでは、「等」がありましたので、外した時期も、付いてなくても、それで十分だと監視が可能だという説明がなされたかも知れませんけれども、今回「等」を外すことによって、それが(分娩監視装置が)、付いてなければ十分でないと、いうことですから、結局は「連続監視」と。

【交】じゃあ、あくまでも、「連続監視」は必要なんだけれども、その文章の表現は使えないと言われているんですよね。

【厚】いえ、使えないかどうかというのは、ちょっとまだ検討を。

【交】検討をしてくれると。

【厚】検討は、致しますけれども。

【交】じゃあ、検討を是非ともして下さい。

【厚】しかしながら、それが、変えなくて、「十分な監視」というままになったとしても、逆に、付いてなければ、十分でないという読み方をしていただいてですねー。

【交】ただ「十分」という言葉は、解釈が入り込む余地がある言葉じゃないですか? 「十分」という言葉の中に。これで、十分というのと、いや、ここまでやらないと十分じゃないというのと、「十分」という言葉の中身というのが、解釈の余地を残してしまうという。 

【厚】いや、そこは解釈の余地というのは、分娩監視装置が用いられているかいないかという・・・。

【交】いやいや、分娩監視装置を用いていても、さっきのように、少し外して別な人に使うと。だけども、それはある程度やってまた元に戻しても、これで十分ですよと、いうふうに言ったら、これでも十分になる訳でしょう。

【厚】個別の妊婦さんの状態を見た上で、十分かどうかと言うことになると思うんですけれども。

【交】「見た上で」と言っても、付けてない時は、みんな見れないんですから、「見た上で」とは、言えないのよ。分かるでしょう。

【交】だから、そういうふうに言う医者ってある訳ですよ。付けてない時でも、別な人にたまたまそれを使ってる。その時に、使っていなくても、十分だと思ってると。

【厚】今回の場合は、「等」が外れて、「分娩監視装置を用いて十分な」ですから、分娩監視装置が用いられていなければ、十分ではないと。

【交】連続でないとは言ってないんだから、確かに、分娩監視装置は使ってる訳ですよ。ある時間帯は。途中、外して別な人に使ってても、十分にやってますと言ったら、一応、使ってるということが前提に立ってるんだもん。

【交】そうなんです。(付けてなくっても)少々は大丈夫だと思ってる。そういう余地を残さない方がいいのではないでしょうかと言ってるんです。

【交】そうです。

【厚】余地を残す、残さないという趣旨のものではなくですねー。あのう・・・。

【交】じゃあ、何でそれを「連続監視」と言えないのかよね。

【厚】もちろん「連続監視する」という部分も今回、検討の中には、含めさしていただきますけれども、結果として、「連続」にならなくて、「十分な」の場合も有り得ると。

【交】それは、あなた達が、「連続監視」が絶対必要だと思っていれば、それは思ってるんだから、「このように書いた方が良いんじゃないですか」と一言言えば良いことですよ。

【厚】もちろん、こちらも、「連続」という形を含めた形の案も提示させて頂き、そちらの要望を受けた形でですね・・・。

【交】要望を受けて? 質問なんですけれども、ここに来られる方(委員の方)というのは、実態調査っていうか、視察とか、開業医とか行かれたことあります?        分娩監視装置というものがどんなものなのか分かってます?

【厚】資料は・・・(渡しています)

【交】資料ですよねー。実際見てない訳ですよねー。

【厚】パンフレットは見て、実際こういうのがありますよと。

【交】頭ですよねー。実際見ておられない。

【交】被害を本当に無くそうと思っていたら、その人に使ったら、その一台の分娩監視装置をずっと使うんだということでやらないと駄目なんですよ。実際はそうなってない実態から話してるわけだから。そういう時に、それで、十分なのか、十分な監視ということで、本当に連続で分娩監視装置と言う意味合いになってるのかね。そういう表現で。

【厚】そこは、今回「等」を外すということを第一として、それを受けた形での、それを用いて十分な監視をという。

【交】分娩監視装置を使ってたって、他にたまたま別な人に使ってたって「十分な監視はしてます」と言ってしまえば、それは「そうですか」となっちゃうのよ。

【交】それは、表現の仕方の問題だと思うんですよ。「連続監視」が絶対的に必要だと認識しているんであれば、「連続監視」と書くしかないじゃないですか。なんで、「十分な監視」という、どうでもとれるようなことを書こうとしてるんでしょうか。

【厚】どうでもとれるというふうには、考えておらない訳で。

【交】ということは、「連続監視」が必要だと思ってるんであれば、それを書けばいいんですよ。

【厚】そこも含めて検討はしますけれども、今回は、「等」がとれたことによって、それを使ってなければ十分ではないという解釈になってくる訳で。

【交】「使う」ってのは、どういう時に使うか規定していないからねー、最初に使うって言うより、「使っています」と、「使いながら十分な監視をしています」と、使っていない時間があったって、一応、分娩監視装置を使って、「この時間帯は使わなくてもいいと思った」と、ある時間帯はね。それでも「十分監視は出来ますよ」と言うかも知れない。そんなのさー。

【交】逃げ場を無くさないといけないのよ。

【交】例えば裁判等の争点になった時に・・・。

【厚】それは、もう「使用上の注意」というところをかなり離れてしまってるんじゃないかと・・・。

【交】そういうことが、裁判の争点になって来るのよ。でも。

【厚】ですから、それはもう、陣痛促進剤という薬を使う時の注意と言うよりも、むしろ、分娩ということを行なう手技上の手技という・・・。

【交】それほどいい加減にやってるという実態が、現場であるってことじゃないですか。そういう認識を持たなけりゃ駄目だよ。だから、被害がたくさん出てるんでしょう。

【交】そうですよー。

【厚】ですから、今回は、「等」はもう外してですねー。

【交】あくまでも、もう決まったみたいな感じですよねー。なんか。 「等」を外すのは、決まっているかも知れないけれども、「連続監視」。

【厚】「連続」の部分も、最終的にまだ確定してないですから。

【交】話は出したんですか? このように、「連続監視をするように」って。             

【厚】こちらとしては、順序としては、まず「等」は外しましょうというところから、相談をしています。

【交】これからだよね。「連続監視をしましょう」という話はね。はいはい。

【交】じゃあ、出来るだけ、宜しくお願い致しますね。

【交】はい。じゃあ、大きな四番。

【厚】四番につきましても、、継続されている例えば妊娠第何週、ビショップスコアが何点以下のという形の、この効果に関連する使用上の注意として、マイリスの注射とか腟坐剤を使う際の目安として記載をするということで、そちらも、進めさせていただいております。

【交】はい。これは、いつ頃の予定ですか? 

【厚】で、「監視装置等」も、こちらは、「等」があっても良いと前回言われておりますので、ドップラーですとか、「分娩監視装置等を用いて」という形を入れさせていただくように。

【交】はぁじゃあ「等」を付けた形で、「分娩監視装置等を」と。はぁはぁ。

【厚】今、作業を進めているところです。                   

【交】これも、時期的には、今のところは分からないんですか。同じ時期にということでしょうか?

【厚】ほぼ同時にと。

【交】※※※※※※※※。

【厚】基本的には、改訂を行なうのは、製品自体に付いている添付文書ですので、改訂を行なった際には、企業が各医療機関を回って、「こういうふうにに変わりました」というお知らせをして回るという義務になっていますので。   

【交】はい。変わる時に、ちょっと知らせてもらえませんか?

【厚】えー、そうですね。改訂が、最終的にされた時には、出来ていれば、その前にお知らせするように、します。どなたに連絡すれば宜しいですか?

【交】私(出元)に。住所変わりましたので、書きますね。

【交】「連続監視」のところは、今日来ておられるあなた達が、原案を作って検討してもらうということであれば、あなた達自身が理解しないと、そういう文章には永遠にならないよ。さっきの話では、「等」は外させてもらって、確認してもらうと言ってるけれども、「連続監視」については、あなた、どう思っているの。

【厚】「連続」というところも、織り込んで、まず、案は、こちらで提出させていただきますので・・・。

【交】はい。分かりました。じゃあ、産科看護婦問題。

【交】まだ来てないなあ。・・中断・・ 

【厚】今回もまた、ご質問をいただいたので、お答えしないといけないと思うのですが、まず一番目から。「前回の交渉時に、厚生労働省から各自治体へ、調査を依頼して下さいと要望をしたんだけれども、その後の調査結果を伺いたい」と言うことですね。「調査結果に違反があったら、どうするんですか」という話で宜しいでしょうか?

【交】はい。

【厚】昨年十一月、札幌で、学院の研修を修了した無資格者が、無資格の看護助手として働いていた人なんですけれども、その方が医療行為を行なったとして、保助看法違反の疑いで、書類送検されるという事実がございました。十二月一日には、衆議院の阿部知子議員の方から「質問主意書」が提出されて、二月二十七日に答弁書を提出したところです。これを受けて、三月三十日に、日母に対して、通知を出しました。日母の学院の研修について改善をして下さいということと、研修修了者の就業実態調査の実施を求めるという内容のものです。日母の方は、現在通知を受けて、修了者を対象に、就業実態調査を計画したいと考えていて、準備をされています。また、調査を実施される場合については、調査内容・方法について協議をするってことになっています。産婦人科を標榜する病院又は診療所に対しては、立ち入り検査の実施がされているんですけれども、無資格者である研修の修了者による助産業務が行なわれることのないよう医療監視の重点事項に加えてもらうよう、省内で要望を出しています。それから、最後のところなんですけれども、無資格者が医療行為を行なっていることが分かった場合には、「医師法」、又は、「保健婦助産婦看護婦法違反」の事案として、都道府県と連携して厳重に対処して行きたいと考えております。二つ目のご質問宜しいでしょうか。これにつきましては、現在調査を要請しているところなので、というところで、今回答えとさせていただたいんですけれど。

【交】阿部議員の質問主意書の回答が、昭和三十七年度から、平成十一年度まで二万四千五百五十九名の修了者がいると報告されてまして、それとまた別個に、平成二年度から平成十一年度に、入学が六千百四十四名、その中の無資格者が七百四名とあるんですが、この三十七年から、二万四千五百五十九という数字が出ているのにも関わらず、何故、無資格者の件に関しては平成二年からになっているのかが分からないんですよね。おかしいですよね。

【厚】あーあ、おかしいですね。聞いているんですけれども。(笑)聞いてるんですけども。でも、無資格者の人が入っていたということは、日母も認めていますので、数が何人ですかということで毎回、毎回、来ていただいては、しつこく尋ねているので、・・・・・というところですが。

【交】現在、就労してるのが何人かということが、一番の問題ですよね。現在が。だから、卒業者が何人いたのかということも、まあ知りたいことではあるんですが、今実際に資格のない方が産婦人科で、どのような仕事をしているのか、そこが最も知りたいことですので、そこのところをしっかりと、事実をきちんと報告してもらいたいんですね。

【厚】はい。そのようには考えてはいます。

【厚】まさに、先程申し上げた、日母に対して通知を出しているんですけれども、その中でも、研修修了者の医療機関での就労実態というのを教えてくれと項目に書いてますんで、これから日母がどういうふうに調査をするのかということなんだと思いますけれども。

【交】通知は、二月一日ですか?   

【厚】三月三十日です。

【交】向こうは、就業実態の調査を予定しているようにおっしゃいましたよねー。

【厚】はい。それは、彼らが理事の方に、うちの課に説明して行きました。

【交】いつ頃から、調査に入るとか何とか、言ってませんでした?

【厚】なるべく早い時期にやりたいんだけれども、日母も、どうも中央の東京にいる人達が、今動かなければいけないという時期なんだそうです。彼ら曰く。まあ、色々あるんだと思うんですけれども、中央でやりたいということで、準備をしてるんだけれども、なかなか話が詰まっていかなくてという、・・・。早くして下さいということと、早く協議をしましょうということは、申し入れております。五月十一日までに、一応結果について報告して下さいというふうに、通知では言っておりますので。日母は、現在、五月十一日というのを、通知で、出したんですけれども、これ位あればいいかなと、こちらで考えてお示ししたんですけれども、ちょっとそういう事情なので、もうちょっと時間を下さいというようなことを言っておられます。

【交】十一日はちょっと無理そうなんですか?

【厚】先ず、それを、これから確認しなければいけないんですけれども、先日申し入れた段階では、「五月十一日どうかなあ」というふうなニュアンスはありました。はっきりとは言ってませんので。 

【厚】調査することについては、内容はこれから協議すると言うことで、やることはやると。ただ日程だけですね。もしかしたら、十一日という、うちの方からの期限は・・・。

【交】五月十一日までに出してくれという形でお願いして。

【厚】通知は、そのように出しています。

【交】もうちょっとかかりそうだと。今の話だと。

【厚】それは、ちょっと分からないですね。

【交】十一日になって見ないと。

【厚】ちょっとバタバタしてるんで、ちょっとどうかなあと。

【交】質問としては、提出していないんですけど、前回の話の中で、静岡県に、厚生労働省の方から、連絡をして欲しいとお願いしましたよねー。管理指導課と協議して、知らせるかどうかということだったんですが。       

【厚】それでですね。調べたんですけれども、おっしゃっておられる医院が、現在ないということなんです。

【交】えーっ、ないんですか? ないの?    北西産婦人科。ないんですか?

【厚】閉められたということなんです。

【交】閉鎖? そんなことないよ。 

【厚】それは違うんですか? 

【交】いつ閉めたんですか?

【厚】それは、日母の方から言われたんですね。

【交】嘘だね。これまた。汚ねーなあ。それは、日母から聞いたけど、実際調べたことじゃないんですか? 

【厚】日母の静岡県の方からは、現在、あるかどうかを確定することはできないという返事をもらってるんですよ。それで、その前に、調査に入った時の医療監視に入った時のことは、何人働いている人がいましたということは確認はしていますが。そういったことがあったようですがと、尋ねた時には、「何かあったようなんですけれども、ちょっと分かりません」と。

【交】産科看護婦・・・。

【厚】北西産婦人科ですよねー。

【交】はい。そうです。

【交】トップにいると聞いていますよ。医師会の産婦人科の。

【厚】トップ?

【交】トップで、役職についているという意味でしょ。医師会というか、日母かな。                           

【厚】日母の富士市の・・・県ではないんですね。

【交】今回、私達は、富士・富士宮の方で、アンケート調査をしようということで、出したんですよー。そうしましたら、私は直接北西なんて行けませんので、他の会員の方に行かせてもらったんですけれども、封も開けないで返されていますし、他の委員の方からも、私が持っていった所は、直ぐ翌日くらいに返答が返ってきたんですけれども、その返答を書いて下さった医者の方から、昨日、富士・富士宮の方の会合があって、こういうアンケート調査に答えると、格差が出るから拒否というか、アンケートに答えないことを決めたらしいです。 

【厚】アンケートというのは、どのようなアンケートなんでしょうか?

【交】これなんですけれども、それで、医療機関を選ぶための一応の資料とするためのアンケート調査なんですよ。だから、この産科看護婦問題とは、別個なんで、ちょっと時間がないんで、あんまりこういうことはちょっとね。

【交】その時に、北西は、いたと思いますので、そういったことを言っていましたので。

【厚】なるほど。       

【交】それは、いつ頃なの?

【交】今週の十七日です。

【厚】日母も医療関係の色んな資料を手元にあるものを見て、どうも静岡で、お子さんを亡くされた方がいらっしゃってと言うことで、そこの診療所の先生は、亡くなられてですね、示談になりました。多分それじゃないでしょうかという話を、しておられました。

【交】全然違います。

【厚】それは違うということですね。

【交】アンケートに答えて下さった医師が、「出した」と言ったら、吊るし上げにあったと言われましたけど。勝手にそんなことをしたら、困ると。問題になるような内容はないですよ。破棄してくれと頼まれたんですよ。それくらい、北西は、そういう立場の・・・。

【厚】では、その北西さんではない人ですね。日母がそう思ってるのは。

【交】そうですね。実際、まだ裁判中ですし。開業していますよ。

【厚】分かりました。静岡では、今あるということが、私が直接担当の人にかけられたのではなくて、私のカウンターパートの人にお話を聞いたことなので、確認をしてみましょう。

【交】はい。それと・・・。  

【厚】確認の内容は、取り敢えず、北西医院があるかということと、そこでどんな・・・。

【交】資格のない方が・・・。

【厚】それは、調べていないと、ちょっと分からないかも知れないんですよねー。

【交】一応、情報として、去年の話ですけどね。女性が六人いて、三人が准看護婦で、三人が資格のない方だと言うことだったんですね。今は、分かりません。今はね。今日現在は、分りません。去年の段階では・・・。

【厚】何月ですか? 

【交】毎日新聞社の方が、直接取材して聞いたらしいんですけども、去年の二月か三月くらいの春頃だったような。

【交】このアンケートをやる中で、ある医者が、こういったスタッフを調べると開業医はなくなると言われたんですよ。

【交】そんなのは、おかしいよね。

【厚】別にそれは、答えられると思うんです。

【交】助産婦や看護婦が何人いるとかの項目を、ちゃんと入れられる開業医は少ないってことだと思うんです。それだけ、静岡だけかどか分からないですけども、それだけ、ちゃんと正式に答えられるところが少ないと言うことだと思いますけどね。それについては、調べていただく・・・。

【厚】現在、北西、私達は調べる権限はないので、県の・・・。

【交】監視に入ると言われましたよね。保健所ですよねー。

【厚】ただですね。保健所が入るんですけれども、診療所は、必要に応じてという形になっているので、そこが、私達にとっては、ちょっと難しいところなんで。

【交】じゃあ、本人が言えば本当は一番いいことなんですね。保健所の方に。

【厚】本人が言っていただいても、ただ、診療所は、ご存知の通り、人員配置の基準が、助産婦を置きなさいとは言っていないと思いますので。

【厚】医師さえいればいいんですよね。

【交】ですので、そこはちょっと、どうかなあと。

【交】だから、誰が何をしてるのかが問題であるということですよね。

【厚】はい。

【交】もう一つ、「全国日母産婦人科看護研修学院卒後研修会」というものが、無資格者が参加できるのかどうなのかということを確認して下さるということで。    

【厚】これについては、研修の内容が、専門家が聞くような内容で、無資格者の人が、まあ聞いてもいいのかも知れないけれども、聞いてそれをどうするということではないでしょうと言うことで、日母に指摘をしております。今後、無資格の人は、全体の研修会には入らない、入れない。

【交】ということは、これまでは入っていた。       

【厚】入っておりました。   

【交】やっぱり入っていたでしょう。そうなんですよね。入ってたんですね。

【厚】でも、もう「分かりました」ということで、最初は、大分頑張られたんですけど・・・(笑)、聞いてもいいんじゃないでしょうかと、一般的な知識として持っておいても、一般の人だって知識は必要ですよね。なので、聞いてもいいんじゃないでしょうかと、主張はされております。

【交】はい。ということですかね。次回の交渉は、三〜四カ月後なので、五月十一日前後に、結果が来たならば、お知らせいただけますか?

【厚】それが来るかどうか、はっきり言えないですけれども。

【交】来たらでいいですから。

【厚】来たら、結果を・・・。

【交】人数的なことですよね。

【厚】うーーーん。

【交】それとも、あなた方が、記者会見で、こういう状態だということを、プレス発表して下されば別に問題ありませんが。

【交】そういうことでは多分ないと思うんですよね。

【厚】調査されるのは、あくまでも日母なので、調査結果を公表されるのは、日母だと思いますが。本当は、日母に直接聞いていただいて、日母がされるということなので、日母が、おっしゃるというのが、本筋かなと思います。 

【交】だけど、これ、国民の健康にかかってる問題ですので、厚生省がきちんと把握した結果を報告するってことであれば、日母の問題ではないんですよ。          

【厚】日母に、うちの方で調査してくれという形なんで、日母の方で、結果をお知らせしても良いということであれば、それは確認して・・・。

【交】本来は、あなた方が文章出して、それに対して回答が来るって形でしょう。とすれば、厚生省から言ったっておかしくないんでね。そうですね。あなた方が言ったんじゃなくて、向こうが独自にやったものを、厚生省がたまたまもらったものを、厚生省が言うって話なら、おっしゃることは分かるんだけどね。出せと言って・・・。

【厚】一応、(こちらが)出す前に、考えていらしたようなんですよ。だから、やっぱり問題なんだということで、本部の方は、資格のない人が助産を行なうことを大変重く受けとめられて、やっぱり調査をしなきゃいけないんじゃないかと、考えていらっしゃるんですね。その辺のところを私達は、やっぱり、ある程度、やりたいと言って、される調査と受けとめてはおりますので、公開されると言う意志を尊重して・・・。

【交】尊重しようと? 向こうから発表すべきだって?

【厚】まあ、相談して見ますので。

【交】そうですね、知らせてもらっていいということになれば、こちらに住所を書きましたので、お願い致します。

【厚】はい。

【交】産科看護婦問題終わりですね。ありがとうございました。

  〈帝切時分娩介助料問題は、中止となった。〉


 次回の交渉は、九月二十一日(金)の予定ですので、時間のある方は、是非とも参加して頂きたいと思います。

 翌日、二十二日(日)午後一時からは、東京・中野サンプラザにおいて「厚生省交渉が五十回記念集会」が開催されます。

 当日の予定は、最初にこれまでの交渉にそれなりに関わって頂いた議員、医師の方々にリレートークという形で、お話いただきたいと考えているそうです。具体的には、参議院議員竹村泰子さん、衆議院議員阿部知子さん、佐々木静子産婦人科医、中里武医師に、十五分程度お話頂くことになっています。今の医療状況の中で交渉団に注文を頂き、今後の運動への参考にしたいと考えています。

 交渉団としては、これまでの活動を小冊子にして、出版することを計画しているとのことです。


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