◎家族助けようと火の中に＝男児死亡、もう１人は曽祖母か−愛知

　２１日午後４時ごろ、愛知県新城市大宮の会社員滝川康男さん（５８）方から出火、木造２階建て住宅約４３０平方メートルを全焼した。１階居間付近から折り重なるように倒れた２人の遺体が見つかり、県警新城署の調べで、１人は滝川さんの孫の稀良斗ちゃん（５）と判明、もう１人は母フミさん（８１）とみて、身元の確認を急いでいる。

　フミさんはインフルエンザで寝込んでいた稀良斗ちゃんの兄（８つ）を助けようと家の中に戻り、被害に遭ったとみられる。稀良斗ちゃんは、その後を追い掛けるようについて行ったという。

　調べでは、稀良斗ちゃんと母親（３３）が帰宅したところ、玄関横のパソコンやゲーム機が置いてある部屋から火が出ているのを発見。在宅中のフミさんら家族３人を避難させたが、稀良斗ちゃんの兄がいなかったため、フミさんが家の中に戻ったという。兄はその直後に自力で脱出し、無事だった。