57回厚労省交渉の記録

(2003
年12月12日)


<厚労省側参加者>

一戸 和成 (保険局 医療課 課長補佐)
小島 千枝 (医薬食品局 安全対策課 専門官)
飯田 明子 (医薬食品局 厚生労働事務官)
渡邊 伸一 (医薬食品局 課長補佐 )
上田真由美 (医薬食品局 総務課 医薬品副作用被害対策室 主査)
佐久間信一 (雇用均等児童家庭局 母子保健課 予算係長)
宇都 洋一 (医政局 医事課 試験免許室 免許登録係長)
高岡 成佳 (医政局 看護課 企画法令係)

<当会会員参加者>

田村チカ子・赤羽幸生・山下睦子・池田夕紀子・伊地知久美子・田代久美子・出元明美・勝村久司


<今回の質問および要望・交渉内容の目次>

1 陣痛促進剤問題

2 陣痛促進剤の添付文書改訂問題

3 産科看護師問題

4 分娩介助料について

5 医薬品副作用被害救済機構について


1.陣痛促進剤問題

(1)前回交渉以降に、陣痛促進剤を被疑薬とする副作用被害の報告があれば、報告いただきたい。
(2)前回報告した副作用5事例の医療機関への調査結果を報告いただきたい。
(3)5事例を見て、厚労省及び製薬企業が何か対策をとったのか伺いたい。
(4)新しい薬事法で、医師・歯科医師・薬剤師からの副作用報告が義務化された。ペナルティーを設けることが、そぐわないのであれば、薬事法以外の法律、例えば、医師法等に設けるべきと考えるがいかがか。
(5)患者からの副作用報告制度を作る必要性について、「検討します」と回答いただいた。進捗状況を報告せよ。


【厚】前回以降の副作用の報告一覧です。今お渡しした例は、7例あると思いますけれども、そのうち前回いただいた5例全て全部入っていることになっています。
【交】5例全て入っている。
【厚】はい。
【交】じゃあ、(3)番。
【厚】添付文書について、既に、過強陣痛なり、胎児仮死に関する注意喚起がなされておりますので、今回症例の報告を受けた後の使用上の注意の改訂等の対応はとっていないんですけれども、企業に対しては引き続き使用上の注意の喚起を行うというようなこととともに、厚生労働省としても副作用の情報収集に努めて行こうと考えております。
【交】これ、だけど、こういうのは、何で起こったのですか? どういうことが理由で起こってるわけ? 何の改訂もしないわけでしょう。
【厚】既に、過強陣痛なり胎児仮死などのような・・・。
【交】どうして起こったと考えてるの? こういうことが起こるのはどうしてなの? 何がまずいの? 起こらないようにしたいわけだよね。
【厚】そうですね。
【交】何が原因で起こったと思ってるの? 考えてるの、あなた方は。
【交】少なくとも、今まで能書改訂とか色々やってきたけれども、それでもまだこうやって起こっているわけでしょう。何をすれば、今の厚労省はこういうことが止められると思っているんですか? 
【厚】こちらとしては、可能な限り企業に対しても、注意喚起をしていただきたいと考えております。
【交】それだけじゃあ、同じことになるだけじゃないかなあ。何が原因なのかということがもうちょっと検討されないと同じことが繰り返されるんじゃないの? 一応これまで改訂やっていますよねえ。しかし同じように起こってますよねー。何が欠けている部分なんですか? あなた方は考えるんですか? 医療機関側の単なる薬の出し方がまずかったんですか? それとも、他に何か考えられることはないですか? それとも何なんですかそれは。同じことが起こるということは、どういうことが原因だとあなた方は思うんですか? 
【厚】原因・・・。
【交】だって、これだけまだ起こってるでしょう。これだけのことが起こってて、胎児の死亡だとか、子宮破裂とか起こってるってことは単なる妊婦の個人的な問題なんですか? それとも、薬の副作用なんだから、感受性の問題だと考えるんですか? 何だと考えるんですか? 結局はそのことを追求していかないと同じこと繰り返されるわけでしょう。
【厚】私どもとしては、薬の副作用であれば、先程申しましたように、添付文書に注意書きを書いて情報提供するというようなことで、使用される医師の方に情報提供して適切に使われるようにということで。
【交】適切に使われているんでしょう。違うんですか?
【交】これ、どういうふうに使用して、どうなったかは厚労省は把握しているんでしょうか?事例として。単に、薬剤が何で、どういう副作用があったというだけではなくて。どのように使用されて、どのように分娩監視がされた結果こうなったのかということを厚労省としては把握できているんですか?
【厚】企業が報告している範囲以内でということであれば、その範囲内で。
【交】把握内で把握できていて、それに対して、どのように考えているんですか?それぞれ事例として。医師の使用方法がまずいとか・・・・。
【交】これだけだと、足りないと思うんだよね。
【交】どういう薬をどういうふうに使ったのかも分からないし、前に、分娩監視がされたのかどうかということも書いて下さいと言ったら、「はい、分かりました」と言われたのに、一切書かれていないでしょう。だから、こういうのがありましたと言っても、どういう経過でどうなったのか、さっぱりわからないということがまずあって、先ず、厚労省がこれをどう理解しているのかが知りたいんですよ。医療過誤的な要素が大きくあるのかいうことですよね。どう使ってどうなったかということは、そういうことなんよね。きちんと把握できれば、厚労省とか、製薬会社としても、病院に対して、こんな使い方はまずいんじゃないかと、ちゃんと使いなさいと指導とかすべき場合もありますよねー。あまりにもひどい使用法をしていれば。そういうことがあっても、指導しないんですか? 
【交】それぞれの事例のもう少し詳しいのはあるんですか?
【厚】企業からはいただいておりますけれども、今はもってないですね。
【交】記憶はあるんですか?
【厚】今、詳細には記憶してないですけど・・・。
【交】それは、いただけるの?
【厚】いや、今ここでそれを出すというわけには・・・。
【交】僕ら見てないじゃないですか。それを読まれたんですか?
【厚】ざっとですね。
【交】ざっとって感じ。そこで何か問題意識感じなかったですかと言うこと。あーまー、放っとこうかと思ったのか・・・。
【厚】放っとこうとは思ってないですよ。
【交】どんな内容だったか、どう思ったか教えて欲しいってことです。もう少し詳しく。
【厚】個別の報告につきましては、被害者の会の皆さんもご存知のことで、お話するわけにはいかないのはご理解いただいて・・・。
【交】だから、どんな内容だったから、行政としては何もしないと判断したのか。こんな内容だから行政として動かなきゃいけないと思ったとか。そういう趣旨を伝えて欲しい。
【厚】対策につきましては、その後の部分もございますので、そこでもう一度お話させていただくということで、次の・・・。
【交】(3)の答えは、「どんな対策をとったのか伺いたい」ということで、「何もとっていません」という答えですか?
【厚】この5例に特に関連して対策をとったということはございません。
【交】えっ、そうですか〜。それは、ひどくないですか? 前回報告した5例は、どういうことで入ったんですか?
【厚】検討させていただいたことも含めまして、後の対策について、またの相談することもあるかと思いますので、そちらで話をさせていただくということで。
【交】ちょっと聞くんだけど、どうして報告した5例がここに入ったんですか? 今まで、そういうことは全くなかったでしょう。それはどういうことか、ちょっと。
【厚】やはり、こちら7月30日を境に医療機関からの協力を要請しておりますので、そういう形もあったというふうに解釈をして、それが必ずそれだったと特定はできないんですけれども、もういうことを前向きに捉えられたのかなーと。
【交】自主的に送ってきたん? 
【厚】いえ、こちらから。
【交】要請したの?
【交】製薬会社に話をして、製薬会社が医師に伝えて、しょうがないなあということで認めたってことですよね。
【厚】製薬会社に詳細情報をお願いいたしまして、今回、ご報告をいただきました。はい。
【交】それは、こっちから、こんなことがありましたって報告があって、結局そのルートがなかったら病院は問題意識持たなかったということ?
【交】おそらくそうでしょう。
【交】問題じゃないでしょうかねー。これって。
【交】そりゃそうでしょう。今まで、それだって答えてくれなかったんだからね。
【交】今回は珍しいということは、8月1日からの法改正という形があるからですよね。
【厚】そこが要因になったかも知れないということですね。前回いただいた資料で前から言われていましたので、企業の方に対しても、資料を元に情報収集をしなさいという指導をこちらの方からも繰り返しして、情報が集められたと言う状況です。
【交】法律を根拠にできたということは、大きな力になったですね。
【厚】その背景は分からないんですけれども。
【交】じゃあ、続きを行ってもらいましょうか。(4)番。
【厚】薬事法には、医師等の行為を規制すると言う目的はないんですれども、今回入った医師等からの報告につきましては、医薬品副作用についてより早く、より多くの情報を集めて的確な迅速な安全対策ができるようにということを目指して、方向を義務付けたものなので、より多くの情報を集めたいという義務付けの趣旨からいたしまして、罰則を科すということは、これまでも申している通り馴染まないと考えております。医薬品につきまして、医師が副作用の疑いがあるということで、保険衛生上の被害の発生の拡大を防ぐために必要と判断した場合に、当然報告すべきだという考え方に基づいていますので、そういった防ぐためというような必要な判断というのは、専門的知見に基づいて行われる必要があるので、いつまでにどのような報告をするべきかというような要件を明確にするということが難しいので、他の法律に同じようなことを設けたとしても、罰則を科すことは難しいと考えております。
【交】例えば、医師法で罰則規定を設けるということは、あなた方の立場で可能なんですか?そういうセクションが違いますよね。
【厚】そうですね。私どもとしては、薬事法をやっておりますので。
【交】医師法を管轄しているのがどこか知らないけれども、そこへあなた方が依頼するという形になるのですか? 
【交】こういうことができないだろうかということを話をするのはできないのですか?
【厚】だから、罰則を設けるということにつきましては、私どもの趣旨と致しましては、より多くの情報を集めたいと言うことで、こういう制度を薬事法にも設けましたんで、どういう法律であっても、罰則を設けるというのは馴染まないだろうなあという判断をしています。
【交】問題なのは、さっきのように、もう実際被害者の方が動かすことのできない事実を突きつけて、それをMRに行ってもらって、それで初めて向こうも逃げられないから答えるというのはあるかも知れないですよ。だけど、全然そういうのがなければ、何もないわけだよね。多分。そこに私達が考えるのはペナルティーの意味があるわけよね。私たちが考えるのは。それがなければ、ペナルティーがなければ、ずーっと黙ってて言わない方が特って話になっちゃうよ。きっと。これを何とかなくしたいと思ってるから言ってるんでね。あなたが単にペナルティーは合わないとか、適さないとか言ってるけど、我々はそんなこと思ってない。
【交】だからペナルティーと言ったら、すごく重大なことのように思うかもしれないけれども、そうじゃなくて、単に「もっと早く報告して下さいね」と指導するこということ指導することも、その一つだと思ってもらったら良いと思うんですよー。「なんで3年後に報告するんですか」ということでも良いと思うんですよー。「もっと早くにどうしてできなかったのか」という苦情の一つでも言えるということが重要だと思うんですよ。
【厚】より多くの情報を集めたいという気持ちは私達の方もございますので、今年の夏から今までの運用で行っていた報告の受付を法律に基づく制度化をして、より多くの情報を集まるようにということで。
【交】集まって来てるんですか? 8月以降。
【厚】今のところ、分かっている限りでは、医療機関等からの報告につきましては、新しい制度になってから、大雑把ではありますけれども5割増しくらいは集まってる。
【交】熱心なところは出すけど、1番ひどいところは出さないままになってる。ひどいところをなくして行きたいんですよね。被害者は。そこにアプローチするような動きをして欲しいんですよね。今回、こちらが報告してなかったら出てきてました?
【厚】これは、今回の経緯から言えは、いただいた資料を製薬企業に情報提供して、これについて調べて下さいというようなことで。
【交】何か、想像つくのがあったからね。今年度の子宮破裂でしょう。あの人かなという感じでね。前回報告したものがあったからね。
【交】そこなんだよね。本当に提出してくるか。それを今のままだと、もう一歩踏み込まないと医療機関側から出てこないのではないかと気がするんですよ。
【交】実際7件のうち、5件は黙っとったんですよ。7分の5ですよ。2例は、どうやって集めたか知らんけど。そういう現状なんですよ。義務化したと言ったってね。何でかと言うと、ペナルティーがないからよ。隠そうと思っとったわけよ。そうでしょう。7件のうち、5件が黙っとったんだから。
【厚】隠す意図があってやったのかは分からないですけど・・・。
【交】何を言ってるの。隠す意図があったからずーっと黙っていたんでしょう。(副作用報告を)出すところはたくさん出すんですよ。一件も出さない医療機関が問題なんですよ。新聞沙汰になった件しか出さない。そこをどうやってきちんとやっていくかです。毎月、毎月出してきちんとやっているところは、逆に言えば副作用も把握して少なくなっていくし、全く出さなくて、出来れば隠そう、出来るだけ隠そうとしているそういう医療機関をきちんと出させるような方向でやっていくためには、罰則規定がなければ絶対に無理なんです。
【交】隠して出さなかった場合に、こういう罰則があるよということがあって初めて出すんです。
【交】そうですよ。一般的な考え方は。出さなくても何も言われなかったら、都合悪かったら、出したくないのはやっぱり人間の心理だと思うんですよ。誰でもね。そこですよ。
【厚】私どもの趣旨としては、より多く集めたいということで、罰することを目的に制度を作っているわけではないので・・・。
【交】罰しろと言ってるのではなくて、罰則規定がなければ、最も出さなければならない医療機関が出してこないということ。
【厚】ここで、残りの2例についてお話させていただきたいんですけれども、2例とも「ばんしゅつご」の・・・
【交】「ばんしゅつご」って何? 「娩出後」のこと? 
【厚】失礼致しました。娩出後のです。帝王切開による胎児の娩出後の弛緩出血が発生したという症例に使われています。こういう症例ですと副作用かどうか、実際にあった副作用から申し上げましても、非常に明確ですし、医師も感受性も含めまして、報告することが明らかですよね。今、報告しなかった症例について、正直申し上げて、非常な色んな要因が分娩の時には生じます。ですので、副作用かどうかという報告しなかったことが、罰則規定に入るかどうかは、非常に難しいところだと考えております。あくまでも、副作用が起きた時に、どのようにグレイゾーンに対して、これは罰則に値するんだというところは、非常に難しいのが分娩の時の副作用ではないかと考えています。確かに、副作用を報告すべきものを報告されていない状況は、他の副作用でもあると思います。全ての副作用が、私達は報告されている状況ではないと思います。そういう状況を少しでも改善するために、医療機関も含めまして、医師だけでなく、薬剤師も含めて、医療関係者の皆様にお願いしている副作用報告だと考えておりますので、今後やはり実際の全部でないにしても副作用の発現状況を把握するためには、プラスだと考えています。
【交】私の家内も子宮破裂で、子を亡くしているんですが、問い合わせても小野薬品に上がってきてないということだったんで、私の事故の時には、その医者が私に対して、死んだだけではなくてこういう事故の再発防止のために、これを生かすためにも必ず上げると口約束だけれども、約束したのに、結局は上がってなくて再度、「なんで上げなかったか」と聞いたら、「プロスタルモンのせいではないと思った」と、医師の個人的な判断でもって上げてないということは。そういうことからすると、これやったところで、個人的な判断で良いのかどうかってことですよね。法律的には、そぐう、そぐわないということは素人には分かりにくいけれども、一般人からするとペナルティーを設けることで、報告、今広く集めたいとおっしゃったけれども、広く集めることが何か妨げられるのかどうかが非常に、ペナルティーを設けようが設けまいが、決して妨げる方向にはならないんじゃないかと思うんですけど。
【交】基準が、グレイゾーンがあるから難しいんだということは、そもそも弱腰だと思うんですよ。義務化と言いながらグレイゾーンがあるからペナルティーは難しいってことは、そもそも義務化が難しいと言ってることに近い。これは。添付文書に書いてることと同じことが起こったと認識したら、必ず出してくれとか、グレイゾーンをなくすということは、ペナルティーが有る無しに関わらずやるべきであって。ペナルティーを設けるくらい厳密にやるんだったらグレイゾーンも解決しないといけないねということでは、今現在は、努力義務くらいになっていて、グレイゾーンの幅を大きくしていて、出すか出さないかはグレイゾーンの範囲以内なので、それぞれ自分達で考えて下さいよみたいな形になってしまっているように思ってしまいますよね。
【交】色々な要因が考えられるけれども、結果として何らかのアクシデントが生じた時に、それに着目して報告を求めると。もしかすると、それに対してどう思うかということは聞かなければならないから、どういう薬の使い方をしたのかということね。色んなチェックポイントがあるにしても、結果は、少なくともそこにアクシデントが生じたという事実があれば、報告をさせるということにしないといけない。その上で、本当にどうなのかは、もう一回、議論する場が必要になってくる。それによっては、さらに資料を求める必要が出てくるかも知れませんよね。医療機関側に。そういう形で、グレイゾーンの幅が段々少なくなってくると。方向性を考えていかないと、やっぱり必ず出すんだということにはならないだろうと。あくまでも基本は、グレイゾーン含めて出しなさいよということが大事なことですよ。結果はグレイゾーンだからちょっとはっきりしないから出さないというのでは駄目だよ。
【交】この5例は、厚労省は副作用だと思ってるから書いてるんでしょう?結果として。
【交】報告があったから書いているだけでしょう。(笑)
【厚】そうです。報告があったということで、一覧表にしてますので・・・。
【交】報告があったんですよねー。副作用として報告があったんですか?
【厚】この報告があったというのは、企業の方が因果関係を否定できないという判断をしたということで・・・。
【交】僕らからしたら、自主的にやらなくてもまた何かあった時には、企業が言ってきて、言ってきたときに仕方ないから出すというので、終わったってわけでしょう。病院からすれば。そうでしょう。この病院は自主的には報告しなかったけれども、企業が言われて出したら、やっぱり報告に上がってきたと。
【厚】企業の判断で、はい。
【交】今後も病院からしたら、それでいいわけでしょう。自分達が報告しなくても。何か報告しないといけないことがあったら企業が言ってくるだろうと。自主的に報告する人がいなくなってるんですよ。結果的に企業が判断したということは、「君ら本来自主的にやるべきことだ。今度からちゃんとやってもらわないと困りますよ」と言うんだったら、(医師側も)「言わなきゃあ」と思いますけれども・・・。
【交】どういう対応をしたのか、知りたいところですよねー。製薬会社の方が、医師に対してどういう対応をして、こういうふうに上がって来たのかということが知りたいですよね。
【厚】製薬企業が医療機関の方に訪問して情報収集の努力をして、上がってきたと・・・。
【交】どういう聞き方をしたのかなあと思うんですよー。厳しくなったからと言ってるのかなあ。2例というのは、どれとどれなんですか。帝切後に使ったと言ったんですか。前に使ってて、危なくなって帝切したということではないんですね。帝切後に使ったんですね。
【厚】生まれた後に、使って心停止した・・・。
【交】心停止、ああ怖いことよね。こういうのはどういう使い方をしたのかということは、ものすごい関心事でしょう。
【交】これ、予定帝王切開だったのか、そもそもオキシトシンを使ってて、緊急帝王切開の後にやってるのかはすごく・・・。多分緊急帝王切開でやってるのではないかと・・・。
【厚】その辺も含めまして・・・・。
【交】心停止、呼吸停止ということは、静注でワンショットでいったり、筋注でしたとかそんな感じですよね。これ、どういう使い方をしたかというのを前は書いていたんだけど、それがないねー。
【交】子宮収縮が遅いということで、その前にオキシトシンを使った可能性は高いですね。緊急帝王切開になる・・・。
【交】そういうのをきちんと把握して、どこに問題があってこうなったのかということをしないと、こういうことはまだいくらでも続いて起こりますよ。そのことについてどう対処したのかということは、まだ、これからと言われたんですね。何もやってないよ本当に。
【厚】持って帰らせていただいて・・・・。
【交】ここは、報告会の場ではないんですよー。交渉の場なんですよー。いつもそうなんですけれども、待たされて、じゃあ後日ということで、それが延び延びになっちゃって、解決にならないですよね。改善する気があるのかどうかっていう。
【交】副作用被害なのかどうかというのを医者が判断するのはおかしいわけでね。まず、正常でない場合。例えば、もっと具体的に言えば添付文書に書いているような副作用が起こったら必ず報告するくらいにしないと駄目でしょう。医者が判断しなくても良いんです。ショック死したと、心停止した場合、必ず報告しなさいと。分かりやすいじゃないですか。医者が「グレイかな白かな」と考えなくて良いわけですよ。そうしたら1番わかりやすいでしょう。医者が判断しなくても済むんだから・・・。
【交】今回の内容が「重篤な(副作用)」という文章がついてますでしょう。だから軽いものは報告しなくても良いと(受け)取れるのね。
【厚】そうではございません。
【交】でも、書いてることは「重篤な」と書いてある。じゃあ、それ直さないといけないよねー。
【厚】現実問題としては、既知のものを含めて医療機関にご報告いただいております。
【交】それは、ちゃんと読んでないからだよねー。要するに報告しないといけないという気持ちがあるから軽微なものまで報告したいということだと思うんですよー。今回の改訂をきちんと読んでいる方であれば、「あっ、重篤なものしか報告しなくて良いのか」と思って、軽いものは報告しない場合もあるかも知れないですよ。
【厚】始まったばかりの制度でございますし、少し様子を私達としては見て行きたいと思っております。
【交】制度が始まったばかりだって?たった2件だよ。こっちが5件出してるから7件になってるけれどね。放っとったら2件しか上がってきてない。それは何故かといったら基準がないからよ。グレイゾーンとか、さっきからおっしゃってるけどね。そういう判断させる制度にしかなっていないということですよ。少なくとも基準が必要であれば、ベストとは言わんけども、添付文書に書いてあるような副作用が起こった場合は、必ず報告するということが1番分かりやすいじゃないですか。
【厚】既知なものについても重篤な副作用は必ず厚労省に報告してもらうシステムになっています・・・。
【交】なってないからこないに2件しか上がってないんですよ。
【厚】それは、今後の課題だと・・・・。
【交】今後の課題と言っても、10何年待ってるよ。同じことを聞いてきてるよ。
【交】そうだよねー。
【交】その間に子供が死んでいってる。母親が死んでいってる。それを考えてますか?今後の課題?何人死んでから実現するんですか?
【厚】・・・・・
【交】答えて下さい。
【交】特に、例えば、(3)の陣痛促進剤に関しては、特に、被害が出てて、このように企業が調べてみたら企業が副作用だと否定できないと上がってきていると、促進剤に関して注意喚起を促すような文章を出すとか、(3)については、そんな答えを期待しているんですよ。
【交】本当に本気でする気があるんであれば、事例をきちんと検討して分娩監視が不十分だったからこうなったということもあれば、薬の使い方が添付文書に書いている通りでなくって、かなり杜撰な多い量をバンバン使っているとかいうことが出てくるはずなんですよ。きちんと検討すればね。カルテは病院にもあるわけですから。それがなされていないということは、やっぱり厚労省と製薬会社は何もやる気がないと理解していいんですか?
【厚】個々の方で検討するということにつきましては、前回こちらからお話しております添付文書の改訂につきまして、医薬食品衛生審議会の方の先生の意見も聞いて今検討しているところでございます。
【交】わかった。(4)に関しては、平行線ですよね。我々としては、そういうものがあることによってきちっと出させられると考えているので、どっかで、どこの法律になるか我々は分からんからね。どっかで考えるべきだと思うんですけどね。これは、ここで議論しても難しいでしょうから別の方法を考えるか、国会質問でやってもらうしかないんだけど。私達は、あくまでも、ペナルティーがないと、出さない人はずっと出さないと、これはもう医者の習性というか自己保身というのがあるからね。だから、どうしてもそこのところはきちっとして欲しいというのが我々の意見です。あなた方が、今後どうするかだねー。
【交】医政局と相談していただいた方が良いんじゃないですか?
【交】厚労省は遅れとんですよ。全部。僕らが持ってきて初めて行ってくるんでしょう。把握できてないんだから手が出ないでしょう。把握しないと。どれだけ被害が起こっているかね。この10何年。
【交】(5)は、どうですか?
【厚】患者からの自発的な報告制度、あるいは状況等につきましては、厚生労働省に直接電話なりメールなりを現在いただいていたり、あるいは本日のような場で、色々情報提供を受けるなり、あるいは医薬品機構のお薬相談室というような電話で相談窓口を設けるなり色々と情報をいただいておりまして、情報をいただいたものにつきまして、企業に対して今回お示ししたような形で情報の調査するというようなことを促したりして活動をしてきているところでございますので、今後も一般の方々からの情報提供を受けたものにつきましては、こういった形で活動していきたいと考えております。
【交】そういうことは、新たなことは何も考えないってことですね。
【厚】副作用の報告制度につきましては、こちらの方で一応検討はしたんですけれども、先程申しましたように副作用の情報を収集致しまして医療現場に対策をキックバックするという形でやっていますので、患者さんが現疾患の状況なり既往者なども含めた、医学薬学的な観点から判断された症例を医療関係者からいただいて対策を採るというような形で考えておりますので、一般の方からの情報提供につきましては、今まで通りの形を活用させていただきますけれども、情報提供について制度化させるということは今のところ考えていないということでございます。
【交】その辺の認識が甘いというか、少なくとも、薬害の問題というのは、片方の医療機関側の情報提供を待つばかりでは、余りにも片手落ちになってるわけですよ。両方の、被害を受けたと思う方の情報も提供ができるようなシステムを作って初めてバランスがとれるわけよ。そういうのができるのは当たり前だと思うけれども、何故考えないのか、不思議でしょうがないのよね。国民の一人としては。当たり前のことでしょう。
【交】10年前の陣痛促進剤の添付文書の改訂は、会が独自に入手して持ってきた被害報告で何回も改訂したけれども、国民の声なしには出来ないって言ってるの。情報を集約してデータベース化して行くってことですね。患者からの報告の窓口を作って、蓄積して行くということをしてくれと・・・。聞いたら聞きっ放しではだめ。思いつきでこれは企業に回そうかとか、この辺は企業で終わりにしてもよいとかいうのではなくて、それをもうちょっと蓄積していくことで生かされると。現にこの交渉と繋がっている。そういうことをしてくれという趣旨なんですよ。
【交】厚労省で作るのは大変だという思いが多分あるから、なかなか腰が重いということもあると思うんですけれども、各県にそれぞれ作ればいいじゃないですか。ねっ。
【交】あのね実際に自分で副作用を受けたりして、ばっと頭に思い浮かんで、厚生労働省に電話して見ようという市民が何人いると思うの・・・まずいないでしょう。保健所に駆け込んだり、病院に直接行ったって聞いてくれなくて門前払いで、そして頼るのが地元の保健所です。各地域に患者さんが直接話ができる窓口を作って欲しいということが我々、厚生労働省交渉の前からの要望なんです。厚生省にかけるという思いが一人一人の中に出たら、厚労省はパンクしてしまいます。なかなかそこまでは皆思わないで、地域の中で、どこに相談したら良いかと考える。それをすぐに生かせる場を作って欲しいと言ってるんです。それは、副作用に対する地域での患者の窓口を作れっていうこと。
【交】被害の会が出しているものについては情報は開示しているんですよねー。
【厚】こちらにいただいている交渉の記録はちゃんととってありますけど。
【交】医薬品機構とかは、開示してるの?
【厚】薬相談で受け付けたのは、事例集としてまとめてあると思いますが確認してみないとあれですけど・・・。
【交】電話やメールで相談が入るって・・・。
【厚】電話は、厚生労働省に入ったものは、逐一すべて文章になる形でとっていると。
【交】副作用の問題で電話がかかってきたら誰がとるんですか?
【厚】私どもの医薬食品局の安全対策課のものですが。
【交】書式とかあるんですか。
【厚】ええ。そうですね。
【交】検討しますと前言ってくれてるから、どのように検討されたのかを今日聞きたいんですよー。
【厚】それは、今、申しましたとおり、今のところある程度の医学薬務関係上の評価された医療関係者の方からいただいたものについて、評価するという形で。
【交】信頼性がないということですね。
【厚】そういう訳ではないです。
【交】そういうことじゃないの?今の。
【厚】そういう訳じゃないです。こういう場でいただいた情報につきましても・・・。
【交】こちらが報告しているものは、もちろん信頼性はありますよ。(笑)すごい。
【交】各県に医療安全支援センターというのが出来たんでしょう。ここで、薬の副作用を受け付けますよということをまずやって、それを厚生労働省が集約するというシステムを作ると、新たに作らなくて良いし、そこで副作用と思われる人がいたら、用紙に書いてもらえば、新しいものを作らなくてもこれで出来るじゃないですか。
【交】窓口をそこにして、薬の副作用もお受けしますよとすれば簡単に出来るよねー。
【交】安全支援センターは、まさしくこの仕事じゃわ。ええ。情報を集める。1番いいじゃないですか。折角努力してここまで作ったんだから、どうですか?
【厚】今のところ、医療安全支援センターが私どもの所管ではなくてですねー・・・。
【交】医療被害と薬害というのはほとんど一緒だからね。医療機関が信頼確保するために作ったんですよ。患者が初めて訴える場なんですよね。今日議論してもしょうがないから、もう一回次回に・・・。
【厚】そういうことが出来るかどうか、今のところ分からない・・・。
【交】あらゆることの相談を持ち込めることになっているから、薬害に関しての相談があってもおかしくないから。少なくとも。医療被害や薬害だけでなくて、医療に関してのあらゆる患者の相談窓口という、そういうところが、出来てるわけだから。患者の相談窓口ってのは、色んなことが出てくる。その中に、薬害の相談があったっておかしくないわけですよ。あなたは、信頼性の問題を言ってる。これは、色んな仕組みを考えなきゃいけないかも知れないけれども、実際の事例があるんだったら、それに対して医療機関側に問い合わせることができるのか、それを確認するとかさー。それいうことをやらないといけないかも知れない。基本のスタートがしていないんだからさー。先に後の話が出てきている。そうじゃないと思う。厚労省の別の組織かも知れないけれども、それを検討してもらいたいと言っているんです。今年の4月からスタートしてるんですよ。これからやるのにぴったりじゃないですか。
【厚】医療安全センターに集まった情報の中に、副作用に関するものがあったものについて、回してもらえるのかどうかですね・・・。
【交】あなた方の話し合いでしょう。回してもらえるかどうかという問題じゃないよ。何を考えてるの、それ。国民の立場からすると怒るよ。
【交】医療相談窓口は、あなた方の話は、薬害の話だから帰って下さいと言うわけ?そんなことにはならないよ。むしろ、受けるってことで、相談者の研修会とかやってるわけですよ。だから、そういうことだって構わんわけよ。
【厚】両方、私どもに提供を受けることが出来るのかってことを確認したいと思います。
【交】窓口があるんだからさー。そしたら、オープンに集めて下さいってあなた方言わないといけないよね。たまたま来たよということではなくて。あなた方の仕事でしょ。
【交】今、伺っていたら、私達患者からの声を集めて対処しようというふうな姿勢には思えないんで、改善されるように検討をして欲しいと思います。うちの管轄でないからと言うんじゃなくて、患者から上がって来るこの副作用の声はすごく大事なことだと思うんです。それを、もうちょっと真摯に大切に扱って欲しいと思います。
【厚】この場でいただいた情報などにつきましては、前回企業の方に情報提供してですね。
【交】そんな話はしてない。相談窓口の話をしている。作って下さい。
【厚】確認したいと思いますので。


2.陣痛促進剤の添付文書改訂問題

(1)前回交渉で、陣痛促進剤の使用に際し、「原則として分娩監視装置を常に用い、十分な監視をすること」と改訂することを約束した。改訂はいつ行われるのか、伺いたい。改訂されたのであれば、添付文書をいただきたい。
(2)帝切既往者に陣痛促進剤を使用することについて、改訂を検討していると伺った。進捗状況を報告せよ。


【交】じゃあ、2番。(陣痛促進剤の添付文書改訂問題)
【厚】前回の「原則として常に」というようなことにつきまして、薬事食品衛生審議会に聞いて見るということで、聞いてみたんですけれども、前回もこの場でも申しましたけれども、薬事食品衛生審議会の先生の意見等からも、現行の「分娩監視装置を用いて胎児の心音、子宮収縮の状態を十分に監視すること」というような表現よりも注意がゆるくなったような印象を受けると。これは現場の先生等からもやはり注意がゆるくなったような印象を受けるという状況のようなんです。ただ、「原則」というのを取って、「常に」というようなことだけにすると、これは前回もお話しましたけども、途中でトイレに行ったりするというようなこともありますんで、そういった場合に、「常に」ということにすると、患者さんにとっても、かなり苦痛になるので、単に「常に」ということも書けないなぁと言う状況になっています。
【交】えっ、まだ、これ決まらないんですか?「原則として」という文章を入れて、「常に」ということで行きましょう、と言われたでしょう。7月の段階で。
【厚】はい。
【交】あれから5ヶ月目ですよねー。まだ決まらないんですか?楽しみにしてるんですよ。
【厚】前回もお話したんですけれども、薬事食品衛生審議会等の意見を聞いてみるってことだったんですけれども、どうも前回、私ども「原則として常に」というお話をさせていただいたんですが、現在よりもゆるくなった印象を受けるということで、今の方が・・・。
【交】「常に」という言葉を入れるには、「原則として」と入れないと書けないということだったでしょう。
【厚】現行の記載の方がより適切ではないかというご意見をいただいたりしています。
【交】本当は、「原則として」を除けて、「常に」にして欲しいのが最大の希望なんですよ。別にトイレに行く時まで着けて行きなさいなんて言いませんよ。常識的な範囲でね。そんなことを言ってるんじゃないでしょう。そういう時ではない時には、ずっと着けておいて欲しいという意味ですからね。
【厚】そうすると、現行の記載の「分娩監視装置を用いて十分に監視をすること」ということでですねー。そのー・・・。
【交】それじゃあ、足りないんですよ。「常に」がないと駄目なんです。常に監視しないといけないということが分からない人が「分娩監視装置を用いて監視する」と言えば、着けたり、着けなかったりしても良いんだなあと判断する人もいるから、やっぱり、常に用いて欲しいと要望してるのは、そこなんですよ。「原則として」を除けてやっぱり「常に」にしますか?
【厚】「常に」にすると、そのー・・・。
【交】トイレ?
【厚】ええ。そういうのがあるので、単に「常に」にというのは難しい・・・。
【交】じゃあ、書いたらいいじゃない。トイレは除くと。(笑)
【交】だけど、食品衛生審議会でしたっけ。そちらの方に一々相談しなくても、厚労省が、これは絶対重要だと思えば、「そうやろう」と言えば話は終わるんじゃないんですか?絶対相談して話を聞いて、そこが駄目だと言ったら、厚労省が必要なんだと思っても、出来ないんですか?
【厚】私どもはこういう改訂をする際には、色んな専門の先生方の意見も参考にしながら・・・。
【交】参考でしょう。参考にするのはいいんだけどね。あの人は、ああ言ったけれども、やっぱり自分達としては、これが必要だという意見はないんですか?私達が、これだけ言ってるんですよ。
【交】結構、これに関しては前向きに考えてくれていると理解で良いんですよねー。
【厚】はい。
【交】だけど、日本語として、何が適切かということですよねー。要するに。僕らが言いたいのは、これで一見「分娩監視装置等」の「等」がとれて、随分良くなったと思うんだけれども、一時期着けているだけで、外してしまうということが事実起こっているということなので、それでは意味がないということを付け加えて欲しいということが、趣旨なんです。それで、何か良い表現はないですか。(笑)
【厚】表現としては、前回の・・・。
【交】連続して・・・。分娩中は、・・・何かないですかねー。
【厚】私どもの方も、常に十分に監視されることも重要だということもあるんですけれども、患者さんの安全性を考える場合には、何か起こった場合に、その後の体制が整っていることが必要であろうというようなことと・・・。
【交】それは当たり前のことです。違う視点で、何かが起こったかどうかを知るためには、これを着けてないから起こってることに気づかないんですよ。遅れる。何かが起こってることをいち早く知るために、これが必要だということです。常時着けていることが。それが着いていないから遅れるんです。気が付いたら高度徐脈だったと。着けた瞬間、(胎児心拍の低下に気付くことになる)僕の最初の子供もそうですよ。
【交】私もそうです。
【交】そういう趣旨で、書いて欲しいということです。
【交】「分娩監視装置等」の「等」が抜けた段階で、そういう文章になった時に内容としては連続してずっと着けることだと理解してると言われていますよねー。言われているんです。だから、ということは、「連続して着ける」ということを素直に書けば、何も難しい話じゃないんですよ。そんなにトイレに行く時まで絶対着けて行って下さいと言ってるわけではないんですから。そんなこと気にする必要ないですよ。
【厚】ええ。
【交】だから純粋に、「本剤を使用する際には分娩監視装置を連続して用い十分な監視をすること」というような文章にすらっとすれば、立派な文章じゃないですか。
【交】「分娩監視装置を用い、十分な監視をして異常の早期発見に努めること」と。そうしたらずっと着けなきゃいけない。異常の早期発見が目的なんですよねー。監視装置を着けたら直るわけじゃないから。異常の早期発見が大事なんで・・・。
【交】やっぱり連続という言葉が必要になってくるんですよ。
【厚】「分娩監視装置を用いて十分な監視をして、異常の早期発見に努めること」・・・。
【交】連続という言葉は入っていないけど、連続っぽいじゃないですか。(笑)そう、思いません?異常の早期発見に努めるために・・。
【交】難しいこと考えなくて、素直に文章作ればいいんじゃない。ぱっと見て、「あっ、そうなんだ」と理解できるように・・・。
【交】連続的に本当は使わなくてはならないんだと。使う目的は何なんだということで、使えば使うほど事故はなくなるんだから。僕は、その表現が適切ではないかと。
【交】ずっと着けていることが妊婦さんにストレスになるというお話を今ちらっと、おっしゃいましたけど、薬を使ってるんですから、何が起こるか分からないんですよ。それを早く発見するためには、分娩監視装置が必要なんですよ。ストレスがどうこうとは言ってられないんですよ。子供一人の命と母親一人の命が問題なんですから。そのストレスがあるからずっと着けてられないと言ってるお医者さんは私は、陣痛促進剤という薬をすごく安易に扱ってはるんと違うかなあ、思ってはるんと違うかなあと感じて仕方がないんですけど・・・。
【厚】トイレに行く時にまでずっと着けておくのは・・・と。
【交】誰がそんなこと言ってるのよ。
【交】次の審議会に、その案を出して下さいよ。
【厚】「分娩監視装置を用いて、十分な監視を行い、異常の早期発見に努めること」
【交】これを出してみて、委員の方がどういうか。
【厚】はい。表現を参考にして。
【交】着けたら「過強陣痛だった」というのは怖いからね。
【交】早くやって下さいよ。あまりに時間がかかり過ぎだよねー。では、次へ。
【厚】帝王切開の既往者に対します使用制限の注意喚起の方策につきましては、再度、医薬食品衛生審議会の委員の先生方から意見を聞いたんですけれども、その先生方から帝王切開既往者に経膣分娩は可能か否かにつきましては症例を基に、本人の希望をききながら総合的に医師が判断すべき事項と考えているというようなご意見でございました。
【交】それは、そう思っています。はい。
【厚】でー・・・。その際、必要な時についても、医学的な見地から判断されるべきであり、慎重投与という位置づけが適切ではないかという意見でしたけれども。
【交】「慎重投与」はいいんだけれども、どう使ったら慎重なのかが明記されていないでしょう。だから問題なんですよー。この報告している平成15年の前半。20代の子宮破裂。帝切既往者が子宮破裂してるんですよ。これを見てどういうふうに考えているんですか? これもきちっと提示しました?こういうことで、こうなってるんだからということで、こんな場合でも子宮破裂しても良いのかということですよ。
【厚】私どもの方としても、患者さんの安全を担保するということで、十分な監視というのはもちろんなんですけれども、緊急に対応できる体制を整えることも必要だということと、あとは、こういう薬を投与する際に、十分に患者さんに説明するということも、かなり有益だと思っています。
【交】審議会の中で誰が、そう言ってるの?産科医?「慎重に投与する」で良いと言われた医師。帝切した人が経膣分娩するだけでも、本当に怖がっていますよ。子宮が透き通っているくらいに薄いこともあるんですよ。きちんと臨床をやってる人、誰に聞いてもらってもいいけれど、それに陣痛促進剤なんて使えないでしょう相当怖くて。ただ、自分は使わないけれども、人が使うケースがあるかも知れないと言っている人もいるみたいなんですけれども、かも知れない議論で許しているために、一部の被害を起こしているところは何も考えていない。目的は何かと言ったら、もしかして、もしかして(使う必要がある人がいるかも知れない)のためにやる必要はないんですよ。一部目茶苦茶してる人たちの被害をなくすためなんで、かなり厳しく規制しても、本当に影響があって困ってしまうということはないと思うんですけどね。被害が減るだけであって。
【交】慎重投与で良いと言ってるんであれば、どのように使うのが慎重投与なのかということをちゃんと書いて下さいと前からずっと言ってるでしょう。それもちゃんと言えないで、慎重投与で良いんだと言い続ける根拠は何なんですか?早くやって下さい。早く。
【交】実際被害は起こってるわけだから、それを突きつけてないでしょう。あなた。
【交】報告しました?これ。(帝切既往者の子宮破裂の事例報告)
【厚】こういう場で、ご要望いただいているということは・・・。
【交】一般論ではなくて、(帝切既往者に使用して子宮破裂した)内容があるんだから、こういう結果があるんだから、それでも慎重投与でいいんですかと。具体的に話しないと駄目じゃない。
【厚】慎重投与ということでは・・・緊急処置の対応が出来るようにしなければ、そういうものができないと・・・・。
【交】緊急処置と言っても、破裂してからでは遅すぎるんですよ。破裂する前が大事なんですよ。
【交】陣痛促進剤被害が副作用の問題とか、医薬品の適正使用の問題ではなしに、薬害だと言われている理由は、何かと言うと行政の遅れこそなんです。僕らが指摘したことが、その時は、「このままでいいです」と言っておいて、5年後、10年後に改訂してるからですよ。その間に被害があった人は、どうなるんですか? 最大使用量を半分にしなさいとか、併用の問題などもそうですよね。これは、本当にやった方が良いですよ。「使うな」って。
【交】2の(1)と(2)は、改訂の方向で話し合ってると言っておきながら、結局、今日の話では後退してるとしか思えないんですよねー。その理由もちょっと、腑に落ちないんで、事例を突きつけて慎重投与という文章になってるけど、実際事例を見れば、慎重投与じゃないなという使い方をしてるんですよー。だから、こういう使い方をしてるから子宮破裂になってるんだということになれば、いけないということになると思うから、もっと現実を見てやって欲しいと思うんですよー。必ず、一回帝切した人が次に帝切しなさいと言ってるんじゃないんですよ。経膣分娩が駄目と言ってるんじゃないですよ。経膣分娩で自然分娩するのは、大いに結構。やって下さい。それで危なくなったら帝切に切り替えれば良いわけであって、陣痛促進剤を使うこととは別個の問題になって来るんで、そこなんですよ。それをやって下さいよ。早くに。
【交】オキシトシンは、感受性の個人差は、200倍以上あるんですよ。薄っぺらに透き通るでしょう。帝切既往者のお産の直前の子宮は透き通ってるでしょう。慎重に使ったんですけれどもと言って、子宮破裂の被害を起こしてる医療機関があるでしょう。誰が本当に困るの。そんなことされたら困るわと、文句を言うどこかの大学の医者が出てくるわけがないんよ。使ってないよ。
【厚】私どもも、先生方の意見もございますので・・・。
【交】安全を考えれば、やっぱり今のままでは、絶対いけない。今のままでは駄目。
【交】僕らの声を聞いた方が良くなるよ。(笑)
【交】もう一回、相当長いけれどね。
【交】重要な問題なんでやって下さいよ。重要なことは、帝切既往者が子宮破裂する場合には、傷のない方に比べて子宮破裂の切迫症状が表れにくいとも言われているんですよー。だから気がついた時には、もう「パン」と破裂した状態だったということもあるのね。じわじわときて「ボッ」と破裂するというのが、帝切既往者のサイレントラプチャーという言い方があるんだけどね。そこなんですよ。だから症状が余り表れなかったから子宮破裂する症状が分からなかったから病院には過失がないという言い方も出てくるんですよ。いいですか。となると、使われた側は、症状がないのはそれは帝切既往者が子宮破裂する場合に、そのようになるということは、どんな本にも書いてることなんで、やっぱり症状がないから知らなかったと言われてもこちらは困ると。納得できないということになるんですよ。分かります?だから、やっぱり、これは禁忌にしましょう。
【交】サイレントラプチャーって、僕の3人目の子供も帝切の既往で・・・。
【交】ということで、次回までに必ず決着つけて下さい。


3.産科看護師問題

産婦人科に勤務している助産師以外の看護師・准看護師の業務実態調査を全国的に行うことを要望した件で、日本産婦人科医会と話し合うことを調整中と伺った。その結果を報告いただきたい。


【交】3番お願いいたします。(産科看護師問題)
【厚】日本産婦人科医会と話し合いを持ちました。
【交】いつ、話し合いを持ったんですか?
【厚】8月の初旬。その時に日本産婦人科医会の方とすれば、業務実態調査を行うことについては、こちらの方が従前お話していたことですが、研修終了した人の所在の特定が困難なため、調査をすることは考えていないとのことです。ただし、産科看護研修学院を終了した人が分娩介助をすることができるというような誤解を持たれているような問題意識は持っていて、研修学院終了者に誤解のないように関係各所に指導はしていくということです。
【交】産科看護研修学院の卒業生に限ったことではなくて、そうじゃなくても准看護師・看護師等が助産行為をしてるんですよー。なので、特に、産科看護研修学院を出てるか出てないかの問題ではなく、助産師以外の方が助産行為をしているかどうなのかの調査が重要なんでありますから、なので卒業生がどこにいるか分からないから困難だという言い方でなくて、全開業医を調べることによってその資格のない方がどんなことをしているのかは、直ぐ分かることですよ。だから調査が困難なことは一切ないですよ。そう言って下さいよ。ちょっと近くに来てもらえますか?
【厚】実際に准看護師、看護師さんされてる病院に、「やらせてますか?」と、「やらせてますよ」と答えていただくのは難しいんじゃないかなと。だからうちとしては、従前から申し上げている通り、医療監視等の機会で無資格者の行為について発見して処分して行くべきじゃないかと・・・。
【交】ほおーっ、「調査してくれませんか?」と言っても、してくれないから、「調査をしなさい」と言わんといけないですね。
【厚】日本産婦人科医会にですか?
【交】そうそうそう。常時やってる通常の医療監視行為だけでは、足らないと思うので特別に調査を実施して現状を把握することで。
【交】そういう話し合いは、延々とやってるから、そうじゃなくて、厚生労働省自身として「やれ」ということは出来ないの?
【厚】厚生労働省所管の公益法人とは、国とは全く別の機関ですので、所管法人に対して、国が命令して「やれ」ということは・・・。
【交】だけど、現実におかしなことをやってる事実があるわけだから。
【厚】おかしなこと・・・産婦人科医会が・・・。
【交】やらしているんじゃないの。
【厚】それは、研修ですからね。研修のあり方については・・・。
【交】研修でなくて、・・・そこで名前まで言ってるんでしょう。
【厚】名前というのは?
【交】産科看護師だとか言ってるわけでしょう。
【厚】それについては、確かに誤解を招くようなことだと・・・。
【交】意図的にやってるんじゃないの。そんなの。
【厚】意図的かどうかは、産婦人科医会の研修がどうなってるのかということも関係してくると思うんですが、産科准看護師、産科看護師という名称は、あたかも独立した資格のような印象を与えるので、こちらからも再三やめてくれと言って、医会の方も15年の4月からはもう止めましたと。研修生に対して、登録して、産科看護師手帳を交付していたと。それも誤解を与えるから止めて下さいということで。
【交】今は、止めているんですよねー。手帳は、回収しているんですか?
【厚】回収については、お願いしてるんですけれども、先程、医会が言うように、卒業生がどこにいるのか分からないから、回収ができないと。
【交】何を言ってるの、それ。おかしいんじゃないの。そこの経営者の医師に聞けば、その方が産科看護師か、准看護師か分かるでしょう。何を寝ぼけたことを行ってるんだろうね。腹立つね。
【交】これが公になれば、厚労省の責任が問われるくらいのことですよ。
【交】インターネットの掲示板を見てもらったら分かるけれども、「うちの産婦人科は、准看護師が平気な顔をして赤ちゃんを取り上げています」というのが、いっぱいあるんですよ。それをどう見るんですか?
【厚】インターネットで、病院のホームページですか?
【交】違います。医療系の出版社の掲示板なんですけれどね。自分の勤務している産婦人科の助産師が、「うちの産婦人科では、准看護師が大きな顔をして助産業務を平気でしている」と。ある人は、自分は、准助産師だと平気で言ってるということもあるのね。そんな准助産師なんていう資格なんて一切ないのにね。本当は、准看護師なんですよ。それが、産科看護研修学院を出て、「准助産師です」と言っているらしいんですよー。おかしいでしょう。
【厚】もちろん、それは。
【交】そういう現状は、未だにあるんですよ。だから、産科看護研修学院を出た人がどこにいるか分からないから調査が出来ないではなくて、医師会関係、要するに、日本産婦人科医会の会員医師に対して、自分の産婦人科では、どういう方が働いていて、どんな仕事をしているのかの調査さえ調べれば、簡単に出て来る話じゃないですか?そう言って言いました?
【厚】医会の方は、総会と会合の席で、会員医師に対して、研修終了者の業務というか、産科における看護師、准看護師の業務というのを線を引いてた適正にやって下さいと指導していると。
【交】指導はしてるけれども、実際、現場はそうなっていないんですよー。それをどう見るんですか?
【厚】産婦人科医会さんの指導と、どう改善されているのかという具体的な状況はまだ把握出来ていないんですけれども、例えば今、おっしゃられたホームページの掲示板に書き込みがされているとか、そういうのは問題だと思いますし、仮に例えばこちらの方に電話で、ある県のA産婦人科とか、病院にお勤めの方でも、できない行為を産科看護師、准看護師がやっているという情報があれば直ぐに私の方から管轄に連絡して、こういう情報提供があったのでその病院を調査するなり調べて欲しいということで、調査依頼はさせていただいているところなんですね。
【交】厚労省に電話して下さいと言ったらいいのね。
【厚】我々の厚生労働省でも結構ですし、直接最寄の保健所にでも結構ですので、そういう情報があったら連絡して下さい。
【交】だから、やっぱりさっき言ったように、卒業生がどこにいるかがわからないから調査が困難だということは、これは詭弁。そういうことではなくて、医師を調べれば絶対直ぐに明るみになることだからそうやりなさいと指導して下さいよ。日本産婦人科医会に。あなたが言ってることはおかしいですよと言えばいいんですよ。別に産科看護研修学院を出ていようと出ていまいと、准看護師、看護師が助産行為が出来ないということは明らかなわけですからと言って下さい。もう一度お願いしますね。
【厚】その点については、研修のあり方でも、例えば、研修終了者の登録であるとかも、こちらの方では止めてほしいと要望してるんですけれども、それについてはまだ実現していないんで・・・。これからも継続して、こちらの方から、また・・・。
【交】これ国会で質問せんといかんのだねー。もう一回「出来るから、ちゃんとやれ」と言って下さい。
【厚】私どもの方から適宜また今後も指導させていただきたいと思っています。
【交】向こうが言ったことを「ああそうですか。はいはい」と聞いていたら駄目ですよ。


4.分娩介助料について

(1)助産施設に対して、分娩介助料は「とらないうに」というような通知を厚生労働省として出しているのかどうか伺いたい。
(2)児童福福祉法に基づいた入院助産で、帝王切開分娩、吸引分娩、骨盤医分娩、鉗子分娩等の保険適応される分娩は、分娩介助料は徴収していないと、前回の交渉で伺った。これは、分娩介助料が保険点数の中に含まれていると考えてのことなのかどうか伺いたい。また、実際にこれら保険適用が可能な分娩では、保険点数の中に分娩料が含まれているのかどうか、厚生労働省としての見解を伺いたい。


【交】4番。(分娩介助料について)
【厚】制度上、分娩介助料というのは、利用者から徴収していないことになっていますので、実質的にはとらないということですね。そういうことです。
【交】それは、そんなことは分かっていますよ。そんなことは。
【厚】はい。
【交】通知を出さないと、今は現実に、殆どとってるわけだからー。
【厚】助産施設の制度上、とらないことになっていますので・・・。
【交】とらないようにって言ったって、とってる事実があるんだろう。
【厚】ですから、助産施設としては、国費としては、補助金が対象になっていませんから。
【交】国費として対象になっていなくったって、個別に別にとってるじゃない。
【厚】ですから、助産施設というのは、福祉施設ですから、補助金が出るようになっていますが、その補助金の中に分娩介助料というのは入ってないんですね。
【交】だから。
【厚】ですから・・・。
【交】だからとってるんでしょう? 入ってないから。
【厚】仮に取っていたとしても、国費の国庫補助金の対象にはなっていないと。
【交】だから、とってるんでしょ?っての。
【厚】いや、仮にそこは取っていたとしても、補助金は出るような仕組みになっていないと。
【交】だからさー、仕組みになっていないから別に請求されてるんでしょう、患者は、と言ってるんだよ。
【厚】そこは、助産施設という、児童福祉法上の制度がありますので、公費として、補助金としては対象になる経費しか補助するようになっていないんですね。
【交】質問に対する回答のように思えないんだよね。
【厚】ですから、制度上想定してないんです。分娩介助料ってのがね。
【交】いや、そうじゃなくて、この通知は出せないという話だったら、それならリンクして、質問に対する回答だと思うけど、あなたの答えは、全然質問に対する回答じゃないじゃん。
【厚】ですから、こういう質問に対しては、分娩介助料をとるような制度になっていないと。制度として。助産施設についてはですね。
【交】初めっから、その中に入ってないから、それで医療機関としては、個別にとってるわけでしょう。国から金入れてくれないから。別にとってるってことじゃないの。実態は。
【厚】通知としては、とるような制度として想定してないんですよね。
【交】わからん。
【交】もともと分娩介助料という表現で、とれるようになっていないということ?
【厚】そうです。分娩介助料としてとるように想定はしていない。なっていないです。
【交】だから? 何も、改めてこういう通知を出す必要はないとあなたは言いたいわけ?
【厚】現行でこういう形で動いていますので、そういう形で制度が進行しているということですね。
【交】だから、制度としてとれるようになっていないので、取っているわけだよね。
【厚】仮に取っていたとしても、それは補助金の対象にしていないと。
【交】だから、補助金をくれないから患者 から取ってるんでしょと、言ってるんですよ。
【厚】そこは、この助産施設の事務は、各県でやっていますので、直接国がやってるわけではございませんので、各県が具体的には、市町村が、助産施設があるんでしょうけれども、各県がそういう事業を行ったものに対して、国としては、補助対象になるものについて、補助金を出しているとそういう考えです。
【交】だから、補助金を出していないから、同じことだろう。補助金出していないから、患者の方から取るようにしてるわけでしょうと。それを取らないようにしてくれという通知を出せないかと言ってるわけじゃないの。
【厚】そこはですね。今の時代は、地方分権と言いまして、各県で実情に応じて行政をやるような仕組みになっていますので、こちらの方からは、国としてはそういう通知は出す予定もつもりもないんですが。
【交】地方分権だから、各地方自治体が出すとすれば、出すべきでしょうと言いたいの? あなたは。
【厚】出すべきというか、各県でやっていますので、こちらの方としては制度としては想定していないので、仮に出てた場合は、国費の対象にはならないですよということですね。
【交】殆ど噛み合わない議論だなあ。こういう通知は、出していない。そもそも対象にしていないから出してないということだよね。
【厚】そうです。
【交】だから逆に言えば、出してくれないから患者さんからもらってるんだよね。これが実態だよね。それはおかしいんじゃないですかと我々は言ってるんでね。
【厚】助産施設として、こちらが考えているのは、分娩介助料というのは、想定してないから、仮にとってるとしても国庫補助金の対象にならないという現実ですよね。
【交】これは、「分娩介助料」というものがどういう内容のものであるかが分かっておっしゃってるんだよねー。
【厚】分娩介助料、そうですよねー。
【交】どういう内容だと理解してるの?
【厚】まず、介助に必要なお金ですよね。分娩に伴って。
【交】えっ、介助に必要なって・・・。具体的に、どういうことを指しているとあなたは理解してるの?
【厚】・・・・・25秒無言・・・(ノートをめくる音)。分娩時に異常が発生して、帝王切開などの産科手術それから、これに伴います処置等が行われまして、医師・助産師による介助その他の費用、医師・助産師による分娩前の母親ですとか子供さんの監視とか、新生児の顔面清拭とか、そういう費用ですね。
【交】他には? 手術だけですか? 他の分娩では? 異常分娩とか。
【厚】吸引分娩ですとか、鉗子分娩、そういうのも入っています。対象になっていますね。
【交】分娩介助料という中に入っているわけね。
【厚】分娩介助料の対象になる・・・。
【交】これが払っていないってことね。
【厚】助産施設の制度としては対象にしていないと。
【交】保険適応になるって意味ですか?
【厚】そこは、ちょっとこちらの方では、あのまあ・・・多分なるとは思いますので。
【厚】私、保険局の医療課ですけれども、保険局としては従来から申し上げている通りに、異常分娩の異常の部分については、療養の給付としていて、それ以外の通常でも行われるものについては、分娩介助料として自己負担していただいている。分娩介助料の中身、あるいは金額については、これは保険外の話ですから、保険局としては指導する立場にはないからというスタンスは従来から何度も申し上げていることです。
【交】例えばさー。分娩介助料ってのは、今、助産施設には、対象にしていないけれども、つまり異常分娩、吸引分娩とか例が上がりましたねー。この分娩というのは、保険適応になるわけですよねー。
【厚】帝王切開とかですね。はい。
【交】そうですねー。それは、分娩介助料というのは、言い方があるんだけれども、今おっしゃった内容のものというのは、保険適用になると考えていいんですよねー。
【厚】どこの部分ですか? 帝王切開・・・。
【交】吸引とか。従来の保険適応の中での分娩介助料の話なんだけれども。
【厚】そっちで言ってる介助料の意味が少ちょっと違うのかも知れないんですけど。
【交】困っちゃうじゃない。
【厚】うちとしては、ここに載っている帝王切開、あるいは吸引分娩、そういったものは保険の給付です。
【交】そうですね。
【厚】それ以外の部分について、分娩介助料として・・・・。
【交】ということで取っているわけでしょう? 
【厚】日母が、資料をお渡ししたと思うんですけれども、そういった部分についてとっていると。それとは別に皆さんご存知だと思うんですけれども、異常分娩でない場合の分娩料ですね。分娩料があって、分娩介助料があって、という制度になっていると思うんですよね。ですから、我々はもう、ここの分娩介助料のこの帝王切開の部分については、ここに載っているように保険適用になると。
【交】保険適応になった場合の、異常分娩と言われる内容のものの時に、分娩介助料というお金を、あなたがおっしゃる、別枠に線引きしていらっしゃるでしょう。
【厚】ええええ。
【交】この線引きがよく理解できないわけですよ。何故かというと分娩というのは異常分娩の、例えば吸引分娩、そういうの自体が分娩行為になってるから、分娩の方法だからね。それと、さらに切り離して、分娩を介助するなどというのは、そんなに分けられるはずはないでしょうと思ってるわけですよ、私達は。そうするとね。それは一体のものなのに、敢えてどっかで線を引いて、こちらは自費部分、こちらは保険部分だということ自体がおかしいんじゃないですかと。私が言ってるのは、一体だと思ってるから。分娩の方法を保険適応にするのだったら、これがもう全部全てだと考えるんですよ。それなのに、何か知らんけど、線を引いてここだけは違う、保険が及ばないところだと規定していること自体がおかしいでしょうと言ってるわけですよ。
【交】そうですね。おかしいでしょう。
【厚】そこは、何て言うんですかねー。前からずっと議論は平行だと思うんですけどね。
【交】そこについての線引きはあなたから伺った記憶はないけど。
【厚】私の前任が皆さん方に資料をお出しして、分娩介助料の・・・。ですから、うちは、保険外の部分については・・・。
【交】混合診療は、そもそもいけないんでしょう。
【厚】混合診療はですよ。
【交】混合じゃないですか。自費と保険と一緒に取ってるわけだから。
【厚】今回私多分お話したと思うんですけども、ほとんど保険で見てて、1部が自己負担を混合診療だと思っている。見方が違うと、多分前にも言ったと思うんですけれども。
【交】そんな話してないねー。
【厚】しました、しました。私ここでしてました。殆どが本来は自費なんですよ。分娩行為そのものは。で、ある一部の帝王切開なり、そういったところだけ給付しましょうと言ってるんですよ。それ以外の部分は、普通の分娩でもやられてるのではないですかと。前にも申し上げました。これは。
【交】それじゃあね。ちょっと聞くけど、分娩介助をしてもらわない分娩をして下さいと言えるんだね。
【厚】それは、自分で出来るんであれば、そうでしょうけども。
【交】分娩介助という実態は何なんですか。
【厚】ですから、それは前に・・・。
【交】分娩介助をしない分娩をお願いしますと。
【交】あれは、あれ自体がおかしいと思ってる私達は。だから言ってるわけでね。それは何故かというと、線引きは出来ないはずでしょうと、そういう意味ですよ。だから分娩行為というのは、一体のもので、どっからどこまでとか、できないでしょう。一つの流れで分娩なんだからね。それを逆に言うと、保険適応として、決めてるわけじゃないですか。別個については。そうするとね。それで賄えなければおかしいわけですよ。何かあるとそこに線を引いて、ここから保険じゃないよということ自体が納得できないし理解できないと言ってるわけですよ。
【厚】そこは、前々から議論は平行なんだけれども。
【交】あなたが言うことじゃないよ。
【交】ほんならね、きっちり教えて下さいよ。分娩介助というのは、これが分娩介助だと。
【厚】だから、前に資料出したでしょう。
【交】分娩介助は自費なんだから、これは、払いたくないので、これはなしの分娩にして下さいと言ったらどうするんですかと言ってる。
【厚】それは、医療機関は、それいう話であるんであれば、そうなんじゃないですか?
【交】できるの、そんなん。
【厚】いや、できないでしょう。ですから。
【交】はっきり言ってね。これ線引きはできないはずだけど、分娩の中にこれが含まれとるわけじゃないの。
【厚】お子さんの拭くのとか、そういうのがみな入ってるんですよ。分娩介助料の中に。
【交】拭くのって、それは当たり前のことでしょう。一連の分娩の中に入っていると決まってるよ。そんなの。
【厚】ですから、前にも言いましたけれども、分娩料としてとる部分の1部を保険で見たから、それ以外のところを分娩介助料という名前でとると。
【交】助産師・看護師というのは、療養上の世話をするというのは、業務規定になるわけよねー。その中に、生まれた赤ん坊の顔を拭くのは療養上の世話で、褥婦に対してどうこうするという規定がありますよねー。これは当然その中に入ってる行為なんですよ。それを改めて別な金を請求するものじゃないわけですよ。いいですか。それをやってるわけですよ。それなのに、当然業務の中に入ってることを、保険が適応になるということと、当然保険適応の中に全部賄われてしかるべきなのに、これは金をとるよというのは、通常は理解しがたい話なんですよ。それを認めてるあなた方もおかしいんじゃないですかと、ずっと言ってきてるんですよ。
【厚】それは、保険で全部見てるんでしょというスタンスでしょう。
【交】そうですよ。
【厚】逆に言えば、分娩料という全体が本来自己負担で賄われるべきところを帝王切開という異常な部分だけを療養の給付として見てるという。だから見方が違うんです。
【交】あなたの考え方と、私達の考え方が違うというのは、そこにあるんで、帝王切開なり吸引分娩、鉗子分娩、骨盤位分娩、それらは全て一つの分娩方法であり、自然分娩イコールそういう分娩だと考えれば、自然分娩にはあえて分娩介助料という項目はないわけですよね。
【厚】でも、だから自然分娩には分娩料という包括した考えがあると。
【交】それは、自然分娩料であって、帝王切開は、帝王切開術という分娩方法だと私達は言ってるわけですよ。
【厚】ええ。
【交】それに含まれてると理解してるから、二重取りじゃないかという話を一番始めから3年になるんかねー。やってるわけね。
【厚】それは、だから二重取りじゃないかという議論に対して一貫して、一つの大きな分娩という枠の中で一部を保険で払っていって、それ以外の当たり前にやられるところを分娩介助という名前にしてるというだけですよ。ずっと。
【交】ずっとなんかしてないよ。わけの分からないことばかり言ってきてるんだから、本当に訳の分からないことを。(笑)
【交】そういうこともあったけどね。
【厚】大体流れは同じだと思いますよ。
【交】少なくとも、内容に関して分娩というのは、一つの方法であって、色々異常な分娩としての方法を言ってるからね。それによって娩出させるのであれば、当然娩出させたことだけを言ってるとは思えないわけですね。娩出させたので後は何も知らないよと保険は一切知らないよと。特に異常分娩であればあるほど色んなケアが必要なわけですよ。分娩後の。異常であればあるほどね。あたかも、その後のケアに関しては、保険適用外ですよと言わんとしているようにしか思えないですよね。だけど、異常であればあるほど、逆に子供も娩出法においても健康な状態でできるかどうかというところまで見なければ、保険という意味がないわけですよね。そこは。ねっ。だから一連の流れを保険が適用していると。いう解釈をすべきなのに、あなたのお話は、そうじゃないように聞こえるわけだ。ねえ。それはそもそも保険の考え方が間違っていないのかということね。むしろ一連の行為として考えるならば、健康状態を確保するというとこまでが異常であるがゆえに、カバーされないとおかしいのに、娩出そのものの、その時一瞬というか、そのことだけを技術料として認定しているんだよみたいな、あなたの言い方だと。
【交】そうでしょう。
【交】それは、ちょっと変じゃないのと。ねえ。そこんところを我々は議論してんですよ。
【厚】ですから、その議論は大体ずうっと何回も同じ議論してると思うんですけど。
【交】ああそうですか。あなた、それに対して僕、回答もらったような記憶ないなあ。
【厚】我々の回答は今まで同じですよ。
【交】じゃあ、それ一連じゃないように考えているわけね。健康であるかないかなんて余り関係ないと思ってるわけね。
【厚】誰がですか?
【交】娩出時、あるいはお母さんですね。
【厚】それは保険で見てるじゃないですか。
【交】だからさー。
【厚】疾病に対する給付が保険だと言ってる。
【交】でしょう。だからー。
【厚】一般の分娩で見てるのは分娩介助料と言いますよと言ってる。
【交】だから、一般のじゃないんだよ。それは、一般のであるかのように見えながら、異常の場合はセットになってる。異常の場合は、違うっていう理解がないんだ。
【厚】セットになってるかどうかという解釈を示すのは、こっちですから。
【交】だから、間違っていませんかと言ってるじゃないの。
【厚】ですから、うちとしてはそういう考え方でなくて療養の給付で見ているところは、疾病の概念が入っているものは・・・。
【交】じゃあ、あなたもう一回言ってみて下さいません? 言えないでしょう、今。
【厚】言えないって・・・。
【交】保険適応でないところが何なのか、言ってごらんなさいよ。
【厚】ですから、分娩介助料としてとっていいってものは、以前も資料をお渡ししているはずです。
【交】今、言ってごらんなさいよ。ここの皆、持ってる人じゃないから。皆、共有化するためにはさー。
【厚】共有していただきたいと思いますけど・・・。
【交】じゃあ、読んでいただくだけでもいいよ。
【厚】日本産婦人科医会から出されているもので、書いてありますよ。分娩介助料について。
【交】読んで見て下さいません?
【厚】分娩介助料のところでよろしいですよね。自費分についての請求費用であり、保険給付は含まれないと。具体的に言えば、医師・助産師による分娩前の母児の監視、新生児の顔面清拭、口腔気管内の羊水吸引、臍帯処理、胎盤処理、沐浴等の清拭、分娩後の母子監視等の費用であり、さらに鉗子分娩や、吸引分娩術の際は、会陰保護の費用も含まれている。こう書いてあります。
【交】それがねー。その費用が8万とか、10万とか取られているわけですよー。それ、まともだと思います? たったそんなことが。
【厚】まともかどうかということを、保険局は言えないと。
【交】ただね。今の話は、例えば羊水を吸引するとか、異常であればあるほどそこら辺すごく注意してやんないといけない部分があると思うんですね。普通の正常な分娩の・・・。
【厚】異常なのは、それはお母さんが出産する時が異常であって・・。
【交】子供自体にも、帝切をしなければならないということは、かなりね・・・。
【厚】違います。帝王切開は、ここで医学的な話をしますけれども、帝王切開は、別に子供に異常があって帝王切開するわけじゃない。
【交】そういう場合もあるでしょう。子供が異常があるから早くに出さないといけないということで急遂分娩で、帝切があるじゃないですか。
【交】それは、少なくとも分娩後は関係がないと。
【厚】関係がない・・・。
【交】つまり保険適応ではないと言うことでしょう。あなたが言ってるのは。
【厚】ですから、通常の分娩でも行われているところは自己負担ですよと申し上げている。ですから、疾病の給付、例えば帝王切開とか、ここに載っているものについては、保険適用ですよと、申し上げている。普通の分娩でも行われるようなものについては自己負担ですよと申し上げてるんですよ。何回も申し上げてるんですよ。
【交】だから、そういう異常分娩の中には、生まれた子供に関してかなりケアを要する、例えば吸引分娩の場合でも、生まれた子供に関しては、吸引することによりケアを要することって必ずあるわけですよ。だから、例えば、そういうのは、保険適用になるかどうか、娩出後について、関係ないんだよと。
【厚】例えばですよ、子供さんが本当に集中治療を要する状態であれば、当然、保険の中の新生児特定集中治療室管理料とか、こうしたもので見てますから、分娩に関することで言えばこういう制度でしているし、子供さんが危ない状態、お母さんが危ない状態であれば、普通に保険給付とする範囲の中に入ってるわけですから。
【交】それは今別個の話で、分娩介助料の中の話をしているわけですよね。
【厚】ですから、分娩介助料というのは、娩出の部分で異常、あるいは疾病の給付の対象となるものがあれば、それは保険から見ましょうと。ただ、正常分娩と同じようなことを行う部分については、これは自己負担を求めるという状態になっていますよと申し上げている。その後の、分娩介助料を取るからといって子供さんが具合が悪いのに、保険給付しないかと言ったらそういうことじゃないと、申し上げておきましょう。分娩の行為に関して、そういう制度になっている。そういうことを申し上げておきます。
【交】それはもう、皆分かっていることであって、異常分娩においての「分娩介助料」ということなんですよね。異常分娩で初めて「分娩介助料」というのが発生してるわけですよね。現在。それと、先程の新生児がどうだこうだという形とは全く問題としては違う話なんですから。
【厚】私がさっきから言ってるのは、異常分娩には二種類あって、娩出方法が保険で見なきゃならないような状態であるものに対しては、帝王切開、吸引分娩、骨盤位分娩で見てますと。もう一つ、先程からおっしゃってる患者さん、あるいはお子さんが具合が悪い時は、これと関係なく集中治療室とか、そういったもので保険給付の対象としています。
【交】それは、生まれた後の話ですね。分娩方法の話じゃないですよ。
【厚】はい。分娩方法については、先程も申し上げている通り、分娩について疾病あるいは療養の給付で諮る部分についてはしています。それ以外の一般の分娩でも行われるような部分については、これは自己負担を求めていただいていると。
【交】平行線だね。話が通じないですねー。そもそも助産施設で、「分娩介助料」をとらないで分娩が出来てるのに、何故そうじゃない方は「分娩介助料」を取られなければならないのかという疑問もあるわけですよね。最初から。分かります?
【厚】助産施設だったらとられないと。それ以外だったら取られるということですか。それは助産施設での制度としてどうなってるかによるだけだと思いますけれども。助産施設に取るなとか、他で取って下さいというような「通知」とかは、出してませんから。一般に分娩介助料というのを取るものについては、普通の分娩と一緒ですからと言ってます。
【交】だから、取らないで分娩が成り立っているわけですよね。
【厚】ですから、そこ、言い切って・・・。
【交】成り立っているんです。じゃあね。「いるんですね」じゃなくて、「いるんですよ」なのに、何でプラス分娩介助料を他の方は、とられるのかという疑問があるじゃないですか!
【厚】ですから、そちらで規定している分娩介助料の中に、何が入っているか分かりませんけれども、後は、我々が何回も申し上げている通り、分娩介助料の中身については我々が指導出来る立場にないということです。
【交】けど、おかしいとは思わないんですか?
【厚】うーん。これがそのー。自己負担取られていることについてですよね。
【交】ええ。
【厚】確かに特殊な解釈にはなると思いますけれど、元々分娩そのものが自己負担でやっているという、元々の経緯があるので。
【交】それは、自然分娩の話だからね。
【交】そのー。(2)の方ですね。いわゆる入院助産の適応すね助産施設ですよねー。これは分娩介助料というのは、むしろ国のお金として支出してるわけですねー。
【厚】一般的な分娩介助料は、想定していないですけれども。
【交】今のような内容のことを、内容から言ったらですよ、それを要するに入院助産の中では国が支払っていると。
【厚】分娩介助料は対象にしてないです。
【交】いや、だから、名前はしてなくても、そういう名前でなくても、分娩そのものは要するにその費用に含まれているってことだから・・・。
【厚】いやいや、分娩介助料が含まれているとは考えていないです。
【交】分娩介助料と言ってないじゃない。この前言った、羊水をどうこうするとか、臍帯を処理するとか、顔を拭いたり、胎盤を処理するというようなことは当然国の支出の中に入っているんでしょうと聞いてるんです。
【厚】国の支出の対象となるものは決まっていまして、繰り返しになっちゃいますけれども、分娩介助料は対象にしていないとそういうことなんですよね。
【交】意味がわからない。質問に答えてないじゃん。そういうものが入っているんじゃないですかと聞いているんですよ。
【厚】分娩介助料とは、そういうものというのは、子供さんの顔を拭いたりする経費ですから、そういうものは入ってないですと、そういう回答です。
【交】払ってない。じゃあ、拭いてくれないわけだ。金払わないんだから。
【厚】ですから、分娩介助料という定義があるわけですよねー。ですから、顔拭いているかも知れませんけれども、公費の補助金として対象にしてないと、そういう制度ですので。
【交】だから、結局は分娩介助料という名目で請求するまでもなく、分娩の費用の中にひっくるめて入っているということでしょう?
【厚】えーっと、実際に産院で分娩が行われるんでしょうけど、対象経費が決まっているんですね。対象経費というのは、国費、公のお金として補助する場合の対象経費が決まってますので、その中には分娩介助料は入っていないと、そういうことです。
【交】いや、そうじゃなくて、入院助産の方は、そうじゃない分娩の方と、やってることが違うのかというと、同じでしょうと言ってるんですよ。
【厚】内容は同じですよねー。
【交】でしょう! 同じなのに、じゃあ、なんでということになるじゃないですか!
【厚】そこは、児童福祉法に基づく施設として制度がございますので、そういう観点からやってるわけですよね。
【交】で、だからどうしたの?
【厚】助産施設については、分娩介助料は想定していないと、そういうことですよね。
【交】それは、分かるんだけど、やってることは同じでしょう?
【厚】やってることは同じなんでしょうね。
【交】はい。じゃあ、だからどうして分娩介助料というプラスを私達が払わないといけないのかということになるでしょう。
【厚】ですから、そこは、払っている実態があるとしても、国としては、公費の対象として補助するような制度になっていないわけですから・・・。
【交】止めなさいと言ったじゃない。
【厚】止めなさいというのは?
【交】取るのを止めなさいと言ったらいいじゃない。
【厚】そこまで言えないんです。今の仕組みからいって、地方分権と言って、各県で・・・。
【交】地方の分権の問題じゃないじゃないの。日本産婦人科医会が決めてやってるわけでしょう。
【厚】助産施設の事務というのは、各地方自治体がやっている事務でございますので、繰り越してそういう助産施設の事業をやった場合に、補助金を出すようにはなってますけれども、実際に助産施設の事務というか、仕事は各県でやっていただいていると、そういう整理なんですね。
【交】だけど、それは、解釈権は国にありますから、実質的なあなたの受託事務というか、事務処理のところでは、地方分権だと確かに地方に行ってるけれども、これをどう解釈するのかと。これは国ですよねー。国の解釈権は、国にありますから、そのことで、今議論しているんですね。
【厚】そういうことについて聞かれたら、補助金としては繰り返しになっちゃいますけれども、補助金としては対象にしてないですと。そういう回答になります。
【交】だから、片方で、入院助産の場合とそうでない場合を考えると、入院助産の人には余計に金はとっていない。いわゆる分娩介助料分っていうかね。そういうものはとっていない。だけど、そうではない場合は、とっている。それが異常分娩であってもね。というのは、何か、非常に矛盾を感じるよね。同じように分娩があって、入院助産の人は、あなたのお話のように分娩介助料をそこに入れてないとおっしゃってるわけでしょう。入院助産であっても、公費では入っていないと。
【厚】入院助産であってもというより、入院助産としては入れてないんですよね。
【交】やってることは一緒ってことよね。行為としては同じだよねー。だから、それがおかしくないですかと聞いてるんですよー。
【厚】ご質問については、こちらとしては児童福祉法に基づく助産施設という形でやっておりますので、一般の方がどうかというのは、こちらの部局としては何とも言えない。
【交】しかしさー。国民に対しては、あなた方分かれている部局だから勝手なこと言ってるよ。だけど、普通に聞いた国民の立場から言ったらさー、「あなた方何を言ってるの」って話になるよ
【厚】いや、ですから、そこは、児童福祉法に基づく事業としてやっていますから、こういう制度でやっていますと、そういうふうな回答になっちゃいます。
【交】医療費をディスカウントしているんだね。それじゃあ。
【交】そういう意味だねー。
【厚】まあ、そういう形になりますよね。比較したら・・・。
【交】(笑)ただでその通りやって下さいよとお願いしているわけだね。入院助産の場合は。
【厚】国費が行かないわけですから、そういうことになっちゃいますよね。
【交】結果的にね。・・・非常に釈然としないお話だよねー。まったく。
【交】これ。改善しようという考えはないんですか? 同じように出来るだけ全国民が同じような料金設定でお産ができるような形にしちゃあいけないんですか?
【厚】こちらでお話しているのは、法律に基づいたお話ですから、我々は何とかいう話ではありませんので、ですから、保険の元の話をすれば、保険外の部分についての話ですから、 
それは保険外の話と思いますけれども、ご指摘を受けて、色々こちらとしてもご要望に沿った形で、「分娩介助料とは、どういうものですか?」とお話したし・・・。
【交】出されても、あんな項目聞いてから、8万も10万も払うというのは、誰もがおかしいと思いますよ。じゃあ、一個ずつ、それはいくらですか?と聞いたら、「えーっ、これ顔拭いただけで、1万円?」ということになるかも知れませんよ。
【厚】ですから、その値段は、医療機関に聞いて下さいと我々は何度も申し上げています。ですから、保険外の部分については、我々指導は出来ないです。保険局ですから。
【交】じゃあ、日本産婦人科医会に、「顔面清拭は、いくらですか?」と聞けばいいのね。
【厚】学会より、我々が通知を出しているのは、患者が自己負担を取られる場合については、医療機関はちゃんと納得するような説明をするようにという、通知を出しています。我々は。ですから、医療機関に納得できないんであれば、説明を求めるというのは、出しています。ただ、ただし。
【交】説明をしてくれなかったら払わなくても良いですと言われたんですよね。
【厚】説明をしなければ払わなくて良い・・・ですから、自己負担を求める場合には、そういうことをしなさいと。
【交】ということでしょう。だから、聞いても言ってくれなかったら。
【厚】我々は、しなさいとは言ってるけれども、その後、普通やらないような医療機関はうちは想定していないんです。
【交】ちょっとー。(笑)でも、前言ったじゃないですか。詳細を質問して、それに答えてくれなければ払わなくていいですよと言われたでしょう。
【厚】ですから、うちはちゃんと出していますからね。
【交】うん。そういうことなんだね。払わんでいいんだね。
【交】あなたが出して出せるのは、保険の範囲のことだよね。
【厚】だから、自己負担を求める時に、何らかのトラブルが起きてはいけないので、ちゃんと説明するようにして下さいと。中身の金額をいくらにしなさいという指導は出来ない。
【交】そもそも、保険外のことまで、どうしろ、こうしろとか出来ないんじゃない?
【厚】自己負担を求めていいものを示している。
【交】自己負担を求めてといっても、保険のベースの話でしょう。保険の自己負担分というのなら分かりますよ。しかし、これは保険に該当しないものについてあなたは指導するとかどうしろとか言えないじゃないの。しかし、あなたは通知を出したって言ってるわけでしょ。
【厚】この前も、通知の話はしたと思いますけども・・・実費徴収・・・
【交】それは、山形県立中央病院がね、分娩介助料をとってて、質問してもちゃんと言ってくれないということで、条例で決まってるからとしか言わないということを話したら・・・。
【厚】実費徴収しても良いものについては、うちの方で通知を出して、ちゃんと説明するようにはなっていますよということ。
【交】それね、口頭で言ったって言ったんだよね。書面があるはずだと言ったら、書面はないと。
【厚】その話は別です。その話は全然別です。すり替え・・・。私が言ったのは、分娩介助料とかの自己負担を求める場合は、一般的には説明するようにして下さいというふうにしているということを言っているだけで、山形に話したのとは全く関係ないです。
【交】じゃあ、それはどこにしているんですか? じゃあ。
【厚】その場合は、ちゃんと説明するようにと書いてある。
【交】それは、どこに出したんですか? 
【交】どうしてできるんかねー。そういうことが。保険外のことでしょう。保険外のことが保険局がやれることなの?
【厚】保険外の部分で実費徴収できる部分についての、範囲の。
【交】それなら、それが出来るんだったら金額に関してどうあるべきかって言えないとおかしいじゃないの。
【厚】それは、言えない。
【交】(大爆笑)おかしいじゃないの。それは。全然理解できないんだよ。そういう通知自体・・・。
【厚】これは、公定価格ですから。その医療行為に対して。ここに載っているものについては、公定価格として金額を決めてる・・・。
【交】本来は、保険適用の話だからね。
【厚】それ以外のものについての金額については、我々は何も言えない。
【交】どうせよと言うことも言えないわけね。周知徹底する説明・・・。
【厚】通知はいらないってことですか?
【交】いや、そうじゃなくて、そうであるならば、金額のことまで言うべきでしょうと言ってるんでさー。
【厚】必要でないんであれば、この通知出しませんよ。そうでなければ、医療機関説明しなくなりますよ。
【交】その他保険外の金額に関してまで言わないと、そりゃあ方手落ちになるでしょうと言いたいんだ。
【交】どこに出したんですか? それ。どこに。どこ宛てに。先程の。
【厚】これは、もううちのルートとしては、いつも関係の各社会保険事務局宛に出している。
【交】社会保険事務局宛に出して、事務局はどこに通知するんですか?
【厚】もう多分、医療機関に通達していると思いますよ。
【交】医療機関にですか。ふーん。
【交】うちは、生後1時間で亡くしてるんですけど、分娩介助料を7万取られてるんですけど、当初保険はすぐに適応できないから全額払って、それから子供の保険適用をする時に、支払う時に、主人がこの7万は一体何なんですか、子供は亡くなってるし、一体何でこんな分娩介助料を払わなければいけないんだと質問した時に答えはなかったですよ。
【交】それほど不透明な取り方をしてるってことでしょう?
【厚】ですから、ある一定の通知を出してる。そういうことがあっちゃいけないから出している。
【交】それは、返還してもらえる金額だってことですか?
【厚】ですから、それは個別の事例についてはうちでどうこう言える話じゃありませんから、各県の社会保険事務局にそういう事例があれば申し出て下さいと。
【交】申し出たらいいってことですか?
【交】答えられなかったら払わなくていいんよ。って、厚労省が言ってるって言えばいいんでねー。
【厚】ですから、ちゃんと説明して下さいよと、うちは言ってる。
【交】ちゃんと説明できていないんです。できないんです。
【厚】説明するのは当然でしょう。
【交】当然ができてないんですよ。
【厚】だから、そういう事例があったら言って下さいって言ってるんです。
【交】えっ、そうなの? 言って下さいだって。本当〜、本当〜。
【厚】私に言えって言ってるんじゃないですよ。
【交】どこに言えばいいの? 病院に言うの? なんじゃー。
【厚】病院と話し合って下さいって。
【交】話し合っても平行線で説明してもらえないから、こうやって話をさせてもらうわけじゃないですか。
【厚】ですから、そういう事例があったら、社会保険事務局とも相談すればいいじゃないですか。
【交】あっ、そうなんですか。ふ―ん。社会保険事務局だって。皆さん。
【交】考え方の違いだけがよく分かりましたねー。私達は、一体のものとして考えるべきだと思ってますから、そこまでを保険の医療適応の場合の保険適応の対象にするべきだろうと、それだけどっかで切って話する話とは違うんじゃないですかと申し上げたかっんで、そこの考えの違いよね。
【交】先程、助産師と言ってましたけども、助産師以外は准看とか、産科看護助手なんかが、助産介助していますよね。そういった場合どうなるんですか、違法な請求ですよねー。それだと。
【厚】それ、どちらに聞いているんですか?
【交】こちらにねー。
【厚】保険の方ですか?
【交】今、分娩介助料とかいったことで、医師または助産師が設定というか、そういうふうになってると言ってましたよねー。
【交】先程の日本産婦人科医会の分娩介助料の内容ところよね。
【厚】うちの解釈している話じゃありませんので、それは、日本産婦人科医会の方に聞いて下さい。
【交】はい。
【交】それを採用してるんでしょう?
【厚】いいえ、採用じゃありません。こういうふうに解釈していますよと申し上げてるんです。
【交】あなたも、そう思ってるんでしょう?
【厚】ですから、さっきも言ったじゃないですか。
【交】勝手にやってもらったら良いと思ってるんでしょう?
【厚】うちらは、どうしようもないですよと。日本産婦人科医会は、こういうふうに示していますよとしか申し上げていないじゃないですか。これでないと遺法だとそんなことはありません。
【交】その場合でしたら、産科看護助手がやった場合、向こうは教えてくれないわけですよねー。私なんか裁判で知ったわけですよ。
【厚】そこは、いくら私に言われても、答えられないです。それは、学会に聞いて下さいと言うしかないです。
【交】じゃあ、そうしましょうか。だけど、このままで良いとは思わないでしょう?
【厚】個人的には。高いとか。前も言ったと思うんですが、うちも子供が生まれた時に、なんでこんなにかかるのかなと思ったこともありますよ。私も、医者だし。
【交】うんうん。
【厚】個人的には思うけれども、現状の整理としては、こういうふうになっていますと言わざるを得ない。
【交】だから、もうちょっと改善する方向に考えてくれんとねー。
【交】あんたもそう思うんだったら。
【交】そうよー。
【交】自分も思ってんやろ。その経験を生かして下さいよ。
【厚】子供が生まれた時ですよ。
【交】みんな生まれた時ですよ。(大爆笑)他の時思うわけないよ。あなたが思ったこと、みんな思ってるんよ。高いと思ってるんよ。
【厚】今言ったのは、私の個人的な意見で、今の我々の方の立場として言えるのは、こういう解釈ですよと申し上げて。現状はこうですよと申し上げてるんです。
【交】現状を改善して下さい。ねえ。
【厚】ですから、ご指摘を受けて我々も、検討しますよと。
【交】あっ、そうなの。本当だね。
【厚】検討しますよというか、問題意識が全くないわけじゃないですよ。これでもう一生変える気がありませんということではない。そんな感じじゃないです。
【交】前進だねー。検討して下さるんですかねー。一応。
【厚】ですから、現状こうですから、これについて、私の立場でどうこうなりませんから、ですから、主としてこういう立場ですよと申し上げている。これは私のあれじゃありませんから。
【交】じゃあ、誰が変えるの。誰が。
【厚】もっと上の人。
【交】上の人? じゃあ、上の人に相談して下さい。
【交】これ、上の人に質問してるんだけどねー。厚生大臣に。
【厚】ですから、うちの立場としては、こうですよと、何回も。
【交】はい。ご苦労さまでした。疲れた〜。


5.医薬品副作用被害救済機構について

陣痛促進剤等の副作用で、次のような「胎児死亡」例が二つある。
@第4子、前期破水のために入院。PGE2錠を5錠内服。翌日もPGE2錠を5錠内服し、アトニンOの点滴を行う。過強陣痛が起こり、子宮破裂を起こし、開腹手術をしたが児は、胎内死亡となる。いわゆる死産である。
A予定日の8日前に、プラステロン硫酸ナトリウム200mgを静脈注射する。翌日、胎動がなくなり、腹緊が感じられるようになる。その翌日、「おしるし」がある。さらに、4日後、本格的な陣痛が始まり、入院するが、胎児心拍が消失していることが分かる。死児娩出後、児は、死後5日くらい経っていると医師から言われた。
現行では、「胎児死亡」は救済されていない理由を明らかにされたい。また、副作用による「胎児死亡」の場合、救済すべきであると考えるがいかがか。


【交】それでは、5番。(医薬品副作用被害救済機構について)前に来て下さいね。
【厚】医薬食品局副作用被害対策室の上田と申します。宜しくお願い致します。副作用被害救済機構についてということで、陣痛促進剤の副作用による胎児死亡の例についてということで、ご要望の方を承っているのですが、まず始めに胎児死亡は救済されていないという理由のところなんですけれども、まず、これは当方の救済制度自体だけというより、広く民法とかにも関わるような大きな問題だと思うんですけれども、もともと多分皆さんよくご存知だと思うんですけれども、寵児の権利と申しますのは、出生した段階からということになっておりまして、この制度におきましても同じように胎児に関しましては、出生した後については認められているんですが、それ以外は認められていないことになっています。そういったような理由でこの制度については、認められていません。 
【交】民事裁判においての胎児の場合は、確かに出生後ではないからという意味で損害賠償はかなり低いですよ。日本では、そうなっているということは周知してるんですけれども、この副作用の欄を見れば、例えば胎児仮死から死亡に至るような症状とかあるわけでしょう。だから、その薬を使ってそうなったということなんだから、この場合は、医薬品副作用機構においては胎児死亡の場合も認めるべきじゃないかという思いがあって、今回このような質問をさせてもらってるんですよー。
【厚】それは、例えばご両親の方に対して何か認めて欲しいということなんですか?
【交】違う。胎児が死亡したということについてですよ。
【厚】それは、具体的には、どのような形でということなんでしょうか?
【交】人間としてみなすという形になるわけですよね。胎児は結局、人間とみなされていないわけですよね。生まれていないからね。民事裁判とかにおいては、それは、まあこういう法律で分かるんですけれども、これは別に法律に法る必要は全くないでしょう。医薬品機構の問題であり、添付文書にそのような副作用があると書いてあるわけですから、このような副作用になったということは、認めるべきじゃないのかという趣旨なんですよー。
【厚】副作用になったということを認めた上で、胎児についても人として扱って欲しいということですね。
【交】そういうことですね。はい。
【厚】そこはですねー。やはりこの救済制度だけではなくて、色んな救済制度もございますけれども、それが全体的に民法上で言ってる出生という、これまでそういった形で制度運営しておりますので、この部分だけ変えるというのは、非常に難しいところがございます。
【交】その法律と連動させなければならない何か理由があるんですか?
【厚】連動させなければならない理由と申しますか、確かにこの制度と申しますのは、民事的なものとはまた違うものではございますけれども、ただある意味、実際被害を受けられた方と、それに対して企業の拠出金でお支払いしている制度というふうになりますので、ある部分当然被害の全てを救済させていただいているわけではございませんし、定型的なものにならざるを得ないんですが、ただ考え方としまして、憲法に倣ってる部分も当然ございますので、結局はそういう考え方でこれまでやらして来ていただいていますので、そこだけを変えるというのは・・・。
【交】今後、改善するということは考えられない話なんですか? 実際この薬を使ってそうなったということが事実の場合、じゃあ、どうなるんですか? おかしいじゃないですか!
【厚】母体の副作用ということは、当然救済されますけれども、胎児の方の場合は、出生した場合は別ですけれども、そうでない場合には難しいと思います。
【交】それをどうにかならないかということで、今回お願いしてるんです。
【交】これさー。この機構のシステムのあり方を検討する場ってどこの場?
【厚】機構のあり方自体ですか? 来年4月から独法化されますので、そちらの方で・・・。
【交】今までは、どうなのよ。今は、どうなってるの?
【厚】今は、審議機関としたしましては、医薬食審になるかと思うんですけれども。
【交】以前、ここで一回議論やったことがあって、一度(副作用に)該当しないと薬害でないということで、もう一回不服申し立てという形で、もう一回審査し直してもらうという形でやったら、同じ人が審査していたわけよ。これまでは。
【厚】それはー・・・・・。
【交】そうだったの。それまでは。それを変えたわけだよ。この交渉で。ねっ。同じようなことなんだよ。それが出来ないことないんだよ。議論できる場があるわけだよ。
【厚】ええ。
【交】だから、これについても、もう一回持ち帰って、来年の話なんてするつもりないんだよ。今、そういう場がどこにあって、そこでもう一回これについて議論すべきでしょうと言ってんだよ。それを、あなた方のところだけに持ち帰ってやったってしようがないと思うんだな。
【交】企業も関与している話ですからね。そこを言ったらいいじゃないですか。あなたとこの薬を使って、胎児仮死になっても胎児は一切何も賠償されないということはおかしいんじゃないですかと。
【交】そういうのがなければ、ちゃんと分娩されて子供として出生される可能性が極めて高いんだよ。
【交】この2つの事例は、民事裁判になったら、胎児扱いはされないですよ。
【厚】そうですね。裁判の中では。
【交】ないでしょう。厳格には胎児だからと言っても、胎児にも色々あって。
【厚】多分、慰謝料とか・・・。
【交】満額ですよ。胎児だからと言っても、減額はないでしょう。それは事故だと判断したから。過失があったからですよ。過失があったと判断した場合には、まともに扱いますよ。過失でなくて、副作用と判断した場合にも、胎児扱いするのはおかしい。
【厚】今おっしゃってるのは、裁判所が胎児の方の権利が認められるということ・・・・
【交】救済されるということですよ。これが、もし副作用でなく医療過誤であったら。
【交】それは、でも受け入れられないのよね。胎児だからね。それはおかしいんだけれども、民法に基づいた考え方だからね。仕方がないんだけれどね。
【交】まあ、それはいいや。このことに関しては、被害を受けたのは当の子供(胎児)なわけだから、それを一人の人間として対応するというのは、僕ら普通の感覚だよね。それは。それを変えられる議論が出来る場というのがあるはずだから、そこへ持ってってくれと言ってるんだよ。取り敢えず。あなたのところで議論しても多分駄目だよね。新たなことは考えないんだからね。新たなことが考えられる場に持って言ってくれと言ってるんだよ。
【交】独法化して審議会の議題に上げてもらったら・・・。
【交】それは、来年4月からの話なんで、今は、どこなんだと聞いたんだよ。
【厚】ちょっとそれは確認させていただいてもよろしいですか?
【交】いいですよ。確認して下さい。
【交】これねー。薬作ってるメーカーの人間なんですけどね。これは、薬害でないと言えますか? 薬害でしょう。薬害ですよ。企業の研究者から見ても薬害や。死んでんだから。医薬品副作用被害救済ですよ。被害ですよ。被害以外の何物でもない。もしこれで救済されないとなってくると、薬害じゃないということになるんですよ。そんな薬がこれからどんどん出来ていいんですか?
【交】胎児だから救済されないと今なってるからおかしいんだから、これで副作用として、胎児仮死があって、それがひどくなれば、お腹の中で赤ちゃんは亡くなるんですよー。だから、それも救済すべきじゃないかという話を今してるんだから、そう思うでしょう?
【交】もっと言えば、胎児がお母さんの被害をかぶったんよ。あれは、ねっ。それだけ悲惨なことが起こったんよ。こんなこと起こしたらいかんのでしょう。だから胎児が被害を被って亡くなってしまった。これは、被害の何物でもないじゃないですか。救済すべきでしょう。民法なんてどうでも良いじゃないの、これ救済機構がそういう考え方に立ってやれば良いんで。
【交】これは、裁判じゃないんだからね。裁判ならしょうがないんだけれどね。裁判でも改善して欲しいと思うところもあるけれども、これ本当、そういった点では、胎児仮死からひどくなって死産になったということですので、やっぱり薬を使ってそうなったということがちゃんと認められれば、胎児も認めるような方向にやってもらいたいという希望なんですよー。
【交】胎児仮死は、生まれてきたら認められるけど、もっとひどくなって死ぬまでやったら、もう・・・・・・。薬害でなくなるやん。
【交】陣痛促進剤という薬は、生まれるか、死ぬかというそういうところだから、他の薬とちょっと違うかも知れないんで、そういうところの赤ちゃんがもし、副作用に遭って死んでしまったということは、やっぱりどう考えても、普通に考えても、救済はされるべきだと。
【交】わかった。早急にしかるべきところに出してもらいたいんだよ。今。来年の話をしていないんだよ。そこにあなたは、そこの議論の場に、当然一人の人間として対応すべきだというふうに要望を受けたと。したがって是非議論してもらいたいと。ねっ。
【厚】その場について、ちょっと・・・。
【交】それは、当然直ぐ考えれば出来ることでしょう、何日もかかる話じゃないでしょう?
【交】あなたの責任でやってもらいたいんだよ。次回も同じような質問するしかないので、しますので、その時には必ず回答下さい。お願いします。どうなったかということについて。
ご苦労様でした。 (以上)


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