第61回厚労省交渉
(2005年7月22日)
<厚労省側参加者>
鬼山幸生(医薬食品局安全対策課 副作用情報専門官)
井上隆弘(医薬食品局安全対策課 専門官)
日下部哲也(医薬食品局安全対策課 専門官)
飯田明子(医薬食品局安全対策課 副作用被害対策室主査)
櫻井幸枝(医政局看護課 助産師係長)
日田雅仁(医政局看護課 企画法令係)
高橋 (医政局看護課 企画法令係)
野崎伸一(医政局総務課 企画法令係長)
竹内一幸(医政局指導課 医療監視専門官)
<当会会員参加者>
植野慶子・勝村久司・出元明美・山下睦子
<今回の質問および要望・交渉内容の目次>
1.陣痛促進剤の副作用問題及び添付文書改訂問題
(1)前回交渉以降に、陣痛促進剤を被疑薬とする副作用被害の報告があれば、報告いただきたい。
(2)「陣痛促進剤の使用に関するガイドライン」作成の進捗状況の報告をいただきたい。
【厚】医薬食品局の安全対策課ですけど、「前回交渉以降に、陣痛促進剤を被疑薬とする副作用被害の報告があれば、報告いただきたい。」ということで、前回同様2例ということでございます。1例は、今年の前半に、ジノプロストのショックによる死亡例ということでございます。報告は今年なんですけど、2004年の前半というちょっと古い症例でございますけど、オキシトシンにおける子宮破裂が報告されております。
【交】赤ちゃんは大丈夫だったんですか?子宮破裂したってことは・・・。
【厚】回復はしとりまして、
【交】赤ちゃんは回復?本人でなくて、ベビー。
【厚】ベビーのことは書いてない・・・。
【交】まれに、重症仮死で生まれても大丈夫なこともありますから・・・。これ、2つに分けて書かれてないですよね。赤ちゃんとお母さんとが。
【厚】報告としては、赤ちゃんの方の報告ではなく、母親の方だけが上がってきていまして。
【交】何故ですかね。
【厚】お子さまの方に、何か副作用として見られるような事象があれば、お母さんの方とお子さまの方と別々に上がってくるんですけど、一つだけの場合、お母さんのだけの報告として上がってくるのが一般的と・・・。
【交】でも、お母さんがショックになって死亡するくらいの被害だったらね。
【厚】ショックですか?
【交】いや、まあ両方だけどね。お母さんがショックになったら、赤ちゃんにも当然状態が悪くなるから、死産か、もしくは重症仮死で生まれて、今、脳性麻痺だというのが普通だと思うんですよ〜。
【厚】帝王切開で、お子様を出産した後、打たれているようでございますね。
【交】その後、ジノプロストを使ってショックになったんですか!そういうんなら分かるんですけどね。2番は、お子さんはどうなんですか?
【厚】・・・・・。(資料を一生懸命探している)・・・
【交】子宮破裂したら赤ちゃんの状態が、どうなってるかは想像つくんですけどね。どこからの報告ですか?
【厚】企業からです。
【交】両方ともですか?
【厚】はい。
【交】これ、ちゃんと調べないといけないんじゃないですか?
【厚】結構、色々書かれていますので、全部、まだ・・・詳細は・・・見てるとこなんで。
【交】赤ちゃんは、どういう状況なのか全く・・・。
【交】聞いてもらえばいいじゃない。製薬企業だから。
【厚】はい。一応、出産となっていまして、新生児は・・・。
【交】アプガー何点で生まれました?
【厚】アプガー10点となってます。
【交】ええ〜っ。(全員声をそろえて)
【厚】現在は、発育良好。
【交】ちょっとそれ、子宮破裂で赤ちゃん10点だって、ほーっ、信じられないけどな〜。そうですか!良かったですね〜。無事で。2番。
【厚】ガイドラインの件、お尋ねですが、昨年4月に文書で依頼した、お渡ししたと思うんですけど、その後、適宜、学会等の情報を入手してるとこなんですけど、先日、この文書いただき確認したんですけど、今年度理事会員が変わったらしくて、昨年の段階では、素案が出来かかって、学会と医会で調整して、再度学会で持ち帰って、再度、理事会に諮る段階で止まっていて、その後、その段階でまたどうなるかが確認取れてないんですよ。まだ実際に、学会誌にも載っていませんし、その前の段階にあるっていう・・・。
【交】理事会にかけるところですか?
【厚】と聞いています。
【交】は〜ん。一応、きちんと一つのものにまとまったんですか?
【厚】まだ見てないんで。素案は出来て、今度理事会に諮る段階だと、理事会に諮った段階でないと、こちらにも見せられないという学会の話なんで、その段階では新しい理事さんに引き継がれて、前の理事さんには、一度お話をさせていただいたんですが。
【交】いつ代わったんですか?理事会とやらは。
【厚】正確には、学会の話なんで、何日付けとかは確認できないんですが。
【交】中途半端なね〜。今、7月でしょう?4月から代わったんですか?
【厚】4月からだと思いますけど。
【交】ふ〜ん、じゃ〜、まあ。理事会で話し合われる直前なわけね。
【厚】直前かどうか分かりませんけど、理事の方で、理事会に諮って案が固まった後に、医会と話し合って、学会誌に載せると。それで、学会の中の先生方の意見を収集いたしまして、その意見を反映するなり、評価するんだと思いますよ。それから、ガイドラインが出来ると。
【交】先生方の意見ですか?一般の方の意見もではないのですか?
【厚】一応学会と聞いていますけどね。
【交】でも本に載せるということは、不特定多数の方が見れるわけでしょう!
【厚】学会誌なんで。
【交】学会誌であっても、一般人が買えれば、読めるわけでしょう!意見が言いたい人はと書いてもらわんとね。おかしいよね。
【厚】そこは、どういう形になるのか。
【交】パブコメも入れるようにしてもらわないといけないな〜。そういうふうにして下さいよ。
【厚】一応、学会にお願いしてるんで、学会の中にこういう意見もあったという話はできますけど。学会の中では、どうなるか分からないんで。
【交】して下さい。こういう意見があったということで。是非。パブコメとかね。
【厚】パブリックコメントは、ないと思いますけれども。
【交】ホームページで公開して。
【厚】ホームページにも載せると言っていましたけど、そこに入るのが、学会の会員さんのパスワードがいるかどうか・・・。
【交】医会は、会員さんだけしか入れないんですよ。パスワードでね。そうじゃなくて、誰でもが入れる。
【厚】学会のホームページなんで、こちらから強くは言えない。
【交】私達が作って下さいとお願いしたんじゃないですか!
【交】そもそも変なんだよ。展開が。そう思うでしょう?
【厚】それも、一応こっちがお願いベースで作ってもらってますんで。
【交】別に、そういうふうにしてくれって言ってないよ。全体の中の一部みたいな感じだから、
【厚】学会としたら、そこだけ。
【交】そんなにしてほしくないというか、扱われ方が、軽いものにしかなんない
【厚】折角全ての学会の使い勝手が・・・。
【交】そりゃそう思うから余りガーガー言わないんだけどさー。それは、それで意味があるからね。本当は、もうちょっと。
【厚】中身を見ないとわかんない。どういう感じなのか。ちゃんと分かり易く適正な薬の使い方が書かれていれば、いいわけですよね。
【交】そうですね〜。スタートラインが、「陣痛促進剤の使用に関するガイドライン」でしたからね〜。これが十分入っていないとね〜。問題あるよね〜。
【厚】学会としても、そこだけというのは難しく、全体として、適正な分娩というか出産を。
【交】それは、重要ですからね〜。分かりました。
2.産科看護師問題
(1)大阪市の西川医院の立入検査について、看護師・准看護師・保育士に直接聴取したか否かを確認し、できるだけさかのぼってきちんと立入検査をするよう伝えていただくよう要望した件で、「お伝えする」と約束した。その結果を、大阪市から受け、報告いただきたい。
(2)新たに「助産師以外の助産行為についての立入検査」の結果報告があればいただきたい。
(3)開業産婦人科に勤務している助産師以外の全ての看護職員の就労実態調査の実施依頼を日本産婦人科医会に書面でするよう要望したが、その後の対応を伺いたい。
(4)保健所が「医療法第25条第1項」に基づく産婦人科の立入検査をする際の手順として、医師だけに聴取して終わらせることのないよう指導し、違法があれば、書面で指導するとともに、改善計画を提出させるということまで、徹底する必要があると考えるがいかがか。
(5)前回の厚労省の回答では、看護師や准看護師には分娩監視装置の読み方の教育がなされており、こうした職種が分娩監視装置を読む仕事に従事することに問題はないとのことであった。しかし教育の実態は、数時間をこれに充てるのみで、技術的に習得できる時間的保障はなされていない。このことから、こうした職種をこのような医療現場に配置することは、想定されていないものと理解する。これらを前提とするなら、早急に産科・助産施設における看護師及び准看護師の業務実態調査を実施すると共に、助産師による当直を義務づけるよう「医療法」の改正を行うべきと考えるがどうか。
【厚】医政局看護課の日田でございます。よろしくお願いいたします。産科看護師問題の(1)で、大阪市の西川医院の立ち入り検査についてということで、前回3月25日、お話いただいた件について、前担当者の方から「大阪市の方にお伝えいたします」とお話をさせていただいておりましたので、3月に話をここでさせていただいた後に直ぐに大阪市にご連絡を差し上げて、回答をいただいておりますので、その回答をここで紹介させていただきたいと思います。うちの方から3点、確認というかお伝えした点があります。それは、「大阪市は、過去に就労していた保育士からちゃんと直接ヒアリングを行っていらっしゃったのか?」ということが1点、2点目が、「いつの時期から違反がないと確認されていたのか?」と。3点目が、「その時期以前の違反のあった時期までさかのぼって再調査をされたのですか?」ということで、確認、お伝えしたところ、大阪市から次の通り回答を得ております。1点目として、「医療法第25条に基づく立ち入り検査については、適正な医療が患者に提供されているかを検査することが趣旨であると考えている。ついては、この医療法第25条に基づく立ち入り検査は、犯罪捜査ではないため、すでに退職している職員まで遡って事情聴取を行っているわけではない」と大阪市の回答です。2点目が、「昨年10月26日に大阪市が立ち入り検査を行っていらっしゃいますが、その際に、院長及び保育士に事情聴取した結果、保育士による医療行為は以前から行われていないとの説明を受けていると。また、平成16年8月分、9月分の分娩台帳及び出産にかかる記録を調査し、保育士による医療行為は行われていないということを大阪市としては確認していると。以上の点から、過去に保育士によるが医療行為が行われたという事実は確認できなかったと。この3点が大阪市の回答でございます。で、前回、3月の際に、うちの方は保育士の関係でご要望いただいたということで、思っておったのですが、今回、文章の中に看護師・准看護師についてもということで入っておりました。その点についても項目をいただいて、大阪市の方に確認しました。その点については、すでに不適合事項として、医師の指示により、看護師、准看護師に業務を行わせていたことを確認したので、その点については、昨年の7月21日に既に改善指導をしていますと。それ以降については、助産師以外の者の助産師業務は行われていないと、10月の立ち入り検査時に確認しているという回答をいただいております。
【交】質問とか回答は書面でいただいたのですか?
【厚】いや、ではありません。お電話で・・・。間違ったらいけないので、私が書いただけです。
【交】それをもらえます?それでいいですよ!
【交】
【厚】では、大阪市にきちんと、こういう質問にこういう回答ということで、うちからお願いしても良いです。私がメモ用に作ったものでもありますので、・・・。
【交】聞いたことをちゃんと大阪市が回答したということは、それは正確なものなんでしょう?
【厚】そうですね〜。
【交】齟齬があったらおかしいわけですよね。それで、構いませんので良いですよ。
【厚】わかりました。直してお渡しいたします。それじゃあ。
【交】じゃあ、お願いいたします。保育士がこれまで全然医療行為をやっていないという回答なわけでしょう?これ、絶対違うんですよ!だから、辞めた人の調べを捜査ではないということでやらないということはおかしいわけで、現在、辞めてる方が「実際自分達は、やっていました」と私達、直接聞いてるんですよ。なので、捜査でないにしても、勤務してた方に聞くべきだと思いますしね。以前から全くやっていないと言われていますし、この7月の段階でもしてないということになっていると思うんですが、立ち入りをするまでは、絶対しているんですよ!現在、勤務してる方もね。だから、そこのところ、何故分からないのかと思うんですよね。調べようが悪いんじゃないですか!?としか、私達は思えない。
【厚】過去に勤められていた方に話を聞かれたということですが、これの情報提供は大阪市にされたのですか?
【交】はい、しましたよ!保育士さんに聞いたので、「保育士がこんなことをしてました」と、大阪市に話をしまして、大阪市が「こんなことを保育士がするのは医療行為か?」と厚労省に質問したと思うんですよ。それの回答で、「これは、医療行為」だと、いうことがあったでしょう?
【厚】はーん。そうでした・・・。
【交】そういうことで回答したでしょう!それは、全て保育士さんから直接聞いた話を大阪市にしたことによって、大阪市が厚労省に質問をしたわけですよ。
【厚】ええ。前回、大阪市から照会をいただいて、うちから回答をさせていただきました。
【交】それなんですね。その中で、これは、「医療行為だ」とか、「看護行為だ」とかいうものが色々入っていましたよね。
【厚】照会の中で、ええ。
【交】そういうことは、実際にされていたわけですからねぇ。「これまでにやったことがない」というのは、おかしいですよ。新生児室に実際勤務しているわけですからね。じゃあ、新生児室に入って何をするかですよ。普通、生まれたばかりの赤ちゃんを保育士が、担当している病院なんてないですよ。それ自体もとんでもない話ですよ。だから、大阪市の調べ方が不備だとしか思えないです。そうですよねぇ。
【交】25条の立ち入り検査は、あくまでも、その時に職員がいなければ対象外という意味ですか?
【厚】職員という意味で言えば、職員から個別の面接はしなさいと言ってるんですけれども、過
去に遡ってまでしなさいという話はないので・・・。
【交】ないというのは、どういう意味ですか?過去に実際、そこで勤務していたわけですよ。
【厚】通知がそういう言い方をしてるので、大阪市の方もそういうことを言ってるかも知れないのですが、情報提供されているのに、調べられないというのは、どうなのかなと思う。
【交】なんかおかしいですねぇ。それは、ちゃんとその時にまで遡ってという表現が出てこないとやらないという意味ですか?
【厚】いえいえ。個別の面接はしなさいと言ってるんで、その場にいない方まで追っかけてできるかどうかは、ちょっと大阪市の体制がどうか分からないので・・・。
【交】退職してると事実上、追っかけて調べることはできないものなんですか?法的に。
【厚】いや、法的にできないことではないです。
【交】ないですね〜。そうすると何故しないって結論になってくるんですか?
【厚】大阪市さんのそこは、僕も直接は聞いていないんですが。
【交】我々は、前からやってるよということは、厚労省の皆さん方にも言ってるわけですよ。にも関わらず、そのことがどうして現場っていうか、大阪市に伝わらないわけ?
【厚】おっしゃってることは、よく分かります。
【交】だから、大阪市に問い合わせて、大阪市から、こういう回答があったということであなたも、納得してるじゃないですか!それがおかしいんで、事実確認をきちんとさせることをしてもらいたいんですよ。でも、大阪市もそうだけれども、あちこちの自治体が言うのは、事実確認をすることが、犯罪捜査の権限だということだと思ってるんですよ!そうじゃなくて、事実確認というのは、法律に違反してるかどうかの事実を確認するだけで、それを刑事にするかしないかの問題じゃなくてね。
【厚】ええ、わかります。
【交】そこのところが掃き違いをしてるんですよ。地方自治体が。それを医政局なり、看護課がどういうふうにきちんと指導するかが、まさに問われているんです。だから、そこのところをきちんと区分けしてもらって、指導してもらわないと、いい加減に全部終わってしまうんです。それこそ、訴えたことをちゃんと事実確認しないで、違うことをやったら、それこそ犯罪捜査じゃないですか!にも関わらず、訴えたことをしないで違うことをしたら、それはおかしいでしょう?だから、事実確認をして下さい。しかもそれが、法律に明らかに違反してることを示してわけですから。その確認は、絶対行政がしなくちゃあいかんですよ。犯罪捜査ではないんだと。指導してもらわないといかんことなんですよ。
【厚】事実確認をしろというお話ですよね。そこはまた、大阪市に確認をして見ないと、大阪市さんが・・・・。今、おっしゃった中で、今勤めていらっしゃる方をってことなんですか?
【交】ですからね、通報して立ち入りをするまでは、完全にやってます。はい。完全に。だから、現在も勤務している方が、数ヶ月前には、必ずやってるということなんですよ!だから、それこそ、勤務表をちゃんと見て、保育士が新生児室に入っているかどうかということは、調べれば分かる話ですよ。そこで、数ヶ月前の新生児室に勤務していた保育士がまだいれば、「あなたは、ここでどんな仕事をしていたんですか?」と聞けば、直ぐに分かるわけですよ。それが、何故、できないのか、もう1年経ちますよ。(昨年、立ち入りしたのは)7月21日なんでしょう!今日は、7月22日ですよ。もう、1年経ちましたよね〜。全くできていない、このやり方を、厚労省がびしっと言わないと、いけないですよ。地方分権、分権と言うけどね。ちゃんとできてないことは、厚労省は国の責任者として、ちゃんとやって下さいよ。是非お願いしますね。
【厚】もうちょっと事実確認をさせて下さい。
【交】はい。「ちゃんとやれ」って言って下さい。(笑)
【厚】「やれっ」ては、ちょっと言えないので、伝達情報提供はします。
【交】「やって下さいますか?」と言うんですか?
【厚】強力なことは、言えない立場なので、すみません。
【交】きちんと調べさえすれば、事実はちゃんと出てきます。
【厚】こちらからは3点を大阪市にして、向こうは、看護記録とか、8月、9月分を確認の上で、ヒアリングの上とは言われてはいるんですが、再度そこを・・・・。
【交】勤務表とか見てないんでしょう?パルトグラムなんか見たってしょうもないじゃないですか?
【厚】勤務表とか確認されたんですか?とか、情報提供をいただいた事実確認をきちんとされたのかというところです。
【交】同じことを前回も言ってるんですがね。同じことを言ってできないということは、能力がないのか、あるいは、誤った解釈をするからなのか、はじめからやるつもりはないのか、どれかだよね!そういうことはないようにして欲しいな。じゃあ次、2番ですね。
【厚】新たに助産師以外の助産行為についての立ち入り検査の結果報告があればということだったのですが、各都道府県には重点都市ということで、毎年度、重大な事例があれば、情報提供をお願いしているんですけれども、前回から、新たに助産師以外の助産行為についての事例の報告はいただいておりません。
【交】そうですか。広島県からのものはないんですか?
【厚】広島県のものは、先だってFAXでいただいた情報提供は、いただいていますので、それに関して広島県に事実確認をお願いしている段階です。
【交】ああ、そうですか。
【厚】今、おっしゃってる「結果報告」としてくるかどうかは、こちらにフィールドバックする義務がないので、あくまで情報提供なんですよ。そうなってしまうと、広島県の事例もいただいて、ちゃんとした方が良いんじゃないのと言うんであれば、申し渡しますけれども、その結果をここでちゃんとしろと言われれば、大阪市のような途中で挟まったような話になるんですけれども。そこが報告が上がってくるかはちょっと。
【交】広島県の場合、こういう状況なのでもうちょっとちゃんとやって下さいよと言って下さったんでじょう?
【厚】いただいた情報に関しては、向こうに投げてあるんで・・・。
【交】ですよね。ということは、県の方としても、それなりにちゃんとしないといけないはずですよね。思うかどうかは別として。ちゃんとしないといけないんですよね、本来ね。だから、それをしたんであれば、「報告下さいね」と一言言えば、報告しますよ。義務はないにしても、広島県も「報告はしません」とは言わないと思うんですよ。
【厚】多分ですが、大阪市の話と同じで事実確認したかどうかのところが多分今問題になっているようなんで、そこをしたかどうか再度、確認させて下さい。どちらにしても、まだ時間が経ってないんで。
【交】それは、何日に電話されたんでしょうか?
【厚】今週の頭に電話をして・・・。
【交】頭ということは、月曜日ですか?
【厚】19日の火曜日でしたので。
【交】FAX送ってから、ちょっと時間がかかっていません?
【厚】それに関しては、私、看護課の助産師係長をしている櫻井と申します。私の方で受け取ってから、指導課の方に渡すまでの時間がかかったので、看護課と指導課という形で頂いていましたので、看護課で受け取った責任として、内容を見させていただいて、指導課で対応した方が良いということで、看護課で話し合って指導課に持っていきましたので。
【交】分かりました。
【厚】立ち入り検査の窓口は指導課の話なのですが、ただ、FAXの文面からいくと、やはり事実確認をしたかどうかというところなんですよね。
【交】そうなんですよね。本人が訴えていることを一切やってないんですよ。それっておかしいでしょう。植野さん、どこに座ってるんかな?本人さんが出産された産婦人科のことなんですけれども、「こういうことで、だから立ち入りをして下さい」と電話してるのに、本人が言ってることを一切やらないんですよ。そんなやり方ってないと思うんですよね。
【厚】一切やらないと言うことは。
【交】聞いて見て下さい。
【厚】立ち入り検査には入ったんですよね。
【交】入ったんですけど、医師の話を聞いて、違反行為があったということを言ったことでそれで終わりにしてるんです。
【厚】そうすると皆さんがおっしゃったような実際のものを見てちゃんと確認してないじゃないかというところが問題なんですね。
【交】そうですね。一切確認してないです。
【厚】2回目も一緒なんですか?
【交】違反行為だけを調べたということで。
【交】「指導した」と言うんだけど、指導ということは、悪いことを違法が行なわれたことを確認した上でするべきものでしょう?口頭で言って、「しました」と言ったら、「あなた指導!」って、そんなんですか?確認しないといけないと思いません?ちゃんとカルテを見て。本人にも聞こうし。准看さんに。そういうこともなくして、確認というふうに、県が考えられて指導するっていうことなんですよ。
【厚】問題のあるのは、多分最初の1回目なんですよね。
【交】1回目も2回目も同じことですよ。ただ口で聞いただけで・・・。
【厚】1回目に自己申告したので、口頭指導しただけで、事実関係の確認はしてませんということですね。
【交】1回目は、「やってます。」ということで、「じゃあ指導します。」2回目は、「今はやってません」「じゃあ、もういいですね」全て口頭で終わってしまってるんです。これっておかしいですよ。きちんと証拠を調べた上で、違反があるかどうかを決めないと!「指導」って、どういうランク付けなんですか?
【厚】立ち入り検査の要綱の中では、当然、手順としては、「指導」して下さい。まず口頭でして下さい。次は文書ですよと。文書の指導の時には当然「改善計画書を出して下さい」という話をして、改善計画書に従って、期間を定めた中で、改善されていなければ、具体的に命令を出すという手順になってるんですけれども、口頭かどうか、文書かどうかというのは、具体的にここは、こうという線引きはないので、都道府県さんの判断にお任せしている状況であるということです。
【交】1回目は、「口頭で指導」でいいんですか?今、そう言われたですよね。
【厚】今の事例も、重大な事例であれば、我々は国立の病院しか立ち入りに行く権限がないのでアレなんですが、重大な事例であればその場で口頭で申して、後日それを文章化したものを出して「改善して下さい」と改善計画書をいただくと。それで、1年に何回も出来れば良いんですが、我々も1年に1回がいいところですから、次回までには、少なくとも、行った時には確認するのは「去年こう指摘しましたよね」と。「改善されていますか?」と。いう確認はさせていただいてるんですけれども。
【交】「改善されてますか?」というのも口頭なんですか?改善されてるのかの確認をしないといけないのに、きちんと調べられてないと思うんですよ。
【厚】それは、調べますよ。我々行けば、当然、何かが足りないとか確認しますし、こういったところの設備が不備だとか、ちゃんと現場へ行って確認しますし・・・。
【交】それは、設備のことですからね。実際何をやってるかは見えないものですよ。ね。そこのところを実際ちゃんとできていないからこういう結果になると思うんですよ。
【厚】今の広島県の対応が、もし当初から、口頭で聞いた聞き取りだけで、「口頭指導しました」と言うんであれば、折角情報提供いただいていることに関しては足りないのかなあと印象ではありますけれども。
【交】確かに不備だとは県も言われたらしいんですよ。だけど、「改めて立ち入りはしません」と言う返事が来たんです。実は。「ちゃんとやって下さい」ということで話し合いに行かれたんですよ〜。何月何日だったですかね。
【厚】確か(FAXの)文書の中にありましたね。改めてしませんと言ったと。
【交】「しません」という返事が次に日に来たんですよね。杜撰すぎません?検査の方法が。
【厚】1回目が本当にその状況だということではちょっと、余りにも足らないかなと。皆さんから折角いただいた情報に対して、足りないのかなあと。
【交】カルテを見れば看護師が内診したというサインもあるし、本人が訴えてる内容が証明されるんです。広島県の立ち入りの何が悪いかというと、所長が立ち入り検査してないんですよ。こちらは、違法行為としてきちっと言ってるにも関わらず、課長が立ち入り検査してるんです。医療についての専門的な知識がないんですよ。従って向こうの医師の自己申告に基づいて口頭指導だけをして終わってるんですよ。カルテの事実確認なんて一切してないんですよ、おかしいでしょう?そんなの。
【厚】聞いてるだけで、適切かどうかはちょっと・・・。
【交】さっきから大阪市の悪口を言いましたけど、大阪市は大阪市でよくやってる。所長が行って、きっちり見るのは見てるんですよ。でも保育士の件だけは、もうすでに辞めてるからやらないと言ってるんですよ。それは、ちゃんと指導して欲しい。でも、広島県の場合は、厚労省に報告する必要もないし、これ以上やる必要はないと言ってるんです。事実確認は一切しないで。やっぱり何のために訴えているかということを。
【交】1回目は口頭指導とか言うことでしょう!これね、たまたま1人だけの人の違法であれば、そういうことがあっても良いかも知れませんが、助産師がいないんですからね、お産があれば必ず殆どの方に違法行為をしてることになるんですね。産婦人科の開業医は特に。だから、1回目からきちんと書面で指導するようにと言わなければいけないんじゃないですか?
【厚】1回目からその・・・。
【交】違法があればね。書面で改善計画を出させて。
【厚】ですので、広島の件がそうと言うのではなくて、1回目に行った時に書面で見て、余りにも杜撰な状況であれば口頭ではなくて、すでに1回目から文書で指導はできるので、そこまでうちは駄目と言ってるわけじゃないですから。聞いてる状況では、多分「聞きました。そこが悪いですね」という確認をお互いしたっていう話ですよね。本当にいただいた情報と聞いた話からすると、ちょっと・・・。
【交】大阪市とか広島のは特異な例と考えるべきなのかね!それとも日本全体がそうなのかね。
【交】日本全体ですよ。
【交】いや、私は、日本全体だと思ってるんだけど、そうだとすると、もっと根本的な対策を考えないと駄目だと思うんだね。改めてきちんとした、通達とかが出来ないのであれば、技術的助言みたいな形で、こういう形でやれとか言うことを具体的に書かないと駄目かも知れないわけですよ。いくつも出てるわけですよ。実は。根本的に、もぐらたたきじゃなく、もっと根本的な対策を考える必要があるような気がするんですね。考えないと駄目だと思うね。通知とか出さないと駄目なんだと思うんだな、
【交】立ち入りする際に、助産師がいつからいないのかということを聞くことも、とても有意義な調査になると思うんですよ。5年も10年もずっといなかったということになると、医師が全部やってるのであれば、問題ないと思うんですが、そうじゃないと思いますからね。そこのところも最初から助産行為も准看などにさせても良いと思ってやらせてると思うんですよね。だから最初からきちんと指導しないといけないと思いますよ。「助産師を雇用して下さい」と言わないといけないんじゃないですか?単に「やっては駄目ですよ」と言うことではなくて、鹿児島県は雇用して下さい」と言われたんですよ。
【厚】伝える手段等も含めて、通知というもので徹底できるかとか、立ち入り検査の手法もあると思うんですし、あとは、私の方から言うのも何なんですが、助産行為そのものの何と言うんですかねー違法かどうかというラインじゃないんだとは思うんですが、都道府県に提供するような技術的な情報があるんであれば、うちの方として、統計局、情報局もありますので、そういったところから都道府県に連絡する機会があれば、お伝えしたいと思っているんですが。
【交】診療所と病院とでは、立ち入りの定期的なものが違うんですよね。
【厚】病院は、基本的には年に1回。
【交】個人の病院であってもそうなんですか?
【厚】いわゆる病院か診療所で言えば、病院は年に1回は入って下さいと言ってる。
【交】そうなんですか。櫻井さんにはオフレコで電話でお話したんですが、これは、某県の個人の産婦人科の病院です。日本で、分娩数がトップだと院長が言ってるそうです。3000人以上の出産があるそうです。看護職員がいるそうです。だけど助産師が4名だそうです。で、助産師が勤務していても自分たちはお産に当たらせてもらえないんですと。新生児室の勤務か、もしくは外来で母乳の指導しかやらせてもらえないと。あとは、准看が全部お産にあたってるんだそうです。そういう状況なので嫌気がさして辞めたけれども、こんな状況なので、どうにかならないものでしょうかという相談ガ入ったんです。これ余りにも酷すぎるので、事実をきちんとお知らせすることになった場合、厚労省が刑事告発する事例じゃないかと思うんですよ。もうそうなれば、素晴らしい働きになると思うのですね。櫻井さんも聞かれてすごく驚かれたでしょう?
【厚】うん、まー個人的には・・・。
【交】助産師が何のために勤めているのかということは、お産を取り上げるためにではないんですよ。准看の方が実際に使い易いと医師が言われたらしいですけどね。「先生、こうじゃないですか?ああじゃないですか?」と言わず、とにかく言われるままに違法なことでもやってしまうということじゃないですか?ベルとコンベア式の病院だと自分達も聞いていますと助産師さんが言われていますけどね。そういうことがありますので、これ、県が年間1回立ち入り検査を行ってるんであれば、何を調べてるのかですよね〜。ちょっと許せない某県。プラス某市。(笑)
【厚】そこは、そうなると、また権限の話になりますけど、某市の責任になりますので。政令都市ですので。
【交】政令都市の場合は、市なんですね。分かりました。はあ、はあ、
【交】年に1回、医療監視をやるじゃないですか。重点項目を厚労省が通達を出してますよね。助産師業務についても、ちゃんと見るようにとの項目が入ってるじゃないですか。都道府県レベルによって産科の問題が「さ」の字も出てこないんですよ。全部、「無資格者による医療行為」と、こうなってるんですよ。産科医療が調査の対象に、重点項目に入っていないんですよ。これだけ、保助看法違反がどんどん出てるのに、それを抜かして独自の重点項目を作ってるんですよ。それは、大阪もそうなんですが、広島もそうなんです。過去3年間。平成13年度からあなた達が重点項目に産科を入れたじゃないですか。全然それが生かされていないんです。それは、前も言ったと思うんですけどね。それをもう一回都道府県レベルで産科医療というもの確実に項目の中に入れて、「保助看法違反行為が目立ってるんで、特に重点的にやって下さい」という形の指導をしてもらいたいんですよ。そうしないと防止に繋がっていっていないんですよ。
【交】去年は入りましたよね〜。平成13年度、14年度、16年度と。
【厚】今年度も、17年度の通知も昨年度と同様の形で都道府県には、通知しておりますので。
【交】もうされたんですか?今年度。
【厚】はい。
【交】今月ですかね〜。下さいますか?書面を。それがですね〜結構知らないんですよ〜。広島県も、「えーそんなの知らなかった」という感じなんですよ。(笑)そうなんですよ。本当に。「えーそんなのありました?」って感じなんですよ〜。
【交】誰かが見て、すぐしまっちゃうんだ。本当に困るよね〜。
【厚】6月21日付けで、お出ししておりますので、文面的には、昨年とほぼ変わりないと思いますので。無資格者のということで。
【交】内容はいつも一緒なんですよね。15年度がなかったんですよね。
【厚】そうですか?15まで確認してなかったんで。
【交】15年度は、もう良いんじゃないかと思ったんでしょう、きっとね。なんだけど、やっぱりまだ(違反が)あるということで、16年度もまた重点項目に入ったということらしいんですよ。じゃー2番は、そういうことで、3番をお願いいたします。
【厚】では、私の方から回答させていただきます。3番は、「日本産婦人科医会の方に全ての看護職員の就労実態調査依頼を書面で依頼して欲しい」ということと、対応を伺いたいということで、前回から引き続いて伺っておりますが、看護課の方としての回答としては、日本産婦人科医会の方には、平成13年に医政局通知で、産科看護研修学院の終了者の実態調査については、既に依頼済みというふうに認識しております。
【交】平成13年3月30日付けの分ですか?
【厚】はい。医政局通知で依頼済と認識しております。その後に関しましては、口頭で確認して促しているところであります。前回、お伝えした時点で、昨年度8月に調査について促したことを既にお話していますが、前回お伝えした時点から特に新しい変化は見られておりません。
【交】平成13年3月30日付けの内容は、ここに書いている質問とニュアンスが違うんですよ。だから、産婦人科にお勤めの看護師、准看護師が今何をしてるのかを調べるのが重要なんですね。「産科看護研修学院」を出た方がどこで、何をしてるかではなくてですね。調べることによってもちろんそういうことは、内情は分かるとは思うんですが、勤務している看護師、准看護師が開業医で何をしてるか、どんな仕事をしてるかが知りたいんですよ。
【厚】はい。
【交】これは、何も難しいことじゃないと思うんですよ。
【厚】えーと、これは、修了生だけでなくって、開業医に勤務している助産師以外の看護職の人のどういった実態があるのかということ
【交】そうなんです。そう書いていますよね。
【厚】はい。
【交】それなんですよ。
【厚】ちょっと、こちらの認識として前回からの続いてのご質問というふうに認識しておりまして、産科看護研修学院の修了生というふうに読みとってしまいましたので。
【交】あー、でもそう書いてないよね〜。だから、「駄目だ、駄目だ、それは調べられない」と言って来てるでしょう?向こうがね。
【厚】ええ。
【交】だったら、もう現場で今働いている人ね。
【厚】切り口を変えてということですね。
【交】そうそう。そういう形で調べられるでしょと言ったわけですよ。そうですよ。
【厚】えっとー、医会の方とは、また実際に向こうの方でもこちらが要望した調査というのを実施していませんので、また依頼をして行く予定ですので、その中で、今、お話していた要望と言いますか、この書面に書かれていることも含めて、今後対応と言いますか、話し合いを持って行きたいと思っています。
【交】1ヶ月も前に質問書は出してるんだからさー、ちゃんと読みとって欲しいな。
【交】産科看護研修学院という言葉は一切書いてないですよ。こうしないと、結婚してからそこを辞めたとか、引越ししたからどこにいるか分からないから調べられないとかね。そいう言い方をして結局逃げてきたわけでしょう?そうじゃなくて、今働いている産婦人科において、看護師、准看護師がどんな仕事をしているのかと言うことを調べれば、直ぐに違法行為をしてるかしてないかが分かるんですよね。まあ、嘘を付けば分からないですけどね。事実をきちんと回答されれば、何をしてるかはわかりますよね。
【厚】実際どこまで上がってくるかというのは・・・。
【交】それは、完全に正しい情報が得られるとは思ってないんですよ。だけど、しないよりは、したことによって、何件の開業医で違法行為がされているのか。数だけでも分かってくると思うんですよ。
【厚】はい。
【交】そうなれば指導もすることができると思いません?
【厚】数としては不可能では、実際ないとは思うんですけれども、その実態がどこまで業務内容のところまで分かるかどうかというのは、また別の話になると思います。
【交】どういう回答をするかになるんですよね。
【厚】ええ。
【交】正しく真実をきちんと伝える医師もいれば、してるのに「してませんよ」と「させてませんよ」と言えばそれで終わるんであれば、終わらさせたいと思ってる先生達も多いかも知れませんよね。
【厚】まあ、それぞれかと思いますが。
【交】だけど、これ、しないことには始まらないと思うんですよ。実際に看護師、准看護師などが産婦人科においては、重要な役目を果たしてきてるんだ、いたんだと実際言ってるじゃないですか?去年の医会のあの文章を見るとね。だから、現実はどうなのかということを本当にそうなのかということが出れば、また、なかなかおもしろいことないですか?実際に、「本当にそうだわ」と、「看護師、准看護師がどんどん助産行為をしていたわ」となるかも知れませんよね。
【厚】そうですね〜。
【交】言ってるんですもの。
【厚】むこうとしても、助産師が足りないとは、言っては・・・確かにおっしゃるように、分娩には出ていますので、そういった点も含めてこちらとして話し合いをして行くというふうに。
【交】その実態を、本当に少ないのかどうなのかと、全体としては十分だという認識だと思うんですけどね。日本全国の助産師の数は、分娩数からすると十分だと思ってると思うんですが、でも実際に一開業医さんでは、やっぱり助産師さんは少ないと思うんですよね。だから、もっといれば、もっと行かれるかも知れないですよね。大きな病院が「うちは足りていますから」と言えば、一開業医さんに就職せざるを得ないということになるんでね。そこのところが実際に助産師の数が足りているかどうかを調べるためには、この調査は是非やってもらいたいんで、お願いします。
【厚】はい。
【交】4番。
【厚】先程ご説明させていただいた通りですが、お恥ずかしい話ですが、知られてないと言われてもその通知にまた重ねて出すのもちょっと、恥ずかしい状況ではあるんですけれど。ですので、先程も言いましたけど、何らかの形で地方構成局なり、都道府県等を集めるようなことがあればそういった機会を通じてとリあえずこう言ったことを伺ったことは伝えたいと思います。
【交】ここに書いているように、最初から口頭指導じゃなくて、書面でというのは、最初から違法があれば、最初から書面でしてもらった方が良いんじゃないですかということなんで。
【厚】手順としての交渉を書面でということなんですね。ことの重大というか、書面で構わないわけですから、そこを制限してはいません。
【交】けど、結構口頭で済ませるんですよ。まずはね。口頭で。ちゃんと調べもしないで口頭で指導というふうな名目で「先生ちゃんとやって下さいね」みたいなことで終わらせているんですよね。それじゃいけないということですよ。
【交】まあ、集めて徹底して下さいよ。皆さん集めていただいて、手順のことも含めて口頭を飛ばして、書面で行ってもらってもいいんだと。その話も言ってもらわないと、多分、書いてあるからその順番で、というつもりかも知れないからね。だって、そうじゃなかったら、こんな同じような話は出てこないじゃないの。
【厚】我々が行った場合は、その場で当然口頭で。後日内容について、書面で同じものを出し、改善計画書を出して下さいという話をさせていただいています。
【交】そうなんですか?1回目の時に現場では口頭で言うけれども、保健所に帰られて、文章化したものを出すわけですね。
【厚】我々は、普通、文書指摘ということの事項であれば当然、その場で文章を書いて渡すわけにはいかないので、ただ、おっしゃっているのは、多分口頭で行って、口頭で回答もらって終わってるんじゃないかと。
【交】そうなんです。
【厚】ただ、うちも我々が立ち入り検査行った場合、当然、会場の中で、「こういったことがありましたので、直して下さい」という中には、非常に細かい事項もあるので、それは、口頭でという話ですし、文書をもって後日、その場で述べたものを後で重大なものだけを文書で通知して改善をお願いするという手順でやっていますので、都道府県さんも基本的にはそのスタイルだと思うんですけどね。
【交】いや、それが違うんです。書面でお願いします。じゃあ、5番を。
【厚】看護師、准看護師が分娩監視装置の読み方の教育などが十分ではないということで、実態調査を実施するとともに、助産師による当直を義務付けるような医療法の改正を行うべきというような内容のことですが、まずはじめに、看護師、准看護師に分娩監視装置の教育に関してですけれども、前回にもお話がこの場であったかと思うんですけれども、看護師や准看護師というのは、看護師や准看護師として必要な教育の中で、母性看護学という中でそちらの方は、教育は規定されており学校の中で行われていると認識はしております。
【交】分娩監視装置を読むということが入っているという意味ですね。あなたがおっしゃっていることは。今、具体的に言ってるわけですよ。分娩監視装置の読み方の教育もされていないと言ってるわけですね。あなたの(発言)は、そうじゃないですね〜。答えの中に、分娩監視装置の読み方も教育の中に、看護師や准看護師も入っているという理解で良いんですね。
【厚】分娩監視装置の読み方
【交】具体的に言っていますから。
【厚】ええ。分娩看視装置と言うのは、そもそもお産のなかで、基本的に正しく児の状態や陣痛を読み取るという中で、今の日本の中では、ほとんどの施設で行われていると思いますが、その母性看護学の中で、分娩看視装置と言うのは、陣痛の状態とか、児の状態を見るという上では、当然母性看護学の中で入るべき項目だと思います。
【交】入るべきとか聞いてないんだよ。具体的に読めるような教育を受けているのかを聞いてるわけだよ。
【厚】教育の実態に関しましては。
【交】実態が大事なんだよ、すごく。実態がないところで、いくら、そういうものが抽象的にあるなんて言っても駄目なんだよ。現場では、役に立たないんだよ。なっ。それでやっても良いだなんて言ってたら大間違いなんだ、それは。
【厚】やっても言いかどうかということは。
【交】読んでも良いという話ですよ。それは。
【交】診療の補助の一環として、看護師でも准看護師でも分娩監視記録を読んで判断できると言われましたよね。
【厚】判断というと、何をもって判断かというか・・・。
【交】はあー!それっておかしいじゃないですか!記録を見て。
【厚】何をもって判断というか。どこまでかということになると思うんですけれども、記録されてきた部分に関して読み取ってというか、見て、これは医師に直ぐ報告すべきという・・・。
【交】それが判断なんだよ。
【厚】というところまでが、・・・。
【交】だから、出来るってことなんだろ?それは。だから、読めるってことだろ?ちゃんと。読めなかったら判断できないんだよ。
【厚】読めるかどうかというのは、もちろん教育を受けて現場に出て。
【交】だから、教育を受けているかを聞いてるわけだよ。具体的な読めるような教育を受けているのかを聞いているんだよ。
【交】看護大学の先生に聞きました。「時間がありません。」そんな助産師のように、きちんと読めるように指導する時間はございませんと。教科書に書いていることをさらっとするだけだそうです。まあ、当然のことですよね。だって、母性看護学で、助産行為の中に入ってる赤ちゃんと陣痛の状態がどうなのかということは、本来は助産師の仕事なわけだから、そこまで立ち入ることは本来看護師、准看護師はしてはならないわけですから、さらっとで別に構わないんですよ。だから、そこのところで厚労省は、看護師、准看護師が診療の補助の一環として、分娩監視記録を判断できると言ってることが私達は、おかしいと言ってるんであってね、そこなんです。今日は、助産師さん、学生さん達も来て下さってるんで、開業助産師さんも来て下さっていますのでね。実際どういうふうな教育なのか、まあ、看護大学の場合だと4年間でするので、看護師の免許を取るまでの母性看護学の教育がどれだけのものなのかということが、もしかしたら分からないかもしれないんですが、実際、助産師となるための分娩看視記録の読み方の学習と、看護師、准看護師になるための母性看護学の学習、分娩看視記録などにおいて、そこがどうなのかということはかなり大きな違いがあると思いますが、そこをお話していただけますか?
【助】開業の矢島です。私は最近の新しい教育はよく分かりませんけど、分娩監視記録を読むというのは、命を預かってる職業としてはとても大事なことですね。私の助産所でも分娩監視装置は持っていますが、正常な範囲での分娩では使うことが少ないんですけど、判断をするというのは、すごく大事だと思うのですね。母性看護でさらっと流してならった人達が、それを読みとって良いというようなそういう解釈、命を預かるというそういう国家資格を与えている厚労省として、私はちょっとおかしいんじゃないかと思うんですよ。もっとはっきり明確にやはり助産行為というのは、看護とは違うわけですから、そこははっきり明示しないと、命を守っていけないと思いますんですけど、どうでしょうか?じゃあ、私より新しい人から。
【交】はい。助産師学校の学生です。看護学校を卒業してから1年間の看護師経験がありますが、;学生の時には、確かに教科書では、分娩に関する授業を受けましたし、確かにこういうものを付けますよと母性看護学で習いましたが、それも操作手順であったり、それを読み取る力が付いたかというと私としては、ついていないと思っています。助産師学校に行って初めてではないのですが、実際器械に触れて、読み方を指導されて、尚且つ臨床に出て経験を積んでようやく読めてきた、判断ができるようになったと思っていますので、3年間、4年間の看護学校の講義だけでは力が付くとは思っていません。私が受けた3年間の中では、「あなたが責任持って分娩管理しなさい」と言われたら、それはできないと思っていますので、あれだけの教育で分娩監視できるはずだと思われるのは違うと思います。
【交】と言われています。実際そうですよ。
【交】ちょっといいですか?私は、准看護師の免許を持ってるんですけど、そういう勉強は一切していません。
【交】ほら〜、随分違うじゃない。あなた方の認識と!
【厚】准看の中でも、母性看護というのは教えるべき項目というふうに・・・。
【交】それは、あるのはあるよ。
【交】教科書にただ写真があって、「こういうものを使います」というだけで、その内容の詳しいこととか陣痛がどうあるとか勉強することは全くなかったです。
【厚】はい。
【交】実態が大事なんだよ。実態が現場で生きるかどうかということになるわけなんだよ。教育の実態がね。恐らく、教育だけでも、さっきの発言のあったように、教育だけでもなかなか難しい、現場に来てようやく読めるようになったとおっしゃったでしょう!それが事実だと思うんですよね。とすれば、看護師と准看護師の人達が、まず読めるというふう前提に考えること自体がまず間違ってるしね。そういうふうにあなた方が解釈してることがとんでもないことだと思うんだよね。そのために助産師との一線を引いてるわけでしょう!一般論としての母性看護ということと、分娩監視装置の記録を読むということと、これが同じなんだとあなた方は解釈してるかも知れないけど、それは全然違うことだと理解しないといけないとい思うな。
【厚】うん〜。そうですね。
【交】そういう立場に立たないと、今後の行政は混乱して来るよ。助産師のあり方がゴチャゴチャになって来るよ。そんなものは。どんなことになっちゃうと思う?
【交】命の重さを考えると、絶対看護師、准看護師に分娩監視記録を読むような場に置いてはいけないとことだと思うんですよ。やっぱり、助産師がそこでは働くべきだと思うんですよ。怖い話ですよ。
【交】そうですよね〜。(拍手)私の知ってる病院で、年間500人以上の分娩数があるのに助産師が2人だけだそうです。その2人の助産師が500人に立ち会われるわけがないんですよ。絶対にね。だから、たくさんの看護師、准看護師が働いています。そういうところで、本当に命を預かれるだろうかということを、もっと厚労省が監督しなけりゃ〜、命を預かるんですもん。もっと真剣に、もっと密着した調査なりをして、はっきりした線を出して欲しいと思うんですよ。私達は、命を預かるということで、助産師として仕事をしています。だから、そこらへんを、期待していますけど。
【交】診療の補助の一環として分娩監視記録が読めるという、読んでも良いというそこの考えは完全な間違いだと思うんで、やっぱり、絶対撤回してもらわなければ、いけないと思うんですよ。
【交】櫻井さんは、助産師の資格をお持ちですか?
【厚】はい。
【交】ということは、看護学を勉強されてきてるということですから、これだけ周りの人が、看護師の資格を取る時に、教科書は見てるけども、判断出来るようなものではないとおっしゃってるのに、あなたは何故、判断できると思われるのか、私はそれを知りたいですね。同じ助産師の資格を持ってる皆さんが、そうじゃないと言ってるのに、何故ですか?違いが生じるんですか?
【厚】えっと〜、一般的なこととまたおっしゃられるかも知れませんが、看護師としての資格というのは、基本的な看護技術というものを、3年間あるいは4年間の中で、身に付けると認識しておりまして、その中の1つとして、母性看護学があり、その中の分娩の中の赤ちゃんの状態を監察する中に分娩監視装置も入って来るべきと言うか、入っている内容ですし、私自身も学生時代に習ってきたので、実際に細かな手技がどこまで出来るか、出来ないかとか、読める、読めないは、もちろんの個人の能力等もあるとは思うんですけれども、基本的事項として、それは、看護師として身に付けるべき、看護技術、知識の中に入っているし、当然それが国家試験として、試験が通って看護師になった人は、その資質を身に付けていると思っているのが、1件。
【交】それは、厚労省として立場の櫻井さんの意見ですか?それとも、個人的な意見ですか?
【厚】えっと〜、個人的にと言いますか・・・。
【交】助産師の資格を持ってる自分の立場として、おかしいと思ったら、いくら厚労省で働いているとは言っても、跳ね除けて、「それは違う」と言って欲しいんですよ。助産師なんですから!
【交】自分の職種を脅かされていると思われないんですか?だって、そんな状況であれば看護師、准看護師だけで、いいじゃないですか!
【交】何のために助産師はあるんだ? 助産師と看護師、准看護師は、どこが違うってことになるんですか?分娩において。
【厚】それに関しては、もちろん内診や分娩介助等に関しては、当然助産師がする行為でありますし。
【交】それだけすればいいってことになるんですか?それだけが違うってことか?一番重要な分娩の経過中の赤ちゃんの心拍とお母さんの陣痛との状況が今どうなってるのか、正常な状態できてるか異常な状態になっていないかという、そこのところが大事なんであって、取り上げるのははっきり言って誰がしても同じかも知れませんよ。普通の自然分娩の場合ね。分娩経過中の赤ちゃんの状況と陣痛の状況、そこが一番重要なんじゃないですか!それを、看護師、准看護師がやってもいいと言ってることが先ず問題があると私たちは、思ってるんですよ。
【厚】う〜〜ん。
【交】一番重要じゃないですか!それは、専門的は判断を要する部分だよね。それは、正に教育であり、現場で経験を積み重ねてということが出てくるわけだよ。全然線引きがないのと同じなんだよね、あなたが言ってる回答は。ほんの僅かの部分だけなんだよ。内診するとか何とかって話で。
【厚】助産行為と看護師、助産師の行為と准看あるいは看護師がやっている行為というのは、あくまで診療の補助行為という範疇なので、そこは、違う・・・。
【交】法律的な解釈じゃないんだよ。現場実態として、そういうところまで、やってもよろしいと、看護師、准看護師でもね。経過を見ても良いと言ったでしょう?あなた。
【厚】診療の補助行為の範囲の中で。
【交】補助行為とかそういう言葉は使わなくていいから。実際に、その分娩までの間の様子を見て判断をする、どういう状況にあるか。何か異常事態が起こっていないか。これが判断できなかったら助産師と言えないと思うね!それを看護師でも准看護師でもいいと、判断が出来るんだと言ってる。
【交】いつからなったんですか?それ。
【交】そういうような解釈は誤ってるんだと。
【交】記録を読むということは診断するということだから、私も子供を失いましたけど、やはり看護師、准看護師が実際見てるのは多いようなんです。こういうのをおかしいと思って欲しいんですよ。
【交】おかしいと思ったら、行動しなくちゃ〜。
【交】(厚労省は)おかしいと思ってないからね。ここは。
【交】おかしいと思わないなんて、おかしいですよ。
【交】(看護師、准看護師が分娩監視をしても良いように)いつからなったのか、知りたいのよね〜。これ。
【交】国の解釈と現場の実態と全然違うっていうかさー。本来の助産師さんがやってるお仕事と、厚労省の解釈が全然違ってるよね。そういうのは、やっちゃおかしい。止めるべきだとおっしゃってと思うんでんですよ。看護師、准看護師がやるのは、それは、まずいと言ってらっしゃると思うんですね。でも、あなた方は、それで良いんだと言ってるわけだよ。
【厚】あの〜、はい。
【交】1年前くらいから言い出したんだよね。
【厚】話がここの問いの中の、分娩監視装置の読み方と、分娩管理の話と一緒になってる・・・。
【交】一緒ですよ。一緒なんですよ。分娩監視記録を読む=分娩管理の話は一緒ですよ。分娩経過を見るということについては、分娩の管理ですからね。看護師、准看護師がしても良いと言ってるんでしょう?それは、いけないと言ってるの、私達は。
【厚】う〜ん。分娩の管理というとどこまで、・・・、今、私がここの問いの中で答えたのは、分娩監視装置の読み方について、回答したのであって、分娩経過を看護師が見ていいとか、あるいは、それ・・・。
【交】えっ、言ってないの?
【厚】区、区別を付けたいと言うか、今、一緒だっていうから。
【交】初めておっしゃったね。それは。
【厚】それは、前回も、分娩管理と分娩経過全体という一括りにしたお話と、分娩監視装置について医師の指示のもとするということは、ちょっと違います。
【交】どう違うのよ!分娩監視装置を見て、判断するということは、分娩経過を見るということではないんですか?
【厚】全くイコールではないんで。
【交】その時の瞬時の今の分娩監視記録で、赤ちゃんがどうこういう、それだけのことを言ってるんですか?じゃあ。
【厚】えっと、分娩管理とか分娩監視というのは、お産の経過の中で、分娩監視装置というのは、そこの一部だと思うので。
【交】はあ〜。それは、違うじゃないですか!?分娩監視装置をず〜っと付けていて、こういう経過で順調に来てるなあとか。今、こういう状況にあるなあとか、判断するんじゃないですか?分娩監視記録を見て。
【厚】出元さんでしたかね。分娩管理とか分娩監視について、私がイメージしてるのと、同じものかどうかちょっとよく分からないですが、私が今話をしていて、分娩管理とか分娩監視という中だったら、分娩監視装置もその一部ですし、今申し上げたように、例えばお母さんの状態を見て、診察が必要だとか、お産の準備をしないといけないとかいうのは、分娩監視装置の中ではなくて、分娩管理の中の一つですので、そこは看護師と准看護師とは大きく違う部分ですので、
【交】記録だけは、看護師と准看護師が見てもいいということですか?
【厚】記録だけはと言いますか・・・分娩監視装置の取り扱い、医療機器の取り扱いが診療の補助行為ということを先程もいいましたが、医者の指示をもらって、分娩監視装置を付けたりとか。
【交】付けていいの?これ。看護師、准看護師が。
【厚】診療の補助行為の中で「モニターを付けて下さい」と医師に言われたら、看護師、准看護師は、それを付けたり外したり・・・。
【交】付けられるかどうか分からないですよ。心音がどこで取れるかということとかは、助産師がきちんと赤ちゃんの頭がどういう位置にあって、背中がここにあってと、これは助産師の仕事じゃないんですか?分娩監視装置を付けるにもそれが必要なんですよ。ぱっとベルトを付けて、そしたら勝手に心拍がドンドンというんじゃないでしょう?どこに当てれば良いのかというようなことは、看護師、准看護師にやらせてはいけないと思いますけど!!
【厚】多分、そこが認識が違うのかなと。
【交】どうですか?助産師さん!
【交】櫻井さんとおっしゃるんですか?本当に助産師さん?と言いたくなります。助産師というのは、分娩監視装置もそうだけど、ずーっと命を守るために経過を観察しないといけないじゃないですか!お母さんの表情とか痛みと一緒に監視装置を見ながら、これはドクターに報告しないといけないとか、何か私達がしないといけないというのは、やっぱり判断していくものでしょう。
【厚】それに関しては、助産師がもちろん判断するというのは、言っていただいてる通りですけど、その中で、看護師、准看護師が何ができるのかとか、していけないというの、そちらでおっしゃってると思うんですけれども、そこの・・・
【交】そちらがおっしゃってるのは、理想的な状態ではそうだと思うんですよ。必ず医師か助産師が隣にいて、隣に看護師がいて、看護師が看護していて読めるでしょうと。そういうのは許されるのは、必ず隣にというか、あるいは電話でも呼べばさっとくる状態であれば、それはあり得ると思うんです。ところが実態はそうじゃないから、看護師、准看護師だけが、いる状態で、果たしてそれが許されるかが問題になってるんで、「これはだめじゃないか」とか、隣にいれば全部やったっていいと思うんですよ。それが補助行為であって、一人で夜中、こうやって眺めて「あら、どうかしら?」というのは、それは、もう補助行為じゃないでしょう!そういうことが、問題なんだから。
【厚】うん・・・。
【交】そこは、認を変えていただかないと、分娩監視記録の判読だけの問題じゃないんですよ。分娩経過を看護師、准看護師が見ても良いと思ってるとしか思えないんですよ。
【交】確かに、資格によって処置とか手技は決められていますよね。これはやって良いとか悪いとか、その通りなんですが、ただ、それに付随する判断が必ずあるわけなんで、これが、こういう事態になったから、この手技が必要であるというとこの、一つ前のステップは看護師ではできないわけなんですよね。そこの判断を今の現状は求めてるわけですよ。「これは、どうもまずい」と看護師が判断して、お医者さんを呼ぶ、助産師を呼ぶという状態を許すか許さないかというと、恐らく許せないわけで、何故かというと、次の手技は看護師はできないから、ということだと思うんですよ。処置だけが認められているのは当然なんですが、処置をするためのところの本質は資格の中に入っているはずなんですよ。そこを、今、乗り越えてしまってるということが現実の中で起こってる問題だと思うんですけれども。確かに資質がある人はいると思うんですよ。
【交】資質があっても、資格で、こういうことはしても良いか悪いかはあるわけですからね。資質の問題じゃないわけでしょ?ね。
【厚】うん。まあ、はい。
【交】北野さんが言われたように、自分は、動物の手術は上手だけど、だから人間の手術もしても良いかというと、それは違うでしょうと。それと、結局一緒なんですよ。自分、一生懸命勉強した。だから、本当はちゃんと読めるとね。分娩監視記録を判読できると。でも、准看は本来それはよくないわけだから。違法ですからね。自分が判断するのはいけないわけですよ。はい。そもそも、そこにいること自体が問題なんだけどね。助産師の仕事の分野だから、看護師、准看護師がそこに入って、仕事をするということは、まあ、開業医でしかないとは思いますけどね。
【交】お産というのは、経験的なものがいっぱいありますよね。だから、監視装置も何回も読んでれば、バカでもとはいわないけど、読めるかもわからない。でもね。やっぱり資格というのは必要なんですよ、命を守っていく上で、医師がいて、助産師がいて、看護師、准看がいてと、資格があるわけですから、やっぱりこの資格を徹底させることが国としての責任じゃないかと思ってるんですけど。それを、あやふやにしてては、命を守ることはできないですよ。
【交】分娩経過においては、最も重要な陣痛の状態と胎児心拍の状態がどうなのか?それを、いい加減にほっとらかしていると、ひどい状態になることは、もうお分かりになると思うんですけど。心拍が低下して、数値が還ったから大丈夫なんだと判断するような人もいるのね。その記録が遅発性徐脈であったとしても、心拍が下がったけれども、上がった。心拍が下がったけれども、上がってる。それを繰り返しても、一時的には下がるけど、上がるということで、問題ないんだと判断してる方もきっといると思うんですよね。それは、臨床的に最も重要な一番危ない心拍の波形なわけでしょう?そこのところさえ分からない人はいっぱいいるんですよ。数字だけで、正常の範囲内だからいいという問題じゃないということは、ちゃんとした知識がないといけないわけで、判読させるための勉強は、助産師を養成する学校でないと、そんな詳細はしないと思いますよ。
【交】一番確認しておきたいのは、医療の現場で、医者はもう家に帰ったり、遊び呆けて「何かあったらホケベルで呼んで下さい」というような形でいなくて、助産師さえ非常に人数が少なくてローテーションで回りきらなくて、いない時が多い中に、残された看護師が、准看が全部覆いかぶさって出産間際まで全部やらされている現場があるわけですよ。厚労省が分娩監視装置を読んでも良い、判断しても良いということは、今のこの現状を完全に黙認してそのままやらせようということに繋がって行くんですよ。だからこそ、私達が言ってるのは、そのような現状を止めなければならないから、きちんとした、今ある資格制度に則った上でやって下さいとお願いしただけなんですよ。これは、完全に助産師の仕事だから助産師しかしちゃいけないというように、杓子定規に言ってるわけでなくて、今、厚労省が認めることによって、現状の非常に杜撰な医療の現場を認めることになることを、非常に言いたいわけなんです。それは、分かりますよね。
【厚】・・・・・はい。
【交】やっぱり分娩経過を見る=分娩監視装置を見るのとは一緒なんですよ。だから、やっぱり看護師、准看護師の仕事じゃないというふうに、はっきり明確にしてもらわないと、今の状態で良いんだと先生達思われますよ。
【厚】・・・・なかなか望んでいるような回答が出来なくて、申し訳ない部分もあるんですけど、こちらとして、分娩経過を見るということと、分娩監視装置の装着あるいは、それを見たときに医師に報告しなきゃいけないというようなところまでを、看護師、准看護師がしていいというところと、同じようには捉えていませんので、・・・。
【交】それねえ。同じように捉えないといけないんですよ。開業医の場合、助産師が一人もいなくて、とにかく日勤も深夜も準夜もない状態で、24時間勤務の場合が結構多いんですね。医師も四六時中見てるというわけには当然いかないわけで、その間、ずっと看護師、准看護師が見てるわけですよ〜。そうなると、何もかにもがお産の現場を看護師、准看護師が見てることになるんですよね。それは、問題あるわけでしょう?
【厚】医師がきちんと見た上で、看護師、准看護師がやってるってことなので、それを全く医師がやってないことは問題だと思います。
【交】それが普通なんだよ。それが一般的なんでしょうね〜。何かあれば呼んでくれれば良いとは言ってるでしょうけど。何かあればというのを、読めるかということがさっきから言ってる、そこの読み取りが出来るんだと言ってしまえば、看護師でも、准看護師でもやれるよということで、良いってことになってくる。その時だけ呼べばいいことだから。前までのことは良しってことになって来る。それは、現場追認なんだよ。本当にそれで良いのかという、実は、産科の中で医療事故が起こってるのはすごい多いわけだよ。例えば、今ずっと言ってきてる陣痛促進剤とかね、そういう問題も当然あるわけですよ。だけども医療事故も多いんですよ、実は。産科が一番多いわけですよ。いいですか?何故それが起こってくるかということを考えなきゃいけない。それをなくすためには、今の問題が一番大きいわけですよ。きちんとした体制を作ることが大事なわけですよ。それを、あなたは、そうでない現場追認の方向で言ってるわけだよ。それは、間違ってんだよ。いいですか?医療事故や薬害をなくそうと思ったら、もっときちんとした考え方に立って、未然に防げる方向にならなきゃだめなんだよ。いいですか?リピーターって、すごい多いんですよ。産科の事故の。私達は、無くしたいと思ってるからこういう交渉をやってるんですよ。本当に。でも、あなたの考えは違うよね。あるいは、あなたのではないかも知れない。国がそういう方向で今、追認しようとしてるのか知れないんだよ。それが危機感を感じるんだ。危機を感じるんだよ。国がそういう方針で行こうとしてるか、だとすれば、これは、国民に対する重大な挑戦なんだよ。いいか?
【交】お産の現場ですからね〜。必ず出産というのは絶えることなく続くわけですからね〜。これを今きちんとやっとかないと、もっともっと悪い方向に進んでいくと思いますよ。助産師の資格を持っている方であれば、国としての方針と、多分自分のジレンマがかなりあると思うんですよね。実際に。「助産師でない人が分娩経過を見てもいいの?信じられな〜い」って内心思っていませんか?
【交】(笑)
【交】思ってるでしょう?え〜っ、看護師、准看護師が見てもいいの?って。じゃー私は内診すればいいのねって。赤ちゃんを取り上げる時だけくればいいのねと思ってません?そういう状況であれば、してもいいというんであれば。
【厚】ちょっと話がまた噛み合わないかも知れませんが、分娩経過を見ていいというふうには、もちろん私達は言ってるわけではないので、そこの、また分娩監視装置と分娩監視の話になってしまうので、同じ議論になってしまうので。
【交】分娩監視は、分娩監視装置を使ってする手段であって、トラウベでしようとドップラーでしようと、結局は分娩監視に違いはないでしょう!すごく、きちんとできるのが分娩監視装置の機械を使うことであって、そこのところは、分娩監視としてひっくるめて考えてもらえばいいわけですから、看護師、准看護師を見るかどうかだけの問題じゃないんですよ。
【交】そちらの解釈通りに本当にしようと思うんであれば、助産師の数を増やすことをしない限り、おそらく事故は続いていくでしょうし、段々法律そのものからずれてくると思うんですよね。実態を知らず、かつ現場を追認するという形でやろうとするなら、それはむしろ、厚労省が今言ってることが法律違反になると思うんですよ。この問題は、法律を別に改めて改正しなくても、ちゃんと資格の厳密な適応さえすれば、何かがひっくり返るような話ではないはずなんですよ。あくまでも、そちらのおっしゃってる話が正しいんであると言うならば、ちゃんと実態を法律が求めているものに変えていく。いつも助産師がいる。或いは、医師、助産師が常にいるという状態を作らない限りは、おっしゃっているようにはおそらく行かないだろうと思う。理想のものができないばかりか、被害がどんどん増えていくだろうと思います。
【交】国は、現場を分かっていながら助産師学校なりをなくしていますよね。当然、助産師は、現場に少なくなっていきますよ。本当に命を守っていけるんだろうかとすごく私達は不安になるんですけど、「助産」と「看護」は絶対に違いますからね。看護ではないんですよ。命を産んで、そして育てていくということは、その辺で国として、命を守るという、そこら辺のはっきりした、しっかりした態度を示して欲しいと思います。看護師でも准看護師でも誰でもいわい、取り上げればいい、お産ってそうじゃないんです。産み方がその人に影響してくるんですから、そこら辺、もっともっと国がやらなきゃならないことはいっぱいあるじゃないですか!私は、もう本当に叫びたい!「もっと増やして下さい。もっと良い教育をして下さい」と声を大きくしたいです。
【交】同じ問題ばかりを続けて行くわけにはいかないけれども、改めて今の議論を含めて考えて、もらいたいというか、回答を改めて欲しいんだよな。私達が言ってることと、あなたが言ってることは、今日の時点では違ってると思いますよ。解釈がね。私達は、純粋に法律の解釈からいけば、現場で分娩監視装置を読む、あるいは判断する、分娩経過も含めて、そういうことが看護師や准看護師の仕事として認めるべきでないというふうに思っていますよ。
【厚】はい。
【交】むしろ、助産師を増やすことで対応すべきなのに、そうでない方向で、むしろ看護師、准看護師がやることをあなた方は、認めようとしている。これは、明らかに間違ってる。だから現実に事故がたくさん起こってる。これをどうやって食い止めるのと聞きたいよ。むしろ。
【交】現在の保助看法の中では、完全に素晴らしい文章だといわれていますよ。助産学の先生がね。だから、法律を変えるとかじやなくて、厚労省の解釈、判断自体がとんでもないんであって、あの法律の文章自体は素晴らしく、看護師、准看護師が助産行為をして良いとは一切書いていないと言われていますからね。もう一度きちんと読んでいただいて、確かに看護師、准看護師は、分娩経過を見てはいけないんだと思っていただきたいと思いますよ。(拍手)
【交】だから、改めてもう一回質問させてもらいましょう!もう一回回答いただきたい。次回ね。
【厚】はい。続きがここの中にあるので。
【厚】私、医政局看護課の高橋と申します。医療法を管轄している部署になります。先程から議論されているように、確かに看護師、助産師の業務の内容についての問題も一つあるんですが、一方で看護師、准看護師が助産行為をしなくてはいけないような背景になるような事情があるわけですよね。その一つとして、やはり、医療の現場における助産師の数が足りないというような問題があると思います。その一つの問題点というのが人員配置標準と言われるような、何人の看護師、助産師を配置しないといけないという問題が出てくると思うんですね。で、特にそちら様のご要望の趣旨に沿うか分からないんですけれども、産科を標榜する診療所ですとか、有床診療所の問題が一つあると思うんですね。で、要は、病院と診療所の括りが医療法上あって、病院は継続的に科学的な治療をするためという前提に立ってる施設ですから、人員配置標準が設定されていますし、高度設備基準ももちろん設定されています。一方で診療所は、継続的な治療をする施設であると前提に立ってないので、人員配置標準はないですし、高度設備基準も今のところ徹底されてないですね。そこについては、問題じゃないかという指摘も確かにありますし、医療安全の観点からも問題点があるというふうにお見うけしていますので、そこは、現在、社会保障審議会の医療部会というところで、有床診療所についても、産科を標榜する有床診療所もありますし、他にも様々な機能を担ってる診療所もあるわけですから、そういう継続的な治療を前提としてないといいつつも産科を標榜して患者さんを入院させている診療所もあるわけですから・・・。
【交】それは、本当は違法ですよね。48時間以内に退院させないと違反ですよね・・・。
【厚】そうですね。確かに医療法上、48時間以内と。一方で・・・。
【交】救急告示の診療所の利用と同じなんだな。
【厚】そうです、そうです。今、おっしゃいましたが、そうです。診療所はやむを得ない事情がある場合を除いてはという前提に立ってという話があって、診療所はやむを得ない事情があるかどうかは、医師が判断することになってしまってるんですね。主治医がですね。
【交】逃げ道があるってことよね。
【厚】そういうことです。
【交】お産したら少なくとも、4〜5日くらいはいるでしょう?そういうことが当然のこととしてありながら、48時間以内に本当は出さなければいけないわけでしょう?それが分かっていて、容認してるってことじゃないですか!
【厚】ですんで、実態として、高度設備がないのにも拘らず、そういう継続的な治療が行われているというのもありますから、実態を踏まえてですね。今後、有床診療所にも人員配置とか高度設備を設置する必要があるんじゃないかという意見が確かに出てきていますんで、そこは、引き続き部会の方でも検討を行って行きたいとふうには考えておりますので。
【交】是非ここでの議論をその場にも出していただいてですね。私達は、そういう職種を義務付けるという問題と同時に当直を看護師、准看護師でなくて、助産師が当直をやると言う形が是非必要じゃないかと思ってるんで、そうしないと、おかしなことになってくる。どっち道、全部とは言わないけど、夜分娩が起こってくるわけだから、計画分娩でない限り。そうすると夜の時点で、看護師、准看護師しかいないって話になってくると、しかもさっき言ったみたいに、分娩監視装置を読めますと言っても、読んで判断しなきゃいけない時に、医者も呼べないって話になってくるわけだよね。こんな馬鹿な話はないわけですよ。それが実態なんですよね。だから、そういうことがないように、そういうことが起こらないように法改正の方向で考えてもらいたいっていう思いですね。
【厚】今、そもそも診療所の当直義務はないですからね。病院にしか、設定されていませんから。
【交】病院の場合は、助産師は、分娩数何人について、何人というルールはないんでしょう?
【厚】病院における助産師については、看護職員数適当数を代えることが出来るという規定しか恐らくないですね。
【交】それは、きちんと改正していただかないといけないと思いますねえ。先程の3000人以上の出産があるのに、助産師が4名しかいないわけですよ。それも、全くノータッチの状態というからね。これは大きな問題ですから。そういう現実があるんですよ。そこだけでないかも知れませんけどねえ。分娩数何件について、助産師何人必要だというルールを作ろうとかの議論はされてるんですかね〜。
【厚】そこまで具体的なご意見は出てきていませんけども。
【交】提案されないといけないと思いますよ。出産するのは、普通の産科以外の科とは全く違うことで、1人の命ではなくて、2人の命ですからね。特に別個に考えてもらわないといけないと思いますよ。そのための資格もまた別個にあるわけですからね。助産師として。そこのところちゃんと考えて欲しいですねえ。今の時期にちゃんとやってもらいたい。うん、うんと言ってるけど、ちゃんと考えて下さるということかな。(笑)
【厚】私、医政局看護課の野崎と申しますが、いずれにしても有床診療所のお話をさせていただいたと思うんですけど、あくまで、これまでの議論というのは、有床診療所について、これまでの一律の規制でなくて、様々な機能があるんで、それに応じた見直しが必要でないかという問題提案をさせていただいていると。その具体的な内容については、秋から議論を進めて行くことになると思いますので、その中で色んなご意見、医療関係者の方も審議会に入っていらっしゃいますから、その中で色んなご意見があると思いますので、それも踏まえながら、検討して行きたいと考えております。
【交】よろしいですか?
【厚】はい。
3.分娩介助料について
これまで、幾度となく、国が管轄の病院で徴収している「分娩介助料」の内訳金額を聞いているが、設定されていないということで、回答いただけない。異常分娩の際の「分娩介助料」を徴収している根拠を示して下さい。
【交】じゃあ、次行きましょう!3番。お願いいたします。
【厚】「これまで、幾度となく、国が管轄の病院で徴収している「分娩介助料」の内訳金額を聞いているが、設定されていないということで、回答いただけない。異常分娩の際の「分娩介助料」を徴収している根拠を示して下さい」ということでございまして、分娩の費用というものは、基本的に自由診療ということになっていまして、保険の適応になっていないという状況になっていまして、出産されるまでに異常分娩に至った時に保険診療に該当すると。医療行為があった場合に保険診療ということでございまして、全体的にそういった場合が保険診療ということで、医師の手当てを必要とする異常分娩の際の保険医の行った処置が保険適応になっているということでございます。分娩介助といったところの費用は、今のところ保険の適応になっていないということで、自己負担になっています。そういった中で、国立医療機関と言えども、診療収入を主な収入といたしまして、運営をしてるという実態がございます。そういう中で、各センターにおきましては、財源確保であるとか、経費削減と国も○&#$□の中にございまして、そういう状況の中で一般的に徴収されている異常分娩の際の分娩介助料を徴収しているといった状況でございます。
【交】今の全く回答になっていないんじゃないですか?この質問に対する回答に全くなっていないんですがねえ。今のご回答は。
【厚】分娩介助料というものを徴収している根拠ということですよねえ。
【交】そうですよ。根拠です。異常分娩の際の分娩介助料の徴収の根拠は何か。
【交】国は不法徴収をしてるという意味ですか?あなたの言われるのは。
【厚】不法と言われると困る。
【交】経済的にも苦しいと。国も請求していますと。
【厚】それも申し上げました。制度といいますか、前回全体が保険給付の適応になっていないということで、自由診療ということで、自己負担ということで、徴収ができるわけですよねー。そういった中で帝王切開は保険適応となるわけですから、その部分を除いたところについては、自由診療ということで、徴収はできるわけですから。
【交】これは完全なる混合診療ですね〜。混合診療は禁じてるわけでしょう?結局は。
【厚】でも・・・。
【交】でもじゃなくて、文字通り混合診療と言うんですよ。あなたはどういう理解してるか分からないけど。こういうものを言うんですよ。自費と保険。
【厚】判断ということになりますと、私どもでは回答をいうのは・・・。
【交】こういうのを混合診療と言うんだよ、今、言ってるのは。あなたの理解はどんなか分からないけど。異常分娩の際は、例えば帝王切開、それだけ保適応険する。これどうしてですか?
【厚】そこは、いわゆる保険給付の適否という問題で。
【交】いや、適否はいいんだけど、それは何故ですか?
【厚】そこの根拠はどうなんだということになるんだと思うんですが。
【交】うん、うん。
【厚】そこの判断もまことに申し訳ないのですが、私どもの担当ではございませんので。
【交】担当の人が来てくれないと困るじゃないの。わかんない人が出てきたってしょうがないんだから。
【厚】今回の話は国の医療機関におけるということでございましたので、私どもの所管とするところで、主席させていただいた・・・。
【交】今までは聞いてるけれども、回答してくれないと言ってるわけですよ。ここを質問書を読んでいただいたら、わかるけど。これまで回答していただいていない。
【厚】異常分娩の分娩介助料の。
【交】内訳ですよ。だけど、異常分娩の際の「分娩介助料」を徴収している根拠は何なんだと聞いてるでしょう。何も国立病院の機構の方に答えてくれと言ってないよ、私達。これの根拠は何なんだと聞いてるだけだから。これまで、答えてくれなかったと。それで国立病院が出てきてるだけですよ。
【交】根拠がないのに取ってるから言えないわけよね。今回もこのように「根拠を示して下さい」と質問してるのにも関わらず、その根拠が、「こういう理由ですよ」と言えないってことは、根拠がないのに取ってるということでしょう!
【交】おそらく、あなたが国立病院の担当の方であれば、多分議論してもほとんど意味がないと思いますね。さっきも「この根拠は何ですか?」と伺ってお答えができないわけでしょう。
【厚】保険給付かどうかに関しては。
【交】これは、何故保険給付になるのか?
【厚】繰り返しになりますが、当方といたしましては、保険給付の適応でないことに関しましては、お答えできる立場にない・・・。
【交】でしょう!だから多分議論できないだろうなと申し上げたんです。私達は、一つの病気として考えた時に、それは何の病気かと詰めた方が良いと思うんですね。個々の医療の中身をね。そうすると、恐らく、こういう議論はこれまで細かくしてなかったけど、多分、子供のところに異常事態もある可能性もあるのね。例えば、帝王切開をやらなきゃならない中には、分娩監視装置なんかで、キャッチできたデータでは、これは緊急に帝王切開をやらなきゃならないということもあり得るわけですよ。それは、子供の方に何らかの異常事態が起こって来る可能性があるからでね。全てでないですけど。
【厚】母子ともに。
【交】ええ、それは分娩後においても、帝王切開というところだけ保険適応すれば良いわけじゃなくて、その後も子供のことも含めてフォローしなきゃならない。疾病として考えなきゃならない。だからトータルに保険適応されなきゃならない内容なんだと私は理解してるんです。つまり、分娩するという部分だけを切って、そこだけ保険適応すれば、後は違いますよと。これは、考え方として基本的に間違ってると思うんです。
【厚】異常分娩という話があって、その部分は保険適応だと。出産、取り出した後ですね、そういった時に、母体の方にも衰弱があったりだとか、治療なりしないといかんということになればそこは、そっからまた入院ということで・・・・。
【交】治療を要する子供については、その後は、保険適応になったり、そういうことは当然出てくるんだけど、にも拘らずおそらく分娩介助料を取ると思うんだよね。
【厚】どうですね。
【交】本来、そうじゃないんじゃないかと思うんだ。セットで分娩が終わったあとでも、全部含めて、これは、一つの疾病として理解していかなくちゃいけないのに、部分だけ病気として考えてその行為だけね。分娩行為というか、そのことだけ取り出して保険だよ。後は全部自費だよ。この考え方が基本的に間違ってると思うんだよ、俺。
【交】分娩介助料をね。帝切時分娩介助料と骨盤位分娩介助料と吸引分娩時分娩介助料と、それぞれ金額が同じことをやっても違うわけですよ。同じくしても良いんだけど、異常分娩の点数によってそれ以上を取らなければ、高く取っても構わないという設定にどうもなってるんですよね。そこのところも、同じことをして、そのように適当に決めても良いのかというところも問題はあるわけですよ。あるでしょう?
【交】保険外という形で、保険が適応できないよと分娩介助料を取ってるわけですよね。これは、保険がきかないから自費で取るという考え方ですよね。だけど、異常分娩というのは、分娩後の子供に対する対処の仕方も含めて、疾病としてトータルにみないといけないものなんだと思うんですね。まだ私もうまく整理がついてないけど。それを、いつの頃からやり始めたのか知らないけど、分娩のその部分だけを保険にして、それ以外は全部自費だよというふうにしちゃったわけだよね。これは、恐らく産科医がその方が収入が多くなるからってことに絡んでいると思うんだ。
【交】そうですね。
【交】ねえ。本当は、そのことをどっかで止めなきゃいけなかったのが、戦前からこんなふうにやってたか、そんなことは正確には分からないけど、戦後に於いては間違いなくやってきてるんだと思うんですよ。ボタンのかけ違い自体が根本的なところであると思うの。今、こんなの戦後60年経ってさ、これを急遽変えようったって、簡単な話じゃないんだろうね。利益団体ったらおかしいけど、産科の団体、日本産婦人科医会が自分達が収益を得てるわけだから、簡単に手放さないというのが片方であるわけだよね。でも、論理として少し考えていったら、やっぱり、分娩をそのことだけっていうように考えるのは間違ってると思うんだよな。
【交】だから、正常分娩は全て自費というのは、理解できるんですよ。異常分娩の中でも色々あって、正常分娩ということで、ひっくるめて金額を決めさえすれば良いものを分娩介助料ということでプラス取ってるわけでしょう?だから、正常分娩、正常分娩というふうに考えさえすれば、「帝王切開の異常分娩ということでは、分娩料はこれだけです」と決めさえすればいいいものを、何でこれ自費で取るのかということになるわけですよ。分娩方法は色々あり、吸引分娩という異常分娩で、それで良いじゃないですかと私達は思ってるわけですよね。最初からやってきてる話なんですよ。結局、根拠は教えてもらえないのよねえ。
【交】まあ、お出になってる方が、その立場じゃないということですから。しょうがないですね。これ以上議論しないことにしましょう。ただ、私達の主張はそういうことですよ。
【交】生活保護の人たちに使われるのは、この生活保護は、全くは入っていないんですって。でしたよね。だから、生活保護を受けている方が分娩する場合、本人が払わないわけですよね。その場合、分娩介助料というのは、使われないんですってよ。異常分娩なら、異常分娩だけの費用で分娩全体がひっくるめられているんですよ。そういうふうに出来るんだったら、そうすればいいんじゃないですかね。
【交】もし、この次に声がかかったら、私達には、及ばないと「任にたえない」と言ってくださいます?
4.医薬品医療機器総合機構について
胎児死亡の場合、胎児が母体の一部という考えから、母親名で救済申請できると伺っている。しかし、母親に副作用症状が出なくて、胎児のみの副作用の場合は、認められないとも伺っている。母体と胎児は一体のものであり、母親に薬剤を使用したことによって胎盤を介して副作用が発生したのであるから、胎児死亡の原因が母体の副作用か胎児の副作用かと判断するのはナンセンスであると考える。たとえ母親に副作用の症状がでなかったとしても、認めるべきではないか。
【厚】今までも何回かいただいている件なんですが、今までもお話してることを確認したいんですが、救済制度についての日本の民法を前提に制度が構築されてるため、胎児をまず人と認めることはできないということは、ご了解願いたいと思います。それで、死亡した胎児については、救済給付の請求はできない。胎児自体は請求できないというのは、今の法体系からは動かせないところで・・・。
【交】それは、理解できます。
【厚】特例として、そういう前提から、救済制度についても、胎児が出生した場合には遡って、遺族年金、遺族一時金の請求を認めている状況で、それを前提に考えまして、今回いただいてる件が、主張いただいてること自体が、こちらで整理していなかったところがあるんですが、要は、母親が胎児の死亡についての請求を行えないのはおかしいのではないかという件・・・。母親が医療費の請求を行えないことがおかしい・・・・。
【交】胎児が死亡したことに対する損害的なものですよ。結局はね。
【交】請求は、やっぱり母親であっても父親であってもいいんですよ。請求する人が誰かということになれば。ただ、請求をどういう項目でするかという項目が作られてないわけだ。例えば、ストレートに言ってしまえば、「胎児死亡手当て」とか、「手当金」でもいいわけだ。そういう意味で言えば。亡くなってしまったということに対する、因果関係が薬が原因で、死亡に至ったということは確認されないとまずいというのはあると思いますよ。その上で、亡くなったことに対する補償というものが、ないということがおかしいでしょうと言ってるわけでしょう?そういうのは、新しくつくれば良いだろうと言ってるわけだよ。我々としては。いつもそういう答えになってないんだろ。制度を作れば良いんだよ。
【厚】今回、いただいたのが、母親が直接健康被害を受けた時には、請求できるけども、胎児が死亡したことによって、母親が健康被害を受けた時にでないのは、おかしいと書いてあるかと思ったんです。
【交】そうじゃないよね。そうじゃなくって、薬は当然、赤ちゃんに直に使うんではなくて、お母さんに使われたことによって、胎盤を通して、赤ちゃんにいくでしょう!だから、赤ちゃんが死亡したことに対する何らかの慰謝料なり、さっき言われた「胎児死亡金」でもなんでもいいけど、当然、薬を使ったことによる副作用でなったということであれば、認めるべきじゃないかと言ってるんですよ。請求は胎児はお名前がないから、お母さんが請求すれば一番良いでしょうけどね。
【厚】そこも、先程の民法の話でいきますと、普通、両親が子供が損害を受けた時に代わって請求するという条文があって、民法ではできるんですが、ただ、その条文についても、胎児であった場合、子供が胎児であって死亡して生まれてきてしまった場合には、適応されないということがあります・・・。
【交】あのね〜。普通の民法をそのまま適応の話をすべきじゃないと思うんだね。それは、何故かというと、これは、一つは法律的な問題ではないということと、薬によっての被害を何らかの形で補償するというか、そもそもそういう性格のものだということだね。そっから考えると、例えば、事故で胎児が亡くなったということと、それぞれ違うかも知れないけど、あくまでもストレートで薬が原因で何らかの被害を及ぼすということを補償しようということで作ってるわけでしょう!だから、民法なんかわざわざ持ってきて、考える必要は全然ないんだよ。だから、あくまでも、この機構の中に、そういう従来はなかったかも知れないけど、新しく作ったら良いわけですよ。そういう項目を、つまり手当てになるのか、補償何とかになるのか分からないけど、そういうものを作ったらいいわけですよ。あくまでも薬が原因で、子供が亡くなったということが証明されなければならないけど、そういうことであるのだったら、失ったお母さんの気持ちというのは、どうやって慰めてあげられるかといったら、お金でどうなるものではないよ。もちろん。だけど、何にもないってのはさ〜。原因が薬と分かっていながらさ〜。何の補償もされないって話はないだろって言ってるわけだよ。ねえ。
【厚】はい。いままで、何回かお話いただいてるので、そこの趣旨はわかるんですが、この救済制度自体が普通は製薬企業と被害を受けた方の間の裁判で慰謝料とかやる部分を、なかなか薬と副作用の因果関係の証明が難しいために、裁判と切り離して製薬企業がここまでは社会的なだから救済しようと、いうことで前進した制度で、ですから、慰謝料というか、そういった形で給付を新しく作ることは難しいんですよね。
【交】そんなことはないよ。それは、あなたが思ってるだけじゃないの?もうちょっと難しい理由を言ってみてくれる?
【厚】これは、普通はお金を慰謝料という形で払うとすると、製薬企業がそれについて、悪かったと認めたことが例えば裁判でやった時に、慰謝料を払うということは、慰謝料を払う側が、非を認めることですよね。
【交】だって、当然でしょ!薬が原因で死に至らしめたんだから。
【厚】この制度は、企業が個別の案件について、悪いと、認めないために救済されて来なかったということを解消するために、ある一定の給付の体系を作って、ここに当てはまる人については、救済しようということで。
【交】それは、従来は、だろう?
【厚】そこの考え方変わらないと思います。
【交】新しく、変えないといけないと言ってる。
【交】変えればいいじゃない。そんな難しくないでしょう?全然。
【厚】それだったら、裁判でやれということになると思います。
【交】えっ。それは違うじゃないですか!
【交】副作用だけの問題だったら、そういう問題じゃなくて、お産のボーダーラインがあれば、出産して亡くなった子は、結局救済対象になるわけでしょう?同じ副作用を受けて、お産に至らなかった子は、救済対象にならないわけですよ。
【交】時間差によって。
【交】生まれて亡くなったとしても、副作用が起きて生まれて、出生届けを出して、亡くなった子供は認められるわけじゃないですか!同じように副作用を受けて、出生まで至らずに亡くなってしまった子供は、結局認められないんですよ。同じ副作用でも。
【厚】出生してきた場合は、人と認める部分という、一番最初にお話した・・・。
【交】人としなくてもいいから、お母さんに対しての慰謝でも何でもいいわけですよ。それを作って下さいと言ってるの。
【厚】お母さんに対する慰謝というのは、先程言いましたように・・・。
【交】分からんね〜。
【厚】責任を認めるということの行為を経なければなかなか慰謝料と言う形は出せない・・・。
【交】当然、認められるでしょう。認めるのが難しい問題じゃないんだから。
【交】副作用が起こって、お腹の中で赤ちゃんが亡くなっているんだから、副作用だから救済されるべきなんですよ。
【厚】副作用だから救済されるべき・・・。
【交】薬を使うと胎盤を通して、赤ちゃんに薬が行っちゃうから、結局お腹の中で亡くなっちゃうわけですよ。副作用が起こって亡くなってるんだから、製薬企業から、機構は成り立っていますよね。被害に遭ったんだから、企業に補償しろというのは、おかしいかも知れませんが、してもらうのは、当たり前のことだと思うんですよ。考え方としては。
【厚】それは、赤ちゃんに対する補償ということですか?
【交】それをお母さんがもらうわけですよ。
【厚】それは、そこの部分は、制度を作るということで、あの〜。人として生まれるかどうかというところで。
【交】生まれてるか生まれてないかで、何で差をつけるのか?
【交】考え方が古典的な考えだな〜。何故かというと、「胎児は人として見ない」というところをベースにしてるよね。そうじゃないんだよ。母親が請求して、母親がもらうってことであってね。母親に対する慰謝なんだよ。いい?
【交】胎児は、母体の一部だと言ってるじゃないですか!母体の一部である胎児が亡くなった場合に、その損害を埋められないんですか?と、言ってるんです。(母体の)一部であると言うんであればですよ。一部であると言ってるでしょう?
【厚】はい。
【交】じゃーそうして下さいよ。
【厚】一部ではあるんですが、今、この救済給付で補償している部分というのは、母体に対する直接的な副作用の部分なんですよね。だから、精神的なものを補償しろという話ですよね〜。今のは。
【交】精神的にではなくて、胎児が亡くなったそのことですよ。
【厚】ただ胎児が亡くなったということに対して、母親が精神的に被った・・・。
【交】単に精神的じゃないじゃないですか!物が亡くなってるんだから。
【交】母体の一部が喪失したんだから。それは身体の被害ですよ。
【厚】それについては、そうすると、例えば、胎児が亡くなって、母親に身体の被害があれば、入院程度であれば、今も医療費でまとめてるわけですよ。
【交】母体の一部だって言うんであれば、身体の一部でしょう。民法上、人格はないわけでしょう?
【厚】はい。
【交】そうすると、胎児は母体に入ってるうちは、何なんですか?母体の一部が喪失したのに、なんで被害にならないのかと。
【厚】母体の一部が喪失して、それによって、母親が被害を受ければ、それは、・・・。
【交】母親の身体の一部でしょう?母体の一部ってことは。
【交】臓器と考えたらいいじゃない?子宮の。
【厚】ええ。それによって、医療を受ければ、あれですよ。
【交】医療費の問題じゃないでしょう!赤ちゃんという重要な大切な大切なこれから生まれ出ようとしてる宝物がですよ。薬によって、死亡するわけですよ。それに対するものと言ってるのに、医療費、医療費って言って。そんな医療費なんていらんよねー。本当に。
【交】医療費って言ってる意味が分からないです。
【厚】それは、母親の健康被害です。
【交】要するに、胎児死亡の場合、母親に医療費がかからないから払わないという意味ですか?
【厚】そうです。
【交】そんな何もかかりません?胎児が死亡して、1円も。
【厚】1円もかからないというのは?
【交】薬で胎児が死亡するような副作用を受けて、にこにこして朝から晩まで歩いていますか?必ず病院へ入ってそういうことが起こるわけでしょう?死亡した胎児の娩出ということも起こるわけでしょう?そこで、持ち出しでやってくれるんですか?医者が。
【厚】それは、母親に医療費が及んだということで、医療費の請求ができますね。いうことで。
【交】医療費の請求ができることは分かるんですけど、子供のことなんですよ。
【厚】ええ。
【交】自分がかかった医療費が請求できるのはよく分かります。時効が2年だということも聞いています。おかしいとは思うんですけども。
【交】それだったら、医療費の中で特別加算をするということを考えたら出来んことはないでしょう、要は、あなた何も考えだしてこないからね。知恵を絞るのはあなた。
【交】従来の前提以外何も考えていないんだよ。つまり私達が言ってるのは、従来の枠にはまらないことだと認識しないといけないと思うんだよね。この胎児死亡ってことは。従来の枠ではない形のことを何か支出する方法を考えなきゃいけないわけだよ。あなた方としてはね。と、私は思うんだな。その案が出てくるのかなとずっと思っていたら、あなた何もならんね。ただ従来のものの中だけ考えて、該当しない。該当しないと、言ってるだけなんだ。あなたの言ってるのは全てそれ。
【厚】出来上がった時の考え方をこちらは、基本に制度・・・・。
【交】そうじゃなくて、新しく作ればいいんだよ、何でも。どんなものでも。従来のものを固定的に動かせないものはないんだよ。薬で死亡したという因果関係があるんだったら、そこの方向を考えなきゃならないんだよ。それがあなた方の仕事なんだよ。
【交】補償基準の問題でしょう?
【厚】基準ではなくて、今の話を受けるとすれば、この制度が出来上がった趣旨のところまで、遡って・・・。
【交】どこまでも遡っていただいて結構だから。
【交】だから、あなたがもっと体系的にこれをクリアーするためには、こういう問題が出てくるんだと。こういうところでクリアーは可能性があるんだという、そういうものをきちっと示してもらわないと、何回も同じことをやってるよ。進歩全然ないんですよ。ね。あなたが駄目だ、駄目だと言うんだったら、この会議してる意味ないの。あなた方の知恵で方法がないのかどうなのかということを出してもらわないと意味ないんですよ。どうしてもここがネックになって駄目だと、どうしたら、それを突破できるということも含めて、我々に教えてくれたら、それは我々も色々な知恵を出しますよ。それが、話し合いじゃないの?何回やっても同じことをやってるの。あなたは。
【交】ここに書いてるように、お母さんに使用した場合、お母さんは何ともなくても、胎児だけに影響する場合は当然あるんですよね。心拍低下。その場合には、胎児だけの場合は関係ないと言われましたよね。電話で秋吉さんに。機構の方が。言われたんですよね。でね、薬というのは、胎児には、当然お母さんから入るわけですよ。そういう状況なのに、お母さんに症状がでないからと言って、胎児だけに出た場合には、認められないのはおかしいんじゃないですかというのをここに書いているんです。意味、分かりました?お母さんの副作用なのか胎児の副作用なのかということを言うのはおかしいのではないですかということですよ。薬の添付文書にも「胎児仮死」になると書いてあるんだから、当然お母さん経由で胎児仮死になるわけですよ。だから、その薬の副作用であることは間違いないわけだから、どうしてお母さんは関係なく、胎児だけに副作用が出たら、それは、救済の対象でないと言えるのかですよ。おかしいでしょ。そういう考え方は止めて下さい。
【厚】これ、また繰り返しになると思うんですけど、胎児が死亡して生まれてしまったために、救済されないというところです。胎児であったというところです。
【交】一人の命が失われているのに、それはないんと違うかな〜。
【交】ご自分に置き換えて考えて下さいよ。あなたの子供さんがそうだったら。そこに座ってる方達の意識が変わらなきゃ駄目だと、患者の立場に立って考えて!!この人達を説得できるお話をお宅がしてくださればいいの。理解できませんって言ってんですから。ねえ。お宅さんが子供さんを持たれた時に、医者もそうです。自分の親であったり、子供であったら、当然入院させて行かなきゃならないのに、異常ありませんと帰宅させるでしょう。自分の親であったり、子供であったら、きちっとやると思うんです。そこは意識の問題。
【厚】意識で出来る部分でないというのが。
【交】出来るじゃない。腹立つね〜。
【交】少なくとも、機構は、3回変動していますよね。一番最初の救済基金から3回変わっていますよね。で、救済基金の一番最初というのは、田辺(製薬)を助けるために作ったわけですよね。(笑)基金を最初に作った時に、確かに裁判は10年、20年かかってたので、国で疑わしきは罰しましょうと。裁判上のきちっとした証明がなくても、医師の出した証明書があれば、救済しましょうという話で作ったのは確かです。死亡した時にも死亡一時金は出ますよね。当然。逆に言えば、ずっと続いてきたので、金が余ったから、やたらとあっちこっちに手を伸ばしてますけれども、本来は被害者の救済の目的のために作られたものですから、その根本は変わっていないでしょう?変わってます?
【厚】変わってません。
【交】あなたが、その根本を生かしてって、さっきから言ってるんですけど、今の基金は被害者を切り捨てるために作ってるわけじゃないですか。胎児は対象でないというんだったら、胎児が対象になるような制度を新しく盛り込めば良いだけの話じゃないですか。前々からす〜っと引きずって言ってるわけですよ。救済、救済って、何のために出来たんですか!早く被害者の人達に手を差し伸べるために作ったんでしょう?その基本を忘れていないですか?
【厚】それは、もちろんです。
【交】その基本をもとにすれば、民法なんか関係なしに広げられるわけでしょう。殺人罪で、胎児に対する慰謝料は認められるわけでしょう?
【交】上乗せみたいになるんですよ。
【交】今、厚労省は色んな制度改革をやってるじゃないですか!前向きにね。以前だったら、医師の処分でも、刑事罪が確定してからでないと処分できなかったけど、余りにも事故が多いから事故を検証する制度も作ろう。民事でも処分しようとか。あなたは、この間、ずっと同じ考えを言ってるの。これだけ訴えているのを、どうやったら運用基準に少しでも前向きに出来ないかな〜と知恵を絞ってもらってきてないのよ。原則ばっかり、民事のことばっかり言ってるのよね。そういうのは余りにも知恵がないと思いませんか?他は皆違うよ。だから、こういう知恵を出したら何とかなるということを出してもらわないと。
【交】これ、製薬会社の方にも相談されました?強い要望があるんだけど、出す気ありますか?とね。
【厚】それは、言ってないんですけど。
【交】言って下さいよ。
【交】こういうことは、大事です。機構で、救済が決定した場合、製薬会社にフィードバックされますか?
【厚】何がですか?
【交】救済が決定したかどうか。
【厚】被疑薬となった企業が給付金の1/4を払わなければばらないので。
【交】知らせますよね。ということは、胎児が亡くなったことはすごく大事なことだから、薬を作ってる会社にフィードバックすることは、すごく大事なことなんですよ。こういうことが起こってるということが会社が拾ったら改善しようとしますから、大事なことなんですよ。人に命を殺していってるわけですから。薬を改良していかなくてはならないので、すごく大事なことなんですよ。だから製薬会社に相談して欲しいことです。
【交】是非とも言って下さい。
【交】それと、民法のことを全面に出して、銭金のことだけ言うんだったら、金額を上乗せするだけでもいいわけですし、裁判しろと言うんであれば、皆裁判し始めたらそれこそ何のための救済機構かという話になってきますよ。どっちも守れないわけじゃないですか。製薬企業も被害者も守れない。死亡一時金をこれまで出してるのも、あるわけでしょう?適応しろという意味ではないですよ。それは、損害賠償的な意味合いを含んでるわけでしょう?言ってるほど一貫してないんですよ。お金の払い方の仕組みとかは、その時その時に応じて、それなりに変更しつつ動いてるわけですよ。民法までひっくり返してまでやれとは言いませんよ。確かに。でも、もっと考える方法がないですかと、あるいは、考えなきゃならない話はないですかというところで議論にならないですかと。
【交】この問題は民法からかけ放して考えてもらいたい部分なんですね。自然にお腹の中で赤ちゃんが亡くなったというんではなくて、薬を使って、薬の副作用で亡くなった赤ちゃんのことを言ってるので、特例みたいなものかも知れないんですけど、何でもかんでも胎児死亡のことを言ってるのではなく、薬を使って、赤ちゃんが亡くなってるということを前提に話をしていますので、民法を出されちゃうと確かに人と認められないから、そういうふうに言われちゃうかも知れないんですけど、民法とは別に副作用として亡くなっているので、別に考えて別に設定して欲しいです。
【交】国民健康保健の出産一時金だって、出産しなくたって、死産でも流産でも出るんですよ。4ヶ月の胎児でも出るんですよ。
【交】ちょっと伺いたいんだけどね。こういう議論はどこで出来るんですか?あなたが個人で頑張ってるんですか?それとも。
【厚】いや違います。副作用被害対策室で。
【交】やってるの。副作用被害対策室は誰だっけ、室長は?
【厚】森室長。
【交】森さんも話してるの?ちゃんと。
【厚】はい、もちろん。
【交】あなたと同じことを言ってんだ!ええっ。
【厚】はい。
【交】知恵がないね〜。ええっ。そうすると、内容を変える時は、副作用対策室で全部できるの?それとも、もうちょっと合同の何か機構と一緒になって議論する場があるんですか?
【厚】今の話をお受けするとなると、法律を多分変えなければならないので、副作用被害対策室が色々な関係の企業とか患者関係団体とかのご意見を聞いて、法律改正なら、法律改正するということになると思います。
【交】あなた、いうも答弁してるやつをペーパーで出してもらえんかね〜。でないとね。
【交】あなたの話を前提にすると恐らく、皆で一斉に裁判を起こす以外にないんだよね。胎児についての賠償請求ね。企業に対して。これをやるしかないんだよ。それは、何故かというと、もともとスモンの時の田辺製薬が裁判をいっぱい抱えて金払うのが大変だから、そうじゃない形のことを提案してきたわけだよ。同じパターンをやらなきゃいけなくなってきた。また。全国の被害者が、一斉に裁判を起こせば、製薬企業がちょっと困ったと、取り敢えずそういう項目を作るしかないよというふうになるしかないようにあなたの話だと。いい?
【厚】実際にそういう。
【交】そういうふうにしてくれとあなたは、思ってるんだ。
【厚】実際にそのような例がたくさんあるんでしょうか?
【交】あるよ。
【交】産科診療所で亡くなった人達が補償の対象になっていないじゃない。
【交】そういうふうにやれというんであれば、全国的なマスコミを利用した活動をするしかないよな〜。これ、あなたが座ってるかぎり10年やっても変わらないだろうな。知恵が出てこないんだもの。何も知恵がでてこないよ。あなた、悪いけど。
【交】もう繰り返しやってもしょうがないからね。最終見解をペーパーで出してもらったら良いんじゃない?あなた達が限界だということが見えないから、困るんだよ。森さんに言っておいて!
【交】この問題は勉強不足で知らなかったんですけど、もっと人間的に、法律というのは人は変わっていくわけですから、作っていくべきだと思うんですね。お母さんにとっては、胎児はとても大切な母体の一部なんですね。何年も前に心臓奇形で亡くなったんですけど、お母さんは1年間苦しくて助産院に来られなかったと言う例があるんですね。胎盤も胎児の一部といいますが、命というのは、そんなもんじゃないです。そこら辺は、考え方だと思うの。本当にお母さんにとって、命がこんなにも大切で、失ったことが苦しいんだというそういうような見方をすれば、私は、救済というところで、裁判なんてとてもエネルギー使いますよね。そうでなくて、目の前のお母さん達を助けようということで、自分の立場上の変わってくるんじゃないですかね。役人さんも。
【厚】個人の考え方で制度がすぐ作れるというものでは・・・。
【交】個人が大事じゃないですか!意見を出すということがね。
【交】被害者の話が必要なんであれば、私達いつでもお伺いするんで。
【交】さっき言った文書を次回、作って持って来てくれる?駄目な理由を。取り敢えず国会で出してもらうから、その上で裁判やるかだな。それしかないよ!どっちがおかしいのか、考えてることの。それをやっぱり日本国民に問うしかないだろう。
【交】方法がないんじゃないんだから。あるんだからね。ある知恵を働かせてもらわないとね。
【交】わかった上でずっと同じ質問してるんだよね。あなたがどれだけ努力してくれるか?努力できないんだったら、できないで、「最終見解です」と、開き直っていただいて結構ですから、きちっと出した方が良いですよ。そうすると、あなた達の弁解が見えるわけですから。違う方法で考えなきゃいかんのよね。こちらはね。このために全国から着てるわけですから。みんな。一つづつ進歩して行かないと意味ないから。ず〜っと延々とやってても何の意味もないんですよ。
【厚】紙でという話なんですが、このいただいたものに対して、
【交】さっきいわれたことをできるだけ詳しくね。現状では無理だと思うので出してもらわないとどうしようもないでしょう?
【厚】今、ここでどういうふうにお受けするとかは、申し上げられないので、もう一度話しましてご連絡させていただきますが、よろしいですか?
【交】はい。ご苦労さん。