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インフルエンザ しっかりと予防したい(1月22日)今年もインフルエンザが流行している。 東京の認知症治療の専門病院では職員と患者の百人以上が集団感染し、高齢の患者三人が死亡した。北海道でもひとごとではない。予防をしっかり心掛けたい。 国立感染症研究所(東京)のまとめでは、五日から十一日までの一週間に、全国の指定医療機関から報告があった患者数の平均が一一・九四人だった。前週より六・五人も増えている。 北海道は一三・九九人で、全国でも高いレベルにある。学校の冬休みが終わり、今後、患者数の増加が心配される。 インフルエンザは風邪と混同されがちだが、風邪とは別のウイルス感染症だ。二日前後の潜伏期を経て、高熱や筋肉痛、全身のだるさなどの症状が出る。 重症化すると生命に危険が及ぶこともある。二〇〇七年も全国で約七百人が亡くなっている。インフルエンザを軽く見てはいけない。 予防の基本は外出後のうがいと手洗いだ。のどの粘膜や手などに付着したウイルスの除去に効果がある。ぜひ励行してほしい。 室内の湿度を十分に保つことも大事だろう。空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下する。 とくに道内は冬期間、暖房が欠かせないうえ、最近の住宅は気密性が高く、乾燥しがちだ。加湿器が有効だが、加湿器がなくてもマスクをかけていれば、のどに十分な湿度を与えることができる。 マスクは周囲の人にインフルエンザをうつさないためにも有効だ。厚生労働省が「咳(せき)エチケット」として着用を呼びかけている。 感染した場合、「タミフル」「リレンザ」といった治療薬があるが、必ずしも万能ではない。今シーズンになって、Aソ連型のインフルエンザで、タミフルが効かないケースが各地で報告されている。それだけに予防が大事になろう。 とりわけ中学、高校生はこれから受験シーズンに入る。予防策を怠らないようにしたい。 インフルエンザはこれまで数十年おきに、世界的に大流行してきた。一九一八年のスペイン風邪では世界で二千万−四千万人が、五七年のアジア風邪でも二百万人が死亡した。 近年、懸念されているのが鳥インフルエンザウイルスの突然変異による新型インフルエンザの出現だ。 スペイン風邪など過去の新型と同様に、人類は免疫を持たないため、いったん発生すると、大きな被害が予想される。 流行の拡大を防ぐため、関係機関も対策に万全を期してほしい。 |
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