岩手・県立病院無床化 民間移管の可能性

 岩手県医療局が無床化を計画する6カ所の県立病院・地域診療センターについて、施設の一部またはすべてを貸し出す民間移管の可能性も検討していることが分かった。19日夜に九戸村で行った地域懇談会で、想定されるケースを示した。

 提示したのは、計画通りに県営の無床診療所とするケースと、施設すべてを民間などに貸し出す2つのパターン。

 県営として残すケースでは空き病床を民間に貸与し、老人ホームなど介護保険施設に活用してもらう。

 施設すべてを民間移管する場合では、(1)民間病院、民間診療所としてベッドを残す(2)ベッドを残すか無床化し、空きスペースを介護施設にする(3)医療機関としては残さず、すべてを介護施設にする―3種類を例示した。

 民間移管に当たっては、施設使用料減免や介護保険の負担軽減につながる市町村への財政支援を検討していることも明らかにした。対象となる民間があり、地元市町村も希望すれば、公募した上で施設を貸すという。

 ただ地元市町村と住民は現状維持を要望。施設すべてを民間移管する場合には、県営の病院、診療所を廃止する条例改正も必要だが、県議会の反発も予想され、実現のめどは立っていない。

 医療局病院改革室は「花泉診療センター(一関市)について、地元で民間移管模索の動きもあると聞いており、あくまで可能性として示した」と説明する。
2009年01月22日木曜日

岩手

政治・行政



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