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経済

豪スキー客 ニセコ敬遠 本州が猛追 3割減の見通し(01/21 09:09)

 【シンガポール20日斎藤正明】日本政府観光局シドニー事務所は二十日、今冬のオーストラリアから後志管内ニセコ地区へのスキー客が、昨シーズンより三割減になる見通しを明らかにした。宿泊費の値上げや昨秋からの円高で敬遠されていることに加え、本州のスキー場のPR攻勢が影響しているとみられる。

 右肩上がりで増えてきた、同国からニセコへのスキー客が減るのは初めて。

 同事務所によると、二〇〇八年十二月−〇九年三月に同国からニセコを訪れるスキー客は一万五千人前後とみられ、少なくとも二万人だった昨シーズン同期から大きく落ち込みそうだ。人気の高まりで宿泊費用が値上がりしたところへ、円高が追い打ちをかけた。オーストラリア客の滞在費用は、円高要因だけで七割以上も増えたという。

 一方、昨シーズンに約六千人とみられた志賀高原や野沢温泉など本州のスキーリゾートへのオーストラリアからのスキー客は今季、伸びる見通し。これらのリゾート地域は官民一体となって同国でのスキー客誘致を進めており、円高にもかかわらず客足を引き留めるのに成功しそうだ。

 オーストラリアからのスキー客の動向に公式統計はないが、同事務所は旅行代理店の予約状況などから試算した。

 同事務所の堀内丈太郎所長は「為替が円安に動けば豪スキー客は敏感に反応するので、今シーズンの事態好転の可能性は残されている」と話している。

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