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カブスが広島からFA(フリーエージェント)宣言した高橋建投手(39)と契約合意へ秒読み段階に入ったことが11日、分かった。カ軍は単年のメジャー契約を提示している模様で、先発ローテ入りを期待している。また、オリオールズと基本合意した前巨人の上原浩治投手(33)と、ブレーブスと契約合意に達したと報じられた前中日・川上憲伸投手(33)がこの日、ともに成田空港から渡米。上原はメジャーでも200投球回を目標に、川上は先発ローテを守る意気込みを語った。
カブスが福留に続き、日本人選手を獲得することが濃厚になった。複数の米大リーグ関係者は、カ軍が高橋と単年のメジャー契約を結ぶことで合意に近づいていることを明かした。
カブスは今オフ、11勝を挙げ、5年連続10勝以上をマークしたマーキーのトレードを画策。先発ローテの一角を任せられる存在として白羽の矢を立てたのが、日本で66勝をマークした左腕だった。マーキーのロッキーズ移籍が決まったことで、交渉は一気に進展した。
39歳のサウスポーには、上原獲得に成功したオリオールズやメッツなどが関心を示していた。しかし昨年、福留を獲得したカ軍の日本人選手へのサポート態勢が整っていることも、移籍の決め手のひとつとなったようだ。
カブスは多彩な変化球を持ち、制球も安定している高橋を高く評価。2月のアリゾナ州メサでのキャンプで適性を見極めることになるが、先発と中継ぎの両方が可能な左腕を貴重な存在とみている。
1908年以来、100年ぶりの世界一奪回に挑んだ昨年は、ナ・リーグ最高勝率で中地区を制した。しかし、地区シリーズでドジャースに3連敗を喫して苦杯をなめた。今季を雪辱のシーズンと位置づけているカブスの一翼を、高橋が担うことになる。
カ軍はさらに、巨人から自由契約になった門倉にもテストを行い、米国でも通用するとの判断を下しており、日本人選手が2人同時に入団する可能性が高まっている。オールドルーキー「KEN TAKAHASHI」が海を渡り、もうひと花を咲かせる。
◆高橋が桑田超えへ カブスの今季開幕戦は4月6日のアストロズ戦(ヒューストン)で、高橋が登録されれば39歳355日目となる。過去の日本人メジャーの最年長デビューは、パイレーツ・桑田(現スポーツ報知評論家)が07年6月10日、敵地でのヤンキース戦で初登板した39歳70日だった。また、ジャイアンツ・藪が昨年、40歳の誕生日前日だった9月27日にドジャース戦に投げた39歳364日が最年長登板となっている。
◆高橋建(たかはし・けん)1969年4月16日、横浜市生まれ。39歳。横浜高から拓大を経て、トヨタ自動車から94年ドラフト4位で広島入団。01年には自身唯一の2ケタ勝利となる10勝(8敗)をマーク。年俸4000万円だった昨季は、オールスターにファン投票で選ばれ、21登板で8勝5敗だった。通算成績は433試合登板、66勝87敗5セーブ、防御率4.23。184センチ、90キロ。左投左打。家族は妻と2女。
◆カブスの先発投手 昨季の先発陣は69勝40敗(勝率6割3分3厘)、防御率3.75で、いずれもナ・リーグトップだった。最近6年で95勝51敗の生え抜き右腕ザンブラーノ(昨季14勝6敗)がエース。左腕リリー(9敗)とデンプスター(6敗)が、ともに自己最多の17勝を挙げた。さらに、昨季途中でアスレチックスから獲得したハーデン(2チーム計10勝2敗)とも契約を延長した。高橋は5番手を同じ左腕のマーシャル(3勝5敗)らと争う。
(2009年1月12日10時45分 スポーツ報知)
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