北海道新聞　Hokkaido Shimbun Press

　十二日午後九時ごろ、札幌市北区東茨戸一三二、複合リゾート施設「ガトーキングダムサッポロ」の温泉施設で、「子供が浴槽でおぼれた」と従業員から１１９番通報があった。浴槽に沈んでいたのは苫小牧市浜町二、会社役員八木哲也さん（４３）の長男の義樹君（５つ）で、病院に搬送されたが死亡した。

　札幌北署などによると、女性用浴場で一緒に入浴していた母親（３６）が義樹君がいないことに気づき、施設に届け出た。約十五分後、従業員が浴槽に沈んでいる義樹君を発見したが、意識はなかった。

　女性用浴場には浴槽が八つあり、義樹君が見つかった浴槽は水深約八十センチ、広さは約三十平方メートルだった。当時、女性用浴場で八十人ほどが入浴していたが、気づいた人はおらず、同署は義樹君が一人でいて、おぼれたとみて調べている。義樹君は両親と弟の四人で入浴に来ていた。

　同施設では、事故防止のため一時間に一−二回、浴場内に放送で子供から目を離さないよう呼びかけていたという。