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【経済】

東海道新幹線「こだま」不振 ひかりに乗客流れる

2009年1月21日 朝刊

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 JR東海が発表した昨年12月の東海道新幹線の乗客数は前年同月比3%減で、2カ月連続の「前年割れ」となった。不振が目立つのが7%減の「こだま」だ。同社は「不況でビジネス客が減ったのに加え、昨春に静岡や浜松などに止まる『ひかり』が増え、乗客が流れたことも響いた」と分析する。

 東海道新幹線の乗客数が2カ月連続で減少するのは、2006年6、7月以来で、ほぼ2年半ぶり。

 中でも、こだまは苦しい。昨年11月の8%減に続く大幅減となり、今年に入ってからも18日現在で9%減と、のぞみ(5%減)、ひかり(増減なし)の実績を下回っている。

 JR東海は昨年12月中旬から1カ月間、名古屋−豊橋間のひかり、こだまの自由席で使える往復割引切符を休日に限り値下げするなど、こだまの需要掘り起こしに懸命。

 だが、今後は高速道路の大幅値下げが控えている。国の第2次補正予算案成立後は、休日の高速道路料金が上限1000円で乗り放題となる見通しだ。こだまを敬遠し、マイカーを使う旅行客が増えそうなため、JR東海内には「対抗策が必要かもしれない」(幹部)との声も出ている。

 新幹線乗客数はのぞみ、ひかりが小田原−静岡間で、こだまは新横浜−小田原間で調査し、増減率だけを公表している。

 

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