松江放送局

2009年1月21日 10時23分更新

地域医療テーマに意見交換


医師不足など地域医療がかかえる問題を多くの人に知ってもらおうと浜田市の浜田医療センターの院長が、地元の人たちと直接意見を交わしました。これは浜田市で唯一の総合病院、浜田医療センターの移転を前に初めて開かれ、浜田医療センターの日野理彦院長が浜田市金城町の久佐公民館を訪
れ、はじめに、医師不足の現状について説明しました。日野院長は「浜田医療センターでは年間300件の脳卒中を取り扱っているが、リハビリなどを行う神経内科の医師がいません。また、ことし3月までに2人いる脳外科の医師が退職にともなって1人になるため、脳卒中の患者すべてを専門医で診ることは出来なくなる」と話し、医師不足の深刻な現状を説明しました。このあと意見交換が行われ、会場からは「積極的に開業医を利用すれば外来が減って医師の負担が減るのではないか」といった意見が出されました。これに対して日野院長も「医療センターは地域の拠点病院として、入院や別の病院から紹介を受けた患者を診るのが本来の役割です。風邪やインフルエンザなど初診で訪れる人が多く、市民の皆さんにも協力をお願いしたい」とこたえていました。浜田医療センターと浜田市では今後も定期的にこうした機会を設けて地域医療に理解を深めてもらうことにしています。