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人材派遣会社でつくる社団法人「日本人材派遣協会」(東京)は20日、「派遣切り」という言葉を使わないように要請する文書を各報道機関に送った。「契約の中途解除を指すはずなのに、契約終了後に更新しないことも含めて使われている。『切る』という言葉自体のイメージもよくない」としている。
厚生労働省は「派遣切りという言葉について定めたことはない」と話している。
派遣協会は「派遣切り」について、「派遣元と派遣先の間での契約の中途解除」のことだと主張。契約が終わった後に更新しないのは派遣労働者の「雇い止め」であって「派遣切り」ではないとし、「報道で多く使われている用語は正確さを欠く」と訴えている。
協会企画広報課は「最近の報道ぶりのせいで、派遣労働者から『誇りを持って働いているのに、派遣だというだけで同情される』という声が寄せられている」と話している。同協会は、業界全体の約1割とされる819社で構成される。