桜井淳所長から東大大学院総合文化研究科のR先生への手紙 -東大地震研訪問報告-
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1月15日(木)16:30-17:30、東大地震研でJさんに会い、学位論文をいただき、貴重な体験談を聞かせていただきました。
彼は、地震研二号館の3階の2スパンの部屋におり(定員4名)、いま、日本の明治からの地震予知の歴史を調査中ですが、文献は、地震研の図書室にそろっているようです。
彼の単行本(学位論文を編集した物)が話題になったのは、単にプレートテクニクスの出現による地質学のパラダイム転換を体系化したからではなく、地団研(地質地団体研究会)の思想問題を俎上に乗せ、政治的内部構造の一端を明かしたことによるものでしょう。「朝日新聞」の書評もそのような評価の仕方でした。その部分の議論は、全体の一割くらいですが、世の中の関心は、そのような議論の仕方(政治問題や思想問題)なのでしょう。
彼の学位論文には、謝辞がありませんが、なぜでしょうか、やや、奇妙に感じました。それから、科史・科哲の分野の文献記載法は、STS分野と異なり、気になったので、科史・科哲の先生の著書も読んでみましたが、皆、同じ記載法であり、分野によって、異なっていることを認識しました。科史・科哲の分野の文献記載法は原子力学会の論文誌と同じです。
できることならば、私も学位論文を単行本にしたいと考えています。
桜井淳