臨床研修医の育成 病院群制度活用へ 福島県深刻な医師不足を改善しようと、福島県は新年度、複数の病院が連携しながら臨床研修医を育成する病院群制度による研修システムの導入を検討する。19日の県地域医療対策協議会で、県が緊急医師確保対策プログラム(素案)の目玉事業として示した。病院群制度による医師研修は沖縄県の公立、民間合わせて29病院が参加する「群星沖縄」が先駆的だ。1カ所だけでなく、いくつもの病院で研修することで多様な症例に接することができるため、多くの研修医が全国から集まっている。 県は病院群研修制度の導入により、多くの研修医に臨床の場で戦力になってもらうだけでなく、研修終了後の県内定着につなげることも視野に検討を始める。まずは病院間での統一プログラム策定や研修医の共同募集などを具体化する方針だ。 県の緊急医師確保対策プログラムは新年度から3年間をめどに実施する。産科医不足対策では、県外から転任してくる医師への優遇策や通常分娩(ぶんべん)での助産師活用などの検討を盛り込んだ。 県外からの医師招聘(しょうへい)や、自治医大卒の県内出身医師が地元での就業義務期間を過ぎても定着してもらうための対策も積極的に進める。
2009年01月20日火曜日
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