北斎作品「高すぎる」と返還請求 住民、墨田区に購入費を東京都墨田区が建設を予定している浮世絵師葛飾北斎の作品を集めた「北斎館」について、区が価値の低い作品を高値で購入しているなどとして、墨田区の住民が19日、購入費の一部返還を求めて住民監査請求した。 監査請求書などによると、墨田区は2007年度に北斎の作品46点を計約8300万円で購入した。ところが、住民が情報公開資料などを基に調査したところ、実際には約280万円の価値しかなかったとして、差額の約8000万円の返還を求めている。 監査請求書は、区の委託で作品を購入する「資料収集委員」の3人と、作品を評価する「評価委員」の3人がいずれも同じ人物となっており「資料の適正な評価が行われているとは考えられない」とも指摘している。 監査請求した住民は「区は贋作の疑いが濃厚なものも購入している。浮世絵好きな外国人観光客が多く来ることが予想され、恥ずかしくないものを集めてほしい」と話している。 墨田区は北斎の地元として1989年度から08年度まで計約12億円をかけて作品を収集。文化振興課は「購入価格についてはコメントしない。作品は正当な手続きで購入した」としている。
【共同通信】
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