2008年05月31日

陽子デー!

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天気のよくない1日。






 だけど横には巨大な太陽がいてくれて1日中惜しみなく降り注いでくれました。

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 パリで過ごせるたった1日。
 どんな風に過ごしたい?って聞いた結果、こんな風にいつもと変わらぬ私達で。

 パンドシュークルでケーキ買って、ファラフェルを食べながら歩いて、ジェラートを食べて、ポワラーヌ寄って。足がガクガクになったところでサンジェルマンのクスミティへ。その間に山のように買い物をしてた。ふふ。旅行するたびに、

「由紀って本当に若者とは思えないほど自分のものは買わないよね」

 なんていつも言われるけど、してるよ野菜や果物とかいっぱい、って反撃。
 しかも、私はフランスにきてお菓子を好きな環境で学んでる時点でものすごい買い物をしてる。

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 外国の人の思う日本人、の図の陽子。
 荷物多すぎて道端にしゃがみこんで整理。

 旅行が好きで好きで旅行の会社に就職し、今でも年20回近く海外旅行に出かけている旅行のプロ!

 のはずの陽子なのに、いつ会ってもコテコテの日本人で、そんなところが大好きさ。

 情報がこんなにあふれている時代、そして自分も情報を提供する側にいるはずなのに、知ったかぶりもせず、ただただ旅を素直に楽しんでる姿、旅はこうだよねって思うんだよ。

 調べた情報を指差し確認する為に行くわけじゃないのに、気づくとそうなりがちだったなあって陽子に会うと思い知るよ。

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 でも、「あ、ノートルダム寺院かな!!?」



 って町の普通の教会を見て叫ぶ陽子。惚れます。

 それでも、パリが大好きで年に一度は必ず訪れ、今年の冬もしんちゃんとの新婚旅行先にパリとストラスにしたという陽子なのです。(ゆりお、また合流しちゃいたいねー!)

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 歩いてたら母と同じ名前のお店が!
 ちなみに「yukiko」というお店もこの地区にあります。

 途中で帰国したくなる事なんて全くないけれど、元気のなさそうな声を聞くといつでも帰るよって思う私は大人なのか子供なのか。  
Posted by yagihana at 14:10

2008年05月30日

長い長い素晴らしい日。

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朝、まだ真っ暗な学校へ。

 

 

 早朝に学校にいるって、それだけでみんな「なんか・・楽しい!!」と大盛り上がりで異様に元気一杯の我ら。(小学生みたい)

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 5時にヨーロッパ最大というランジス市場について、「さあ!まずは肉だよ!」

 っていきなり肉かい。(心のつっこみ)

 全てもう箱に入ってる状態だったから安心・・
 かと思いきや、全て見えて生々しい。

 写真におさめたのは、写真におさめても大丈夫なギリギリの範囲なので、ブタの頭売り場とか、尻尾売り場とか、足だけ大量に積み上げていたり、ウサギが何トンも横たわっていたり、それはそれは早朝にふさわしい景色をみました。

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 ここまで見せてくれる市場は日本にはないなあって思いつつ。
 すごい匂いにクラクラ。

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 私の無限の朝の食欲がカラカラになくなった頃、

 「さあ!朝食を食べよう!肉売り場の真ん中のカフェで!」

 って、そこでかい。

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 やっと、求めてた野菜や果物の市場へ。
 広過ぎるので車で移動。

 肉売り場では、働く男性が皆ニヤニヤしながら触ってくるし話しかけてくるし、もう全体的なムードがギラギラしていたのだけど、野菜の方にいったらいきなり平和で幸せな空気。

 私は肉食ばかりしている男性特有のギラギラした空気が苦手で、逆に野菜好きな人の穏やかな空気にすごく惹かれるのだけど、まさにそれを体感。

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 このぺったんこの桃のシーズンがもうすぐはじまるよ。

 今年初めて出会いました。すごく甘くて大好きな桃です。

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 それから花の市場へ。もう6時まわっていたからか、閑散としていました。
 バラも好きだけど、カラーもすごく好き。
 
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 眠気がピークになったところで、世界最大のフルーツピュレの会社、ボワロンのシェフによる特別講習会がはじまりました。

 ベルーエの校長先生の顔の広さと愛されっぷりは学校にいるだけで押し寄せるお客様の姿を見ていて知っていたけれど、外に出るともっと分かるよ。そんな人のもとで学んでいるお陰で、素晴らしい環境で講習を受けられる幸せよ。

 でも、眠い。とにもかくにも死ぬほど眠い。

 しかもデモと聞いていたのに、いきなりエプロンが配られ、「さあ!皆でやろう!」と言われ、完璧に遠足モードだった私達は突然の仕事モードに心も体もついていけず。

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 すんごいドタバタの実習がおわって、やっと長い午前が終わってランチへ。
 巨大な市場の中で働いている人専用のレストラン。

「お酒大丈夫?」と聞かれて
「酔っ払ってもよければ!」と一応了解を頂いて美味しく酔っぱらうのでした。ふふ。

 こちらに来て、何の美味しさにびっくりしたって、チーズでもチョコレートでもなく(想定内)、ジャガイモです。ねっとりとしたチーズのような美味しさに今日も感動。

 ジェニファーと個人的にゆっくりとお話しすることはなかったから、今回は食事をしながらのんびりとお話できてすごく幸せでした。とても尊敬すべき人。

 私は彼女から何度「彼は本当に素晴らしい人なのよ」ってお菓子界の色々な人を紹介してもらったかな。誰の事も褒めるのかな、って最初思うほどだったけれど。

 ずっと一緒にいる間に、そうでもない人については何もコメントしないだけだって、心に留めないだけだって気づきました。私もこうありたいな。

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 もちろんボワロン社のフルーツピュレを使った講習。

 モザイク、という3種のアイスのタルト(青リンゴとバジルのアイスが最高)、レモンタルト、そしてババをそれぞれ作りました。

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 ババの下にフルーツピュレと生クリームがたっぷりで美味しかったです。

 ボワロンは私も日本でよく使うフルーツピュレ。
 今も創業者のボワロンさんは今年のピュレの材料のチェックに世界中を飛び回っているそう。小さな素晴らしい家族経営のまま誠実に大きくなっていったとても素敵な会社でした。日本でお菓子作る時、私は今日のことをたくさん想ってあたたまるだろうな。

 そして長い一日がようやく終わりました。
 4時に戻って、ジェニファーとペルシヨンさんにみんなが心からお礼を言っている姿をみて、やっぱりいいなこのクラス、ってしみじみしつつ。

 私は陽子との約束があるので学校からダッシュ!!

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 このスマイルが嬉しすぎて泣けるー。





 パリで明日と日曜の朝、一緒に過ごす為だけに日本からやってきてくれた。
 実は少し前にもそんな存在がいてくれたよ。たった1日、されど一生忘れない1日だ。本当にありがとう。

 陽子とヨーロッパの町を歩くのはもう4回目。
 だからすごく自然なんだよね。

 行ってみたかったというモンパルナスのクレープリーでのんびり。

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 「今日はさすがにあまり食欲がないかも・・。ごめんね。」

 なんて言ってみたものの。

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 全然足りずに、可愛くデザートにうつった陽子に対してまた食事系どっしりクレープを頂くのでした。



 それでも今夜は体力の限界を感じたので、明日を1日全力で共に楽しむべく早めにお店を出る。

 陽子のいるパリなんだなあって、思うだけでウキウキ幸せな帰り道。
   
Posted by yagihana at 15:21

2008年05月29日

今週はプチガトー。

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今週は一口サイズのプチガトーの週でした。






 月・火で一気にクッキーや焼き菓子、タルトの土台を焼き、水曜は一日中マカロン、今日はそれぞれ最後の仕上げ。

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 プチガトーの大事な点は、かならず一口で食べられる事。
 校長先生のパルシヨンさん、プチガトーにはお酒もなくちゃね、ってカクテルを作ってくれたので、みんなで乾杯!

 この時の為の今までだなあってしみじみ至福の瞬間。

 でも、今までだって私にとっては「この時」だった。ずっとそんな風に「この時」を積み重ねて毎日生きていけたらいいな。

 しんどい時は「最高ではないけれど、最低でもないな。」と思う。
 ひどい状況は「ギャグだ。一流のギャグだ。」って思って素通りする。誰でもそういう気持ちのコントロール方をもっているんだろうなあ。

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 ほんの一粒、サバランの飾りに使うためにもピスタチオを贅沢に使って作り方を見せてくれたり、チョコレートも練習だからって大量にチョコの細工や飴細工を作ってる。

 惜しみないなあって毎日思う。
 材料もそうだけど、その気持ち。
 けちけちしていない人の心遣いに向き合うと、気持ちはどこまでも深く、広く、大きくなり続けるよ。

 そして藤野真紀子さんがいつもいつも絶賛し、ベルーエの名前を知らしめたロミアス。

「日本の有名なお菓子研究家の方がしょっちゅう「毎年ベルーエに研修にいきます」って話しているので、このクッキーのお陰で私はベルーエを知ることが出来ました」って伝えたら、おおげさに喜んでくれたシェフ達と、またロミアスに乾杯!するのでした。

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 さて。毎日朝から晩まで、一緒にいる私達。
 「なんか・・青春だね」なんて話してる。30歳前後でむかえる青春、いいものです。

 今までのクラスを知る人が見ると毎回びっくりされているほど、全員が穏やかで、楽しくて、誰も技術を誇示したりせず、のびのびと生きる羊達のような6名。

 今日も男子達は幸せそうに1時間のお昼休み、うきうきとピザとラザニアを買いにいき、45分かけて焼いて、(その間おなかがすいて不機嫌だし)5分でつめこんでヤケドしてた。

 男子ってばかだなあ。

 ジェニファーが帰ってきて「この部屋、チーズと肉とトマトと生クリームの入り混じったような変な匂いがする!!」と言ってた。(すごい)

 今日のプレゼンテーションもラザニアの香りがほのかに香る中、おごそかに執り行われるのでした。

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 今週は、先週の異様な疲れをひきずってしまって毎日ヨロヨロ・・としていたけど、合間にはちゃんとヨロコビも。

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 サンストゥタッシュ教会のパイプオルガンのコンサートへ。

 どーん、と体の芯に染み入る音。
 それでも、今の私にとって、大好きな人たちの電話越しの声ほど響くものはないなあって思ったり。

 世界一優しい贈り物が届いたり(たくさんの本とNANAと、大きなスマイル入りの)、そのお陰であおいさんに会って、いちいちさりげなく優しいあおいさんに芯から癒されたり。

★★★

 明日は朝4時に家を出てヨーロッパ最大の市場というランジス市場へ。
 そして夜には大阪の陽子が会いにきてくれたのでわっくわく。  
Posted by yagihana at 15:15

2008年05月24日

兄弟姉妹の夜。いつもの。

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「まあまあまあ・・」「いやいやいやはや・・」

 とこんな景色ももう既に懐かしいのでじーん。

 今夜はロンドンの兄夫婦がパリに来て、兄の友達も一緒にお食事会。
 美味しいフレンチのお店かと思いきや、「ひょうたん」という居酒屋へ。

 突き出しのおからからはじまって、何もかもが(古い)日本。
 唯一、「アスパラのおひたし」のアスパラがホワイトアスパラだった事にフランスを感じるのでした。

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 大好きな姉、暁子さん。
 「ケラケラケラ・・」「フフフー」っていつも朗らかな音がする。



 私が兄に1番感謝し、尊敬しているところかも。
 暁子さんをありがとう!(やっとらん!と兄の声がきこえる)

 そして暁子さんにも本当に家族になってくれてありがとうをいつも思う。

 海外長いくせに誰よりも日本男児だし、かっちょいい事は何もしないだろうけれど、あの父の息子だから、父を見て育っているから、絶対に大丈夫。って勝手に太鼓判。兄は、私が知りうる限りの全ての男性の中で1番、安定した波がない人。

 今日はあたたかいお土産(ラムネまで!)と共に手作りはなこさんまで!!
 なんだかしみじみと愛を感じちゃってすごく嬉しかったんだよ。ありがとうね。

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 今日はその前に学校の友達とのんびり。


 陽子のお宅へお邪魔するたびに、食後にみんながくつろいでいる時に、静かに、こっそりと立ってコポコポ・・と陽子が入れてくれた、マリアージュフレールのとびっきり美味しい「ニール・・なんとか」の紅茶がありました。

 懐かしい優しい味。 
 こっちに来てから「あのお茶の名前なんだっけ??」って聞いた私に

「うちから送る!!」って一応本場に住んでる私に即答してくれた、あの優しい声や体を思い出してしみじみとするのでした。

 いつもの紅茶、があるのっていいな。
 どこにいても、きっと何年経っても、それを口にする時私は心から幸せになれる。

 私のそれは、今のところロンネフェルトのアイリッシュモルトで作るロイヤルミルクティです。というわけで帰国したら、また、いつでも思い出してもらえるようにじゃんじゃん入れるので、じゃんじゃん飲んでもらおう!!とこっそり決意。  
Posted by yagihana at 03:06

2008年05月23日

お疲れフライデー。

 金曜は練習の日。
 今日は皆の希望でチョコレートの日だったのだけど仲良く揃って疲労しきっていた我がクラス。

「chocolate is money!!」と叫ぶジェニファーのもと、みんな静かに、もくもくとチョコレートまみれになるのでした。

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 帰宅しても、疲れすぎて寝る事もできずパリ散歩へ。
 少し顔を上げるととがったものが。



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 木の陰から、じゃーんと登場したのはノートルダム寺院でした。
 無性に感動しちゃって、セーヌ川のほとりに座って眺めてた。

 それからHISに行って夏のイタリアのチケットをみつもってもらいに行ったけど、自分でeasyjetを駆使することにしました。

 旅行や色々な手配って、自分ですればするほど得意になるし、楽しいよね。
 旅の楽しみは行く前半分、行った後半分だ。

 行っている間はその前後に比べたらそこまででもないかもしれないとさえ。

 ★★★

 私は、小中高と一貫の女子高で、その間何度も父の転勤で転校もしたけれど中学受験もしなかったし、大学も推薦だったし、就職活動も一切しなかった。その間、あるはずの苦労や悩みも、要領のよさでヒョコヒョコと乗り越えてきた気がしてる。

 いつもいつも周りの人が大変そうなのに、自分は楽に生き過ぎているって申し訳なさがつきまとって、ずっと抱えてきた自信のなさ。だけど今、毎日失敗して、情けなくて、自信を失ってもいいはずなのになんだかやっと、自信をもちはじめたよ。

 私の人生は何を手にしたかよりも、どこへ辿り着いたかよりも、どう手にしようとしたかなんだなあって思う。

 でも一つだけ、結果を出したいものがあるよ。
 3度目の正直、あるといいなあって地味に、でも本気で頑張るのだ。   
Posted by yagihana at 00:38

2008年05月22日

今週のプレゼン。

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 木曜は私達のプレゼンの日。
 朝からピストレをかけ、グラサージュをかけて最後のデコレーション。

 月・火で全部の生地やクリーム、ムースを作って、水・木で一日中かけてデコレーション。それだけ最後のデコレーションは大事なんだなあ。

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 そして今週のプレゼンテーション。
 なんか・・ケーキ屋さんだ。

こちらでは見かけないロールケーキもいて我が母国ニッポンをおもう。
 シュー生地にイタメレが混ぜてある不思議で美味しい生地で巻いてあります。

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 今回は全種類一気に食べていきました。
 軽くて甘すぎないから本当に食べやすいし、それぞれの生地も絶品。

 「みんな好きなだけもって帰って!!」

 といわれて、いつもは試食の直後にそういわれましても、、と「もういらない」と気持ちを一つにしているクラスの皆が「よっしゃーーー!」と片っ端から持って帰りまくっていました。(わたしも)

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 不思議な色合いのジョコンド生地もカシスとリンゴのムース、美味。

 何よりも、あまりにたくさんでこんがらがって一人では作れ無そう、という気持ちではなくて、たくさん量をこなして体に叩きこんでいるから配合さえあれば大丈夫って自信をもらってる。

 でも体はヘトヘトで、私の体力は一体・・

 と情けなく思っていたらソフィアが2回連続でこけた上に立ち上がれなかったので、ああみんな一緒だ。。と飛んでいって抱きしめたくなる。(早く助けなさい)

 きついのは自分だけだなんて勘違いするのが1番自分を疲れさせるなあって思う。
 みんな同じ。
 当たり前の事で、忘れがちな事。ことあるごとに自分に伝えてる。

★★★

 「白金いってくるね」なんてメールがきてて、なんかしみじみ。
 今は日本の日々が遠い。

 大好きな人たちとは連絡とりあえているけれど、ずっと気になってるはなさん・・。はなさんのたてる足音や、父と同じくらいうるさいはなさんのいびき。出発の朝に、「大好きだよ」って何度も伝えてきたけれどもう私の事なんて忘れてしまっているのかもしれない。うぅぅ(卑屈なゆきおだ)  
Posted by yagihana at 15:18

2008年05月21日

すごいパンでした。

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水曜は他のクラスのプレゼンテーション。






 隣のクラスでは、フランスのパン界の大重鎮である人の講義。
 そのただものならぬ雰囲気に、私はずっとこの時を楽しみにしていたよ。

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 ずらっと並んだパン、焼き菓子。
 見かけももちろん、美味しいし、愛を感じるしでクラクラした。

 美味しい物は美しいんだって、私は毎日思い知ってる。
 美味しい物を生み出す人も、皆、顔の周りがピカピカして輝いてる。
 その輝き、忘れたくない、心の真ん中に持ち続けたい景色のひとつだ。

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 人々の群がりの奥に・・。
 私はしばらくここで片っ端から食べて。

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 その後残りもののそばを離れられずにいつまでもウロウロしていたら、笑われた。
 でもこっそりおみやげの分も頂いてハッピー!!

 「実はお菓子よりパンが好きで、食べ歩きもパンの方が多いのだけど今までパリで食べたパンの中でダントツ美味しいです!!」

 って言おうとしたら全く同じ事、前の人にもジェニファーにも言われてしまって「same.」なんて言う悔しいゆきおだ。

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 飴のクラスも、アントルメのクラスもいっせいにプレゼン。
(皆がゆっくり見に行っている間も私はパンの部屋に舞い戻る。)

 3日間でも、それぞれ賞状と乾杯で終えて幸せそうです。
 ラデュレやアオキのシェフもいらしてて、それぞれお店やホテルの枠を越えて握手を交わしていていいなあってこっそり見てた。

 私たちも最後はシャンパンで乾杯するって聞いたっけ。さみしいなあ。

 友達は「ここは人脈を作るのにも最高だ!!」
 って大興奮してるけれど、お店をしてる人だからか、私がパティシエを目指してはいないからか、人脈って心底興味がない。名刺だけ山のように持ってるよりも、数すくない人とでも深い関係になれたら嬉しいし、すごい歴史を作ってきた人同士が語り合っているのを横でひょっこり見てる方が好き。人脈作り、しなきゃいけない時期が私にも来るのかな、いやだな、しなくてもいいかな。出会えた人と私の世界を作っていきたい。    
Posted by yagihana at 03:22

2008年05月20日

主導権をもち、責任をもつという事。

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週の前半は、生地やクリーム、ムース、飾りのマカロン、チョコ細工、飴、と心をとめる時間無く次々に作り続けていくから今日は久々に余裕を失いそうに。

 そんな時にジェニファーが繰り返し皆につたえている言葉をおもうよ。

「あなたがチョコレートの温度を、あなたがパンの醗酵を、すべてあなたが決めて、支配するの。あなたが、この扱いにくいものに見えても主導権を握ってるのよ。」

 苦しくなるのはいつも、いつの間にか自分が支配されているように感じてしまう時。自由を失ったように感じる時。

 お菓子に限らず、これからも私は何度も苦しくなるだろうけれど、そのたびにジェニファーを思い出して救われるだろうな。やさしい気持ちになれるだろう。そういう場面を少しずつ増やし続けていく事が私の人生だとしたらこの先がすごく心強いな。
 
 以前、「由紀さんには素敵な思い出がいっぱいあっていいですね」

 っていわれて、そうかな、あったのは出来事だって思った。
 起きたこと、経験した事に力を持たせるのは自分だし、私だって弱ってる時はとても色づけできないから強くなりたいって思ってる。人の力を本当にたくさん借りているけれど、1人では決して生きていけないんだけど、それでもやっぱり自分次第だなあっていつも思う。

☆☆☆

 今日からアメリカのジャスティンが加わって6名体制に。
 1人増えただけなのに、なんだか大混雑。皆が色々な場所でぶつかってる。

 彼の歓迎会と称してお昼休みに、制服着たままぞろぞろとバスにまで乗って美味しいピザ屋さんへ。

 全員29歳(私は28だけど)だったこのクラスに32歳の彼が加わって、「みそじ前ズから、みそじ前後ズ」へ生まれ変わりました。

 みんなが超のびのびとしていて大好き。
 前からの男子2名は、なぜか日本語で「バーカ」と「スケベー」というのがブーム。のびのびしすぎだ。

 (ここまで皆の年齢がそろって若かったり、レベルも一定なのは初めてだという事で通常はわかりません。ベルーエには最近毎日、日本人の見学者、コルドンからもツアーのように生徒が見にきています。定員がものすごく少ない上にフランスでも本当に人気があるので、迷っているとご相談をよくいただくのですがご希望の日程があったら早めに動かれることを強くオススメします。)
  
Posted by yagihana at 14:10

2008年05月19日

フランスの病院の日。

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今日から小さな生ケーキの週。
 初日は全ての土台やシロップをひたすら作ります。

 私が一生思いつかないような色の組み合わせの生地も。
 みんな焼きあがるたびに生地の端っこを食べてうなってる。

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 今日は朝から体に湿疹。





 ジェニファーに見せて、「オススメのクリームありますか?」なんて聞いただけなのに、「これは大変!すぐに病院に行ったほうがいい!」という事になってしまいました。

 本当にやさしい先生が次々にやってきては、

「僕の先生が素晴らしいんだ!」
「いや、私の先生も素晴らしい人だ。英語も少し話せる!」
「いや、私の!」
「いや、うちの近くもなかなか!」

 なんて、妙にヒートアップしている横で「今回のところは市販の薬がいいかもしれません」と日本でも病院が苦手な私は小さくアピールし続けたのだけど。

 結局ジェニファーの主治医の方のもとへ。
 急いで予約をとってくれたので4時にあがってトコトコ向かいました。

 普通の素敵な民家にあったその病院。

「フランス語、わかりません。ごめんなさい。」
「英語、わかりません。ごめんなさい。」

 と自己紹介しあい、お互いに激しいジェスチャーで診察がすすんでいきました。
(なんとかなるものだなあ)

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 なんとか処方箋を頂いて、薬局にもいっていただいたクリーム。
 
 わらにもすがる気持ちだったけど、効果はすごく、一気に顔の赤みも乾燥もひきました。それだけ強い薬なんだってハッとするけれど。

 なんだかすごい偉業を成し遂げた気分の夜だった。
 こんなときは、そうだ、自分に乾杯!

 ワインでも飲みたかったけど冷蔵庫にはフルーツミックスジュース(はまってる)しか見つからなかったので「これはフルーティーなワインだ」と思い込んで、のんで、酔って、寝る。  
Posted by yagihana at 13:58

2008年05月18日

好きな人の好きな場所。

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 麺にコシ!

 という響きにワクワク・ハッスルしてしまう心は忘れよう、と日本においてきたその心、思い出してしまった日曜日。

 オペラの国虎屋は本当に美味しい!

 という評判ばかり聞いていたので、まだ日本を離れて1ヶ月もしていないのにフラフラ・・と日本人街を歩いてしまう我がふがいなさよ。

 でも「食べてみたい」というソフィアに紹介する為なんだ、これは世界交流なのだ、とブツブツ心の言い訳をしながら、いそいそと食べに行きました。

 結果、コシに期待しすぎは禁物だし、一杯2000円弱、とパリではランチの値段としてもかなり安い方だけど日本だったら高すぎる。でも。

 心に染み入る冷やしトロロ月見うどん。じーん。

 ソフィアも昨日ピカソ美術館に行っていた事が判明し、ほぼ同時に「つまらなかったね。」なんて一文字一句同じ言葉が出てきて幸せなひと時。でも無料の日にあそこに行って本当に良かったねと共に喜び合うのでした。プラスマイナス超プラスな、こんな時。いい感想、いい思い出ばかりが人生をカラフルに、深くしてくれるわけじゃないもの。
 
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 来月から完全にフラ語になってしまうので、レシピも英語からフラ語にかえて頭をならしてる。製菓専門の英仏和の辞書なんて素敵なものがあるのです。

 細かい用語はもう分かるけど、難しいのが辞書にいちいちのっていない前置詞。

 クラスメイトは皆、誰もが進んで通訳してくれるだろうって分かるからこそ、迷惑をかけたくないなあと思う。優しければ優しいほど、私はそれに甘えないようにって緊張するし、人の気持ちを瞬時に想像し、判断しながら、でも気づかれないようにさりげなく渡して生きているんだなあって分かるから、その聡明さを想う。

 私は気づかれないようにってしている人のさりげない優しさに、気づくけどいちいち言葉にもしないし顔にも出さない。ただこっそり尊敬の念を深めてる。

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 大事な、とっておきの日の為に!

 なんてなぜか引き連れてきていた、たった1枚のSK2のフェイシャルマスク。

 あまりに肌が乾燥しすぎてカピカピのひからび星人になった私は、何を使っても真っ赤なので、女優達の最後の切り札(そうでもないか)、こんな時に使ってしまいました。うーむ。不本意。でも頑張れ!と祈りをささげるパリのなんでもない日曜日の夜の事でした。

☆☆☆

「好きな人に会えるのは、好きな人の、好きな場所」

 って言葉を思い出す今日。
 いつでも好きな場所にいられる人なんていないけど、私も、その人が1番輝く場所にいる時会いにいける人生にしたいな。

「行きたい場所は由紀のいる場所。」って、堂々と伝えて会いに来てくれる大好きな友人達の優しい言葉や心に打ちのめされる日でもあったのでした。本当にありがとうね。  
Posted by yagihana at 02:25

2008年05月17日

パリの土曜日。

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あおいさんがパリにいてくれて、私には心からほっと一息つく場所がある。

 どこにいても、本人は不安で大変でも、人に与える印象や空気はすごーく落ち着いてて、そう、普通。いい意味でも普通じゃない人が多い環境の中、ものすごく貴重で、素晴らしい普通さが私はすごく好き。

 そういえば、いつも好きなタイプは?と聞かれるたびに「普通の人」って答えてたなあ。
 私にとっては普通じゃないのだけど、多分周りからみたら強烈な個性を出していないという意味で。人と協調しながらも、静かに自分の世界を生きている人に私の心は釘付けになるよ。目立ちにくいその人、だけど私にはすごく目立つのです。

 荷物を送れない我が家のかわりに、緊急の荷物は葵さんのお宅へ。
 ずうずうしい私の為に、母からの愛の手袋便をつれてきてくれました。

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 今朝は彼女の職場から近く、昨日学校でも話題に出てた「ガトー・エ・デュパン」へ。「お菓子とパン」という直球の名前。

 エルメ出身の女性だけのお店って聞いてたから、どんなにラブリーなお店かとワクワクしてたら、黒一色、ごつごつしたパンがずらっと並び、鮮やかなケーキは目立たない端っこの方に。今まで見たどんなお菓子屋さんより、男らしいお店でした。

 バゲットの味も男前だった。(気がする)

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 今夜は「ナイトミュージアムデー」でした。
 年に一度、フランスの美術館の夜間無料開放日。

 ルーブルやオルセーはすごく混むだろうし行く機会はいくらでもあるから、ここは微妙に興味があって、でも高いお金を払いたいほどでもなくて、などなど色々な角度から比較検討した結果、ピカソ美術館へ。

 みんなで早めの夕飯を食べてからいざ、それぞれの道へ解散☆☆

 スペインでも南仏でも訪れたピカソ美術館だけど、ここが1番ピカソへの愛を感じない美術館でした。すごい展示の数だし、年代にそった作品の変化がわかるんだけど、それだけ。スタスタ歩く。

☆☆☆

 そして今日は東京で真理子の結婚式。
 参列するつもりだったのに、急遽パリ行きがさくさく決まってその間もずっと気になっていたこの日。

 パリの空の下で想ってた私にタイムリーに報告をくれる優しい友人達や、終わった直後なはずなのに写真をすぐに送ってくれたアキの優しさに、感動。参列した気持ちにさせてくれて本当にありがとう。真理子おめでとう!!!  
Posted by yagihana at 01:35

2008年05月16日

頑張るのはいつだ。

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 金曜日は練習の日。
 今日はそれぞれシュー生地をとにかく作りまくり、ひたすら絞りの練習でした。

 コンクールで活躍してるクラスの仲間達も「最高の1日だった」って言う位こういう時間を惜しみなくとってくれて有難さ。新しい事をつめこみ続けるよりも、誰もが知ってる事を私のものにしたいな。
 
 ゆきおはこのクラスの底辺におる。

 何に関しても底辺にいる時は上を目指せばいいだけだから、ある意味すごく楽。  以前は、上の世界を見上げ、すごいなあと感心しつつ、自分のいる場所に大満足!!

 だったけど今は少しでも近づきたいなあって思う。

 1人居残ってひたすらエクレアを絞る。
 オーブンの怪しい人影はお化けじゃないよ。

 焼きあがったシュー皮、皮だけなのに美味しくて手がとまりません。
 みんな大量にお持ち帰り。
 私もソフィアと並んでシューを食べながらトコトコ歩く帰り道。

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 その後はサントノレという絞りの練習も。

 紙に円を書いてそこで練習している中、1人幸せそうにシューに絞って練習してる人も。ゆきおはこういう場所(人が集まって一緒に勉強するような)にいて、自分よりマイペースでのほほんとしている人に初めて会った気がする。

 穏やかで優しくて、彼女が大好きな素敵なエンリキ。(エリンギみたい)
 巨人なので上からの写真は彼にとってもらってるよ。(適当にとられるけど)

「ブログにのる?」っていうので乗せました。
(以前、彼の友達がこのブログをみてくださったみたいなのでばれました)

★★★

 1週間終わってホッとしたよーーー。
 いそいそとロンドンへのユーロスターを予約。親愛なるさとなおさんのものすごいスケジュールのニューヨークミュージカル旅行の話を聞いたばかりだから、私もなんかすごい日程組んでしまいそうです。

 バカンスの時期、すごく楽しみな事が控えてる。ワクワクワク・・。
 少しは頑張ったご褒美にって思おうとしたんだけど、今の毎日だってよっぽど私にはご褒美だった。じゃあ頑張るのはいつ?と頭がくるくる・・(思い出せなかった)

 嬉しいだけの時もないけど辛いだけの時もない。
 それにやっぱり私の中心は人だなあって思う。大事な人がいるって思うだけで幸せすぎるよ。シュンシュンとすぎていく時間はただ過ぎ去ってるだけじゃない。

 まきさん、パリの月はまだ見ていないよ。
 今日もね、その言葉や心に満たされています。ありがとう!  
Posted by yagihana at 16:45

2008年05月15日

プレゼン。(ケーキの)

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今日は予定通りそれぞれの最後のデコレーション。

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 全て完成したら、プレゼンテーション。
 この時間がとても好き。

 自分達で見て、食べるだけなのに、きれいなシーツを敷いて、マカロンを並べて、その上に、透明のプレートもピカピカに磨いて、彩りよく飾って。

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 並んだ姿を、並んで見るたびに私達の結束が固まっていく気がするんだよ。

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 その後次々に試食。
 一つ色をつけすぎて、どビンクのケーキが。

 「バービー」と呼ばれていたけど、食べてみたらもっと「バービー」でした。
 色々な国籍の人がいるのに誰もが「味がバービー・・」と同じ感想でした。

 一番好きだったのはアーモンドのきいた「アマレッティ」でした。でも色々食べた後になぐり書きをみてみたら「中のゼリーはいらない!」とありました・・。いらないらしい。

★★★

 昨日から熱っぽく、こちらにきてから乾燥が激しくて顔も真っ赤に腫れたりして、今日、はじめて朝少し休んで遅れていきました。そんな時に、皆がさっとあたたかいお茶を渡してくれたり、誰もが薬を持ってきてくれていたり。でも必要以上に心配したりしないでくれて。

 私が気づいた時にはやさしさがそこに残されてて、その人の姿はなくて、その押し付けなさに、私は毎日心が救われているよ。

 本当の心遣いは目が見えなくても耳が聞こえなくても感じられるもの。
 見えるから、聞こえるから、見えにくくなってるかもとさえ思う。気づいていきたいな、自分の為に。

 今日はクラスの友達の彼女もケーキを食べに遊びにきて、その爽やカップルぶりにうっとり。

 もう1名、「俺は硬派です」って毎日言ってくる人がいるけど、本当の硬派はそんな事自分でわざわざ言ったりしないのだ、とその位はフラ語でもいえるのだ。ふふふ。  
Posted by yagihana at 01:27

2008年05月14日

ひょこひょこ。

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 今日は3日間の短期コースが終わる日なのでそれぞれのプレゼンテーション。

 地下では、フランスの超有名なシェフを招いての特別コース。
 それぞれ見かけとは裏腹に軽くてお洒落な味でした。お洒落と美味しいはなかなか同義語にならないんだけど見事に美味しかったです。

 右の写真の真ん中辺りにいる1人小さなおじいさんが創立者のベルーエさん。
 もう現役は退いているものの、この学校を愛していてしょっちゅういらしては「楽しんでるかい?」って声をかけてくれます。

  こんな雰囲気の中にゆきおがヒョコヒョコしているので、そりゃ浮くよね。
 どさくさに紛れているという感じ。(紛れられてないかも)

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 そして隣では3日間のアイスクリームケーキの講習が終わりました。
 この講習、私もいつかやって来るのだけどすごく楽しみにしている講習の一つ。

 次々にカットして食べさせてくれたけれど、どれもこれも本当に美味しかったけど、アイスケーキは18種類もあっても味の違いが分からなくなってくる。こんなにいらないから普通にバニラアイスをコーンに乗せて食べたいね・・と囁きあう失礼な私達。

 明日は私達のプレゼンテーションの日。

 学校の後に皆でご飯へ、とかケーキ屋さんへ、なんて話しているけど終わる頃には皆ヘトヘトでまた明日にしよう、とうなずきあって解散。その日の体力を使い切るの、ってなんか快感です。

 私は今でも超シンプルな焼き菓子が1番好きだし、こんな風に大量に作り続けるよりも少しずつちまちまと家庭のお菓子を作りたい。でもここに何をしにきたかって精神力を鍛えに来た。

 技術より、知識より、向き合う心を鍛えたい。ぶれないものを強くしたい。

 手段はケーキじゃなくたって何だっていいよって今でも思う。
 でも大切な自分のお金と時間を惜しみなく使えるのはここしかなかった、世界のどこかにそこ、があって本当によかったし、そこで使いたい時に使えた私はものすごく幸せだと思う。  
Posted by yagihana at 02:18

2008年05月13日

別腹。

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 今日はアントルメのムースを全部作ってから、飾り用のマカロン、チョコレート細工をたくさん作る日。画期的なマカロンで、目からうろこが全部落ちました。

 これからもういやってほど作るマカロンとチョコレート菓子。
 私の長年の苦手意識が減るかな。(増えるかな)

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 学校の近くのパン屋さんが高くてまずいので自分でサンドイッチを作ってもっていきはじめました。みんなだんだんお昼に凝るように。

 すごい量の甘いものをとっている日々だけど、食事は食事でちゃんととらないと体と気持ちが持たないよ。ここでは食事が別腹扱い。  
Posted by yagihana at 01:58

2008年05月12日

美味しい生地。

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 今週は大きな生ケーキ、アントルメの週。

 クラシックな組み立て方と、新しい組み立て方、そして更に進化した組み立て方を教わります。

 今日の午前だけでも下の土台を8種類焼いていったので、味を忘れないように焼きあがるたびに食べてみて、レシピに細かく改善点を書こうと思ったのに、終わってみたら全てに「すごく美味しい。ちょうどよし!」「いいバランス!」なんてなぐり書きが・・。

 私の味覚って一体。(でも本当に美味しいのよ。)

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 お昼は、全てが冷凍・・のお店でまたピザを買ってた彼ら。
 お菓子用のオーブンでこんがりと焼いていました。

 この仲間やシェフと朝から晩まで過ごす時間が今やとても大切です。
 いつも、別れが淋しいから好きになり過ぎないようにって思うのに手遅れだった。

 でも最近読んだ本の中に、

「ずっとそばにいて、自分を愛してくれた人に会えなくなって身をよじるほど、うめき声が出るほど悲しい気持ちになる事は、なかなかない事なんだよ。そんな風に人を好きになったこと自体が素晴らしい事なんだと思うよ」

 ってあって、そうだよね、としみじみ。

 私は何度も身をよじったり、うめいてきたけれど、これからも新しく心を開くだろう。開いてきた人にはもっと開くだろう。開け無そうだったら憎むより去るだろうって思う。

 失うものなんて本当は何にもないし、嫌いな人に嫌いだと言って心を濁している暇があったら好きな人に好きだと言って心を潤したい。(でも恋愛という意味では苦手・・)

★★★

  家が近いソフィアと帰り道をとことこ歩く時間も幸せ。
 「この学校は最高だね。。」って疲れながらも、しみじみと喜びあって。

 優しくて賢い彼女が本当に大好きで、私はその気持ちを伝えたいのに英語だと微妙なニュアンスが伝えられず、無念・・。

 と思っていたけどそういえば日本語でも表現力のない私だった。
 でも1番大事な事はシンプルな言葉で(率直過ぎるほどに)十分伝えられるよね。(でもちょっとはバリエーションつけたいものだ。)  
Posted by yagihana at 01:26

2008年05月11日

クスクスとガンバルゾウ。

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日曜日は飛行機雲がまっすぐ降りてくるところ、モスクへ。




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 名前から好きになったものがいくつかある。

 そのトップは「クスクス」。
 そして、何度聞いても「ガンバルゾウ!」に聞こえる「ガルバンゾウ」。

 というわけで両者が一堂に介しているこのプレートは私にとってハッピーな一皿。

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 パリのモスクにあるレストランでイスラム料理が食べられるというので、あきさんと行って来ました。

 久しぶりに会った人の外見や、身にまとう空気をみるだけで会っていない間がどんな時間だったかすぐに分かる事って多いけどお久しぶりのあきさん、2年前にお会いしたときよりも更に可愛く、肌もぴかぴかで、すごく幸せになる。

 クスクスにスープを浸して食べました。
 クスクス愛する私には最高に美味しい!が、途中から

「なんか病人食食べてるみたいだね・・」なんてしみじみ・・。

 そして食べ終わる頃に、スズメがチュンチュンやって来て、テーブルに上がって私達のクスクスを遠慮なくついばみ始めた。うーむ。

 しかし間違ってない、間違っているのは私達かも!
 どうみても鳥のえさっぽいもの・・と仲間まで呼びはじめたスズメを見て想うパリの午後。

 なんだか金ぴかだし、模様も目にチカチカ響く素敵な内装でした。
 でも楽しかったのでまた行きたいな。暑くて、ぐびっと一杯いきたかったのに、当然のことながらモスクなのでアルコールは見当たりませんでした。

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 隣には広い植物園や動物園。

 あきさんにお会いする前にのんびり散歩したり、知らない人にたくさん話しかけられる日だったのでずっとベンチで話していたら、日差しが強すぎて後からぐったりとしました。

 最高の天気が続いているパリ。
 最初は「最高だ!」とパリ中が喜んでいる感じだったけれど、「今既にこんなに暑かったら夏はどうなるんだろう・・」という不安に変わりつつあります。

☆☆☆

 母の日の今日。
 もうだいぶ前から、「絶対この時期は余裕がないだろう!」と確信を持っていたので素敵なフラワーアレンジのお教室をされている智子さんに無理を言って特別にお願いしてありました。

 その人の手から生まれるものなら、どんなものだって構わない、っていう様な人がそれぞれの分野にいらっしゃるけれど智子さんは私にとってそんな存在。本当にどうもありがとうございました。

 そしていつもにぎやかに爽やかに心の芯の明るさは決して失わずに我が家の太陽として輝いていてくれる母にも心からの感謝を。私はこっちで駐在員の奥様と子供、というペアを見かけるたびに、じんわりしてる。あの2年弱が私の人生を変えたよ。  
Posted by yagihana at 14:28

2008年05月10日

てくてく土曜日。

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 おやすみの土曜日。


 早朝からオペラ付近にあるギャラリーヴィヴィエンヌへ。
 この中にあるカフェが素敵なのです。


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 てくてく(といっても結構遠い)歩いて前回ふられた「パンドシュークル」へ。

 ここのマシュマロはまるでケーキのような繊細な美味しさ。エクレアも美味!!
 勢いで近くの行列してるパン屋さんにも飛び込んでサンドイッチを。

 平日は学校終わると夜だし、日曜はお店はお休みが多いから、一番混む土曜日だけど、うかうか家で休んでられぬ!なんて話しながら、どこまでもテクテク。

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 パリの中の河童橋へ。 

 パリに来るたびにここに来て型や食材と見詰め合ってる。でも今度ベルギーにあるという素晴らしいお店に連れて行ってくれる事になり、どのタイミングで買えばいいのか・・・

 後ろから学校の友達にハグをされ(ドキドキ)、お店を出たら普段着のシェフに突然、肩をわしずかみにされて(殺されるかと思いました)、ああ、既に知り合いの増えているパリ・・と心強くなる。

 それにしてもフランス人の話す英語って本当に聞きにくいのです。
 頼むから舌をまかないで!と思うけれど、悪いのはフランスにいるのに堂々とフランス語がまだ話せない私。しくしく。頑張ろう。 

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 てくてく歩いている間に、ルーブルを通りすぎたり。




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 セーヌを渡ったり、目の端にエッフェル塔がいてくれたり。
 歩いているだけで幸福に。(物価があまりに高いので歩くしかできないという現実も。)

 海外に出ると、私は歩くのが好きだったって思い出すよ。
 東京はどうして歩きたくならないんだろう。でも自分次第なんだろうな。

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 地下鉄から上がっていくときの、この景色が大好き。
 毎回、「ハッ!」と息をのんでるよ。

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 私の住む通り。

 フランス来る前、色々大変な事が重なって、ブログにかけない事で一番辛かった出来事もあって、準備する余裕も無くてよれよれだった。

 それでもワクワクする気持ちが減らなかったのは、パリが逃げる為の場所じゃなかったから。私は自分の為に今ここにいるし、それが大好きな人へ感謝を伝える道へ、遠回りのようだけどつながっているって分かっているもの。方向を決めるのは自分。
 
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 ふふ。のせちゃった。




 もう卒業して何年も過ぎているし、教わった期間は短いのに今でも大好きなコルドンの堀シェフ。昨日みさおさんが、もっと素敵な写真(それはあまりに素敵なポーズで威厳がなくなりそうなので控えます)と共に突然送ってくれて感激。

 みさおさん、久しぶりにくださったメールの言葉は「届きますように!」の一言。
「元気?」とかもなくて突然、堀シェフ。

 でもすごい愛情とやさしさを感じるよー。けだるそうに、でもいつもフラリ、と名古屋から会いに来てくださるし!超冷静で落ち着いた、深い優しさだ。いつも本当にありがとうね。  
Posted by yagihana at 08:28

2008年05月09日

夢の中でタルト。

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 今日はタルトの仕上げの日。
 早朝から次々にオーブンへ。夢中で作り続けていたら出来てた、計18種類。

 全身、耳になる2日間。
 
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 そして次々に試食。

 レシピをそのまま使う事はまずないから自分で味をちょうどいい場所に持っていく為にも今、書きとめておかなきゃって思う。

 どれもこれも、美味しい。生地が特に美味しくて感動。
 でもたまに直球でものすごーーい美味しいのがあってしびれるの。

 そういうのは、他のみんなにもしびれて、「くらっちゃったねー!」なんて話していると、味の好みとか、育った環境とか、国籍とか飛び越えちゃうミラクルな美味しさってあるんだなあって嬉しくなっちゃう。希望を感じるよ。(希望大好き)

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 プレゼンテーションするのはほんの1部で横に山のようにケーキが。

 コルドンブルーみたいに全部持って帰るのではなくて欲しいものを欲しいだけつれて帰っていいのでちょうどいいです。みんな試食でおなかがいっぱいなのでほとんど置いていきます。

★★★

 今日はベルーエの校長先生の46歳の誕生日。 
 お昼休みにシェフたちと私達の5名でシャンパンで乾杯しました。

「かんぱーい!!」と、くいっといくのが礼儀かと思って一気に飲んでみたら、みんなは一口だけ飲んで、微笑んでた。

 というわけで、午後のタルトのデコレーションの間、私はほんのりと幸せな気分でゆらゆらと揺れながら作業するのでした。いいよね、だって誕生日だもの!(人の)  
Posted by yagihana at 01:07

2008年05月08日

パリの祝日。

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フランスは祝日!学校もお休み!天気は良好!

 というわけで学校の仲間とパリ巡り。
 一番行きたかった「パンドシュークル」の前に現地集合したら、祝日の為おやすみ。その後もことごとくふられまくってパリの街をぐるんぐるん歩く。

 でも、歩きながらする、とりとめもない話って好きよ。(とりわけ背景がパリなんて。)

 祝日でも営業していたエルメとジェラールミュロのケーキやお惣菜を買って近くのカフェへ。(こっちでは持ち込んで食べてもいいのです。)そこで、太陽を浴びながら飲んだ白ビールとワイン、体に染み入りました。

 私はお酒がなくても全然いいし、素晴らしいレストランで水でフルコースだって幸せだよ。でも太陽の下で、幸せな気持ちの時に飲む一杯のお酒の美味しさの喜びも知って、それはただ喜びのもとが増えただけだ。

 年を重ねるように、喜びは重ねていくものだよね。
好きなものが増える事は、今まで好きだったものへの気持ちが減る事なのかな、ってどこかで不安だったけどそんな事なくてただ増えただけだった。

 こだわりはどんどんなくなって、私はどんどん自由になっていて、年を重ねるのって最高だよって次の世代には胸をはって言えるし、上の世代には心からの敬意を。すごく自然なこと。

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 王道だけどやっぱり美味しいエルメとジェラールミュロ。
 日本で食べるそれとは大違いだよ。有名になって、そのまま人気を保ち続けるすごさ。そこにはそれだけの理由が。有名になる事よりも、そこにい続ける事の方がよっぽどすごい。

 同じクラスの彼はパリで一番好きと言ってたミュロさんのメレンゲシャンティ。こおばしくてほんと、美味しい。

 皆があまりにこのクラスの仲間がすごいって話していて少し安心・・。
 私だけすごい!なんて感動してて実は私がみんなの足をひっぱってたらと不安だったのでした。

 だから「実はあまりにみんなが技術も人柄も、優秀なのに控えめで、素晴らしいから迷惑をかけないように、ものすごく気を遣う・・いや、いい事なんだけど・・」と本音を話したら、全員が「すごくわかる・・!」とうなずき、一安心。

 全く関係ないプライベート全開の話も聞いて、いい休日でした。
 最後にみんなで行こうねって3星レストランを予約しました。へへ。楽しみ。でもその時がきてしまったらもうすぐお別れ、という事かと思うと、既に切ない気持ち。大切にしたいな。  
Posted by yagihana at 00:51

2008年05月07日

体はかたる。

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今日からタルト。生地を作って伸ばしてしき込んで。
 中身も作って、次の日に全部一気に焼いていきます。

 タルトは作り慣れているって思っていたけど、発見だらけだった。

 このシンプルな作業を、より丁寧に、でもより無駄を省いて、って考え続けた人にしか見つけられない事を教わってる。私も自分で見つけないと。

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 隣のクラスの飴も。

 私達がコースをたどっている間も、他のクラスにはプロの為の短期講習が行われているからその作品を見ているだけですごい勉強。

 私はそのおじさん達に、いつも「おお!小さい女の子が迷い込んでる!」というような目で見られるけど、遠慮なく質問をぶつけてくるし、こっそりお菓子やパンを交換。へへ。楽しいです。

 ★★★

 帰宅したら鼻血は止まらないし、ベッドに横たわったら起き上がれないし、口が痛いなあって思ったら歯茎がパンパンに腫れ上がってた。少し疲れていたのか、と今気づいた。

 体温計も体重計も何も持っていないけれど、そんなものなくても体はちゃんと伝えてくれるのだよね。体ってえらい・・と押し寄せる感動の気持ちを胸に今日は早めに寝ます。

 毎朝、バンプオブチキンの「supernova」を聞きながら学校へ歩いてます。
 あの人の、どうしようもない暗さが私を妙に落ち着かせてくれるのだけど、確か最初の歌詞が

「熱が出たりすると、気づくんだ。僕には体があったこと」

 だったような。私もちょっと忘れてたなあと思う。
 この体に乗って生きているんだから大事に、ずっと乗せてもらえるように大切に。  
Posted by yagihana at 13:56

2008年05月06日

パンたちときっかけ。

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 パンたち完成★★





 いいなあって思うのはクロワッサンでもブリオッシュでもそれぞれ何種も生地と、それを使う理由を教えてくれるところと、その生地からの応用も惜しみなく教えてくれるところ。そして誰もがまだ知らないけれど、こうやったらもっとよかったって事をどんどん取り入れて教えてくれるところ。

 私以外は皆、パンの経験も長かったからその普通じゃない作り方にびっくりしてた。が、食べてみて納得!!

 私はパンに関してはパンの人にまかせようって思っているし、まかせたい大好きな人がいるから、いつも気持ちは遊んでいて楽しい。

 何もかもがうまくなりたいわけではない。
 「これ」だけはうまくなりたい。これ、はクッキーだったり焼き菓子だったり。
 すごーくせばめていきたい。けど今はまだ色々見つつ、見極めの時期。

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 キッシュをむさぼるみんな。(私もだけど)
 ずっと甘いものが続いていたので塩気がありがたくって涙ぐむ。

 今日はパンを当てにしてて誰もお昼を買ってこなかったのが素敵です。
 
「何か質問は?」って何度も聞いてくれるジェニファーに
「お昼にクロワッサンを食べられますか?」

 とめっちゃ関係ない(ようで超大事)質問を真剣に問いかける私の為に本当は午後焼くはずだったクロワッサンもお昼に合わせて焼いて大満足。
 
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 さて。屋根は落ちたまま。

 でも順番にしたたる水を取り替えたりしているうちに、隣の家の素敵なフランス人の子とすごく仲良くなれました。嬉しい。素敵なきっかけだったのかもしれない!

 でもこれ以上落ちてきませんように。(切実)  
Posted by yagihana at 13:32

2008年05月05日

その道の事。またデビュー。

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 ここが今私の生きる場所です。
 今日からパンの日。

といっても、2日間。クロワッサン2種、ブリオッシュの生地も2種、パンドゥミ、キッシュ、クグロフ、スネール、タルト生地も3種、それぞれのクリームも一気に仕込む日だったので、頭がこんがらがりそうに。

 毎日ならう事があまりにも多いから1日も休みたくないよ。
 
 一日の終わりに、ジェニファーがひそひそと他の先生の紹介をしてくれました。

 「彼が去年の飴のヨーロッパチャンピオンで、あの人がチョコレートのチャンピオン、いつもニコニコしているだけに見える校長先生やベルーエさんは25歳でMOFというものすごい資格をとった人。どの人も本当に素晴らしいから楽しみにしていてね。」

 プロが、同じ道のほかのプロを心から尊敬しあっているのを見るのが好きです。
「本当にすごい人は人柄も素晴らしいわよ」ってどこかで聞いたことのある言葉も。
 この言葉は私にとって大きな希望なの。

 そして、「私は私が知っているベストを伝えるけれど、あなた達は色々なやり方をみて、その中で一番あっているものを見つけていってね。正解は1つじゃない。」って、レベルはたいへん違う(違いすぎる!)けれど、私がいつも伝えてきた事だった。

 どんな事でも、人が人にできる一番大きな、誠意のある事は、その人にとってベストな事を伝えていくだけだなあって、思う。

 結局は、色々見続けて、自分で辿り着くしかない、その道。

 でも人生はどうでもいい道を見るほどには暇じゃないから、自分のいる場所、環境だけは真剣に選んで、そこについたら、もう全てをゆだねようっていつも思う。
 
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 お昼はいつも近くに買いにいきます。
 今日は女子2名が朝買ってあったので男子2名と買出しへ。
 
「すごいオススメのお店があるよ」って言うからヒャッホーとついていったら全てが冷凍食品のお店でした。「ここには全てある!でも全てが凍っている!全てだ!」

 というわけで自分も冷凍しかけながらよく分からないものを買いました。
 レジのお姉さんの笑顔もクールだった。

 こういう冷凍食品って食べるのデビュー!(そして引退か)

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 プレゼンテーション。
 びっくりするほど美味しい物も、もちろんそうでもないものも。






 怒涛の1週目が終わって、2週目に入ったら更に結束しているこのクラス。
 いつも、自分が教わるのに必死すぎて人付き合いも義理も後回しにしてしまう私なのに、心地いいよ。

 今日は作業中、英語だけど小学生レベルのシモネタが響き渡ってた。
 そんな時「キャー」でもなく、「ぎろり」でもなく、ただ微笑んでしまう年頃になった今です。

 休みの日にクラス5名でベルギーやアルザスに行くことに。
 
 私は1人でいても全く苦ではない派だから、淋しいから誰かといるって事がない。誰かと過ごす時は本気でその人と過ごしたい時。だから、喜んでみんなといたい今、私はこの仲間が本当に好きなんだなあって思う。ありがたいな。  
Posted by yagihana at 14:09

2008年05月04日

いい涙。

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 静かな日曜日の朝。

 またラスパイユへ。先週は端っこに少ししかなかったアメリカンチェリーが旬を迎えてどっさり!!ピカピカの彼らをつまみながらのんびり。

 それから家の近くのマーケットをみて、パン屋さんによって、公園にいって。
 いつもの日曜日の朝の過ごし方になるんだろうな。

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 先週から気になっていたマルシェの端のお好み焼きやさん(のような。)

 じゃがいもとたまねぎとチーズの焼きたてガレット。
 素朴な味って忘れられない。

★★★

 今朝、部屋をでたら廊下の屋根が落ちて水があふれてた。
 今朝、部屋の冷蔵庫は霜がつまって水浸しになってた。
 地下鉄はしょっちゅう止まっちゃうし、さっきまで晴れていたのに、一瞬で天気が悪化してヒョウが降ってくる事も。

 でもそんなのって、小学生の頃、イギリスに最初に暮らした2年で全部経験済みだ。

 うちの屋根だって落ちてきたから、屋根は落ちる物だって思ってるし水道管は破裂するものだって分かってる。

 目先のトラブルは、起きて当たり前だと思っているから、こういうどうしようもない事にいちいち大騒ぎしたり心が揺れたりはしない。びくともしない私だ。

 でも、人の思いがけない優しさや、裏切り、どっちにも激弱だ。
 大好きな人たちの存在は、私の強みでもあり、弱みでもあるよ。

 今日、人からは別にどう思われてもいいけれど自分はそう思って生きている、みたいな私のあり方について、私に、私の思うそれと少しの差もなく伝えてくれた言葉を聞いて、生きていて良かったって本当に思った。

 誰かに分かってほしいわけでもなく、褒めてほしいわけでもなかったから、尚更かな。ジーンとして、心強くて、クラクラして、生きていけるなって思った。

 そして毎日、「ただの近況報告だよー」と言いつつ近況報告メールをくれる陽子。
 優しいなあって、すごいなあって、つくづく思う。ありがとうね。

 優しさは強さだ。毎日そう思う。

★★★

 花粉症の鼻水のように、外を歩いてて久しぶりに涙が止まらず泣いても泣いても止まらなくなる。でもいい涙だったから、一通り泣いたら超すっきり。

 世界中共通している、優しい人たちになんだかたくさん優しくされつつ。

 明日からまたハードな日々。頑張ろうって気を引き締めなおして今夜も8時に就寝するのでした。おやすミミガー。  
Posted by yagihana at 19:18

2008年05月03日

こてこてパリ。

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 パリに来て初めての大観光!!
 生活するのに夢中で名所と言われる所にはまだどこも行っていなかったのでした。
 
 朝からエッフェル塔のふもと近くにある「SECCO」というパン屋さんへ。
 バゲットを食べようと意気込んでいたけれど、焼きたてのクロワッサンやいちじくのパンを見たらいそいそとそちらを。

 小さくてラブリーなお店は朝早くから美味しいパンを求める人たちで一杯でした。

 その美味しさ、美しさに感動しつつ、パリの端っこにある「マルモッタン美術館」へ。モネの絵がどこよりも揃った小さくて上品な美術館。

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 それから、マレにもどって定番のファラフェル。
 ヒヨコマメのコロッケや色とりどりの野菜やソースをピタパンにつめて、最後にフォークをつきさす!(い、いたい)

 神様からの贈り物のような素晴らしい天気。

 「今日を楽しもう!!」という空気がパリの街を覆ってる。
 セーヌを眺め、(あぐらだ・・)各地の長蛇の列をみて一瞬で諦め、ただひたすらにテクテクと歩くのでした。

★★★

 そして、サンジェルマンのビストロでワインを。
 また1杯で酔っ払いつつ大好きなオランジュリー美術館へ。

 モネは近くからと遠くからで全然印象が違うから、いろーんな方向から見る。振り返ったり、横目で見たり、薄目で見たり。

 去年、イタリアでの友人の結婚式の帰りに「次はいつこれるんだろう」って目と心に必死に焼き付けていたのに、もう来てしまった。いつも、これが最後かもしれないって思ってる。毎日、今日も生き延びたって思う。これが、私の喜びの源だよ。

 オランジュリーとマルモッタン。
 両方同じ日に訪れる事ができた今日のことを、私は一生忘れないよ。

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 夜、うちの近くのビストロへ。

 



 「郊外で遠いがわざわざ行く価値あり!」なんて言われてて、郊外でも遠くもないやい、って思っていたお店。ぷりぷり。

 一生懸命英語で説明してくれるサービスの男性も、お料理もワインも最高にあたたかくて、お店は活気にあふれていて、その中にいられてすごく幸せでした。前菜のスープとデザートが特に絶品!!最初と最後で決めるって肝心だよね、どんな事でも。(どんなことだろう)またいこうね。

 そして朝からずっと動いていてヘトヘトだったけど、とことんパリを満喫するべくエッフェル塔へ。今は夜10時近くまで明るいからなかなか暗くならないけれど、近づく間にどんどん色を変えていく美しさよ。

 しばし、芝生でひたって、エッフェル嬢の(お嬢様に見えてきた)足元を通過して、ルーブルの夜景を見にいくのでした。へへ。我ら、こてこてガールズだ。

★★★

 大事なパリの一日。
 なかなか出来ないほど、どどどど定番を巡る1日。

 まるで私が案内したみたいに喜んでくれていたけれど、本当は、パリに長年、苦手意識を持っていた私にパリの素晴らしさを見せてくれたんだって、分かってるよ。私はもうね、ロンドンと同じくらいパリを好きになってきてる。(これはすごい事だ)

 そしてこの街で短い間だけど頑張れって、ありったけの言葉よりも体中で伝わってきたんだよ。どんなにお礼を言っても全然足りないけど。でも。本当にありがとうね。
   
Posted by yagihana at 00:46

2008年05月02日

祝★パリ1週間。

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授業が朝早くからなので、朝は学校が準備してくれたのを頂いてる。
 (でもほんとは家でもりんごとバナナとお味噌汁を食べてから来てる)

 今週1週間、絶品と噂のパンを毎朝待ってるけれど今日も登場せず、ガーン。
 でも、みた事ある感じの笑顔のお菓子が!スマイルくん焼きたいなあ。

★★★

 今日はオペラや5種のミルフィーユ、フランやプリン、4種のブリュレやババ、リ・オレを一気に仕上げてプレゼンテーション。
 
 作業する時は必ず1,2歩先の作業を念頭において動いていたけれど、ここではそれが当たり前どころか、皆があまりに完璧な正確さと優しさでクルクル動くから、教室にいる間、ちょっとも気をぬけないよ。ボーっとしてると気づかない間に不親切をしてしまう。

 自分がうまくなりたい、という気持ちよりもこの素晴らしい仲間に迷惑をかけたくない、という気持ちがすごく強い今。

 今までこういう場にくると大抵1人は変な人がいて、それ以外のメンバーの結束を固めたり、自分に甘くなったりしてきてしまったけれど、今、私のいる環境はあまりにいいから、かえって自分にはとても厳しい環境だと思う。それだけ得るものも多いだろう。でもそれだけまだ疲れるの。(小声)

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 酔っ払い。





 今夜は、3年位前にパリを訪れた時にあきさんとお会いしたモンパルナスのクレープリーへ。ガレットって別に絶品でもないんだけどあのガヤガヤとした雰囲気のなかで食べると最高に楽しくてすき。

 パリにきてまだ1週間強。されど1週間。

 なんとか乗り越えた記念にゴクゴクとシードルを、その後ワインまで飲みに行ってしまったので完全によっぱらいのハッピーな夜でした。へへ。

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 1日遅れのすずらん、嬉しかったよ。ありがとうぅぅぅぅぅ!!
 私には最高のご褒美でした。  
Posted by yagihana at 23:23

2008年05月01日

メーデーの昼下がり。

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今日はメーデー。
 学校はお休み。


 
 フランスではメーデーに大切な人にすずらんの花を贈りあう習慣があるので街中ですずらんを売っているし、みんなその手にすずらんが!

 私がすずらんを渡したい相手はここにはいないから、自分に買いました。へへ。

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 さて。
 私の住むアパートには洗濯機がないので今日は我が人生初コインランドリーへ。

 全然分からない。。という顔をしていたら(こっちにきて得意な表情になりました)色々な人が教えてくれます。が、肝心の洗剤を入れるタイミングを失う。

 これじゃただの水洗い・・。
 でもなんでもない顔をして乾燥機で乾かして帰るのでした。

 私のコインランドリーデビューはまずまずであった。(そうでもないよ)

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 こんな顔をしてるとみんなが助けてくれます。



 てか、ニモに似てるってよく言われるけれど、そしてどこが?と聞くと必ず黒目がちなところ、なんていわれていたけど、かなり白目がちだと思う。

 こんなに白目がちな動物ってちょっといないほどだと思うパリの昼下がり。  
Posted by yagihana at 01:08