きっとね、りえさんはずっとこの先も特別なんだよ。
ゆきおはずっと「お教室をしたいの?」と聞かれるたびに「技術も、威厳も貫禄も足りないから、とんでもない。」って答えてきた。コルドンでもフランスにいても、周囲の日本の女性は口を揃えて「お教室を開く予定です」って言っていたので、不思議だなあと思っていたよ。
お教室なんて素晴らしいなあと思っていたけれど私の見ている方向とは全然違ったの。
だけど、こうしてご縁があって来てくださる方が増えて、お教室をしている今が不思議。その、友人以外で初めて
「お菓子教えてください」って声をかけてくれたりえさん。
「ゆきおでよければ・・ドキドキ。」という感じでスタートしたよ。
やっぱり初めての生徒さんって特別な存在だよね、って母に話していたら
「ピアノのデコ先生にとってもあなたが最初の生徒だから今でも仲良く大切にしてくれるんじゃない?」と言われたよ。デコ先生、そうかい?こんなゆきおが最初の生徒で苦労したんじゃないかなあ。(練習しないで話してばっかりだから。終わるとすぐに一輪車にのって外に遊びに行っちゃったから・・。)
りえさんは、お菓子作りが好きで好きで、イルプルもコルドンもたくさん見てきて、そのどちらのよさも知ってる。私もどちらの方がいいとか絶対に思わないから、2人でその良さを語り合う。おおらかな女性だなあと思う。
そして終わるたびに「美味しい!美味しい!」って喜んでくれるのがすごく嬉しいの。私からは「次いつこれる?」なんて聞かないけれど、すぐに「次はいつ来ていいですか?」って聞いてくれると「あ、また会えるんだなあ」って嬉しいんだよ。