最終更新: 2009/01/19 11:03

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東京・原宿にある日本唯一のエルヴィス・プレスリー専門店、四半世紀の歴史に幕

東京・原宿にある日本唯一のエルヴィス・プレスリー専門店、四半世紀の歴史に幕
エルヴィス・プレスリーの「Love Me Tender」から名前をもらったというロックの聖地が18日、その歴史に幕を下ろした。
東京・原宿で24年にわたってファンに愛され続けてきた日本唯一のエルヴィス・プレスリー専門店「Love Me Tender」が18日、閉店の日を迎え、さよならライブが行われた。
ファンは「寂しいっすよね、エルヴィスもいないけど。この店があってね、生きてたんですね、エルヴィスが」と話した。
1950年代から1970年代にかけ、数々のヒット曲を生み出し、世界中を熱狂させた伝説のロック歌手、エルヴィス・プレスリー。
「Love Me Tender」はエルヴィスの生誕50周年の1985年1月にオープンした。
店内には5,000点以上のエルヴィスグッズが並び、中にはエルヴィスが実際に汗をふいたというスカーフなどのお宝アイテムもある。
しかし、数年前から原宿の地価が高騰、テナント料が上がり、閉店を余儀なくされた。
Love Me Tenderの船橋羊介さんは「正直、寂しいし残念。1回閉めるけど、まだ終わりじゃねーよと」と話した。
閉店を前に、10年にわたって通い続けてきた名物コレクターの上野 通さん(51)が、最後の買い物に訪れた。
上野さんの家を訪ねると、エルヴィスグッズがところ狭しと並んでいた。
コレクションの数は実に3万点。
上野さんのコレクションの原点は、「Love Me Tender」との出会いだった。
上野さんは「Love Me Tenderさんのスタッフと、いろいろお話をするようになりましたし、エルヴィスのプロとしてのうんちくを彼らから聞くことができたんで、エルヴィスにはまっていったと」と話した。
自慢の一品はエルヴィスが使っていたという世界にたった1つのコーヒーサーバー。
18日も店との別れを惜しむ上野さんの姿があった。
一方、エルヴィスと同世代の小山信義さん(70)が、エルヴィスと出会ったのは高校時代だった。
小山さんは「もう本当にセンセーショナルなあれを聴いたもんだから、わたしも、あっ、この人の歌を歌って...」と話した。
その後、プロのバンドマンとなり、50年以上にわたりエルヴィスの歌を歌い続けてきた。
あこがれのエルヴィスに近づこうと、小山さんは毎日欠かすことなく、ポマードで自慢のリーゼントを整える。
8年前に妻が他界し、現在は1人で暮らす小山さんにとって、夫婦で通った「Love Me Tender」は、妻との2人の思い出が詰まる大切な場所。
18日、四半世紀にわたるロックの聖地が、その歴史に幕を下ろした。

(01/18 19:43)


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