しかし、朝日新聞が入手した信和総合リースの破産手続き関係の資料によると、前会長は自分の名前や関係会社名義で、同社側に少なくとも計5億5千万円を貸し付けていたことになっている。金利12%の契約だったとみられるが、同社の破産により回収は難しい状況だ。貸し付けについて前会長は「元社長から応援してほしいと頼まれ、数年前に資金を出した」と言っている。
一方、民間信用調査会社や複数の税理士によると、信和総合リースは、全国の税理士事務所や会計事務所と提携。税理士の顧問先企業が、節税や福利厚生目的で保険契約を結ぶ際に保険料を融資する事業を行っていたとされるが、前会長は「私が紹介したことはない」として顧問先などへの紹介を否定している。(富田祥広)