18日午前3時10分ごろ北九州市小倉南区井手浦の市道で、近所の人から「うめき声がする」と110番があった。福岡県警小倉南署員が駆けつけたところ路上に「西南タクシー」(同市小倉北区大手町)運転手、高木裕さん(59)が首から血を流して倒れていた。高木さんは重傷。タクシー車両は奪われ、約12時間後、北西に約14キロ離れた同市八幡西区の路上で見つかった。車内に売上金はなかった。同署は強盗傷害事件として、乗客を装った男の行方を追っている。
同署の調べでは高木さんは同日午前2時半ごろ、同市小倉北区魚町のモノレール「平和通」駅付近で、60歳くらいの男を乗せた。目的地で停車し、料金4200円を請求したところ、男はカッターナイフのようなものを見せて「金を出せ」と脅した。高木さんは男ともみ合いとなり、首を切りつけられたという。車内には売上金約3万2000円があったという。【長谷川容子】
毎日新聞 2009年1月19日 東京朝刊