ニュース: 事件 RSS feed
犯行時間帯に叫び声、複数の学生が聞く 中大教授刺殺
このニュースのトピックス:殺人事件
東京都文京区の中央大学後楽園キャンパスで同大理工学部教授の高窪統(はじめ)さん(45)が刺殺された事件で、犯行時間帯に現場と同じ1号館4階にいた複数の学生らが叫び声を聞いていたことが17日、警視庁富坂署捜査本部の調べで分かった。男子トイレで高窪さんが倒れているのを発見した男子留学生は「驚いて声が出なかった」と説明している。叫び声は犯人か高窪さんのものとみて、捜査本部で不審な男の目撃情報がないか聞き込みを続けている。
学生らの証言によると、高窪さんが殺害されたのは、14日午前10時10分ごろ〜午前10時20分ごろの約10分の間とみられる。学生らは日ごろから研究室で過ごすことが多く、この時間帯にも複数の学生がいた。捜査本部の事情聴取に「わー」というような叫び声を聞いたと説明したという。
男子留学生は14日午前10時20分ごろ、トイレで背中から血を流してうつぶせで倒れている高窪さんを発見。すぐに4階の大学職員に連絡し、10時半ごろ、警備員が110番通報した。留学生は発見直前、20〜40歳で身長170〜175センチ、黒っぽいニット帽に黒のコート、眼鏡姿の不審な男を目撃している。
血痕はトイレから中央階段にかけて残され、その後、1階の警備員室まで続いているものと、3階の廊下、非常階段に続いているものがあった。一部には不完全な足跡のようなものも見つかったという。
東京消防庁の救急隊員はエレベーターで高窪さんを搬送したが、捜査関係者らが多数出入りしているため、1階まで続く血痕はこれら関係者のものの可能性がある。捜査本部は犯人が人目を避けるために3階から非常階段に切り替えた可能性もあるとみて、逃走経路の絞り込みを進める。