首都圏放送センター

2009年1月18日 12時42分更新

湿度保たれず感染拡大か


東京・町田市の病院で、入院患者のお年寄り3人が死亡したインフルエンザの集団感染について、東京都は、病棟内の湿度が十分に保たれていなかったことが、感染を拡大した要因の一つになった可能性もあるとみて、感染の拡大の経緯を詳しく調査することにしています。
東京・町田市の高齢者医療を中心とする鶴川サナトリウム病院では、今月3日以降、17日までに、7つの病棟の入院患者77人と職員24人のあわせて101人の感染が確認され、このうち77歳と85歳、それに100歳の女性患者3人が死亡しました。
病院によりますと、最初に職員の感染が確認されたあと、今月6日に1つの病棟で4人の入院患者の感染が確認され、その6日後の12日には、7つの病棟にまで患者に感染が広がったということです。東京都や病院によりますと、病院は、13日に保健所に対して、室内の湿度は15%から25%ぐらいだと伝え、その翌日に東京都が立ち入り調査をした際には、部屋によって湿ったタオルがぶら下げられていましたが、加湿器が置かれているような状況はなかったということです。
東京都によりますと、インフルエンザの感染予防には、室内の湿度を50%から60%に保つことが有効だということで、東京都では、病棟内の湿度が十分に保たれていなかったことが感染を拡大した要因の一つになった可能性もあるとみて、感染の拡大の経緯を詳しく調査することにしています。
病院側では「加湿器の利用については、衛生管理が不十分だと雑菌を撒き散らすリスクもあると考え、タオルをぬらして部屋にかけておくという措置をとっていた。しかし、今後は、加湿器の利用も含めて、効果的な方法を検討していきたい」と話しています。