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【社会】

東京の先生、東北で“発掘” 都内小学校見学 教委がバス旅行

2009年1月18日 07時02分

 優秀な教員を東北地方からも集めようと、東京都教育委員会は、宮城や岩手などの小学校教員志望者に、都内の小学校を見学してもらう初めてのバスツアーを、二月十日に行う。団塊世代の大量退職で採用数が増えている中、都の教員採用試験の受験競争率は全国でも最低水準の“広き門”。都教育庁は「東京を知らない人に、ぜひ参加してもらいたい」と呼び掛けている。

 都教育庁によると、二〇〇七年度の全国の公立学校教員採用試験で、東京の競争率は五・六倍。トップの高知県は二十三倍で、東京は都道府県・政令市の五十七教委中、四十七位の低さだ。

 応募者数は増えているものの、採用数がそれ以上に増えているためだ。二〇〇八年度に実施した〇九年度採用試験では、十年前より三千人多い三千四百人が合格、競争率は三・六倍だった。

 今後、特に小学校で大量の採用者が必要になるため、都外の「獲得作戦」を強化することになった。

 大分県で贈収賄事件が起きるなど、公立学校の先生になるための教員採用試験は地方で根強い人気がある。宮城県で十倍、岩手や秋田では二十倍など競争率は高い。多くの優秀な志望者が不合格になっている。

 都教育庁はこれまでも地方で採用説明会を開催してきたが、担当者は「『東京は怖い』というイメージを聞いた。実際に見て、誤解を解いてもらえれば」と期待する。

 当日は午前六時に仙台駅前を出発、世田谷区内の小学校で授業参観などをして、午後九時半に仙台へ戻る。定員は五十人。参加者は早朝に仙台に集合できる東北地方の在住者。バス代は無料で、昼食代五百円のみ負担してもらう。

 問い合わせは、都教育庁人事部選考課=電03(5320)6787。

(東京新聞)

 

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