真偽不明の北朝鮮情報がまた流れた。重病説が流れる金正日総書記が、三男を後継に決めた、と報じられた。事実ならば、2代続けての世襲になる 世界が注視する「将軍の世継ぎ」問題だが、別に長男と次男を推す勢力がある、とも伝えられる。世継ぎを巡る暗闘。大奥を舞台に繰り広げられる幕末のドラマのような出来事が、海を隔てて現実に起きている 攘夷を叫んで国を閉ざす。こんな国はどこへ行くのだろう。歴史ドラマの筋書きからいえば、長州や薩摩のように攘夷勢力が暴発し、逆に外国の軍隊に痛い目に遭わされ、時代錯誤の目を覚ますことになる。が、核をちらつかせる相手に、「歴史の教訓」はどこまで通じるのか 消息筋から新情報が流れ、それを打ち消す別の情報も出る。肝心の北朝鮮当局は沈黙を守る。同じようなことが、何度も繰り返される。謎で覆うことが、「金王朝」を維持する最大の仕掛けなのであろう 王朝の疲弊が言われて久しい。世直し一揆は起きていないのか。「大政奉還」の激動の兆しはないのだろうか。厚いベールに隠されて、それが見えないのが、もどかしい。
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