県立延岡病院(楠元志都生院長)の医師6人が宮大医学部への引き揚げなどを理由に、3月末までに退職する意向を示していることが分かった。同病院の医師定数は66人だが、補充がなければ50人体制となる。4月以降、腎臓内科と神経内科が休診となるほか、医師の負担も増し、県北地域の高度救急医療に大きな影響を与えそうだ。
退職予定は、救命救急担当の副院長▽内科の腎臓、血液担当各1人▽神経内科3人。腎臓担当の内科医と神経内科医1人は宮崎大が引き揚げを表明。副院長と血液担当の内科医、神経内科医1人の計3人は別の病院に移り、自治医大出身の神経内科医は研修義務期間を終えて離任する。
今回、最も懸念されるのは、腎臓担当内科医の不在。補充されなければ、人工透析を必要とする心疾患や救急患者などが受け入れられず、宮崎大病院などへ搬送しなければならないという。
延岡病院は「何とか医師を確保したいが、めどはついていない。このままでは、県北の救急医療体制に甚大な影響が出る」としている。
=2009/01/18付 西日本新聞朝刊=