韓国のサムスングループは16日、主要系列各社のトップ人事を発表した。46ある副会長・社長級ポストのうち、半分以上の25人が入れ替わる過去最大規模となった。成長鈍化に直面するサムスンは世代交代で経営を刷新し、苦境からの脱却を目指す。
今回の人事では60歳以上のトップが原則退任し、在任期間が長いトップも異動対象とした。中核のサムスン電子は半導体や液晶パネルなどのデバイス部門と、テレビや家電、携帯電話などの完成品部門に組織を二分。デバイス部門は最高経営責任者(CEO)の李潤雨(イ・ユンウ)副会長が、完成品部門は崔志成(チェ・ジソン)社長がそれぞれ陣頭指揮する。
人事はこれまでグループ司令塔の戦略企画室が担当していたが、不正資金事件で同室が解体されたため、系列企業の主要トップからなる人事委員会をつくり決定したという。サムスンは同時に、役員の年俸の10―20%削減も実施、経費削減を徹底する。(ソウル=鈴木壮太郎)
(16日 22:15)