札幌本部研究室に
キャディラックSRX入庫
新型試作のクウォーツコートをガンで塗布施工しました。
北海道で最初の新型クウォーツ施工車両です♪
今度のクウォーツは・・・キシレンのデメリットを大きく改善
手塗りは施工性が悪いですが、ガン吹きは最高に安定しています。
ただ・・・問題が・・・キシレン系が抜かれたので薬剤としてはダメ。
今年の冬は本当に雪が多く例年の3倍を記録しました。
この車がスタックする程の雪が今年は降りました。
北海道の冬季コーティングは半年で使い捨てです。
この車は、
12月頃にボンネットを半分に分けて違う施工をしました。
向って左半面はオルガノシロキサン樹脂99.876%+88%(FPT型)施工
右半面は、クウォーツ+SWXUの施工です。
結論から言えば・・・
耐傷性=FPT型
耐定着性=FPT型
耐デポジ=クウォーツ+SWXU
剥離後の塗装質変化=クウォーツ+SWXU
施工して、何年持つか?と言う判断で言えばオルガノシロキサン樹脂コート剤
に圧倒的な軍配が上がることはこれを見てもはっきりいえます。
しかし・・・東北&北海道ではこれでは通じません・・・
何故なら・・・
こんな条件だから・・・
そして気温は氷点下・・・今日も夜は10度以下・・・
半年間道路は融雪剤(塩害)だらけ・・・
おまけにスノーブラシ(排雪)で毎日雪を落とす作業が日課・・・
洗車場から自宅に帰る間ですぐ
汚れる・・・とどめは黄砂被害・・
ADJの技術理論はこんな北海道を基準に考えられています。
この北海道で目に見えて耐えられるものは、関東などの地域では逆に不必要な
くらいの性能を誇ると言うことは間違いありません。
関東や関西などのクウォーツは、
946ml:0.5〜0.75%が主流ですが・・・
北海道は、
946ml:1%(道南地区)〜5%(道北地区)です。
クウォーツは5%の濃度が無いと正直自動車コート剤としての意味は無く、
1%でも施工が難しく、梅雨シーズンの関東は過反応ボケが出たりします。
それだけ難しい施工です。(特にガン吹き施工)
他のクウォーツ団体さんは、塗布後に
レベリングをしています。
更に・・・皮膜は無くなります(苦笑)
正直・・・本州地区のクウォーツはやる意味が無いと実感しています。
塗装改善としての効果はあるので、ポリッシング後や軟質劣化した復元として
使う事や、有機劣化結合を防ぐ為のバインダーとしてならGooDです。
これは、GT−Cやアークバリアも同じです。
FPと同じシロキサン樹脂なのに何故クウォーツと同じ扱いか?
それは、無溶剤ガラスコートか?溶剤系ガラスコートか?の違いです。
カップリング剤系のガラスコート剤は抜かしての話しです。
塗装と浸透結合か?表面定着か?と2種類のガラスコートがあります。
私は、以前からこの2極性のコート剤を使い分けて施工してきました。
1Kか2Kの塗装でも変わります。
無機質に近くなれば、1平方センチに例えた密度(分子密度)が多くなります。
塗装で言う、中塗りとクリアーの硬度の違いが分かりやすいでしょう。
中塗りは、有機顔料比率が多いので分子構造が大きく、クリアーは小さい。
それよりも更に小さいのがガラスコーティングと言います。
なのでクリアー塗料の副産物と表現します。
濃色ソリッド(トヨタ202など)は傷が目立つので緩和させようとガラスコート
を単純にオーナーも業者も多く選択をする傾向にあります。
それは間違いではありません。
何が間違いなのか?↑物理に強い人なら分かるはずです。
カップリング剤(接着剤成分)系のガラスコートは当然有機比率が高いので、
塗装と大きさが殆んど変わらず=定着が悪いので接着させる。
これで犠牲皮膜を演出するのが極一般的に考える事です。
しかし・・・ガラスコート剤(無機系)は理論上膜圧が取れません。
10μ以下の膜厚では、中塗りの硬度に比例してしまう事を知りません。
そして酸化有機物の汚れにはつよくなりますが・・・無機物の結合(デポジ)
がノーマルより発生しやすくなります。
耐酸性があるという事は・・・すなわち・・・アルカリに極度に弱い・・・
だからデポジット(スケール)が発生しやすくなります。
これを除去するには、強酸又は研磨をしなければいけません。
コート剤も塗装も、モノマー分子構造という理論によって分離します。
フッ素が表層に上がるので撥水するのが塗料の原理です。
それを落とす=撥水基が除去されます。
そして無機樹脂は、艶引けや白濁などの現象になります。
アクリル板に傷を入れたような感じです。
ソリッド車は、塗装のT工程でこれがハッキリ別れています。
そして高温で焼かれた塗装表面の金属質が陶器のホーローのような艶となり
硬化するので、ホーロー層と呼びます。
この厚さは平均10〜15ミクロン程度です。
一昔前の、アクリル塗料からウレタン塗料に代わり酸化に強くなりいましたが
アルカリには当然弱いまま・・昔より弱いかもしれません。
塗装ph値が弱酸性から中性に近くなったと思えば良いと思います。
洗車後に、IPAで脱脂するとFPコート剤のほうが水染みが浮き上がります
SWXは、表層雪崩のように劣化剥離をして水染みや傷を抱えたまま落ちます
落ちても、石英クウォーツの親水無機層が塗装を守ります。
他の一部業者が謳っている無機3層コートですが・・・
同じ無機でも物理物性を変えないと全く意味がありません・・・
その証拠に、強アルカリにて研磨すると・・・樹脂は簡単に剥離します。
石英は浸透しているので目に分かる剥離はしません。
塗装と混ざり合い一体化している強溶剤質無機か?無溶剤定着型の無機樹脂か?
どちらが優れているとかではなく、物理的な結果が異なります。
当然、共に一回の施工でメンテナンスをしなくても大丈夫な車はなく
結局1年毎でメンテナンスしないと全てのコート剤は同じ結果です。
ADJは、磨く技術(下地処理)に特化した言わば医師集団です。
医師は、薬剤処方と外科的処置で健康を維持するのです。
ですから、塗装が改善される事や予防を目的として工程を考えています。
一般的なコーティング屋さんとは、考えている次元が違います。
磨くという行為は壊すことです・・・「手術=切除」と同じ。
それは治ったのではなく、切除されただけにしかありません。
車には生物のような、自然治癒能力は存在しません。
ADJのコーティング理論は、復元と予防でしかありません。
皮膚を切除したら、そこに人工皮膚を移植しなければいけません。
ここが他の団体や業者と全く違う考えの職人団体です。
怪我を治す形成外科医でもあり、美を演出する美容外科医でもあります。
共に同じ形成外科医であることには変わりありません。
健康も美容も・・・維持させるものではなく・・・維持していくものです。
日々の積み重ねが経年で差が出てきます。
10代や20代でエステや基礎化粧品にお金を掛けても差は余り出ません。
なので多くの女性の皆さんメイク化粧品(隠蔽)にお金を掛けます。
ですが、30代〜年々老化=劣化が男女共に急激に始まります。
塗装も5年を経過すると劣化が始まってきます。
私が言ってる事が迷信であれば、貴方の周囲の人と女優や俳優さんを比べて
果たして同じでしょうか?20代の貴方は木村卓哉や福山雅治に勝てますか?
それだけ莫大な資金と時間を美容に掛けている結果論です。
芸能人は、税金申告としてエステなどの経費が認められる事からも分かります
無機は酸化物に強いが紫外線には弱い・・・無機元素は強いが通過する。
なので、コート剤は強いが塗装は紫外線で劣化するという意味。
有機は酸化物に弱いが紫外線には強い(犠牲として劣化する)・・・
でも共に弱いのが・・・アルカリ・・・
洗車のたびに塗装&コーティングは溶けて軟化します。
ガラスコーティングをしてこんな事を言われた事・・・
「水洗いのみ」
一見聞こえは良いが・・・裏を返せば・・・洗剤のアルカリに弱いので・・・
洗剤使ったら少しずつ剥離するから洗わないで!!
そう言うことでしょ(笑)
私はそう言う意味で、顧客の皆さんに言っています。
どうせ半年でメンテンスするんだから・・・水洗いで良いよ・・・
と言う意味です。
アルカリ洗剤で洗われたら、メンテナンスで余計な労力掛かる=高額になる。
だからそういっています。
北海道や東北地方は、安く小まめなメンテンス維持が一番です。
画像では表現できませんが、再研磨時の磨き傷のでき方が違います。
旧型クウォーツ面は、塗装が硬化しているので傷が除去しやすいです。
北海道の検証でよかった施工が、全国加盟店で始まっています。
ハッキリ言えば、関東や九州では不必要かもしれませんが・・・
そこは地域ごとに合わせて、私がプランします。
だから現場を回りたいので経費を稼がないといけません(苦笑)
看板が同じでも、施工方法が全く違うのがADJコーティングです。
このSRXは、
市販プレクサスで夏季の維持をさせようと考えています。
こうやって、オーナーのメンテンス性を考えて下地を選定し作業します。