システムトレードとは、自己裁量を入れずにあらかじめ決めておいた売買ルールに従って、機械的にトレードを行う手法です。
これに対して、裁量トレードとは、自己裁量を入れてトレードを行う手法です。システムトレードと違い、その場その場でトレードの意思決定を行います。
つまり、システムトレードでは、
●機械的なトレードでも利益が出る売買ルールが存在する
●自己裁量は当てにならず、機械的にトレードをしたほうが良い
ということを前提にしています。
前者については、実例を見るのが早いと思います。以下をご覧ください。
株 逆張りストラテジー紹介
株 順張りストラテジー紹介
後者については、信じるも信じないもあなたの自由ですが、少なくとも、私は過去の経験上、自己裁量がいかに当てにならないかということを何度も思い知らされています。
これは、私の経験だけではありません。
例えば、2003年から2005年までの上昇相場によって祭り上げられていたカリスマトレーダーは、その大半が2006年から2007年の下落相場によってマーケットから退場しています。
この事実から見ても、自己裁量でマーケットの変わり目を的確に判断するのは難しいのだと思います。カリスマトレーダーでさえも難しいのですから、素人には不可能だと考えたほうが良いと思います。
システムトレードには、次のようなメリットがあります。
●個々人のトレード経験やトレードセンスに依存しない
●裁量トレードに比べて感情的なトレードになりにくい
前者については、エントリー・イグジット・資金管理などの条件を事前に決めた上でトレードするわけですから、経験やセンスとは無関係なのは当然です。
後者ですが、利益が出ていても損が出ていても、淡々とトレードすることが重要だということです。感情的なトレードはマーケットでは命取りです。裁量トレードがあまりうまくいかないのは、感情的な要因だと思います。
確かに、勝ち組裁量トレーダーはいるでしょう。しかし、その彼らとて、何らかの規律を持ってトレードをしているはずです。そういう意味では、彼らもシステムトレーダーなのです。
次に、システムトレードのデメリットを挙げておきます。
●有効な売買ルールを探す労力がかかる
●トレードに刺激がなく退屈である
前者ですが、デメリットというよりは、システムトレードでは必須の作業と考えたほうが良いでしょう。これが嫌ならば、行き当たりばったりでトレードしてくださいという他にありません。
後者ですが、確かに退屈です。自分で意思決定をしている感覚がないので、実トレードで儲かってもあまり嬉しくありません。ただ、トレードに刺激を求めることが良いかどうかを考えるべきです。トレードは利益を得るためにやるものだと私は思います。