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【東京】不況 塗りつぶせ 建築塗装職人の会 職失った若者採用へ2009年1月15日 
 派遣切りなどで職を失う若者が相次ぐ中、大田区をはじめ全国の中小の塗装専門業者でつくる日本建築塗装職人の会(事務局・埼玉県草加市)が、やる気のある職人志望者を募集している。きつい、汚い、危険の“3K職場”で若者たちに敬遠されがちだったが、同会は「悔しい目に遭った人ほどガッツがあり、きつい職場でも続けていける」と話し、約百四十社の会員で計約三百人の新規雇用を目指している。 会員のSAホーム(大田区)も、同会の呼び掛けで数人の募集を始めた。同社の職人は役員も含め十人だが、平均年齢は五十代。これまで若手を募集しても、修業に耐えられそうな人材が見つからなかったという。 取締役の原田稔さん(42)は「外観が美しくなるなど仕事の成果が目に見え、お客から喜ばれるとやりがいを感じる」と塗装職人の魅力を強調。高給ではないが、地元密着で顔の見える仕事をしており「日本社会に失われつつある地域のつながりも感じられる」とも。「一人でも二人でも採用して、社会の役にも立ちたい」と話す。 会員はリフォーム用の外壁塗装を中心に、客と直接取引をしているため、不況下でも仕事がまったくなくなるということはない。同会の青木忠史事務局長は「ゼロから始めて職人として独り立ちできれば、沈んだ社会にも希望を与えられる。職人の会で希望の星を育てたい」としている。問い合わせは事務局=(電)048(935)6757=へ。 (松村裕子) 
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