難航している佐久総合病院(佐久市臼田)の分離移転問題の早期解決を目指し、県と佐久市、病院側の3者協議が16日、県庁であり、村井仁知事、三浦大助市長、厚生連の若林甫汎(としひろ)理事長らが出席した。
3者協議は昨年12月以来3回目。これまでの協議を踏まえ話し合ったが、結論は出なかった模様だ。
協議後、知事は記者団に対し「両者の相互理解ができるように努力しているが、距離があると申し上げざるを得ない。これからも努力を重ねる」と語った。内容に関して「交渉ごとは『誰がこういった』などと言ったら壊れる。ガラス細工を扱っているような心境だ」と語り、詳細に言及することは避けた。
分離移転問題では、厚生連が、同市中込のツガミ信州工場の遊休地13ヘクタールを24億6860万円で取得したが、同地域は工業専用地域のため、法律的に病院建設ができないとして、同市は用途変更には同意していない。【藤澤正和、神崎修一】
毎日新聞 2009年1月17日 地方版