医療事故被害者や患者団体などで作る「医療版事故調推進フォーラム」が16日、千代田区のJR御茶ノ水駅前で、第三者による医療事故調査機関の早期設立を国や国会に求める署名を呼び掛けた。
医療事故を巡っては、国土交通省の運輸安全委員会のような組織がなく、医療安全の推進や真相解明のため、患者側と医療者側の双方から第三者機関設置の要望が出ている。厚生労働省は昨年6月に医療安全調査委員会(仮称)の大綱案をまとめたが、医療界の一部の反対などで法案提出が遅れている。
フォーラムのメンバーは街頭で「医療に安全文化を」と書かれたチラシを配布。99年の都立広尾病院の過誤事件で妻を亡くした永井裕之さん(67)は「国民全体で医療事故防止に何をすべきか考えていきたい」と話していた。【清水健二】
〔都内版〕
毎日新聞 2009年1月17日 地方版