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日本で共産党が躍進、経済危機が追い風に

 日本では今、経済危機や非正規雇用労働者の大量解雇のあおりで、共産党が勢いを取り戻しつつある。

 日本共産党の発表によると、昨年1年間に党員は約1万4000人増えたという。また、機関紙「しんぶん赤旗」の新規購読者も2万人を超えた。与党・自民党や最大野党・民主党とは比べ物にならない数字だが、共産党にとっては有意義なことだ。

 日本共産党の党員数は、1990年の50万人をピークに減り続け、2000年以降には38万‐40万人程度という状況だった。国会の議席数も、1979年の衆議院議員総選挙では39議席を獲得したものの、現在は衆議院で9議席、参議院で7議席にすぎない。

 ところが、状況が変わりはじめたのは昨年初めのことだ。80年前の1929年に発表された小林多喜二のプロレタリア小説『蟹工船』が、ある新聞の報道をきっかけに売り上げが急増し、昨年1年間で約50万部が売れた。その主な読者は、失業の危険にさらされている若い非正規雇用労働者たちだった。昨年6月に行われた沖縄県議選では、共産党が社民党とともに最大野党となった。共産党によると、昨年は1カ月に約1000人ずつ党員が増えたという。

 こうした共産党の躍進は、小泉政権下で非正規雇用労働者の解雇基準が大幅に緩和されたことや、社会的な二極化現象が深刻化したことが背景にある。さらに、最近の経済危機で非正規雇用労働者の大量解雇が現実のものとなったことで、共産党に対する社会的な関心度が高まっている。朝日新聞は11日、こうした風潮について1面で報じた。日本共産党は遅くとも今年9月までに行われる衆議院議員総選挙で、民主党とともに新たな転機を迎えようとしている。

東京=辛貞録(シン・ジョンロク)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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